ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」14話「悩めるサーターアンダギー」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】14話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)は兄・賢秀(竜星涼)の喧嘩(けんか)騒動のあおりで、自らの就職についてもやもやした思いを抱えていた。気晴らしに訪れたハンバーガー店では、意外な相手と出くわしてしまう。姉の良子(川口春奈)は大学時代の仲間とつきあうために、母・優子(仲間由紀恵)にも黙って新しい服を買ってしまい、フォークダンスの集まりに参加することに。妹・歌子(上白石萌歌)は音楽の授業でとある教師に目をつけられて…。

14話ネタバレ

山原高等学校
調理実習室

暢子「あ~ 何か わじわじーする。」

早苗「えっ まずい?」

暢子「あっ これはおいしいよ。 早苗は さすが料理部の部長だね。」

早苗「また就職のこと? 暢子が 食べる時まで悩むって 相当だね。」

暢子「ごめん。」

早苗「じゃあ 今度の日曜 気晴らし。」

暢子「智が働いてる店! ハンバーガー 食べてみたい!」

早苗「次の休み ハンバーガーごちそうするから その代わり お願い!」

暢子「何?」

早苗「うちの料理部 産業まつりのイベントに 賛歌することになったから 暢子 助っ人 お願い!」

暢子「何をすればいいわけ?」

早苗「産業まつりに ヤング大会っていうのがあるんだけど…。」

暢子「まあ いいや。 ハンバーガー おごってくれるんだったら 何でもするよ! フフッ。」

早苗「暢子~ ありがとう~!」

暢子「何か ちむどんどんする!」

暢子「ハンバーガー!」

2人「ハンバーガー! ハンバーガー! ハンバーガー! ハンバーガー!」

サンセットバーガー

♬~(アコーディオンと 三線)

里美「じゃ~ん!」

正次「やったぜ ベイビー!」

石川「アイヤー まるで別人だね。」

良子「大丈夫ですか?」

石川「うん。」

石川「行こう。」

石川 良子「乾杯。」

石川「アゲ 大丈夫?」

良子「今日は 特別な日って決めて来たから。」

智「いらっしゃいませ。」

良子「何で?」

石川「どうしたわけ?」

良子「あっ えっと その…。」

智「お待たせしました。」

里美「博夫 早く! 今度は 私の番 ほら!」

石川「えっ あっ… えっ?」

良子「(小声で)何してるの?」

智「仕事さ。 良子はデート?」

良子「何 言ってるの。 勉強会の仲間。 ただのつきあい。」

智「気に入らないさ インチキ。」

良子「何が?」

智「家族にウソついて コソコソ着替えて。」

良子「ウソは ついてない。 本当に勉強会の仲間…。」

智「ふ~ん…。」

良子「言わないでよ。」

智「どんなするかな。」

良子「ちょっと!」

智「はいはい。 ごゆっくり。」

良子「はあ…。」

比嘉家

優子「お帰り。」

良子「まだ起きてたの?」

優子「ごはんは?」

良子「ごめん 食べてきた。」

優子「遅くまで ご苦労さんね。」

良子「今月分。 はい。」

優子「いつもありがとう。」

良子「あのね 今月 ちょっと少ないの。 勉強会で いろいろ本とか買ったから。」

優子「うん 分かったよ。 大切に使わせていただきます。」

良子「お母ちゃん。」

優子「うん?」

良子「うち…。 うち ウソついた。」

優子「ウソ?」

良子「今日 本当は フォークダンスの会に行った。 そのために これを…。 だから お母ちゃんには いつものお金 渡せない。」

優子「かわいいね。 楽しかった?」

良子「ごめんなさい。」

優子「良子が楽しかったら それが一番。」

良子「うち… 恥ずかしい。」

優子「良子?」

良子「貧しさを恥じた自分が恥ずかしい。 貧しくても 心豊かに暮らせば 幸せに生きられる。 お母ちゃんを見て いつも そう思ってたのに。」

良子「人間は こんなものより弱くない! こんなものに負けたらいけない。 教師のうちが それを信じられなかったら 子供たちに何も教えられない。 ごめんなさい。」

優子「謝らんで いいさぁ。」

良子「ありがとう…。」

優子「大丈夫よ。」

山原高等学校
音楽室

♬~(ピアノ)

♬「『命かけてと ちかった日から すてきな思い出 残してきたのに あのとき 同じ花を見て 美しいと』」

下地「伴奏やめ。 比嘉歌子。」

歌子「はい。」

下地「ちゃんと歌え。」

歌子「はい。」

下地「魂の叫び! ほとばしる情熱! モア パッション! モア エモーション! 歌は 喉で歌うものではなく 心で歌うもの。 一人で歌ってみなさい。」

歌子「うちが… ですか?」

英子「歌子は 昨日まで具合悪くて 1週間…。」

下地「治ったから来たんでしょ。 下手でもいい 魂の叫び!」

(チャイム)

下地「ええっ…。 次は逃がさないからね。 終わり!」

(ピアノの音)

中庭

英子「下地響子は手ごわいよ。 那覇から来た先生で 狙った獲物は逃がさない。」

歌子「獲物?」

英子「これは! と思った生徒 とことん追いかけて 徹底的に 歌唱指導や演奏指導する。 音楽教師としては 一流らしいよ。 何で あんたなのかね。 いや これ嫉妬じゃないからねぇ。」

サンセットバーガー

暢子「来た!」

智「お待たせ!」

暢子「うわ~!」

早苗「ん~!」

早苗 暢子「頂きます。」

暢子「ん~ おいしい!」

早苗「うん アメリカの味だね。」

智「お気に召しましたか? お嬢様方。」

暢子「これさ 揚げた芋と一緒に食べたら すごい合うよ?」

早苗「そうそう フライドポテト。」

暢子「うん。」

智「もうちょい 詳しく教えてくれ。 その フライド… 芋?」

暢子「芋…。」

(ドアベル)

智「いらっしゃいませ。」

(ドアが閉まる音)

早苗「知り合い?」

暢子「眞境名商事の社長の息子さんさぁ。」

智「お客様 あちらの席へ…。」

秀樹「どけ。 それ 何か? 買え 新しいの。 貧乏すぎじゃないか。」

(笑い声)

秀樹「どうせ 玉の輿 目当てだろ?」

暢子「たまのこし?」

秀樹「うちに応募してくる女は みんなさ。 親父の会社には 大学出の男が集まってるからな。」

暢子「うちは そんなつもりじゃ…。」

秀樹「仕事よりも いい結婚相手を あさりたいだけだろ? でも その継ぎはぎ お前のオカーは 何も言わないわけ?」

(笑い声)

智「暢子 よせ! 暢子!」

暢子「離して!」

智「よせ! やめれ!」

秀樹「おい お前!」

早苗「暢子!」

秀樹「お前の代わりくらい いくらでもいるんだからな! おい いちゅんど。」

「おお。」

(ドアベル)

帰りのバス

暢子「うちが 甘かったわけよ。 もっと早くから準備してこなかった うちが悪い。」

智「準備って?」

暢子「働くって どういうことなのか 考えたこともなかった。 適当に面接受けて 入れてもらえるところに入れれば 何とかなると思ってた。 高校卒業したら ちゃんと就職するのが親孝行さぁねぇ。」

智「まあ 大丈夫だよ。 暢子は 暢子らしく。」

暢子「うちらしくって 何? 食いしん坊? 速く走ること? そんなの 大人になったら 何も通用しないさ。」

智「暢子…。」

暢子「ごめん…。」

山原村共同売店

優子「はい 共同売店です。 はい 比嘉優子は うちです…。 暢子が… 暴力?」

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