【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】16話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)は決まりかけていた就職を断り、気ふさぎな日々を過ごしていた。だが、料理の腕を見込まれて、料理部に助っ人を頼まれることに。長男・賢秀(竜星涼)は、家族のために一攫(かく)千金を夢みていてチャンスを探していた。長女・良子(川口春奈)は友人・石川(山田裕貴)への想いがなかなかうまくいかず、三女の歌子(上白石萌歌)は音楽教師・下地(片桐はいり)から逃げ回る毎日だった。
16話ネタバレ
暢子「眞境名商事は やんばるで一番の商社だから いろんな所に行って いろんなおいしいもの 食べられるかね。」
早苗「仕事で 東京に行けるかもよ。」
暢子「東京か…。」
と ちむどんどんしていた暢子でしたが…。
善一「暢子ちゃんの就職 なかったことにしてくれって。」
暢子「えっ? えっ?」
暢子「自分で 自分に もやもやーしてるからかもしれない。 何か 心を燃やせるような 打ち込める 一生懸命になれるものを 見つけたいって ずっと思ってる。 でも… それが何かが 全然分からない。」
比嘉家
賢秀「ハッハッハ…。」
暢子「あ~っ! 麺の炒め具合が いまひとつ。」
賢秀「だからよ。 仕事が決まらないイライラが 料理の味に出たか。」
良子「もう何社落ちた? 5つ? 6つ?」
暢子「全然分からなくて わじわじーする。」
良子「何が分からないの?」
暢子「うちには どんな仕事が向いてるのか。」
優子「まだ これから 受けられる会社もあるし 結果待ちの会社もあるでしょ。 大丈夫さ。」
歌子「どこの会社?」
優子「善一さんが 内間食品紹介してくれて 面接までは受けたんだよね。」
良子「バスで1時間以上かかるでしょ。」
優子「なんとか通えるさ。」
賢秀「だからよ。 そのうち俺が 上等な就職先 世話してやるよ。」
良子「何 言ってるの 無職のくせに。 ニーニーも 真面目に働いて。 お母ちゃんのために。」
賢秀「タイミングって言葉 知ってる? 時機を待ってるわけ。 俺は コツコツ働くより バ~ンと契約を結んで ドカ~ンと もうける。 新しい時代のビジネスが 合ってると思うわけ。」
優子「確かに 今は 時代の変わり目だからね。」
賢秀「そうそう。」
歌子「ごちそうさまでした。」
賢秀「アキサミヨー まだ話の途中だのに。」
歌子「ごめんね ニーニー。 また今度 ゆっくり聞かせてちょうだい。 行ってきます!」
優子 良子 暢子「行ってらっしゃい。」
良子「歌子 最近早いね。」
暢子「音楽室に行ってからに 誰もいない時 ピアノ触ったり 歌ったりするのが楽しいって。」
良子「ふ~ん。 相変わらず 人前では歌えないわけね。」
賢秀「ドカ~ンと もうけて 歌子に ピアノを3つ買ってやろうかね。」
良子「ごちそうさま。」
賢秀「何で 3つか分かる? 一つは黒 一つは白 もう一つは 金色 ピカピカのゴールドピアノさ。」
良子「テストの採点あるから 行ってきます。」
賢秀「えっ。」
優子「良子 手紙が。」
良子「手紙?」
優子「石川博夫さんから。」
良子「あ~ あっ! アガッ! あっ… べ 勉強会の人。 行ってきます。」
優子 暢子「行ってらっしゃい。」
山原高等学校
音楽室
歌子「♬『命かけてと ちかった日から すてきな思い出 残してきたのに あのとき 同じ花を見て 美しいといった 2人の心と…』」
下地「続けて。」
歌子「…。」
下地「歌いなさい。」
逃げる歌子
下地「待て! 逃げるな! 歌子。」
歌子「アイッ マングース!
下地「マングース!?」
校庭
早苗「数学の勉強してたら おなかがすいて 何か食べたくなるわけよ。」
正男「暢子! うちの2年が だらけてるから 活 入れてくれんか。 また走って 打ち負かしてくれ。」
暢子「今は そういう気分じゃない。」
正男「頼む。 これ やるから。」
早苗「正男 暢子は 餌で釣られる魚とか動物じゃ…。」
暢子「もらっとく。 でも 今日は走らない。」
早苗「相変わらず 食い意地だけは張ってるさ。」
正男「何でか?」
早苗「就職活動が うまくいかなくて いらいらーしてるって。」
暢子「やりたいことが見つからないわけ。」
正男「なら 体 浮かせ。」
暢子「体?」
正男「ブツブツ言ってないで 体動かす。 まず 働いてみないと 何も分からんよ。 家族の迷惑も考えれ。」
正男「ダラダラするな! トラック3周 行くよ!」
部員たち「はい!」
早苗「正男 卒業したら ブラジルに行くらしいよ。」
暢子「ブラジル?」
早苗「親戚のコーヒー農園で働くみたい。」
暢子「いいなあ。 うちも どこか遠くに行ってみたいさ。」
正男「もっと 声出せ!」
部員たち「はい!」
暢子「でも… 正男の言うとおりかも。 もやもやーする前に まず働いて お母ちゃん 楽させてあげないと。 うちは もともと 考えたり 悩んだりするのは向いてない。」
早苗「スッキリした?」
暢子「料理部の助っ人もやる! 約束したし 筋 通さんと。」
早苗「よかった。 ありがとう! それと…。」
暢子「うん?」
早苗「気付いてた?」
暢子「?」
早苗「(小声で)正男 暢子のこと 好きなわけよ。」
暢子「まさかやー! ありえん。 絶対ない。」
早苗「ふ~ん…。」
暢子「食べる?」
早苗「うん。 ありがとう。 やった。」
暢子「1個だけね。」
早苗「え~?」
暢子「1個だけ。」
サンセットバーガー
(ドアベル)
マスター「フライドポテト!」
智「はい! ジャガイモなら 安く仕入れられるし 絶対 売れると思います。 ずっと考えてたんです。 原価を抑えた もう一品のメニューが出せないかって。」
マスター「だけど 誰が どこから仕入れるわけ?」
智「全部 俺がやります。」
マスター「全部 一人で?」
智「そのかわり 結果出したら 給料アップしてもらえます?」
(ドアベル)
マスター「アイ 我那覇さん!」
我那覇「よっ!」
マスター「とりあえず やってみ。 うん。 給料の件はよ 結果次第で考えるよ。」
智「ありがとうございます。」
マスター「お久しぶりです。」
我那覇「どうも。」
マスター「また ヤマトに?」
我那覇「東へ西へ 大忙し。」
(笑い声)
賢秀「頑張るな~。 ちょっこっとの給料のことで。」
智「アイデアで勝負するしかないさぁ 俺たち貧乏人は。」
賢秀「あ~っ コツコツ地道に働いても たかが知れてる。 これからは バ~ンと契約を結んで ドカ~ンと もうける時代。」
智「契約って 何の?」
賢秀「だからよ。 子豚を 安く たくさん買って 大きく育てて 高く売りつけるとか!」
智「結構 地道だな。 そんな金 元手がないだろ。」
賢秀「だからよ。 でも 金は天下の回りものヤサ! もっと ビッグな夢を持て ビッグな夢を!」
山原村共同売店
暢子「このナポリタンって おいしいのかねぇ。 食べてみさいさ。 ケチャップ味なんだね。 東京のレストランでは 食べられるのかねぇ。」
早苗「ちょっと! 暢子 うちの話 聞いてる?」
暢子「アイッ ごめん ごめん…。」
早苗「産業まつりのヤング大会には 北部の5つの高校が お店出すんだけど 地元の特産品を使った料理で 腕を競うわけ。 それで 優勝候補は 誰が見ても 南山原高校。」
暢子「うん。
早苗「今年は うちの学校で開催だから 絶対に負けたくないわけさ。」
暢子「うん。 どんなして勝ち負けを決めるわけ?」
早苗「来場者に作ったものを 食べてもらって その来場者の投票で 結果が決まるわけ。」
暢子「アイ… たくさんの人に 食べてもらわんと 勝てないね。」
早苗「うん。 呼び込みも頑張るさ。」
暢子「ああっ。」
早苗「喉 喉の体操しなきゃ。」
優子「いつもありがとうね。」
優子「何を頑張るって?」
早苗「暢子に 料理部の出店 手伝ってもらうことになって。」
善一「おっ ヤング大会の?」
暢子「はい。 もやもやーしてるより とにかく体を動かすことにしました。」
善一「もやもやー?」
優子「足 引っ張らんでよ。」
善一「あっ ちょ ちょっと待って。 暢子 内間食品に 就職希望 出したよね?」
暢子「この前 面接 受けてきましたよ。 結果は まだですけど。」
善一「来るよ ヤング大会。」
早苗「内間食品の人?」
善一「うん。 北部産業まつりは やんばる中の会社が 協賛して 開催されるからね。」
早苗「会社の人にアピールする大チャンス!」
暢子「おお~! 優勝も 就職も決めて 一石二鳥ヤサー!」
早苗「暢子 チバリヨー!」
名護東小学校
児童「雨 雨…。」
児童「雨!」
回想
石川「手紙 ありがとう。 熱心に読んでくれたみたいで うれしいさ。 この店 最近出来たばかりだから また 一緒に来よう。」
回想終了
児童「キャ~!」
石川「うわあっ…。 うっ… やられた…。」
児童「バイバ~イ。」
石川「アハハハ…。 さよなら。 転ぶな!」
石川「どうしたわけ?」
良子「この前 借りた本 お返ししようと思って。」
石川「あっ あのさ 俺 今日はちょっと…。」
良子「手紙 ありがとうございました。 できれば 次から 学校に送ってもらってもいいですか? 実家だと いろいろ…。」
里美「博夫!」
石川「今日は 里美が 授業の進め方のことで相談があるって。」
里美「アイ 良子 どうしたの?」
良子「石川さんに本を返しに。」
里美「はるばるバスに乗って?」
良子「早く返した方が いいかなと思って。」
里美「博夫 相談 後にして 一緒に 映画見に行かない?」
石川「映画?」
里美「とてもロマンチックな 恋愛映画やってるって。」
石川「いや だけど…。」
里美「一緒に行く?」
良子「あっ いえ 私は ちょっと用事が。」
里美「いや~ 残念。」
良子「失礼します。」
石川「あっ 良子…。」
里美「またね~!」
山原高等学校
調理実習室
暢子「じゃ~ん!」
「うわ~!」
「おお~!」
暢子は 料理部の助っ人として ヤング大会に出す料理の試作を 始めました。
早苗「頂きます。」
部員たち「頂きます。」
珠子「あ~! マーサン! すごくおいしい! カツオの風味が広がる!」
部員「三枚肉の味のしみ方! 麺も手打ちなのに そろってる! さすが 暢子先輩!」
暢子「しんけん? うれしい!」
早苗「決まり! 今年のヤング大会は 暢子のやんばるそばで勝負!」
部員「勝ったも同じ!」
珠子「南高には 負ける気がしないさ。」
暢子「じゃあ ヤング大会用に 豚肉の出汁も濃いめにして 麺も工夫して みんなで力を合わせて もっともっと おいしくしよう!」
早苗「うん!」
(拍手)
ヤング大会まで あと1週間。