【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】40話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)は、和彦(宮沢氷魚)の仕事を手伝い、再びイタリア人シェフの追加インタビューに臨み、シェフがこれまでインタビューでは語っていなかった、とある秘密を突き止める。沖縄では歌子(上白石萌歌)が、体調を崩して歌手のオーディションは落選してしまう。歌子は健康に恵まれない悔しい想いを吐露する。そんなときに、良子(川口春奈)が産気づいた…。良子は手を握る歌子に「歌って」と頼む。
40話ネタバレ
東洋新聞
学芸部
暢子「あった! これ! ほら…。」
和彦「あった!」
愛「あっ…! えっ… あった!」
和彦「あった!」
暢子「あった!」
和彦「あった! よかった~。」
暢子「よかった~。」
愛「よかった。」
取材
和彦「昭和18年 一隻のイタリアの軍艦が 同盟国 日本の神戸港に寄港しました。 しかし 程なくしてイタリアは降伏し 乗組員は抑留。 そして 戦後 日本に そのまま とどまった人たちがいました。」
和彦「タルデッリさん あなたも その軍艦の乗組員だった。 1968年5月14日の投書です。 匿名でしたが 投稿者が特定できました。 歌川光子さん。」
愛「光子さんは 戦後すぐの頃 米軍施設内のレストランで働いていた イタリア人男性と恋に落ち 一緒に暮らした日々の思い出を つづっています。」
暢子「余りもののピザ・マルゲリータを 持ち帰り 毎日のように 2人で食べて過ごしていたって。」
和彦「結婚の約束をしたけど 親に反対されて 一人 イタリアに帰る男性を 神戸港で見送った。」
愛「光子さんは 生涯独身のまま 3年前に ご病気で。」
和彦「先ほど ご兄弟と連絡が取れました。 光子さんは 亡くなる直前まで その男性との思い出を 笑顔で語っていたと。」
タルデッリ「(すすり泣き)ミツコ…。(すすり泣き)」
取材を終えて
田良島「北部出身のタルデッリは 日本での抑留のあとに アメリカ軍に雇われてから 本来 縁がなかった 南イタリア料理の ピザを作るようになった。 リストランテ チリエージョ・タルデッリ。 チリエージョ… 桜。 しかし 最後の晩餐に選んだのが つらい別れの味だったとは。」
暢子「それは 違うと思います。 ピザ・マルゲリータは 日本で 光子さんと一緒に食べた 楽しい 思い出の味だったと 思いますよ。」
田良島「ご苦労さん。」
暢子「いえ 本当に ありがとうございました。田良島さんの言うとおり 新聞には うちや 家族にとって 身近なことが いっぱい書いてある。」
暢子「世の中の出来事は 回り回って 必ず 自分とつながっているのかって 思いました。 これからも 新聞作りのお手伝いが できると思うと ちむどんどんしてきました!」
田良島「ちむどんどん?」
暢子「あ~ 何て言うか…。」
田良島「『ちむ』は 肝。 心だろ?」
暢子「わっ…。」
田良島「なら 心がどんどんする記事を あいつにも 書いてもらわないとな。」
暢子「うん。」
田良島「はい 最後の締め やり直し。」
和彦「はい。」
田良島「ほら 時間ないそ。」
和彦「はい。」
こうして 最後は 田良島の大幅な手直しを経て 和彦の記事は 締め切り直前で 完成しました。
野中「おっ…!」
暢子「誰?」
愛「うちの看板コラムを書いてて 東洋のエースって呼ばれてる有名記者。」
天城「君が 青柳君か。 この『我が生涯最後の晩餐』を担当した。」
和彦「はい。」
天城「秀逸な記事だった。 感動したよ。 また期待してるぞ。」
和彦「いや あれは ほとんど田良島さんが…。」
田良島「お疲れさん。 今日は もう帰って寝ろ。」
和彦「はい。」
暢子「『思い出のピザ・マルゲリータ』。」
和彦「記事『私は あの 2人で分け合った 一片のピザ・マルゲリータの味を 超えたく 今も 料理を 作っているのかもしれません。 そう語る料理人 タルデッリの手には あのころの 光子さんと2人で撮った 小さな写真が握られていた。 取材・文 青柳和彦。』」
沖縄料理店・あまゆ
和彦「はぁ…。」
暢子「お待たせ~。 はい。 食べて。 フフッ…。」
和彦「うん。」
暢子「頂きます。」
和彦「頂きます。 うん…。 うまい。 暢子 ありがとう。」
暢子「ハハッ… うん。」
順次「ただいま。」
トミ「ただいま。」
暢子「お帰りなさい。」
順次「あっ 和彦君! 読んだよ~!『最後の晩酌』。」
トミ「晩酌じゃなくて 晩餐。『最後の晩餐』。」
(笑い声)
(電話の呼び鈴)
暢子「もしもし あまゆです。 アイ 歌子? 産まれたの!? 女の子!?」
トミ「わっ おめでとう!」
暢子「すごい!」
山原村共同売店
歌子「暢ネーネー 興奮し過ぎ。」
暢子「興奮するだー! ネーネーが お母さんに なったということは うちと 歌子は おばさんになったということだよ!」
歌子「暢ネーネー。」
暢子「えっ?」
歌子「オーディション 駄目だった。」
暢子「アイ そっか…。」
歌子「だけど うち 強いおばさんになる。」
暢子「強いおばさん?」
歌子「オーディションは 駄目だったけど この回り道には きっと意味があると思って これからも 歌い続ける。 うちは 歌が大好きだから。」
暢子「うん。 それでいいと思う。」
歌子「うん。」
比嘉家
石川「わっ あっ…。 あ~ あっ フフッ。 何で 予定日より5日も早く…。」
良子「名前 考えてきてくれた?」
石川「船の上で 晴れた空を見ながら 思いついたのは…。」
良子「『晴夫』『晴彦』『晴貴』…。 全部 男の名前?」
石川「いや だって ここに しわが…。」
良子「もう その話はいいから。 女の子名前 今すぐ考えて。」
石川「えっ? えっ…。 晴海! 晴れた海で晴海!」
良子「どうしても 晴れにこだわるわけね。」
石川「どう? 晴海。」
良子「晴海。 お父さんが すてきな名前 付けてくれたよ。 よかったねえ。」
石川「かわいい…。」
東洋新聞
学芸部
暢子「竹園さん これ 仕分け終わりました。」
竹園「暢子ちゃん 早くなったなあ。 助かるよ。」
野中「暢子ちゃん 例のスクラップだけど…。」
暢子「あっ 野中さんの机に 置いてありますよ。 新聞社の意見別に 分けておきました。」
野中「サンキュー!」
(電話の呼び鈴)
暢子「ほっ…。 はい 東洋新聞学芸部です。」
房子「田良島さん お願いします。」
暢子「恐れ入りますが 御社名とお名前を お伺いしてもよろしいですか?」
房子「フォンターナの大城です。」
暢子「アイエナ! 少々お待ちください。」
暢子「田良島さん?」
暢子「田良島さん! 4番 お電話です。
田良島「はい…。」
田良島「暢子ちゃん。 フォンターナに戻ってこいって。」
暢子「アキサミヨー。 やった~!」
竹園「やった やった!」
暢子「ありがとうございます!」
フォンターナ
ホール
暢子「じゃがいものニョッキです。」
淀川「上にかかっているのは パルメザンチーズ?」
暢子「パルミジャーノ・レッジャーノです。」
淀川「同じ粉チーズでも 何が違うのかね?」
暢子「パルミジャーノ・レッジャーノは 限られた土地で 古くからの製法を守って作られ 厳しい検査を合格したチーズだけ。 この料理に その豊かなうまみを生かすため 2年以上熟成させたものを 使っています。」
淀川「これからも 頑張りたまえ。」
暢子「ありがとうございます!」
そして 季節は流れ…。
あまゆ2階・ゴーヤー
歌子「手紙『暢ネーネー 元気ですか。 うちは 無事に高校を卒業して 社会人になりました。 事務の仕事は 覚えることが多くて大変だけど 毎日が 充実しています。』
歌子「手紙『そういえば こないだもらった給料でね』…。」
比嘉家
優子 歌子「ああ…!」
優子「ありがとうね。 まさか 歌子に 電話 引いてもらえるとは。」
歌子「これで 暢ネーネーと いつでも連絡取れるね。」
優子「うん!」
歌子「あっ お母ちゃん…。」
優子「すごいねえ。」
猪野養豚場
寛大「『前借りした給料は 次のビジネスで 必ず』…。 これ 何て読むんだよ。」
清恵「『倍』じゃない?」
寛大「倍…。」
賢秀サイド
賢秀「(口笛)」
沖縄料理店・あまゆ
暢子「歌子? 暢子さぁ! 手紙 読んだよ! たまらなくて 電話してしまった。」
歌子「うん。 ありがとう。」
暢子「すごい! よく聞こえる!」
暢子「すごいねえ! 今度 電話で話したいこと 手紙に書くからね。」
歌子「えっ?」
暢子「アイ? 何か おかしいかね? ん?」
(ブザー音)
暢子「あっ 待って! アキサミヨー! 十円玉が切れる! アイ…。」
智「待って 待って 待って…。」
暢子「待って 待ってよ。 あっ あっ… あ~っ!」
歌子「もしも~し ネーネー?」