【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】30話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)は銀座のレストランに就職。三郎(片岡鶴太郎)のおかげで鶴見の沖縄居酒屋の二階に下宿も決まり、ひょんなことから兄・賢秀(竜星涼)とも再会。沖縄の実家では、姉の良子(川口春奈)が、村で一番のお金持ちの御曹司・金吾(渡辺大知)から求婚され、友人・石川(山田裕貴)への想いの中で心乱れていた。暢子はレストランでの勤務初日、オーナーの房子(原田美枝子)から目をつけられる。
30話ネタバレ
比嘉家
風呂場
優子「金吾さんとの縁談 分かっているとは思うけど 慌てることないからね。 一生のことだから ゆっくり考えて。」
良子「お母ちゃんは 賛成? 反対?」
優子「うちは 良子がしたいように決めれば いいと思っている。 ただ…。」
良子「ただ?」
優子「もしも 借金や お母ちゃんのことを考えて…。」
良子「…なわけないさぁ。 結婚は うちの人生の大イベント。 自分の幸せを 最優先に考えるさ。」
優子「それなら いいんだけど。」
あまゆ2階・ゴーヤ
賢秀「はあ… しょうがないよ。 いつか みんな 結婚はするさぁ。」
暢子「うちは 一生 結婚とか。」
賢秀「今は そう思っても いつか 結婚したいと思う相手が。」
暢子「まさかやー。」
賢秀「何で 良子の結婚が嫌なわけ?」
暢子「だからよ。 結婚したら あの家 出ていくんだよ。 家族が バラバラになってしまうさ。」
賢秀「何で。 良子が俺の妹 暢子のネーネーということは 変わらない。 忘れたのか? ゴーヤーチャンプルーの約束。」
暢子「ゴーヤー?」
賢秀「うん。 暢子が 初めてゴーヤーを食べた時に。 あれ!」
暢子「あっ…。」
回想
暢子「ありえん! 出稼ぎには行かないで! みんなで村芝居に行く約束は?」
賢三「ごめんな。」
暢子「約束破るの? インチキ!」
優子「いいかげんにしなさい。 暢子も 今年は ゴーヤー ちゃんと食べるって約束したのに まだ食べてないでしょ?」
暢子「苦いから嫌い…。 ありえん!」
良子「いつまで わがまま言ってるわけ?」
暢子「家族は 一緒にいないといけないんだよ。 お父ちゃんがいなくなったら うちは 家族じゃなくなるさぁ!」
優子「そんなことはない。」
暢子「もういい… 分かった。 うち ゴーヤー 食べる。 だから お父ちゃんも行かないで。」
賢三「暢子。 離れていても つながっているから家族。 どれだけ離れても 思い出がある。 家族の思い出が たくさんあるだろ。」
暢子「知らん… 分からん。」
賢三「お父ちゃんの ここには いつでも家族の思い出がある。 一緒に風呂に入った思い出 ごはんを食べた思い出 海や山に行った時のこと。 暢子のここにも あるだろ? 思い出は 何があってもなくらなない。 だから 家族さぁ。」
(はなをすする音)
暢子「苦い…。 けど おいしい…。」
賢秀「泣くか食べるか どっちかにしれ。」
暢子「食べる!」
賢三「歌子の分も 残しておけよ。」
回想終了
暢子「あれから うち ゴーヤー大好きになった。」
賢秀「だからよ。」
暢子「ゆうべは 寂しくて 寝られなかった。 でも 今日は 大丈夫。 ニーニーが来てくれたから。」
賢秀「こまったら 一番に 俺を頼れ! 暢子のためなら 何でもなやるよ! 俺は 死ぬまで お前のニーニーヤサ!」
暢子「ハハッ…。」
賢秀「ヘッヘッヘ。」
暢子「ありがとう!」
賢秀「おう! よし 寝る!」
暢子「ハハッ…。」
賢秀「あ~!」
比嘉家
歌子「まだ起きてる? ネーネー うち 好きな人がいる。 ネーネーも いるんじゃない? 金吾さんとは 別に。 ネーネー?」
あまゆ2階・ゴーヤー
暢子「んっ んあ~! あ~っ…。」
賢秀「『金は 部(ばい)にして返す!』。」
暢子「まさかやー…。 まさかやー!」
沖縄料理店・あまゆ
店内
トミ「はい。」
順次「ああ。」
(階段から落ちる音)
暢子「アガッ!」
トミ「大丈夫?」
暢子「おはようございます!」
順次「おはよう。 どうしたの?」
暢子「ニーニーは?」
順次「朝早く 出ていった。」
暢子「えっ…。」
玄関前
暢子「はあ…。」
サンセットバーガー
石川「縁談?」
良子「どうしたらいいと思います? 聞きたいんです。 博夫さんが どう思うか。」
石川「君は 俺の家族でも 所有物でもない。 責任持てないし 今の俺に 意見を言う権利も…。」
良子「責任とか権利とか そんな話を聞きたいんじゃない。」
石川「俺の意見は… 関係ある?」
良子「関係 ないんですか?」
石川「でも… 仮定として 俺が『するな』と言えば 結婚しないのであれば それは 君の近代的自我に コントラディクションが発生して… さの… 僕のエゴの構造的に… その…。」
良子「弱いわけさぁ 結局。 だから すぐ 誰かに意見を求める。 打算に傾くのが 善か悪 とっくに結論は出てる。」
良子「だけど 人生には 打算的にならなきゃならない場面もある。 その矛盾が 一人で乗り越えられない。 誰かに 背中を押してもらいたいと願ってる。」
石川「良子…。」
良子「さようなら。」
(ドアベル)
比嘉家
智「そっか。 仕事も下宿も決まったか。 鶴見なら ウチナーンチュも大勢いるし 安心さぁ。 いよいよ 次は俺の番か。」
歌子「智ニーニーの番?」
智「俺も 東京に行く。」
歌子「えっ? 何で?」
智「商売の修業するなら やっぱり大都会。 人口が全然違うから 扱う品物の量も違う。 鶴見の先輩に 手紙書いたら 仕事も紹介するって返事が来たよ。」
歌子「鶴見? 智ニーニーも鶴見? 暢ネーネーも 一緒?」
智「そっ それは それはたまたま。 のっ のぶ… 暢子は 関係ないさ。 まだ 誰にも言ってない。 歌子だけ 特別。 じゃあな。」
海
歌子「♬『名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実ひとつ 故郷の 岸を離れて 汝はそも 波に幾月』」
賢秀「差せ! 差せ差せ 差せ差せ差せ 差せ~!」
ラジオ「『1着ゴールイン!』。」
(鐘の音)
賢秀「うわあ~!」
歌子「♬『実をとりて 胸にあつれば 新たなり 流離の憂い 海の日の 沈むを見れば』」
沖縄料理店・あまゆ
暢子「お待たせしました~。 ゴーヤーチャンプルーです。」
3人「頂きま~す!」
栄吉「マーサッサー!」
平太「今までのチャンプルーと 全然違う!」
暢子「ありがとうございます!」
栄吉「今度から 全部 暢子ちゃん作って!」
暢子「アハハハ…!」
トミ「暢子ちゃんは 手放せない。」
順次「であるわけさぁ。 俺も 最初から そうにらんでいたわけ。」
栄吉「お前なんか食べるなよ。」
伸吾「何でよ。」
栄吉「あと 俺のな。」
暢子「みんなで仲よく食べてください。」
レストラン・フォンターナ
矢作「まさかやー。」
暢子「はい?」
矢作「従業員は 勝手口から入る。」
暢子「あっ なるほど。 分かりました!」
(ドアが閉まる音)
控室
暢子「はっさ ありえん。 似合い過ぎてる!」
矢作「はあ?」
暢子「あっ… いえ。」
ホール
「おはようございます。」
スタッフたち「おはようございます。」
暢子「おはようございます!」
房子「おはようございます。 比嘉暢子さん。 今日からね。」
暢子「はい!」
房子「まずは 慣れること。 10日 続けて 来てください。」
暢子「はい!」
二ツ橋「オーナー いくら何でも 未経験の子に10連勤は…。」
房子「尻尾巻いて逃げ出されるなら 早い方がいいでしょ?」
矢作「いきなり来ましたね。」
長山「ああ。」
暢子「大丈夫です! うちは何があっても 絶対に 辞めません!
暢子の料理人修業 いよいよスタートです!