【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】10話のネタバレです。
あらすじ
東京の遠い親戚からの申し出は、「四人のこどものうち、ひとり預かってもいい」というものだった。誰を行かせるべきか。家族と離れるのは誰なのか。本当は四人の兄妹、誰も行きたくはなかった。悩む優子(仲間由紀恵)。さまざまな葛藤の末に、暢子が自ら「東京に行きたい!」と…。そして、やんばるを去る史彦(戸次重幸)、和彦(田中奏生)とともに、暢子(稲垣来泉)が家族と離れる日がやってきた…。
10話ネタバレ
シークワーサーの木
暢子「次に戻ってきた時 まだあるかね この木。」
和彦「本当にいいのか? 後悔しないか。」
回想
暢子「うち 東京に行きたい!」
優子「暢子…。」
回想終了
暢子「ありえん。」
和彦「だったら 俺が守ってやる。 東京に来たら 俺を頼りにしろ。」
暢子「ねえ…。 手つないで帰ろう。」
和彦「嫌だよ 恥ずかしい。 小学生と 手なんかつなげるか。」
暢子「はっさ… 待って 和彦君!」
それからまた あっという間に時は流れ…。 いよいよ明日は 暢子が東京に向けて出発する日です。
比嘉家
優子「お待たせ。 頂きます。」
一同「頂きます。」
優子「やっぱり そばだよね。 暢子のそばは お父ちゃんのそばの味だもんね。」
暢子「うん!」
一同「…」
暢子「食べないの? お代わりもあるよ。 うちの… 最後のそばだよ。」
賢秀「食べるさ。」
暢子「お母ちゃん 今日まで 育ててくれて ありがとう。 いっぱい わがまま言って ごめんなさい。」
優子「偉いねえ。『ごめんなさい』と『ありがとう』が言えるのが 暢子の 一番いいところ。 お母ちゃんも みんなも これからも ずっと ず~っと 暢子のことが大好きだからね。」
暢子「うん!」
優子「手紙 書いてよ。 あとは…。」
暢子「ねえ みんな ごはん終わったら 一つ お願いがある!」
夜
♬~(三線)
♬「『名も知らなぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実ひとつ 故郷の 岸を離れて 汝はそも 波に幾月』。」
砂川とうふ店
玉代「今日 出発?」
暢子「はい。」
玉代「さみしくなるね~。 元気で頑張ってね!」
暢子「はい! おばさんも元気で!」
玉代「うん。」
智「今日は 金は要らない。」
暢子「まさかやー。 何で?」
智「ほかに 何もしてやれんのに。」
暢子「頂きます! おいしい。 やっぱり ここの ゆし豆腐は 世界一さーね。」
智「もっと食べれ。」
暢子「いいわけ~?」
智「どうしても行くのか? ゆし豆腐 もっとうまく作るから 東京とか行くな!」
暢子「ありがとう。」
智「冗談。 見送りには 行かないよ。」
暢子「うん。」
賢三の墓
暢子「先生。」
史彦「こちらの集落は 清明祭をやるそうですね。」
優子「シーミーといいます。」
史彦「旧暦3月 先祖供養ですよね。」
優子「そうですね。 にぎやかです。 うちの家族の場合は 特に…。」
西山原のバス停
良子「暢子 かわいい。」
歌子「かわいい。」
良子「ちょうちょ結び 曲がってる。」
歌子「暢ネーネー かわいい。」
(笑い声)
(クラクション)
賢吉「来たか。」
(クラクション)
暢子「お母ちゃん 行ってきます。」
優子「元気でね。」
暢子「東京 楽しみ! デージちむどんどんする!」
優子「青柳さん よろしくお願いします。」
史彦「はい。」
史彦「では お世話になりました。」
和彦「さよなら。」
暢子「じゃあね。 バイバイ。」
優子「暢子…。」
賢秀「俺が行く! やっぱり 俺が 長男の俺が 東京に行く!」
優子「賢秀…。」
賢吉「何を言ってる 今更。」
賢秀「だからよ。」
暢子「ニーニー。 うちが行くよ。 うちが東京に行きたいからさ。」
賢吉「迷惑ヤシガ。 急げ!」
暢子「じゃあね。 行ってきます!」
(ドアが閉まる音)
暢子「バイバイ。 元気でね。」
和彦「大丈夫。 僕がついてる。」
賢秀「ありえん。 やっぱっり ありえん!」
歌子 良子「ニーニー!」
賢秀「暢子!」
良子「暢子!」
歌子「暢ネーネー!」
良子「行かないで~!」
歌子「嫌だ 行かんで~!」
賢秀「止まれ~!」
良子「暢子!」
歌子「暢ネーネー!」
賢秀「止まれ~!」
暢子「止めてください! 止めてください。」
賢秀「暢子!」
良子「暢子!」
歌子「暢ネーネー!」
賢秀「暢子。」
良子「暢子。」
歌子「暢ネーネー…。」
賢秀「暢子は行かさない。 誰も東京には行かさん!」
良子「みんなで ここで 一緒に暮らしたい!」
歌子「みんなで 幸せなりなります!」
賢秀「幸せになります。」
良子「幸せになります。」
優子「暢子…。 ごめんね。 暢子 ごめんね。」
暢子「お母ちゃん… ごめんなさい。」
優子「お母ちゃんが間違っていた。 みんなの言うとおりさ。 今までどおり ここで みんなで 幸せになろうね。」
優子「申し訳ありません。 お願いします!」
史彦「荷物 持ってきてあげなさい。」
(ドアが閉まる音)
和彦「いつか 東京に来いよ。 おいしいもの 世界中のうまいもの 食べさせてやるからな!」
暢子「ありがとう。」
和彦「手紙 書くからな。」
(クラクション)
7年後
そして 7年の月日が流れ…。
1971年(昭和46年)
暢子「ん~!」
早苗「暢子~!」
暢子「早苗!」
早苗「遅刻するよ!」
暢子「今 行く! ん~! 待って!」
大きくなった暢子と きょうだいたちの 新しい物語が始まります。