【 連続テレビ小説「ちむどんどん」101話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)の店の開店準備は着々と進んでいた。料理人として雇われた矢作(井之脇海)は、初めての沖縄料理をどんどん覚え、頼もしい様子。しかし、暢子への冷めた態度は相変わらずだ。沖縄では、良子(川口春奈)が学校で、地元野菜を活かした給食を始めようと取り組んでいた。歌子(上白石萌歌)は、少しずつ人前で歌えるようになり、自信もついてきた。一方、賢秀(竜星涼)は養豚場で大きな仕事を任されて…。
101話ネタバレ
東京・杉並
沖縄料理店・ちむどんどん
暢子<お母ちゃん ネーネー 歌子 お元気ですか? ちむどんどんオープンまで あと2週間。 うちは着々と準備を進めています。 矢作さんは 沖縄料理の作り方を どんどん覚えてくれて とても頼もしいです>。
暢子「ラフテーは 1時間 下ゆでして 火を止めて 粗熱が取れたら 調味料を入れます。 …で 落とし蓋をして 1時間半煮て。」
矢作「1時間半。」
暢子「火を止めて 半日寝かせます。」
矢作「ソーキは 骨付き ラフテーは 皮付き…。 皮付きの豚肉なんて 東京で手配できんのか?」
暢子「そこが 問題なんですよ。 豚肉は 沖縄料理の要だから 妥協したくないんですけど。 う~ん 沖縄から冷凍で取り寄せるしか…。」
(戸が開く音)
暢子「あっ 三郎さん。 それ どうしたんですか?」
三郎「知り合いの食堂が 店 畳むっつうからよ。」
順次「まだ使える鍋やフライパン 食器もたくさんあるよ。」
暢子「あ~! ありがとうございます。」
三郎「これは 差し入れのたい焼き。」
暢子「わあっ!」
トミ「ほら 座って。 一緒に食べよう。」
暢子「うん。」
矢作「おい。 おい! 新規開店なのに 人のお下がりかよ。」
暢子「新しく買った方がいいものは 買いますけど せっかく持ってきてもらったし 使えるものは 使いましょう。」
矢作「貧乏くせえ店だな。」
三郎「お前さんも 一緒にどうだ?」
矢作「結構です。 準備期間中は 5時までだよな? 俺は 帰る。」
暢子「一緒に食べましょう。」
矢作「要らねえ お先。」
智「何か あれ。」
順次「感じ悪いな。」
暢子「だけど やることは しっかりやってくれていますから。」
ちむどんどん・2階
暢子<和彦君は 月刊誌で連載を持つことになり 忙しくしています>。
暢子「これ 写真も全部 和彦君が?」
和彦「うん。 今の僕は ライター兼カメラマン。 新聞社と違って 全部一人でやんなきゃ。 これは 前に沖縄で撮った那覇のハーリー。 海の安全や大漁を祈願して 爬龍船(はりゅうせん)という船で その速さを競う。」
暢子<新聞社にいた時より 今の方が ちむどんどんしてるように見えます。>。
和彦「いつか見に行こう 家族3人で。」
暢子「うん。 行こうね。」
和彦「うん。」
暢子「フフフッ…。」
暢子<うちは 元気そのもの。 どうか ご心配なく>。
山原小中学校
教室
良子「アンケートを配ります。 好きな野菜や 給食でどんなものを食べたいか 自由に書いてください。 例えば 夏になると ゴーヤーや ナーベラーが たくさん取れます。 夏野菜は 体温を下げる効果もあって 暑い日に ぴったりなのは 知ってるよね?」
児童「知らない~!」
児童「ねえ 野菜より カレーがいい!」
児童「ハンバーグが食べたい!」
児童「オムライスが食べたい!」
良子「はい 静かに! しゃべらないで ちゃんと書く。」
良子<暢子 元気そうで何より。 うちは 地元野菜をできるだけ生かす 新しい給食の試みを始めています。『みんなの給食』という意味で『うまんちゅ給食』と名前が決まりました>。
給食室
安室「アキサミヨー。 好きな野菜に マンゴーって書いてある。」
(笑い声)
良子「今の子供たちは 野菜を食べること自体 少なくなってきてるから。」
安室「うん…。」
良子<うちは この新しい試みに ちむどんどんしています>。
歌の勉強会
歌子♬『流す涙なら 潮風で消えるよ』
歌子<暢ネーネー うちは 今日も 唄の勉強会に行ってきました>。
歌子♬『ジントヨー 歌で消えるよ ジントヨー ジントヨー』
歌子<人前でも 歌えるようになって 少しずつだけど 自信もついてます>。
(拍手)
長峰「堂々と歌えるようになってきたね。」
歌子「ありがとうございます。」
長峰「うん。 はい 今日はここまで。」
(拍手)
沖縄料理店・ちむどんどん
暢子のメニュー開発は 大詰めです。
暢子「皆さん ちむどんどんの試食会に お集まりいただき ありがとうございます。」
田良島「ありがとうございます。」
智「よっ!」
順次「待ちよったんど!」
(拍手)
暢子「では まず 一応ご説明を。 クファジューシー …で こっちから ゴーヤーチャンプルー ウンチェーイリチー ミヌダル 天ぷら にんじんしりしりーです。」
智「どれも うまそうだな。」
順次「今日から開店でも おかしくないんじゃない?」
(笑い声)
暢子「本当は フォンターナのオーナーにも 来てほしかったんですけど。」
田良島「房子オーナーは イタリア出張中か。」
二ツ橋「11月に帰国予定です。」
和彦「とにかく 食べてみてください。」
暢子「うん。 皆さんの率直な意見と 感想をお願いします。」
一同「頂きます。」
トミ「う~ん おいしい!」
順次「味がしっかりしてる。」
田良島「うん このミヌダル 琉球王朝時代の宮廷料理だよね?」
暢子「はい!」
二ツ橋「空心菜の切り方を 工夫されていますね。」
智「クファジューシーも見事ヤッサ。 それにしても こんなにたくさん…。」
田良島「全部 暢子ちゃんが?」
暢子「あっ マース煮とラフテーは 矢作さんが。」
矢作「俺は ただ こいつに言われたとおりに。」
順次「どんな? 沖縄料理作った感想は?」
矢作「正直 俺は まだ 沖縄料理のよさが分かりません。 本当に 客が来るんですかね? これで。」
和彦「まあ 沖縄や 沖縄料理のことを知らない お客さんにも その魅力を 幅広く知ってもうらうという方向で。」
暢子「うん だから メニューの数も 宮廷料理から 沖縄そばまで 幅広く用意するつもりです。」
二ツ橋「材料は?」
順次「沖縄のものは 本土では なかなか手に入れにくいよ。」
暢子「そこは 智とも よく相談して。」
智「沖縄から持ってこられないものも あるんですけど 例えば モーウイは キュウリとかウリとか 代替品を使ったり。」
暢子「材料が 完璧にそろわなくても そこは フォンターナで学んだ 知識と技術で カバーできるんじゃないかと。」
矢作「俺は そこまで責任持てねえぞ。」
二ツ橋「この店構えだと… 厨房は2人 ホールと洗い場に1人ずつ 都合 4人体制ですか? あっ 3人かな?」
暢子「あっ 最初のうちは 矢作さんと うちの2人だけで。」
矢作「はあ?」
田良島「えっ? 厨房も ホールも 洗い場も?」
暢子「はい。 できるところまでは 2人でやってみようと。」
矢作「おい 待てよ。 そんな話 聞いてねえよ。」
暢子「あっ もちろん 忙しくて 手が回らなかったら その時は…。」
和彦「僕も できる限り手伝いますから。」
暢子「和彦君は 自分の仕事で いっぱいいっぱいでしょ。 家事も手伝ってくれてるし。」
二ツ橋「最初から アルバイトを雇った方が いいんじゃないですか?」
田良島「うん。」
トミ「オープンの時は うちも大変だったもんね。」
順次「暢子ちゃんは 身重だしね。」
暢子「もちろん 健康には気を付けながら。 人件費の負担が多くなるのも 不安なんで。」
矢作「俺は ホールも洗い場も 一切やらねえぞ。 料理人として雇われたんだから 料理以外は 一切。」
智「何も そんな言い方。」
矢作「こういうことは 最初に きっちり決めかねえと。」
智「そうかもしれないけど…。」
矢作「俺は ホールは一切やらねえ。 配膳も 接客も 会計も 全部お前がやれ。」
智「暢子は 妊娠中なんですよ?」
矢作「関係ねえだろ。 俺は 単なる雇われの料理人。」
智「関係ないってことは。」
矢作「関係ねえだろ…。」
暢子「ちょっと 2人とも落ち着いてください。」
田良島「あのさ あのさ 今日の目的は あくまでも試食会なんだから。」
二ツ橋「そうですよ。 まあまあ 2人とも。」
暢子「矢作さん 分かりました。 料理以外のことは お願いしませんから。 あっ… うちたちも 座って一緒に食べましょう。」
矢作「時間なんで お先。」
養豚場
清恵「家族に言いたくないのは何で? 豚の仕事が恥ずかしいから?」
賢秀「おいしょ。 恥ずかしいとか そういうことは 全くない。 俺は 子供の頃から ずっと 兄弟のように豚の世話をしてきたし。」
清恵「じゃあ 何で?」
賢秀「だからよ。 この仕事で ビッグになる方法を 考えてるわけ。」
清恵「ピッグでビッグになるんだ。」
賢秀「だからよ。」
寛大「賢秀。 出来たぞ。」
賢秀「何がですか?」
寛大「ほれ。」
賢秀「『猪野養豚 営業部 比嘉賢秀』。」
寛大「東京出張の時に必要だろ。」
賢秀「東京出張?」
清恵「営業行くって言ったでしょ? 品川のホテル。」
賢秀「おお…。」
寛大「支配人が うちの豚に興味を持ってくれたらしい。 一度 会って うちの豚の説明をしてきてくれ。」
賢秀「行きます! 行かせてください!」
比嘉家
優子「暢子が 働き過ぎ?」
智「独立するとなると お金のこと 仕入れのこと 内装も 契約事も 全部 一人で交渉だし。」
優子「その上に 炊事や掃除 洗濯まで。」
智「いや でも 和彦も かなり 分担してやってますけど ただ 和彦も 仕事が今 ちょうど 勝負どころなんで。 俺も 今後 できるだけ手伝います。」
優子「ありがとうね。 でも 智も商売があるから 無理しないでね。」
智「はい。」
優子「うちは ちょっと畑に。 今日は 良子も泊まりに来るし 智も うちでごはん食べていってね。」
智「はい。」
優子「じゃあ 行ってこようね。」
歌子「行ってらっしゃい。」
智「行ってらっしゃい。 俺も もう行かないと。 ごちそうさま。 これから 善一さんと 仕入れの相談。 あさってには 東京に戻る。」
歌子「そしたら 今度はいつ?」
智「しばらく 東京ヤッサー。 暢子の店のオープンも近いし。」
歌子「そうか…。」
智「そうだ。 忘れてた。」
歌子「ん? 何?」
智「これ よかったら。」
歌子「あっ どうしたわけ?」
智「もらい物さ。 こんなの 俺が持ってても しかたないさ。」
歌子「あ…。」
智「いや 気に入らないなら…。」
歌子「ありがとう! 大事に使う。 だけど 急にどうして?」
智「あっ… これ 暢子にも同じもの渡した。」
歌子「暢ネーネーにも?」
智「2つもらったから 良子か歌子 先に会った方にあげようと思ってたわけ。 じゃあ またな。」
歌子「暢ネーネーと おそろい… か。」