【 連続テレビ小説「ちむどんどん」117話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)は、連休を使って和彦(宮沢氷魚)と健彦(三田一颯)と3人で沖縄やんばるに里帰りした。健彦は大自然の中を無邪気に遊び、暢子は畑で採れたばかりの野菜をほおばり…。里帰りの日々は楽しいことばかりで、あっという間に過ぎていった。一方で歌子(上白石萌歌)と智(前田公輝)との間はもどかしく進展していなかったが、ふたりで山にでかけたことから思わぬ展開に…。
117話ネタバレ
畑
暢子「お~ 上等さ。
優子「疲れた?」
暢子「ん? ううん 楽しい! 楽しくて たまらないわけよ。」
健彦「ママ~! ばぁば~!」
暢子「健彦。」
和彦「こっち向いて。」
優子 暢子「ん?」
(シャッター音)
山原村共同売店
優子「せっかく 暢子たちも来ているから みんなで集まろうと思って。」
善一「おばぁたちも みんな呼んで にぎやかに。」
暢子「大賛成! ありがとう。」
和彦「明日の夜か 楽しみだね。」
暢子「うん。」
優子「とう 上等。 そうと決まったら ごちそうを たくさん用意しないと。」
暢子「あっ うち 畑お野菜使って いろいろ作ってみたい。」
優子「食べたいもの 何でも作ってみたらいいさ。」
暢子「うん。」
智「ハイサイ。」
善一「おう。」
智「ゆし豆腐 持ってきました。」
優子「ありがとうねぇ~。」
暢子「はぁ~ 砂川とうふのゆし豆腐! これは 東京では 食べられないわけよ~!」
優子「昨日も食べたでしょ?」
和彦「智 実家の手伝いやってるの?」
智「ああ。 売店に行くと言ったら ついでに頼むって言われて。」
暢子「あっ そうだ。 明日 みんなで集まるから 智 ゆし豆腐 持ってきてくれない?」
智「ああ。 分かった いいよ。」
暢子「絶対 忘れないでよ。 約束だよ。 いっぱ~いだからね。」
智「分かったって。」
優子「さあ ほかには? 何が食べたい?」
暢子「あっ うち あれも食べたい。 オオタニワタリ。」
優子「暢子 もう あんたばっかり!」
(笑い声)
智「よし じゃあ 今から俺が 山で採ってくるよ。」
暢子「本当に?」
智「うん。 お安いご用ヤサ。」
暢子「ありがとう。」
智「じゃあ また後でな。」
暢子「やった~。 ゆし豆腐。 今日も食べようね。」
健彦「うん。」
暢子「お母ちゃん これ 大好きなの。」
歌子「待って。 うちも一緒に行く。」
智「うん。 よし…。」
比嘉家
石川「これ すばらしいね。 和彦君のお父さんが?」
和彦「はい。 沖縄の昔の暮らしぶりが 詳しく書かれてます。 この村のことも。 父は いつか これを 本にしたかったんです。」
石川「立派なお父さんだったんだね。 俺藻 教師として 子どもたちに もっと沖縄のこと やんばるのことを教えてあげたいと 常々 思ってはいるんだけど…。」
和彦「やっぱり やんばるはいいですね。 暢子も 生き生きしてるし。 健彦は くたくたになるまで遊んで。 僕も いつかは この島に住んで 夢を実現できたらと。」
石川「夢?」
和彦「父の意志を継ぎ このノートの続きを書いて 本をまとめることです。」
石川「く~っ いいね! 出版されたら 是非 読ましてもらうよ。」
和彦「問題は その『いつか』が 一体 いつになるのか。 沖縄に住んで もっと 沖縄に向き合いたいです。」
石川「夢がかなわん その理由は?」
和彦「やっぱり いろいろ事情が…。 僕の仕事は 依頼を受け 原稿を書いて送ればいいから どこに住んでいても できるけど こっちで暮らすなら 暢子は せっかく出した店を 手放すことになってしまうし…。」
石川「なるほど…。」
暢子「はい ハンダマの白和え。 ジーマミーも入れてみたから 食べてみて。」
良子「うん。 頂きます。」
良子「うん マーサンヤー! やっぱり プロの料理人は違うね。」
暢子「やんばるの野菜が新鮮で デージおいしいから。」
良子「すぐそこの畑で取れているからね。 うん。」
暢子「ん~! 何でかね やんばるの野菜がおいしいって 初めて身にしみて感じるわけ。 どんなぜいたくで 珍しい食材も ここの野菜には かなわないと思う。」
良子「それは 褒め過ぎ。」
暢子「本当さ。 久しぶりに畑を手伝って うちも やんばるで 畑をやって暮らしたいと思った。 畑にいると楽しくて 時間も忘れて ちむどんどんして たまらないわけ!」
良子「だったら もう やんばるに帰ってきたら?」
暢子「そんな簡単にはいかないさ。 いろいろあるさ…。 東京のお店のこいと 和彦君の仕事のことも。」
山
歌子「話がある。」
智「えっ?」
歌子「レコードデビュー できるかも。」
智「レコード? この前 お店で歌わせてもらった時 レコード会社の人に 名刺をもらって。」
回想
レコード会社社員「民謡歌手として レコードデビューしてみないね。」
歌子「えっ?」
回想終了
智「待てよ。 その人 ちゃんとした レコード会社の人か?」
歌子「多分…。」
智「世の中には 怪しい会社がたくさんある。 今度 その人に会いに行く時には 俺がついていく。」
歌子「何で?」
智「何でって 心配だからに決まってるアラニ。」
歌子「うちの問題は うちが自分で決めたい。」
智「いやいや 歌子は まだ 世間知らずのところが…。」
歌子「うちは もう子供じゃない!」
智「分かってるさ そんなこと。」
歌子「分かってない 全然 分かってない!」
智「何で 怒ってるわけ?」
歌子「うちは いつまでも妹みたいな 幼なじみであるわけよね?」
智「おい ちょっと そっちは…。 危ない!」
比嘉家
良子「歌子 遅いね。」
暢子「智と 一緒なんだよね。」
和彦「健彦が 2人で 売店を出てくのを見たって。」
暢子「でも 山からは もう 戻ってきているよね。」
石川「ちょっと 見てこようかね。」
暢子「あっ お母ちゃん。」
優子「まもるちゃんが 集落を 一とおり見てくれたけど どこにもいないって。」
善一「智も まだ帰ってないらしい。」
暢子「えっ… どこに行ってしまったわけ?」
山小屋
智「この小屋まで来れば すぐ帰れる。 ちょっと 休んでいこう。 俺は もう 大丈夫だから。」
歌子「あっ ここに…。」
智「ごめんな。」
歌子「うちの方こそ。」
智「クッソ…。」
歌子「やっぱり うちは子供だね。 また やっかいを。」
智「何言ってる 俺は やっかいとか…。」
歌子「結局 うちは そういう星のもとに生まれたわけ。」
智「大げさなこと言うな。」
歌子「大げさじゃない。 東京で 暢ネーネーのお店を 辞める時も デージ忙しい時に熱出して さんざん みんなに迷惑かけて…。」
智「誰でも そういう時がある。」
歌子「あの時 沖縄に向かう飛行機の中で しみじみ考えたさ。 うちは ネーネーたちみたいに 働いたり 家庭を持ったりはできない。 これから先 ずっと1人で 生きていくしかないって。 うちは… うちは 生きている間に レコードを 一枚でも出せたら それで満足。 思い残すことはない。 ほかは もう諦めてる。」
智「諦めるな。 歌子は 幸せになれる。 両方つかめばいいさ。 夢も 結婚も。 もっと 欲張りになれ。」
歌子「しょっちゅう熱を出す女を お嫁にもらってくる人なんか…。」
智「いる。」
歌子「どこに? 智ニーニーこそ 早く いいお嫁さんを見つけて 幸せになればいいさ。」
智「俺が 幸せになるには 好きな人と結婚しないと。」
歌子「好きな人って? 誰ね?」
智「ずっと 言えなかった。 俺は…。」
歌子「何? ちゃんと言って。 言ってくれないと 分からない。」
(停電)
(戸が開く音)
善一「いたぞ~!」
善一「和彦君! アハッ フッ…。 あれ? えっ えっと…。」
歌子「かっ 帰ります!」
和彦「あれ 歌子ちゃん? あっ よかった。 やっぱり ここだった。 うん。 あれ? 歌子ちゃんは 何で先に?」
智「オオタニワタリ。」
和彦「智? えっ…。」
善一「俺は 少し 山で反省してから帰る。」
和彦「反省? えっ 何を? 善一さん!? ちょっと…。」