ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」36話「再会のマルゲリータ」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】36話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)が沖縄を出てから1年が経ち、右も左も分からない新人だった暢子も、ある程度仕事ができるようになっていた。だが、オーナーの房子(原田美枝子)から突然衝撃の通告を受ける。その内容は…。沖縄の実家では良子(川口春奈)が妊娠して間もなく出産を迎えそう。そして母・優子(仲間由紀恵)と暮らす歌子(上白石萌歌)は、誰にも言えないある秘密の想(おも)いを抱えていた。

36話ネタバレ

レストラン・フォンターナ
厨房

1973年(昭和48年)10月

暢子が フォンターナで 修業を始めてから1年半。 前菜の一部を 任されるまでになりました。

暢子「ん~!」

二ツ橋「上出来です。」

暢子「ありがとうございます!」

智「毎度 八百鶴です! ニンニクとニンジン お届けに参りました。」

智は 食材の卸売業者で修業中。 フォンターナにも 出入りしています。

智「シェフ おはようございます。」

二ツ橋「おはよう。」

オーナー室

教授「そこに登場するのが フランツ2世というわけです。」

(ノック)

房子「フランツ2世は 神聖ローマ帝国の最後の皇帝ですけど オーストリア皇帝としては フランツ1世なんですよね?」

教授「おっしゃるとおり。 その娘が ナポレオン・ボナパルトの妻。 え~… パルマを統治していた時期が え~っと…。」

房子「1814年からです。」

教授「さすが オーナー。 おっしゃるとおり。 在位30年余り。」

暢子「どうぞ。」

教授「おっ おホホホ…。 グラッチェ。 ウフフフ…。」

房子「つまり パルマの19世紀前半は…。」

厨房

暢子「大学の教授さん?」

二ツ橋「専門は 西洋文化史。」

暢子「オーナーの大学時代の?」

二ツ橋「オーナーは 小学校しか 出てらっしゃらないはずです。」

暢子「アキサミヨー! それなのに 何で あんなに外国のこと 詳しいんですか?」

二ツ橋「勉強熱心な方ですから。 幅広い見識をお持ちで 多くの学者さんとも交流がある。 だから フォンターナは 一流の文化人や 芸術家が集うサロンにもなっています。」

暢子「文化や芸術って 料理と関係あるんですか?」

二ツ橋「『料理人は 料理さえできればいいは駄目』というのが オーナーの持論。 地理 歴史 哲学 美術 文学から化学まで 幅広い知識と視野が必要だと 常々 おっしゃっています。 もちろん この私も まだまだです。」

房子「誰か 裏に置いといた新聞 知らない? えっ…。 この新聞 今日のよ。」

暢子「えっ? アイヤー。 古新聞じゃないんですか?」

房子「使う前に 日付ぐらい確認しなさいよ。」

暢子「日付? あっ 本当だ。 すいません! どうぞ。」

房子「あなた ふだん新聞読まないの?」

暢子「読んだ方が いいですか?」

比嘉家

♬~(ラジオ『17才』)

優子「ただいま。」

良子「ただいま。」

歌子「お帰り。」

石川「あ~ 歌子ちゃん 元気?」

優子「やっぱり 迎えに行ってよかった。 こんな大荷物。」

良子「バス停から歩いただけで もうヘトヘト。」

歌子「ネーネーが お母さんになるなんて まだ信じられない。」

良子「うちは 女の子と思うんだけど 博夫さんは 絶対 男って。」

石川「うちの親も 言うんですよねぇ。 ここに しわが出来たら男って。 アリ ここに しわが。」

良子「やめて 寄ってない。」

石川「寄ってるさ。」

良子「寄ってない。」

優子「よかった。」

良子「お母ちゃんも 男の子と思うわけ?」

優子「そうじゃなくて 2人が 仲よくやっているから。」

石川「ヘヘッ…。」

良子「歌子 今 お母ちゃんにも 話したんだけど 出産したら 仕事 辞めることにしたから。」

歌子「はっさ しんけん? 結婚しても 先生の仕事は 絶対 辞めないって言ってたのに。」

良子「うん。 考えに考えて 博夫さんとも 何度も話し合って 最後は 自分で決めた。 教師の仕事は 代わりがきくけど この子の子育ては うちにしかできない 大事なことだから。」

優子「夫婦で よく話し合って決めたんなら 何にも言うことないさぁ。 暢子も 東京から 仕送りしてくれてるし 良子には これまで ずっと助けてもらってたから。」

良子「そうだ バスの時間!」

石川「あっ… あっ!」

歌子「えっ? 博夫さん もう帰らないといけないの?」

石川「これから 福岡で研修会があって。 予定日までには帰るから それまで よろしくお願いします。」

優子「分かりました。」

良子「頑張って。」

石川「行ってきます。」

良子「行ってらっしゃい。」

歌子「博夫さんも 忙しいね。」

良子「しかたないさ。 これからは 3人分 稼いでもらわないといけないし。」

優子「真面目に働いてくれてるだけ ありがたいさぁ。」

良子「そういえば ニーニー どうしてるかね?」

歌子「あっ…。」

賢秀サイド

(豚の鳴き声)

賢秀「ほれ 食え! もっとかい?」

寛大「随分 慣れてんなあ 豚の扱い。」

賢秀「昔は 毎日 兄弟のように暮らしてたから。」

寛大「兄弟?」

賢秀「ああ。」

清恵「お父ちゃん 農協から電話。」

寛大「おうよ。 おう 頑張れよ。」

賢秀「うい。」

賢秀「悪いけど 長居するつもりはないよ。 俺は 豚の世話するために 沖縄から出てきたわけじゃないからな。」

清恵「じゃあ 何しに来たの?」

賢秀「ビッグなビジネスを仕掛けて 星をつかむためヤサ! ハッハッハッハ…。」

山原村共同売店

歌子「もしもし ネーネー? よかった いた。 ちょっと 相談したいことが…。」

暢子「相談? 何の?」

(ブザー音)

歌子「うん…。」

暢子「アイ 分かった。 就職先のこと? 運送会社の事務の仕事に 内定したんでしょ?」

歌子「うん。 善一さんが 口を利いてくれて。」

暢子「おめでとう! 歌子も就職かあ…。 アイ 最近 体調はどんなかねぇ?」

歌子「この前 また少し熱が出たけど 今は 大丈夫。 それでに 相談というのは 就職のことじゃなくて…。」

(電話が切れる音)

(不通音)

沖縄料理店・あまゆ

三郎「歌のうまい妹さんか。」

暢子「歌は デージうまいんですけど 小さい時から なぜだか体が弱くて。」

三郎「一度 ちゃんとした医者に 診てもらった方がいいんじゃねえか?」

暢子「やっぱり その方がいいですかね。」

山原村共同売店

歌子「受けてみようかな。」

レストラン・フォンターナ
厨房

二ツ橋「お願いします。」

江川「ありがとうございます。」

暢子「ふ~。」

二ツ橋「どうかしましたか?」

暢子「正直 ホールは苦手なんです。」

矢作「楽しいばっかの仕事なんかあるか。 接客も大事な仕事。 はい これ。」

暢子「はい。」

ホール

房子「いつも ありがとうございます。 珍しい組み合わせですね。 東洋新聞の田良島さんと 淀川先生とは…。」

田良島「今度 うちの連載を お願いすることになって 今夜は 決起大会ってことで。」

房子「楽しみにしています。 どうぞ ごゆっくり。」

暢子「お待たせいたしました。」

淀川「タルタルか…。 この香ばしい ヘーゼルナッツのオイルは ピエモンテかね?」

暢子「えっ? あ~ そういうことは…。 おいしいですよ。」

竹園「あの イタリア料理は よく知らないんですが この店 ピザは置いてないんですか?」

田良島「ピザ?」

暢子「そうなんですよ。 うちもピザがあった方が いいと思うんですけどね。」

淀川「ピッツァなんか この店で扱うわけがない。」

竹園「どうしてですか?」

暢子「ピザも イタリア料理ですよね。」

淀川「君は なぜ ここで働いてる。」

暢子「一流の イタリア料理のコックに なりたいからです!」

淀川「パルマは どこだ?」

暢子「パルマ パルマ…。」

淀川「ピッツァ発祥の地といわれる ナポリは?」

暢子「ナポリ…。」

淀川「この店の名前 アッラ・フォンターナの 意味と由来は?」

暢子「意味と由来? 全く知りません。」

淀川「んっ…。 よくそれで…。」

房子「淀川先生 何か失礼でも?」

淀川「オーナー 私は この店の料理を気に入っている。 だからこそ 言わせてもらうが。」

房子「おっしゃりたいことは 重々承知しております。(小声)下がって。」

暢子「ん?」

房子「(小声で)下がって。」

房子「大変 申し訳ございません。 申し訳ございません…。」

オーナー室

房子「今日限り クビ。」

暢子「クビ!? 待ってください! 理由を聞かせてください。」

房子「あなたは この店で働く資格がない。」

暢子「イタリアの地図のことは これから ちゃんと。 それとも ウチナーグチが 抜けないからですか?」

房子「沖縄の言葉を使うのは 個性として尊重する。 だけど 時と場合をわきまえた会話 言葉遣いができなきゃ 客商売は やっていけない。 あなた この店に来て何年?」

暢子「もうすぐ 2年です。」

房子「今から言う条件をのめば クビは撤回してあげる。 東洋新聞で ボーヤさんをしてきなさい。」

暢子「ボーヤさん?」

二ツ橋「雑用のアルバイトのことを 東洋新聞では ボーヤさんと呼ぶんです。」

房子「ボーヤさんとして ある程度の評価が得られれば この店に戻してあげる。」

暢子「ありえん。」

房子「嫌なら 即クビ。 私の命令は 絶対。 別の店に行くなり 沖縄に帰るなり 好きにすれば?」

東洋新聞
学芸部

野中「ボーヤさん さっき頼んだファイル 早く持ってきて!」

暢子「はい!」

竹園「ボーヤさん これ 仕分けしておいて。」

暢子「はい。」

田良島「ボーヤさ~ん。」

暢子「はい。」

田良島「え~っと 比嘉さんだっけ? 沖縄の名前だな。」

暢子「は… はい! あっ え~っと…。」

田良島「田良島 田良島甚内。 一応 デスク。 あ~ デスクって言っても分かんないよな(デスクをたたく音)机じゃないよ。 一応 人間。 でも 人間扱いされないことも 多いな この会社。 この原稿 政治部の小林さんに。」

暢子「あっ はい あっ ん? 政治部?」

田良島「その扉から出て 2つ目の右に曲がると階段。 上から3段目 滑るから気を付ける。 2つ上がって右『政治部』って入口に書いてある。 大至急。」

暢子「あっ はい。」

どうする 暢子!?

暢子「何で うちが…。」

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