【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】11話のネタバレです。
あらすじ
時は1971年。比嘉家の母・優子(仲間由紀恵)は、今は村の共同売店で働いている。そして四兄妹はそれぞれに成長している。暢子(黒島結菜)はやんばるの高校生。相変わらず足が速く活発な人柄だ。そして、暢子は今、卒業後の進路、就職をどうするかを考える季節。兄・賢秀(竜星涼)、姉・良子(川口春奈)、妹・歌子(上白石萌歌)もそれぞれに大きくなり、やんばるを舞台に兄妹の新たな物語が始まる。
11話ネタバレ
1971年6月17日。 沖縄返還協定が結ばれ 沖縄が 翌年5月15日に 日本に返還されることが決まりました。
そして 本島北部 やんばる地域の とある高校では…。
山原高等学校
暢子は 高校3年生になりました。
暢子「早苗!」
早苗「フッ…。 暢子 チバリヨー!」
「位置について…。 よ~い…。」
(ホイッスル)
(声援)
早苗「暢子~! おいしいごはんが 待ってるよ! あっ あっ あっ…! 暢子~!」
(ホイッスル)
早苗「暢子~! 入学以来の20連勝!」
「暢子 お願い! 陸上部に入って。」
暢子「うちは 家族の料理担当。 部活なんかやってる暇ないわけよ。」
「練習しなくていいよ。 試合だけ 出て。 ねっ キャプテン。」
「生意気ヤッサー 女のくせに。」
「おてんばすぎて 結婚できないはずよ。」
(笑い声)
正男「正々堂々の勝負だのに 男も女も関係ないだろ。」
暢子「正男 約束のサーターアンダギー!」
正男「次は 絶対負けないからよ。 外周!」
部員たち「はい!」
相変わらずの 運動神経抜群! 食いしん坊んも健在です。
暢子「う~ん ちむどんどんする!」
海
暢子「ん~! サクッとホクホク! このサーターアンダギー 最高!」
早苗「就職 決まったの?」
暢子「まだ正式じゃないけど。」
早苗「名護の眞境名商事?」
暢子「早苗のお父さんのおかげさ。 面接の時も『善一さんから しっかりした子と聞いてます』って。」
早苗「おめでとう。 よかったね!」
暢子「うん。 早苗は どんな? 東京の大学。」
早苗「浪人は許さないって言われた。」
暢子「早苗なら 大丈夫!」
早苗「もうすぐ復帰するんだし 大学出たら 本土で働きたい。 スチュワーデスになって 世界中 飛び回るのが夢。」
暢子「社会人か… どんな生活になるのかね。 お給料もらって 家にお金入れたら 料理当番から解放されるかね。」
早苗「料理 嫌いになったの?」
暢子「毎日だと 面倒くさい時もあるさー。 それに アリ。」
早苗「えっ また台所で焦がしたの?」
暢子「炊事してる時に アイヤーって。」
早苗「へえ~…。」
暢子「早く就職 決まってほしい。 眞境名商事は やんばるで一番の商社だから いろんな所に行って いろんなおいしいもの 食べられるかね。」
早苗「出張 あるかもね。」
暢子「出張! ちむどんどんするさー。」
早苗「仕事で 東京に行けるかもよ。」
暢子「東京か…。」
道中
2人「ジャンケンポン!」
暢子「あ~!」
早苗「ハハッ!」
良子「暢子~! 早苗!」
暢子「あっ ネーネー 歌子!」
児童「良子先生 さよなら~!」
児童たち「さよなら~!」
良子「宿題 ちゃんとやってきなさいよ~。」
児童たち「は~い!」
暢子「アキサミヨー。 ネーネーが ちゃんと先生やってる!」
良子「からかわないで。」
歌子「小学校には 良子先生ファンクラブが 出来たっていう うわさは?」
良子「まさかでしょ。」
暢子「え~!」
早苗「すごいね。」
暢子「え~! 本当は?」
良子「ウソ。」
歌子 暢子「本当は?」
良子「ウソ。」
暢子の姉 良子は 高校時代は マドンナと呼ばれ 那覇の短大に進学。 この春から 念願の教師となって 村の小学校で働いています。
暢子の妹 歌子は 今年から高校生。 時々 熱を出してしまうことも 人見知りで 恥ずかしがり屋なことも 子供の頃から 変わっていません。
暢子たちの父 賢三が この世を去って7年。 母の優子は 今 村の共同売店で働いて 一家を支えています。共同売店の善一さんが奥さんに先立たれて 人手不足になり 優子に白羽の矢が立ったにでした。
安室「アガッ。」
優子「あっ…。 取ってあげるさぁ。 ほら。 はい。」
安室「ああ ありがとうねえ。」
優子「腰の具合どんなねぇ? いつでも 畑手伝うから 遠慮なく言ってよ。」
早苗「お父さ~ん ただいま~!」
善一「ああ お帰り。 早苗 早苗。 新しい参考書。 はい。 しっかりやれよ。」
早苗「は~い。 ありがとう!」
暢子「お母ちゃん もう帰れる?」
優子「今日は 棚卸しがあるから忙しくて。」
暢子「え~。」
智「ハイサイ!」
暢子「お~ 智!」
智「おう 暢子。 あっ みんなも。 これ いつもの豆腐です。」
優子「ご苦労さんねぇ。」
安室「ニーニー 待ってたよ。」
砂川とうふ店の息子 智は 高校を卒業して3年。 商売を広げようと 頑張っています。
(電話の呼び鈴)
善一「はい 共同売店です。 えっ 優子さん? タケヒロから。」
暢子「お巡りさんの?」
善一「うん。」
山原西発出所
暢子の兄 賢秀は高校時代 ボクシングとケンカに明け暮れて中退。
何度か 那覇や名護に働きに行きましたが どれも長続きせず 今は 家でゴロゴロしています。
賢秀「あ~! アキサミヨー。」
賢秀「お~! これはこれは やんばるの美人三姉妹!」
暢子「ニーニー。」
良子「いいかげんにしてちょうだい。 今年 何回目ね?」
歌子「痛くない?」
賢秀「だからよ。 ハチに刺されたくらいだな!」
暢子「こんにちは。」
良子「すいませんね。」
タケヒロ「一応 状況を説明すると この近くの岸壁で 3名の若者が 昼間から酔っ払って 釣りをしていたわけですよ。」
回想
「ジョートー ィユー イッチョンドー」
「どうだい?」
新垣「カタカシ。」
店主「カタカシ。 はい ジョートードー。 イラブチャーは どうですか。 一番マギーから。」
新垣「あ~ マギーから。」
「こっちも うちも はい」
「見てみぃ!」
秀樹「お~! おい 邪魔。」
「アガガガッ…。」
タケヒロ『そこに 賢秀が通りかかって…。』
賢秀「おい。」
秀樹「何か お前?」
賢秀「あのよ。 お前たちの方が邪魔!」
「え~ 誰かお前?」
「やるかや?」
「オラ ウラッ!」
賢秀「ハッハ…。」
タケヒロ『そのあとは 賢秀が 一方的に3人を殴り倒して…。』
「うわあっ…。 助けてちょうだい!」
賢秀「え? おい!」
回想終了
タケヒロ「その3名も これ以上 事を荒だてたくないと言うし おばぁも無傷ということで 今回は 注意にとどめるという判断で。 賢秀! じゃあ また。」
賢秀「だからよ! また 飲もうやーさい。」
(笑い声)
道中
賢秀「あれなんか この村の連中じゃないさ。 新垣のおばぁを いじめてからに。」
暢子「この村の人は ニーニーに ケンカ仕掛けないさぁねぇ。」
良子「仕掛けない じゃなくて 相手にしてない。」
歌子「本当に いつか 大けがしても知らないからね。」
賢秀「はあ~ あのよ 寄ってたかってからに…。」
暢子「久しぶりに かけっこ勝負しない? うち また 陸上部のキャプテンに勝ったよ。」
賢秀「この村で 暢子に勝てるのは 俺と智ぐらいだからな。」
暢子「じゃあ やる?」
賢秀「おっ。」
良子「やるわけないでしょ。 もう 子供じゃないんだよ。」
賢秀「だからよ。 そういえば この道 昔 みんなで かけっこしたな~。」
歌子「かけっこじゃないよ あの日は…。 あの日さ。」
回想
良子「歌子 早く!」
暢子「お父ちゃん!」
歌子「お父ちゃん!」
暢子「お父ちゃん!」
賢秀「父ちゃん!」
歌子「お父ちゃん!」
良子「お父ちゃん!」
回想終了
賢秀「あれから 何年たつか?」
良子「もう 7年。」
歌子「元気にしてるかねぇ 海の向こうで。」
暢子「よ~い… ドン!」
賢秀「おい 待て!」
良子「待って!」
比嘉家
暢子「うん。 ん…。 ニーニー 起きて。 ごはんだよ~。」
優子「ただいま。」
良子 歌子「お帰り。」
暢子「お帰り。」
優子「賢秀「は 大丈夫だった?」
良子「大丈夫。 ほら。」
優子「良子 今日は早かったね。」
良子「うん… あっ 明日 遅くなる。 いつもの勉強会。」
優子「大学時代のお友達? 分かった。 たまには 楽しんできたらいいさぁ。」
暢子「いいな~ たまには 料理もやってよ。」
良子「料理してない分 ちゃんと 給料から毎月お金入れてるさぁ。」
優子「いつもありがとうね。 暢子も もし就職したら もう 料理しなくていいからね。」
暢子「しんけん? うれしい! じゃあ お母ちゃんも うちが就職したら 内職やめたら? 売店の仕事に 畑もやって 内職も…。」
良子「ニーニーが ちゃんと働いてくれたら もう少し楽だのに。」
賢秀「先週 河川工事に行ったさ。」
暢子「起きてたわけ?」
良子「給料 前借したのに たった2時間でケンカして辞めたくせに。」
暢子「もらった分 一晩で全部飲んだくせに。」
歌子「結局 お母ちゃんが お金返しに行ったんだよ。」
賢秀「あのよ。 お前ら また寄ってたかって。」
優子「賢秀 気性がまっすぐだから。 家族のことも ちゃんと 考えてくれてるさぁ ねぇ。」
賢秀「そうそう じゃあ 頂きます。」
優子「頂きます。」
良子 歌子「頂きます。」
暢子「頂きます。」
善一「こんばんは。」
優子「どうしたんですか? こんな時間に。」
善一「実は 暢子ちゃんの就職…。」
暢子「うちの就職?」
善一「なかったことにしてくれって。」
暢子「えっ?」
良子「えっ 何で?」
善一「今日 賢秀がケンカした相手が…。」
賢秀「ん?」
暢子「えっ? えっ? ええっ?」