【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】13話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)は、兄・賢秀(竜星涼)が喧嘩(けんか)した相手先が、自分の就職希望先だったことから、悩みを抱えることに。謝罪を求める会社側と、非は無いと思っている兄との板挟み。だが母・優子(仲間由紀恵)を助けるためには仕事をしたい…。姉・良子(川口春奈)は、大学時代の知人の石川への想いを抱えていた。そして歌が好きな妹・歌子(上白石萌歌)は、家の経済事情から切ない気持ちを秘めていて…。
13話ネタバレ
比嘉家
歌子「♬『いま私の願いごとが かなうならば 翼がほしい』子供の頃からピアノ習ってる人って どのくらい金持ちなのかね。」
優子「ん~ おうちにピアノがあるってことは 大きな畑を持っているとか 工場を経営しているとか 漁師さんなら 船を何艘も持っているとか。」
歌子「うん… であるよね。♬『この背中に 鳥のように 白い翼つけて下さい』
賢秀「この大空に 翼をひろげ 飛んで行き 熱っ 熱っ おい 暢子! 暢子! おい! 熱い! おい! ちょっ… はあ…。」
暢子「うち 悪くもないのに『すみません』って頭下げたんだよ。」
賢秀「だからよ。」
暢子「ニーニーが悪くないのは分かる。 でも お母ちゃん 毎日 朝は畑 昼は売店 夜は内職。 もう 何年も ず~っと働いてるんだよ。」
賢秀「だからよ。」
暢子「うちは謝った。 お母ちゃんにも もう大丈夫だからって報告した。 会社の人 ニーニーが謝りに来るように 言ってたよ。」
賢秀「悲しみのない 自由な空へ 翼はた あ… あ… 熱っ 熱っ…!」
山原小中学校
(チャイム)
良子「ありがとうございます。」
金吾「ピース ピース! ピース」
良子「何してるんですか!」
金吾「もちろん 良子さんに ピースを届けにさぁ。」
良子「どこまで恥知らずなんですか!」
金吾「うちの工場が この学校に寄付をするので 校長先生に ご挨拶。」
良子「ありがとうございます。」
金吾「ハイサイ。 欲しいもの 何でもプレゼントするよ! 服でも バッグでも 化粧品でも。」
良子「要りま… せん。」
金吾「欲しいもの ないの?」
教頭「喜納さん! 校長先生が お待ちです。」
喜納「今 行きます! 考えといてね ピース! ピース ピース!」
教師「ねえ 給料出たし 名護に洋服とか買いに行くんだけど つきあってくれない?」
良子「私は…。」
山原共同売店
賢秀「あ~…。 ぽってかす! どいつもこいつも! 何で 俺が謝らないといけないわけ? 俺は 比嘉家の長男ヤシガ!」
タケヒロ「とととと…! もう やめとけ! 飲み過ぎ!」
賢秀「非番の巡査は 黙っとけ! たまには飲もうって誘ったのは 誰か! おい すもう取ろう!」
タケヒロ「ん!?」
賢秀「すもう! ほら!」
タケヒロ「また母親に迷惑かける気か!」
賢秀「とめてくれるな おっかさん! 宇宙パワー!」
タケヒロ「危ない! 危な…。」
賢秀「おおっ!」
タケヒロ「アイ 大丈夫か?」
「まもるちゃん まもるちゃ…。」
賢秀「やったな お前。」
タケヒロ「まもるちゃん 助けて…。」
賢秀「もう一回!」
比嘉家
(物音)
賢秀「あ~っ ああ…。」
優子「賢秀 大丈夫ねぇ?」
賢秀「たらいま…。」
優子「お帰り。 はい。 はい。 ごはんは?」
賢秀「ああ… 寝る。 ああっ… う~ん…。」
優子「歌子が また熱出して。 明日 下がらなかったら 先生 呼びたいんだけど 日曜でも 来てくれるよね。」
賢秀「(いびき) 沖縄の一番星ヤサ…。 ヘヘヘヘッ…。」
翌朝
優子「(小声で)歌子は?」
良子「まだ熱が。 洗濯のあと うちが先生の所に行ってくるさぁ。」
暢子「歌子に あったかいもの作ろうねぇ。」
良子「ニーニーも起こそう。 仕事もしないで飲み歩いて。」
優子「まだ 寝かしてあげなさい。 ゆうべ 遅かったから。」
暢子「お母ちゃんは ニーニーに甘いねぇ。」
優子「畑 行ってこようね。」
良子「行ってらっしゃい。」
暢子「行ってらっしゃい。」
畑
新垣「アイ 優子。 頑張ってるね。 もうそろそろよ ジーマミーのおいしい季節よ。」
優子「うちも ジーマミー植えたいけど 畑が狭くて。 お金持ちになったら もっと大きくしたいねぇ。」
新垣「やさや。」
(笑い声)
比嘉家
医者「じゃあ お大事に。」
暢子「ありがとうございました。」
良子「ご苦労さまです。」
暢子「ネーネー うち畑行きたいから 歌子を みててくれない?」
良子「私 そろそろ行かないと…。」
暢子「えっ? どこに?」
良子「名護で勉強会。」
暢子「それ 何ね?」
良子「資料とか 本とか。」
智「良子 出かけるん?」
良子「智 元気? いい天気 またね。」
智「何?」
暢子「勉強会って『明るい沖縄の未来を考える会』。」
智「頑張ってるな~。 アリ 豆腐。」
暢子「アイヤー! わざわざ?」
智「うん。 そこで 先生と擦れ違った。 歌子 また?」
暢子「熱は そこまで高くないけど。」
智「眞境名商事 どうなった? 一人で謝りに行ったんだろ?」
暢子「うん。 まあ 就職は大丈夫と思う。」
智「そうだ。 賢秀 働いてたよ。」
暢子「ニーニーが? どこで?」
智「ついさっき ここ来る途中さぁ。」
回想
「ひも見りゃ ひも。」
賢秀「はい!」
回想終了
暢子「何で ニーニーが突然…。」
智「泊まり込みの現場みたいだから 帰らなくても心配ないから。」
暢子「うん。」
智「俺もちょっと 報告があるわけよ。」
暢子「報告?」
智「名護で働くことにした。」
暢子「豆腐は?」
智「朝は豆腐やって それから名護に。 サチ子も旭も手伝えるから。」
暢子「どんな仕事する?」
智「ハンバーガーショップ。 将来 食品卸をやってみたいから その修業も兼ねて。」
暢子「食品卸?」
智「農家や市場から いろいろ仕入れて 商店や食堂に配達する仕事。」
暢子「はあ。 みんな大人になるんだね~。 偉いなあ 智もニーニーも ちゃんと働いて。 ネーネーは 先生になる夢叶えたし 歌子は 歌は抜群にうまいし。 それに比べて うちは…。」
智「暢子も春から働くんだろ?」
暢子「そうだけど…。」
智「何か悩みでもあるわけ?」
暢子「ううん 何でもない。 うち 畑に行きたいから もうちょっと 居ててくれない? 歌子を 一人にしたくないわけよ。」
智「しょうがないな 暢子の頼みなら。」
暢子「ごめんね。 行ってくる!」
智「おう!」
歌子「智ニーニー 仕事でしょ? もう 行っていいよ。」
智「だけど 暢子に…。」
歌子「うちは 大丈夫。 寝てるの飽きたし 薬も のんだし。」
智「そっか。 じゃあ…。」
歌子「好きなんでしょ?」
智「ん?」
歌子「暢ネーネーのことが。」
智「俺… 俺が? 暢子を?」
歌子「好きなんでしょ?」
智「しんけん言ってる? ないない それは ありえん! ガサツで おてんばで 食い意地 張ってるし…。」
歌子「でも 好きなんでしょ?」
智「アキサミヨー。 何でよ? それは 全然 見当違い! ハハ…。 じゃあな!」
歌子「バカ。」
回想
智「俺にとっては 歌子が1等賞。」
歌子「ありがとう。」
智「1等賞。」
回想終了
畑
暢子「うち 本当に あの会社で 働きたいのかな…。」