ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」112話「豚とニガナは海を越えて」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」112話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)も矢作(井之脇海)も、清恵(佐津川愛美)が残していった豚肉に感動。だがどこに行けば手に入れられるのか分からず頭を抱える。そしてなぜだか賢秀(竜星涼)の誕生日会を開くことに。会の準備が行われている店の外では、なんと、賢秀と清恵が鉢合わせになっていた。賢秀は清恵に「話がしたい」と訴えるが、清恵はそれを頑(かたく)なに拒んで。ふたりの思いはすれ違ったまま…。

112話ネタバレ

沖縄料理店・ちむどんどん
玄関前

清恵「あれ?」

賢秀「おい!」

清恵「何で?」

賢秀「お前こそ 何で? おい! 待て! 話がある。」

清恵「話なんてない。 放して!」

賢秀「いや 離さない!」

作業員「はいはい はいはい ちょっと…。 やめれ! 落ち着け! おい! お知り合いですか?」

清恵「違います。 こんな人 知りません!」

賢秀「えっ おい ちょっ… おい!」

作業員「お巡りさん 痴漢!」

賢秀「ちょちょちょ ちょ… おい! おい やめろ! おい 待て! アキサミヨー!」

店内

(クラッカーの音)

歌子 暢子「ニーニー お誕生日おめでとう!」

三郎 智「おめでとう!

巡査「この男のご家族?」

「女の敵!」

「この痴漢野郎!」

歌子「痴漢?」

暢子「まさかやー。」

三郎「よかったな 疑いが晴れて。」

歌子「それで 家出した社長のお嬢さんは どこに?」

賢秀「俺が 聞きたいよ。 んっ お前たちも 一緒に捜してくれ。 んっ 猪野清恵。 背は小さくて 目は ぱっちり。 とにかく 気の強い女で。」

暢子「リリィさん!」

賢秀「いやいや 猪野清恵ってば。」

暢子「この近くのお店で 住み込みで働いているって。」

賢秀「どこのお店?」

暢子「それは… ニーニーが 今食べている豚肉も 置いてってくれたわけ。」

賢秀「豚肉!? あれっ…。」

智「賢秀 こないだから『豚』という言葉に 異常に反応してるな。」

賢秀「し… してないさ。 俺と豚は 全然 関係ない。 うん。」

暢子「待って ニーニーが ずっと捜してる 社長のお嬢さんって リリィさん? 猪野清恵さんってこと?」

賢秀「もう いいよ。 飲もう! 今日は 俺の3か月前の誕生日を祝って とことん飲んで パ~ッといこう! なっ!」

智「じゃあ 賢秀の 3か月前の誕生日を祝って…。」

賢秀「おう。」

智「乾杯!」

賢秀「乾杯! うい。 うい うい… ありがとう!」

智「おっ あらあら あらあら…。」

賢秀「う~っ! お代わり!」

智「おっ!」

玄関前

暢子「ニーニー。」

賢秀「おう。」

暢子「リリィさんを 捜しに行くわけ?」

賢秀「いや 第一 どこの店かも分からないのに。」

暢子「ニーニー リリィさんのこと… 清恵さんのことが 好きなんでしょ?」

賢秀「えっ? いや…。」

暢子「きっと リリィさんも ニーニーと同じ気持ちと思う。」

賢秀「何で お前が分かるか。」

暢子「リリィさん 言っていたよ。 一番 大事な人に ひどいことをして 落ち込んでいるって。 ニーニーのことじゃない?」

賢秀「まさかやー。 本当か?」

暢子「ケンカしたわけ?」

賢秀「だからよ。 昔 結婚してたことを 俺に隠してたわけ。 それで 俺も ついカッとなって…。」

暢子「ニーニー 後悔しているわけね。 後悔しているよ リリィさんも。」

賢秀「だからよ。」

暢子「リリィさん 必ず待っている。 ニーニーが 迎えに来てくれるの。」

賢秀「であるかな。 でも どこの店で働いてるかも…。」

暢子「捜して。 うちも捜すから。 ニーニーが 幸せになれる相手は リリィさんしかいない!」

賢秀「何で 一回しか会ってないくせに。」

暢子「分かるわけ。 やんばるの野生児の勘さ。」

賢秀「何か 変に説得力あるな。」

暢子「ニーニー ここが 勝負どころヤサ!」

賢秀「だからよ!」

暢子「うん!」

賢秀「冷えてきたヤッサー。 もう 中に入れ。 おなかの子に悪いよ。」

暢子「であるね。」

賢秀「今日は ありがとうヤー。 また 来年。」

暢子「ん? 来年?」

賢秀「俺の誕生会よ! 期待してるからな。 あばよ!」

道中

賢秀「よ~く見て!」

男性「いや ちょっと知らないなあ…。」

賢秀「いた! あ おい!(人違い)」

賢秀「どこにいる…。」

レストラン・フォンターナ
オーナー室

房子「お兄さんの会社の社長の お嬢さん?」

暢子「はい。 その 猪野清恵さん リリィさんなのか…。 その人が もしかしたら また フォンターナに行くかもしれないので もし来たら 連絡を頂けますか?」

房子「分かった。 一応 みんなにも声かけておく。」

暢子「ありがとうございます。」

房子「それじゃ。」

(ノック)

房子「どうぞ。」

二ツ橋「失礼します。 オーナー お客様が…。 前に 一度 暢子さんのお兄様と お店に いらっしゃった女性の方で 用件は ちょっと よく分からないのですが…。」

房子「お通しして。」

(ドアが開く音)

二ツ橋「どうぞ。」

清恵「失礼します。 突然 すみません。 あの…。」

房子「猪野清恵さん? もしかして リリィさん?」

清恵「どうして…。」

房子「たった 今 比嘉… 青柳暢子から電話があったの。」

清恵「暢子さんに 伝えていただきたいんです。 あの豚肉は ここのだって。」

房子「あの豚肉?」

清恵「伝えてもらえれば 分かります。 ちなみに 暢子さんのお兄さんも ここにいます。 失礼します。」

房子「待ちなさい。 どうして 自分で伝えないの?」

清恵「もう関わらないと決めたんです。 実家にも 暢子さんのお兄さんにも。 私が悪いんです。」

房子「伝言を頼まれる代わりに 少し つきあいなさい。」

清恵「どうしてですか?」

房子「昔の私と 同じようなこと 言ってるから。 ワインは お好きかしら?」

沖縄料理店・あまゆ

賢秀「はぁ~ ちゃーならん…。」

三郎「疲れてるな…。 根 詰めんなよ。」

賢秀「明日には 千葉に戻って仕事しないと…。」

順次「千葉?」

トミ「千葉?」

賢秀「ちばっ… あっ…。 チバリヨー! こういう時は 酒! 強い酒 持ってきてちょんまげ!」

順次「あっ うん…。」

三郎「いろいろ 事情があるんだろうが 結局のところ お前さんは そのお嬢さんに ほれてるな?」

賢秀「いや それは…。」

レストラン・フォンターナ
オーナー室

清恵「大ゲンカになった理由は 私が 自分の過去を隠していたからで…。 言おう言おうと ずっと思ってて でも…。」

房子「言えなかった?」

清恵「あいつにだけは 知られたくなくて。」

沖縄料理店・あまゆ

賢秀「豚の仕事をしていることを 家族に ずっと言えなくて。 だけど… あれと出会って 一緒に働いてるうちに…。」

三郎「だんだん 自分が 変わってきた… か?」

賢秀「だからよ。 豚を 一生の仕事にしたい。 ウチナーンチュとして 豚の仕事に誇りを持って 真面目に コツコツ。」

三郎「つまり そう思わせてくれた女と 一緒になりてえ そういうことなんだろ?」

レストラン・フォンターナ
オーナー室

房子「彼に 何もかも正直に話して 自分の気持ちを伝えれば?」

清恵「私の気持ち?」

房子「あなた自身が 一番 分かってるでしょ? 過去の自分に意地を張ってるなんて つまんない。 心変わりしたっていい。 ウソつきになったっていい。 だって 好きな人と 一緒にいたいじゃない。 何度でも やり直せるのよ。 今 あなたが感じるままに ちむどんどんする自分にだけ 正直になりなさい。」

沖縄料理店・あまゆ

三郎「ほれてんだろ? 草の根 分けてでも 見つけ出せ。 そして ただひと言『悪かった あれはウソだった』と言え。」

賢秀「だけど…。」

三郎「いいんだよ。 ウソついたことのねえやつ しくじったことねえやつなんか いるか? うまく言えなかったら 黙って後ろから ガバッと抱きしめろ。」

賢秀「黙って後ろから…。」

三郎「そう。 それで 全部伝わる。」

賢秀「行ってきます!」

三郎「えっ 今? 居場所 分かんねえんだろ。 余計なこと 言っちまったかな…。 まあ いっか。」

スナック街

賢秀「はぁ はぁ はぁ…。」

(ドアが開く音)

客「リリィちゃん… リリィちゃん また歌おうね。」

清恵「は~い。 気を付けて帰ってくださいね。」

客「はい。 じゃあね。」

清恵「は~い。」

客「バイバ~イ。」

清恵「バイバ~イ。 またお願いしま~す。」

客「はいよ~。 ハッハッハッハ…。」

後ろに回り込んで抱きしめる賢秀w

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