ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」26話「はじまりのゴーヤーチャンプルー」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】26話のネタバレです。

あらすじ

1972年5月。高校を卒業した比嘉暢子(黒島結菜)は、復帰した沖縄から東京に、料理人になるためにやってきた。大都会の人ごみ、行き交う車に衝撃を受け、そして銀座のレストランの西洋料理にびっくり! レストランのオーナー(原田美枝子)らの失笑を買う。そして、兄・賢秀(竜星涼)がいるボクシングジムを訪問したところ、衝撃の事実が待っていた。上京初日から、暢子に人生最大のピンチが訪れる。

26話ネタバレ

新垣「優子! 暢子も 東京行ったって?」

優子「はい。 沖縄も本土復帰したし 世の中 どんどん変わりますね。」

回想

暢子「『母ちゃん しゃっ金を返してください。 暢子、 東京に来い』。」

1972年5月15日 沖縄の本土復帰の日。

暢子「行ってきます。 お母ちゃん!」

優子「暢子!」

歌子「バイバ~イ!」

良子「行ってらさしゃ~い!」

暢子「行ってきま~す!」

暢子は レストランのシェフになる夢を かなえるため 家族と別れ 東京へ。

東京・銀座

暢子「アキサミヨー 東京には 何人 人がいるわけ? 山が見えない。 海も 畑も! こんな所に住めない! やんばる帰る!」

早苗「暢子 落ち着いて!」

暢子「ありえん。 やんばる帰る~!」

暢子「おなかすいた。」

早苗「そんな暢子に 出血大サービス。 ハイカラーなレストランの ランチを予約してるわけ。」

暢子「レストラン? イタリア料理? フォンターナ?」

早苗「お父ちゃんから 暢子が東京に着いたら おいしいもの食べさせれって お金 もらってるから。」

暢子「アキサミヨー! 早く行こう! おいしいものがあれば 東京でも生きていける!」

早苗「一つだけ 約束して。」

暢子「何?」

早苗「沖縄の言葉 丸出しやめよう。 恥ずかしいから。」

暢子「はっさ 何で?」

早苗「うちは 2か月住んで すっかり 東京人になったわけ。」

暢子「分かったぜ。 もう 沖縄の言葉は使わないぜ。 うちも… アイ じゃんくて 私も 今日から 東京人だぜ!」

早苗「それは 東京弁じゃないと思うよ。」

暢子「えっ?」

レストラン・フォンターナ

暢子「ここ?」

早苗「うん。」

暢子「フォンターナ。」

早苗「入る?」

暢子「うん!」

(ドアベル)

早苗「どうぞう どうぞ。」

暢子「はぁ…! はぁ…。 まさかやー! ありえん! アキサミヨー!」

早苗「(小声で)暢子 言葉 言葉。」

暢子「アイヤ 東京弁 東京弁だぜ。」

二ツ橋「いらっっしゃいませ。 ご予約ですか?」

早苗「(せきばらい)電話した 前田早苗です。」

二ツ橋「前田様 2名様ですね。」

早苗「はい。 楽しみにしてきました。」

二ツ橋「ありがとうございます。」

暢子「まさかやー! ハイヒール履いてる人 初めて見た! あいたっ 何?」

二ツ橋「ご案内いたします。」

早苗「はい。」

房子「安田様 いつもありがとうございます。」

安田「今度 娘の誕生日に 5~6人 連れてきたいんだけど 席を頼めるかな?」

房子「今月の30日でしたね。」 6名様で お席をお取りしておきます。」

安田夫人「はい。 さすがオーナー。」

房子「ありがとうございます。」

暢子「まさかやー! このコース 牛肉のタリアータ フィレンツェ風 ローズマリーの香り 4,000円!? 4,000円…。 名護のハンバーガー 何個分になるかね?」

早苗「ランチだから もっと安いコースもあるよ。」

房子「ご予約?」

二ツ橋「はい。 白いベストのお嬢様は 2か月ほど前に ご親戚の方と一度。 お連れ様は 初めてです。 『まさかやー』って どちらのご出身ですかね。」

房子「沖縄。」

二ツ橋「さすが オーナー。」

暢子「まさかやー! どんな料理か全然分からん!」

早苗「(小声で)暢子 声が大きい!」

房子「残念ながら 彼女は 何年いても 都会人にはなれない。 ここでのお食事も きっと 最初で最後ね。」

二ツ橋「まさかやー様にとって 最高の思い出となるよう いつもどおりのサービスを 心がけます。」

房子「よろしく。」

矢作「お待たせいたしました。 タコとセロリとオリーブの冷製サラダでございます。 ごゆっくりどうぞ。」

暢子 早苗「頂きます!」

暢子「アイ! これ これ これ! 小学生の時に 那覇のレストランで食べた これ 何?」

矢作「タコのセロリとオリーブの冷製サラダです。」

暢子「んっ 違う! この サラダにかかってる これ。 アイ これ 何ですか?」

二ツ橋「オリーブオイルです。」

暢子「オリーブオイル?」

二ツ橋「オリーブの実から作られる植物油で イタリア料理には 欠かせないものでございます。」

暢子「はあ… オリーブオイル。 8年かかって やっと分かった! うまく説明できなくて ごめんなさい。 ありがとうございます。」

二ツ橋「ごゆっくり お過ごしください。」

暢子「『オリーブオイル』。 ん~! マーサン~。」

早苗「おいしい。」

暢子「おいしいぜ。 フフッ…。」

暢子「アイヤー!」

江川「タリアテッレのボロネーゼでございます。」

暢子 早苗「頂きます!」

暢子「ん~!」

早苗「ん~!」

暢子「やんばるのみんなにも 食べさせてあげたい!」

早苗「デージマーサン!」

暢子「デージマーサン!」

暢子 早苗「ん~!」

山原小中学校

教師「うちのクラスの男の子は『復帰したから 沖縄にも雪が降るようになるの?』って。」

(笑い声)」

良子「しんけん?」

女性教師「そういえば 良子先生のお兄さん 急に お金持ちになったの?」

良子「まだ 本人から 直接 聞いたわけじゃないけど 少しでも おうちの暮らしが 楽になればいいなって 期待はしてるんです。」

金吾「良子先生! ピース ピース!」

良子「何回 言えば分かるのい? ここは職場 私は今…。」

金吾「あの 一つだけ確認させてください。 良子先生は 今 結婚を前提に おつきあいされている男性 いませんよね?」

良子「はっ?」

金吾「いませんよね?」

良子「…」

金吾「いるんですか?」

良子「いませんけど…。 あなたとは 何の関係も。」

金吾「ありがとうございます! では また!」

比嘉家

智「でも まさか あの賢秀が ボクシングで成功するとは…。 俺も 負けられんな。」

歌子「ボクシングやるの?」

智「俺には 俺のリングがある。 俺は 俺の道で チャンピオンを目指す。」

歌子「うん 頑張って!」

智「おう。 フフッ…。 シューッ。 フフッ。」

安里ボクシングジム

トレーナー「さあ 顎 引いて 顎 引いて! 足を使え! 足 使え! ガード下がってる! そこ!」

暢子「あの すみません。 比嘉賢秀 いますか?」

トレーナー「君は?」

暢子「妹です。」

トレーナー「比嘉は 逃げた。」

暢子「逃げた? 何で? デビュー戦で KO勝ちした 大型新人なんですよね?」

トレーナー「デビュー戦の相手 後で分かったんだが 腹を壊してたのを隠していたらしい。 だから 比嘉は 一発も撃たれずに圧勝した。」

回想

賢秀「うお~! 宇宙パワー!」

(ゴング)

回想終了

トレーナー「だけど この前の第2回戦 比嘉は 一方的に殴られて 1ラウンドの途中で…。」

回想

賢秀「ありえん! もう やめた!」

回想終了

トレーナー『ありえん! やめた!』と言って 勝手に リングを降りちまった。」

暢子「それで? 今はどこに?」

トレーナー「試合の翌朝には消えてた。」

暢子「まさかやー。 でも デビュー戦で ファイトマネー たくさん もらったんですよね?」

トレーナー「会長に さんざん泣きついて 前借りしただけ。 そのほかにも みんなに借りまくってた。」

暢子「そのお金 返してないんですか?」

(足音)

トレーナー「あっ 会長。」

暢子「あの 捜してみますから 行きそうなと所 心当たりを教えてください! 借金は 必ず返します!」

トレーナー「この辺りは くまなく捜し回った。 あとは 横浜の鶴見に 何度か飲みに行ってたらしい。」

暢子「行ってみます! 迷惑かけて ごめんなさい。 ありがとうございました!」

安里会長「賢秀に伝えてくれ。 人生のリングでは 簡単にダウンするな。」

横浜・鶴見

暢子「はあ…。 鶴見って こんなに大きな町なわけ。」

男性「ちょっと あれ見てよ。 あれ 家出なんじゃない?」

女性「サンダルで?」

(電話の呼び出し音)

暢子「もしもし 早苗? いきなり甘えて悪いんだけど 今夜 そっちに泊めてくれない?」

男性「☎『もしもし?』」

暢子「もしもし?」

男性「☎『もしもし?』」

暢子「あれ 前田早苗います?」

男性「☎『間違い電話。』」

(電話が切れる音)

暢子「何で? 番号 合ってるのに。」

「おっ ねえちゃん 失恋したか?」

「よし! 営業主任と副主任が やけ酒に つきあってやる!」

「おう! 行こう 行こう…。」

暢子「いい! ありえん!」

暢子「うおっ…。」

「あっ ごめん。 大丈夫? どうしたの? 何か困ってる?」

暢子「ありえん…。」

「アハハッ お帰り お帰り。」

東京初日から 暢子は 人生最大のピンチ! 果たして どうなるのでしょう。

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