ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」120話「ゆし豆腐のセレナーデ」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」120話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)は、和彦(宮沢氷魚)と健彦(三田一颯)と家族三人、沖縄やんばるへの移住を決意した。やがて東京を去る日が近づき、暢子の店『沖縄料理ちむどんどん』で送別会が開かれる。三郎(片岡鶴太郎)をはじめ、長年暢子を見守ってきた人たちが、それぞれ思い出を語り、はなむけの言葉を贈る…。しかし、そこにフォンターナのオーナー・房子(原田美枝子)の姿はなかった。

120話ネタバレ

沖縄料理店・ちむどんどん

田良島「え~ それでは 送別会を 始めさせていただきます。 三郎さん 乾杯の音頭を。」

三郎「うん。」

暢子たちが やんばるから戻って 2か月後 沖縄に旅立つ日が 迫っていました。

三郎「沖縄から出てきて 腹すかせた暢子ちゃんが うちに流れ着いたのが まるで 昨日のことのようだ。」

回想

暢子「すみません。 ごめんくださ~い!」

多江「今朝 東京に着いたばかりの 比嘉暢子さん。」

暢子「初めまして!」

三郎「沖縄のそばとは 全然違うだろ。」

暢子「デージマーサン!」

回想終了

三郎「これまでの思い出に感謝し また 若い2人の新たな門出と 幸せを祈って…。 乾杯!」

一同「乾杯!」

暢子「ありがとうございます。」

二ツ橋たちの説得もむなしく 房子の姿はありません。

(拍手)

三郎「順次 トミ。」

順次「暢子ちゃん 和彦君 沖縄に行っても チバリヨー。」

トミ「時々 連絡してね。」

暢子「はい。」

田良島「まあ 正直 俺は 初めて 出会った時から 暢子ちゃんが 自分の店を持ち 青柳が新聞社を辞めることも 全て想定していた。」

暢子「ハハ… えっ まさかやー。」

回想

暢子「え~っと…。」

田良島「田良島 田良島甚内。 一応 デスク。」

田良島「お前は 沖縄をテーマにしたいんだろ? それなら 今 行くしかない。」

和彦「はい。」

田良島「よし いい根性だ。」

回想終了

和彦「田良島さん 本当に いろいろと…。」

田良島「とにかく 家族3人仲よく 新天地でも いい人生を送ってくれ。」

和彦「はい。」

暢子「はい。」

田良島「はい。」

(拍手)

三郎「ところで この店は?」

暢子「実は そのことについても 報告が。」

矢作「(せきばらい)え~… この ちむどんどんは 俺が引き継ぐことになりました。」

二ツ橋「おお…。」

矢作「俺は ずっと 料理人として 人旗揚げることや 世間体にこだわって バカなことも たくさんしてきました。 だけど この店で働いて もう一度 自分の店を持つという 夢を持てた。 これから先 この店をずっと守り 暢子や皆さんに 恩返しできたらと。 皆さん どうか よろしくお願いします。」

(拍手)

三郎「頑張れよ。」

順次「チバリヨー。」

二ツ橋「重たい荷物 ようやく下ろせそうですね。」

矢作「いえ また新しいでかい荷物を しょいこんだ気分です。」

二ツ橋「私が 初めて出会った時 暢子さんは 高校を出たばかり 何も知らない 沖縄の女の子でした。」

回想

暢子「ここで 働かせてください。 これ 紹介状です。」

スタッフたち「おはようございます。」

暢子「おはようございます!」

回想終了

二ツ橋「しかし やがて 暢子さんは フォンターナに欠かせない料理人に 成長しました。 私自身 暢子さんの前向きさに 救われたことが 何度もあります。 暢子さんなら これからも きっと 沖縄で すばらしい挑戦ができると思います。」

(拍手)

重子「私は 長い間 よい母親では なかったと思います。」

和彦「母さん…。」

重子「だけど 暢子さんと出会って 息子と向き合うことができた。 新しい家族も迎えることができました。 しばしのお別れに 2人に詩を贈ります。<さよなら、さよなら! こんな良いお天気の日に お別れしてゆくのかと思ふとほんとに辛い こんな良いお天気の日に さよなら、さよなら! そして明日の今頃は 長の年月見慣れてる 故郷の土をば見てゐるのです さよなら、さよなら! さよなら、さよなら!>和彦 暢子さん 元気で頑張って!」

和彦「母さん… 波子さんも…。 いつか 沖縄に来てほしい。 父さんと僕の 思い出の場所。 母さんを 案内したい。」

(波子の鳴き声)

波子「坊ちゃま 坊ちゃま…。」

和彦「波子さん…。」

重子「波子さん 泣かないの。」

波子「坊ちゃま…。」

矢作「ありがとうございます。」

多江「どうぞ。」

暢子「多江さん。」

多江「暢子ちゃん ちゃんとお別れを 言わなきゃいけない人が いるでしょ? このままお別れしたら きっと後悔する。」

二ツ橋「暢子さん。」

三郎「早く行きな。」

和彦「行きな。」

暢子「うん。 行ってきます。」

レストラン・フォンターナ
ホール

暢子「失礼します!」

房子「あなた 送別会は?」

暢子「オーナーが来てくれないから うちが来ました。」

房子「あなたが沖縄に帰ろうが帰るまいが 私には 関係ない。」

暢子「オーナー うちと勝負してください!」

房子「はあ?」

厨房

房子「何で ペペロンチーノ勝負なの?」

暢子「うちが オーナーに負けて デージ悔しかった料理だからです。」

房子「はぁ…。」

房子「…で この勝負 何を賭けるの?」

暢子「うちが勝ったら オーナーは 沖縄に来てください。」

房子「今更 何の用もないし。」

暢子「うちに 会いに来てください!」

ホール

暢子「オーナーは うちのペペロンチーノ うちは オーナーのペペロンチーノを 食べましょう。」

房子「あなたが勝ったら 私は 沖縄に行く。 じゃあ 私が勝ったら?」

暢子「アイヤー そこまでは 考えていませんでした。」

房子「じゃあ 私が勝ったら…。 今後 あなたとは赤の他人になる。」

暢子「そんなの 絶対に嫌です!」

房子「頂きましょう。」

回想

暢子「うちのペペロンチーノです。」

スタッフたち「頂きます。」

房子「悪くない。 沖縄の島ニンニクを使ってるのね。」

暢子「アイヤー。 よく分かりましたね。」

房子「約束は約束です。 さようなら。」

暢子「待ってください! ここで 働かせてください!」

房子「負けたらクビでもいいと言ったのは あなたでしょ?」

暢子「負けるとは 思ってなかったんです…。」

回想終了

暢子「オーナー…。」

房子「まあまあね。」

暢子「今まで 本当に…。」

房子「何があっても泣かないこと。」

暢子「泣いてません!」

房子「あなたは 沖縄に行っても どこに行っても おいしいものを作って みんなに食べてもらいなさい。 それだけは ずっと続けなさい。 あなたなら それができる。 私の命令は 絶対。」

暢子「はい。」

房子「…で? この勝負 どっちが勝ち?」

暢子「あっ… アイヤー。 どうやって勝ち負けを決めるか 考えていませんでした。」

房子「本当に あなたって人は 最後の最後まで。」

暢子「こうなったら 沖縄で もう一回 勝負しましょう。」

房子「暑いのは 嫌いなの。」

暢子「冬は 暑くありません!」

房子「行きません。 黙って食べなさい。 フフフッ…。」

暢子「もう うちの負けでいいから オーナー 沖縄に来てください。」

房子「何 言ってんの。」

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