ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」103話「君と僕のイナムドゥチ」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」103話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)が矢作(井之脇海)との関係に頭を痛めていたとき、突然やんばるから歌子(上白石萌歌)がやってきた。しばらく東京で暢子を手伝うことにしたのだ。歌子の歓迎会が、智(前田公輝)や三郎(片岡鶴太郎)たちも集い行われるが、そこで歌子はショックな会話を聞いてしまう…。その頃、やんばるでは良子(川口春奈)が石川(山田裕貴)からアドバイスを受けて給食の改良に取り組んでいて…。

103話ネタバレ

沖縄料理店・ちむどんどん
店内

矢作「どうした?」

歌子「ゴミ袋が見つからなくて。」

矢作「あれ? レジの近くにない? あれ? ちょっとごめんね。」

智「毎度 スナガワフードです。 伝票。」

矢作「あ~ こんなとこに。」

歌子「ごめんなさい。 まだ 分かってなくて。」

矢作「分かんないことあったら 何でも聞いて。」

歌子「はい。」

智「早く はんこ。」

矢作「は~あ…。 ねえ。」

智「あるでしょ そこに。」

矢作「だから ねえっつってんだろ。」

智「ないわけないでしょ。」

矢作「ねえ…。」

歌子「すいません。 はんこは うちが。」

矢作「歌子ちゃんか。 センキュー。」

歌子「すいません。」

智「全然 態度違いますね。」

矢作「何?」

智「歌子 困ったことがあったら 何でも俺に言え。」

歌子「うん ありがとう。」

矢作「お前の方こそ 何か怪しいな。」

智「何 言ってんすか。」

歌子「智ニーニー 見て。」

智「なかなか似合ってるさ。」

矢作「智… ニーニー?」

歌子「ああ… すいません。 昔から 家族みたいなつきあいで そう呼んでいて。」

矢作「ふ~ん…。」

智「俺の顔 何か ついてます?」

矢作「用事 もう済んだんだろ?」

智「毎度。」

歌子「智ニーニーと 仲悪いんですか?」

矢作「別に 特別 仲が悪いってわけじゃ。」

歌子「じゃあ すごく仲よしなんですね。」

矢作「いや 全然違うよ。 全然違うよ。」

歌子「アッハハ…。」

矢作「えっ? 俺 何か変なこと言った?」

歌子「フフフフ…。」

矢作「言ってないよね?」

歌子「フフッ フフッ…。」

歌子の歓迎会

三郎「ちむどんどんの新しい仲間 歌子ちゃんの上京に乾杯!」

一同「乾杯!」

順次「いらっしゃい。」

健男「よろしくね!」

智「よく来た。」

歌子「乾杯。」

暢子「もう 歌子が来てくれて デージ助かっています。」

多江「あっ 矢作さんは?」

暢子「誘ったんですけど。」

智「相変わらずか。」

暢子「だけど 歌子のおかげで 智とのケンカも なくなったし。」

多江「どういうこと?」

暢子「歌子は 昔から その場を和ませてくれるというか。」

歌子「ネーネー やめて。」

暢子「本当のことさぁ。」

(扉が開く)

田良島「こんばんは。」

暢子「田良島さん!」

田良島「暢子ちゃん。」

暢子「はい。」

田良島「『東洋グラフ』が ちむどんどんを取り上げてくれるぞ。」

暢子「まさかやー!」

田良島「東京都内の沖縄料理店の特集を 組みたいって聞いたから推薦したんだよ。」

暢子「ありがとうございます。」

和彦「ありがとうございます。」

順次「うちも載せてちょうだい。

トミ「鶴見は 東京じゃないでしょ。」

田良島「ごめんね。」

(笑い声)

暢子「じゃあ うちは そろそろ。」

多江「あっ そうね。」

順次「もう行っちゃうの?」

健男「まだ ちょっといいさ。」

和彦「明日 定期健診もあるし。」

多江「今 暢子ちゃんの命は2つ。 大事にしないとね。」

暢子「はい。 ありがとうございます。 じゃあ 皆さん ごゆっくりどうぞ。」

多江「はい。」

暢子「お休みなさい。」

多江「お休みなさい。」

順次「お休みなさい。」

多江「お大事に。」

順次「そういうことね。 ハハッ…。」

健男「ブンッ。」

(笑い声)

健男「ブンッ。」

(笑い声)

三郎「歌子ちゃん。 歌子ちゃん。 披露宴の唄 最高だったよ。 若い時の賢三を思い出したぜ。」

多江「三線は 亡くなったお父さんに習ったの?」

歌子「はい。 昔は よく一緒に 沖縄民謡を歌いました。」

健男「歌子ちゃんの唄 聴いて 故郷の家族を思い出したさ。」

順次「島に帰りたくなったよ。」

トミ「うちも。」

歌子「ありがとうございます。」

多江「本当に上手だった。」

智「歌子は いずれ プロのレコード歌手になるんです。」

歌子「やめて うちは そんなこと…。」

順次「あっ じゃ じゃあ 景気づけに 1曲 お願いしようね。」

健男「アッハハ 聴きたい 聴きたい!」

和彦「しまった! お酒が足りませんね。」

歌子「あっ うちが勝ってきます。」

田良島「いやいやいや…。」

多江「いや 歌子ちゃんが行かなくても。」

歌子「ほかに 何か買ってきますか?」

トミ「あっ たい焼きも買ってきて。」

歌子「はい。」

智「じゃあ 歌子は たい焼き。 酒屋は 重いから俺が。 途中まで 一緒に行こう。」

歌子「うん。 行ってきます。」

トミ「ありがとう。」

田良島「気を付けてね。」

智「ありがとうございます。」

歌子「はい。」

田良島「行ってらっしゃい。 お願いします。」

田良島「あの2人 なかなかお似合いだね。」

健男「気付いたね。」

多江「まあ まあ まあ…。」

玄関前

健男「じゃあ 智は 暢子ちゃんに振られたから 妹の歌子ちゃんに乗り換えたわけ?」

店内

順次「違う 違う。 昔は 暢子ちゃんのことが好きだったけど 今は 歌子ちゃんのことが 好きになったバーテー。」

健男「つまりは 姉のお古 お下がりの智と…。」

和彦「やめてください。」

三郎「ちょっと悪酔いだ。 黙ってろ。」

玄関前

智「どうした? 何で 入らないわけ?」

歌子「ううん 何でもない。」

智「おう フッ…。」

店内

智「ただ今 帰りました。」

一同「お帰り。」

多江「あ~ ご苦労さま。」

トミ「ありがとう。」

歌子「どうぞ。」

三郎「お帰り。」

歌子「ごめんなさい。 うちも そろそろ休みます。」

智「どうした? 大丈夫か?」

歌子「少し 疲れたから。 お休みなさい。」

三郎「お休み。」

トミ「お休み。」

順次「唄 聴きたかったな…。」

石川家

(ドアの開閉音)

石川「ただいま。」

良子「お帰り。」

石川「まだ 考えてるのか? 給食の献立。」

良子「であるわけさぁ…。」

石川「そんな 一朝一夕に 残飯率は下がらない。 アリ。」

良子「どうしたの これ。」

石川「ほかの学校が取り組んでる 食品学習の資料。 こっちが那覇ので こっちが福島の。」

良子「わざわざ 探してくれたわけ?」

石川「これ 参考になるんじゃない?」

良子「『食育』?」

石川「最近 使われ始めた言葉。 体験学習を通じて 食べるものに関する知識を教え 健全な食生活を送るよう育てる。」

石川「食育…。」

石川「新しい取り組みなんだから つまずいて当然。 今の良子は みんな後に続けるよう 道を切り開いてる。 それだけでも すごいことさ。」

良子「ありがとう。 うちだけじゃない 同じ思いを持ってる人たちが 全国にいるんだね。 これを参考に また 一から頑張ってみる。」

石川「チバリヨー。」

沖縄料理店・ちむどんどん

暢子「うん。 よし…。」

歌子「今日 定期健診だよね?」

暢子「うん。 もう行こうね。」

歌子「うん。」

暢子「あっ そうだ。 昨日 どうだった? 歓迎会 楽しめた?」

歌子「うん 楽しかった。」

暢子「よかった。 あっ そうだ。 このラフテー お昼に 智も来るから みんなで食べて 感想聞かせて。」

歌子「うん 分かった。」

和彦「暢子 病院の時間。」

暢子「うん。」

和彦「僕は 今日打ち合わせ。 歌子ちゃんが来てくれたから 本当 助かるよ。」

暢子「うん ありがとう。 じゃあ お願いね。」

歌子「うん。」

暢子「行ってきます。」

歌子「行ってらっしゃい。」

和彦「駅まで 一緒に行こう。」

暢子「うん。」

智「暢子は とにかく思いついたら 止まらないところがあるからな。」

矢作「猪突猛進型っていうのか? フォンターナの厨房でも 一つのことに集中すると 周りのことが見えなくなってたな。」

智「暢子は 考える前に行動するタイプ。 だけど そこがまた 暢子のいいところ。」

矢作「経営者に向かねえな。 そういうタイプの人間は。」

智「暢子は やっていけますよ。 なあ 歌子。」

歌子「うん…。 ごちそうさま。」

ちむどんどん・2階

智「歌子。 まだ 具合悪いのか?」

歌子「大丈夫。」

智「昨日の夜から 何かおかしいさ。」

歌子「大丈夫って 言ってるさぁ。」

智「今度の休み どっか連れてくよ。 東京タワーは?」

歌子「東京タワーは 一緒に行った。 うちが検査に来た時。 覚えてないわけ?」

智「あれ。 じゃあ 浅草寺。」

歌子「お母ちゃんと行って 一緒に あげまんじゅう食べた。」

智「何個食べた? 暢子は 10個も食べてたけど。 あっ じゃあ 上野動物園のパンダ。」

歌子「パンダは 暢ネーネーと行った。」

智「まあ 歌子は体調も心配だし 人混みは やめとくか。」

歌子「病人扱い しないでちょうだい。 どこか 行きたい所があったら 1人で勝手に行く。」

智「何か その態度。 人が せっかく…。」

歌子「どうせ うちは 陰気で病弱。 おなかの中に 弱気の虫も。」

智「誰も そんなこと言ってないさ。 何を すねてるわけ?」

歌子「もう帰って!」

智「勝手にせー。」

(足音)

道中

智「ぽってかす…。」

(クラクション)

「危ない!」

(クラクションとブレーキ音)

智「はっ…!」

沖縄料理店・ちむどんどん

暢子「はい もしもし。 ちむどんどんです。 あっ 三郎さん? えっ? 智が 瀕死の重体?」

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