ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「なつぞら」第145話「なつよ、千遥よ、咲太郎よ」【第25週】

あらすじ

マコプロダクションで日曜日も忙しく働くなつ(広瀬すず)たち。そこに千遥(清原果耶)とその娘、千夏(粟野咲莉)が現れた。「大草原の少女ソラ」のファンだという千夏に、麻子(貫地谷しほり)がソラのセル画をあげるも、足早に去ろうとする千遥。なつのことは千夏には何も話していないのだと言う。今どうしてるのかと聞くなつに、千遥は神楽坂の料理屋で働いているので、お客として一度来てほしいと言い残して去り…。

145ネタバレ

マコプロダクション

作画室

桃代「お名前は?」

千夏「杉山千夏です。」

桃代「ちなつ? 何だ 小さい なっちゃんじゃない。」

麻子「どういう字 書くの?」

千夏「千の夏です。」

麻子「ふ~ん…。」

千夏「これ 本当に もらってもいいですか?」

麻子「どうぞ。」

千夏「ありがとうございます。」

麻子「優ちゃん お見送りしよっか。 ありがとう…。」

玄関前

なつ「千遥! 千遥…? 千遥だよね? 私が分かる? 来てくれたの?」

千遥「突然お邪魔して すみませんでした。」

なつ「何言ってるの…。 うれしい…。 来てくれて ありがとう。」

千遥「娘が ソラのファンなんです。 毎週 楽しみにしてて。 どんな所で作っているのか 私も見てみたくなって…。」

なつ「本当に? 千夏ちゃんっていうの?」

千夏「はい。」

なつ「こんにちは。」

千夏「こんにちは。」

千遥「娘には 何も話していません。 あなたのことを知らないんです。」

なつ「分かった。 あ… 私の夫と娘です。 娘の名前は 優。 夫は 坂場一久といって ソラの演出をしてます。」

千遥「いつも拝見しています。」

坂場「ありがとうございます。」

千遥「失礼します。」

なつ「ちょっと待って! 待って…。 今 どこにいるの? 教えてもらえない? お願い…。」

千遥「神楽坂で 杉の子という料理屋をしています。」

なつ「神楽坂の すぎのこ?」

千遥「もし よかったら… お客様として いらして下さい。」

なつ「行く! 必ず行く…。 兄も誘っていい?」

千遥「あなたが お誘いしたい方なら 私は構いません。」

なつ「分かった。」

千遥「それじゃ さようなら。」

なつ「さよううなら…。」

坂場「居場所を教えてくれたのか?」

なつ「うん…。 でも 今でも昔のことは… 隠してるみたい。」

坂場「そうか…。」

なつ「ああ… でも よかった。 信じられない…。」

坂場「そうだな… すごいことだ。」

優「ねえ ママ 写真の人でしょ。」

なつ「えっ?」

優「ママの妹でしょ?」

なつ「そう… そうだよ 優のおばさん。 千夏ちゃんは 優のいとこ。 でも それは ないしょ。」

作画室

麻子「どうしたの?」

なつ「あの子のお母さん… 私の妹でした。」

下山「えっ? なっちゃんの妹?」

神地「戦争で生き別れた?」

なつ「そう。」

下山「北海道で会えなかった妹さんかい?」

なつ「はい。 その妹です。」

陽平「やっと会えたのか なっちゃん!」

なつ「はい。」

神地「すげえ! ソラを見て ここに来たのかよ!?」

なつ「この作品のおかげで 会えました。 絶対 いい作品にします。」

麻子「よし…。 さあ みんなも頑張って! 奇跡を生むわよ この作品は。」

一同「はい!」

下山「よし…。」

御料理 杉の子

千夏「ねえ お母さん。 さっきの人は お母さんのお友達?」

千遥「そう お母さんが子どもだった頃の…。」

千夏「そうなんだ。 ソラを作ってるんだ… すごいね。」

千遥「千夏… お母さん 千夏に話したいことがあるんだけど。」

千夏「何?」

千遥「お部屋行こうか。」

坂場家

リビング

咲太郎「神楽坂…。 そんなに近くにいたのか 千遥は…。」

光子「それも 料理屋をしていたなんてね。」

なつ「料理屋に嫁いだんだね。 きっと あのあと 柴田の家を去ったあとに…。 それで お客としてなら来てもいいって。」

咲太郎「本当に そう言ったのか?」

なつ「うん。」

光子「それは 会いたいと言ってるのと 同じじゃないの!」

なつ「どうする?」

咲太郎「俺も行っていいのか?」

なつ「千遥は 誘いたい人がいれば 連れてきても構わないって。」

咲太郎「そうか…。」

なつ「ねえ だけど お兄ちゃん… どうして 千遥は 今になって 会ってくれる気になったんだろう?」

咲太郎「えっ?」

杉山家

千遥「もしかしたら このまま… お父さんとお母さんは 別々に 暮らすことになるかもしれないの。 お父さん この家に ずっと帰ってこないでしょう。」

千夏「お父さんとお母さんが 別れるってこと?」

千遥「そう…。 それくらいは もう分かるか。 もし そうなったら…。」

千夏「そうなっても… お母さんと一緒にいられる?」

千遥「もちろん。 お母さんは 千夏と一緒にいるよ。 どんなことがあっても ず~っと ず~っと 千夏と一緒にいる。」

千夏「よかった…。」

千遥「だけどね 千夏… もし そうなったら ここには いられなくなるの。」

千夏「えっ…。」

千遥「お店もやめて ここから離れなきゃならない。 どこか知らない街に行ってね 千夏と お母さんの2人だけで 暮らさなくちゃいけないの…。 それでも いい?」

千夏「それでも いいよ。 お母さんと一緒なら。」

千遥「ごめんね お母さん… 千夏に ちゃんと家族 作ってあげられなくて…。」

千夏「大丈夫だよ お母さん。 私がいるでしょ。」

千遥「そうだね…。」

坂場家

リビング

なつ「は~い お待ち遠さま。」

咲太郎「悪いな。」

光子「ありがとう。」

なつ「はい 優ちゃんの」

優「ありがとう。」

坂場「よし…。」

一同「頂きます。」

なつ「それで いつにしよう? 千遥の店 行くの。」

坂場「あ… なつは いつならいいんだ?」

なつ「う~ん 私は 土曜日が 一応 締め切りだから… 土曜日の夜なら大丈夫かな?」

坂場「大丈夫だよ。 それぐらいの時間は。」

咲太郎「分かった。 光子も 一緒に行こう。」

光子「いいの?」

咲太郎「家族だろ。」

光子「分かった。」

なつ「信さんにも すぐ知らせなきゃ。」

坂場「うん。」

なつ「ねえ イッキュウさんは?」

坂場「あ… 僕と優は後でいいよ 今日会えたし。」

なつ「うん… そうね。 悪いけど 優をお願い。」

坂場「うん。」

優「早く食べないと始まっちゃうよ!」

3人「あっ。」

なつ「そうだ。」

光子「始まった。」

テレビ♬『まぶしい大地に広がる空 風は優しさ 運んでくれる 森は心を 育ててくれる 昨日の涙と 明日の笑顔は きっと友達 ラララ ラララ』

<なつよ 君が作った この作品で 家族の時間が また つながった。>

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