ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」24話「フーチャンプルーの涙」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】24話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)がフーチャンプルーを作った、ある夜。暢子の卒業後の東京行きを巡り、母・優子(仲間由紀恵)が始めた議論は、思いもよらぬ展開を見せていく。姉の良子(川口春奈)も実は暢子の上京のためにお金を作ってきていて、言い出す機会を探っていた。だが議論の最中に、家を出て行った兄の賢秀(竜星涼)から、手紙が届く。それはその後の家族の運命を大きく変えていく内容だった…。

24話ネタバレ

比嘉家

優子「300ドルあります。」

優子「西洋料理 やりたいんでしょ? やりたいこと やっと 見つけたんでしょ?」

暢子「もういいよ お母ちゃん。 うちは もう 諦めた。」

優子「あんたが諦めても うちは諦めないよ! お願いします! 暢子を東京に! たった一度の人生 やりたいこと やらせてあげたいんです! このとおりです!」

暢子「もういいよ。 その気持ちだけで十分。 うちは もう…。」

優子「話は まだ終わっていない!」

暢子「アイヤー。 フーチャンプルー 冷めるよ! ちょっと まず みんな食べよう! はい。 頂きます!」

優子「暢子! ちょっと! 食べてる場合じゃない。」

暢子「冷めたら おいしくないさ。」

優子「炒め直せばいいさ!」

暢子「麩が かたくなる!」

優子「お願いします。 暢子を東京に。 暢子の夢を かなえてやってください! このとおりです!」

暢子「フーチャンプルー 冷める…。」

賢吉「気持ちは よく分かった。 だけど 300ドルでは…。」

和恵「せめて あと300ドルでもあったら 違うんだけど…。」

良子「本当ですか? あと300ドルあったら 暢子は 東京に行っていいんですか? 私も…。」

善一「優子さん! 大変なってる! デージヤッサー。」

優子「善一!?」

暢子「フーチャンプルー 食べてください! せっかく作ったのに 誰も食べてくれなくて!」

善一「それどころじゃない! これ 開けてみて!」

優子「えっ…。」

暢子「うわっ!」

良子「一万円札? いくらあるの?」

歌子「何で?」

暢子「誰から?」

善一「賢秀が! 賢秀が送ってきた! 優子さんにって!」

暢子「まさかやー!」

賢吉「優子さん ちょっと 見せて見せて!」

善一「東京で プロボクサーになったみたい!」

暢子「しんけん?」

歌子「プロボクサー?」

良子「そんなわけなさぁ!」

善一「アリ!」

良子「『沖縄から期待の新星 比嘉賢秀、 衝撃のKOデビュー』!?」

審判「ダウン!」

賢秀「宇宙パワー!」

(ゴング)

優子「はっさ!」

暢子「ありえん!」

良子「アキサミヨー!」

暢子「信じられない。 本当に 沖縄の一番星になったわけ!?」

歌子「ニーニー 本当に星になってる!」

和恵「アイヤー。 ろ… 60万円ある!」

賢吉「60万って 何ドルか!?」

善一「1ドル 360円だと…。」

良子「1,666ドル66セント!」

賢吉「はあ…!」

暢子「すごい!」

良子「借金 銀行の分も返せる?」

優子「うん…。」

賢吉「十分 返せるさー!」

歌子「よかった。 じゃあ 暢ネーネーの 東京行きのお金も?」

和恵「お釣りが来るね。」

善一「ああっ 手紙もあるよ。」

良子「えっ…。」

暢子「『全略 母ちゃん、 しゃっ金を返してください。 暢子。 東京に来い』。」

優子「賢秀…!」

良子「だからよ。『前略』の漢字が違うさ。」

優子「ん?」

(笑い声)

山原村共同売店

暢子「あっ もしもし! うち 比嘉賢秀の妹の 暢子といいます。 ニーニーいますか? いるって! あっ もしもし ニーニー?」

安里ボクシングジム

賢秀「お金 届いたか。」

山原村共同売店

暢子「届いた! ニーニー うちね…。」

賢秀「何か?」

暢子「東京に行く! もう 誰も反対しない! 全部 ニーニーのおかげさ!」

早苗「おめでとう!」

善一「おめでとう!」

優子「ありがとうございます。」

賢秀☎「俺… ずっと 暢子に謝らないとって…。 だけど あの時 お前 もう 寝てたから…。」

回想

賢秀「暢子 起きてるか?」

暢子「もう 寝てるから。」

回想終了

暢子「全部 聞いてたよ。」

賢秀「えっ?」

暢子「まあ ニーニー 本当に ありがとう!」

賢秀「暢子 俺はやるからな。 絶対 チャンピオンになる! だから お前も 東京でチバリヨー!」

暢子「うん!」

比嘉家

歌子「先に食べる?」

良子「もう少し 待ってみよう。」

歌子「うち… 見てしまった。」

良子「何を?」

歌子「良子ネーネーも 暢ネーネーのために お金を借りてきたんでしょ?」

良子「何で 知ってるわけ?」

歌子「(良子のまねで)『暢子 このお金で 東京に行きなさい』。」

良子「だからよ。 でも 結局 何の意味もなかったね。 何にも。」

歌子「意味はあるさぁ。 うち 良子ネーネーのこと もっともっと 好きになった。 デージ大好き。」

良子「ありがとう。 でも 暢子たちには 言わないでよ。 あのお金は 取っておく。 いつか 家族のために役立つ日が 来ると思うから。」

歌子「何で? 自分のために使えば?」

良子「いいわけ。 家族のために使いたい。 それが 私のためだから。」

歌子「よく分からん。」

優子「ただいま。」

良子 歌子「お帰り。」

優子「遅くなってごめんね。」

暢子「ただいま。」

歌子「ニーニー 元気だった?」

優子「元気だったみたいよ。 ねっ 暢子。」

暢子「うん。」

良子「何ね?」

暢子「ううん。」

優子「さあ 食べよう! ごめんね 待たせて。」

歌子「もう冷めてるさぁ。 あっためる?」

良子「もういいよ。 おなかペコペコ! 頂きます。」

優子 歌子「頂きます。」

良子「うん! うちは 暢子みたいに 味に こだわりないから これで 十分おいしいさぁ。」

歌子「うん おいしい。」

良子「暢子 いつもありがとう。 暢子が 東京行くまでに うちも 少しは 料理覚えないとね。」

歌子「良子ネーネー 料理だけは 才能ないからね。」

良子「暢子が 才能ありすぎるから うちはしないだけ。 暢子 フーチャンプルーだけでも 作り方 教えていってね。 ん? 何? うちには 教えたくないわけ?」

歌子「どうしたの?」

良子「あっ 冷たいから? 温め直す?」

暢子「炒め直したら… かたくなる。」

良子「はい。 これ 暢子にあげる。」

暢子「ありがとう。 ありがとう…。」

良子「どうしたわけ? 何で?」

暢子「フーチャンプルー 取ってくれて ありがとう。 冷たいけど 麩のやわらかさが ちょうどいいさ…。 これは ネーネーに作れないよ。」

良子「フフフッ…。 東京行ったら 麩 送ってあげようね。 向こうで作って ニーニーにも食べさせてあげて。」

歌子「東京は 麩がないわけ?」

優子「向こうは 小さい麩しかないって。」

暢子「何で? そんなの嫌!」

良子「じゃあ やめる? 東京行くの。」

暢子「やめない!」

(笑い声)

山原高等学校
音楽室

歌子「♬『命かけてと ちかった日から すてきな思い出 残し』」

(戸が開く音)

下地「比嘉歌子。 私 4月から石垣島の学校に移るの。 音楽とは 精神と感覚の世界を結ぶ 媒介のようなものである。 ベートーベンの言葉。」

下地「昔から よく熱出すんですって?」

歌子「はい…。」

下地「運動も苦手 勉強もそこそこ。 おまけに 恥ずかしがり屋で 人前で おどおどしてばかり。」

歌子「はい…。」

下地「これから いろんな人が いろんなことを あなたに言う。 頑張れとか 気合いが足りないとか かわいそうとか。 これまでも これからも。」

歌子「はい…。」

下地「一切 気にせず 感じるままに生きなさい。 みんな 好き勝手なことを言います。 でも あなたの人生は あなたのもの。 あなたは あの日 家族のために 恥ずかしくても 一生懸命に歌いました。」

下地「あなたは もう十分 誰にも負けないぐらい すばらしい人間です。 一つだけ 私も勝手なことを言います。 あなたは いつでも どこでも どうなっても 歌うことをやめては いけません。」

下地「どんな時でもいい。 あなたが その時 歌いたい歌でいい。 あなたは 歌い続ける。 聴く人が たった一人でも。 聴いてるのが 森と虫たちだけだったとしても。 それが あなたの人生。 分かった?」

歌子「はい。」

卒業まで あと半月。 暢子の旅立ちは 5月15日。 沖縄の本土復帰の日に決まりました。

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