ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」45話「てびち!てびち!てびち!!」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】45話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)は、基本を重視する考え方と、新しいアイデアとの二本立てで、屋台のおでん屋の立て直しに再び挑戦する。そして、ある日おでん屋に、立て直しを命じた房子(原田美枝子)が現れる…。その頃、沖縄やんばるの実家では良子(川口春奈)と石川(山田裕貴)の騒動が急展開。一件落着する。そして、歌子(上白石萌歌)は会社勤めをしていたが、健康に問題が…。

45話ネタバレ

比嘉家

良子「これ 全部買ってしまったわけ?」

歌子「いくらしたの?」

優子「買ったわけじゃないよ。 お金を送ったら 賢秀が『近いうち 値上がりするから そしたら 売って お金に換えればいい』って。」

良子「ニーニーに いくら送ったわけ? お母ちゃん…。」

優子「東京で 一生懸命 頑張っているんだよ。 親として できることは してやりたいさぁ。 困ってる時は お互いさま。 家族なら なおさらでしょ。」

石川「ごめんください。」

歌子「博夫さん…。」

歌子「(小声で)こっちだった。」

石川「一人になって じっくり考えてみた。」

良子「何を?」

石川「俺にとっての優先順位。 一番大切な人は 誰かということ。」

良子「それで?」

石川「もちろん 両親や親戚も大事。 だけど 一番大切なのは 良子と晴海。 その2人が 最も掛けがえなのない 大切な家族であるという結論に達し すなわち これまでの 自分の生活態度を顧みて 改善すべき点が 多々あったと 自己批判と総括をして 本日決起して ここに迎えに来たというわけであって…。」

良子「どうして そんな 理屈っぽい言い方しかできないの? もっと短く 言いたいことを ちゃんと伝えて。」

石川「良子と晴海と… 3人で 一緒にいたい。 帰ってきてくれ。 頼む。」

優子「じゃあね 気を付けてね。」

良子「お母ちゃん。 ごめんね ありがとう。」

優子「はいはい。 バスの時間。」

歌子「ほら ネーネー 泣いてる場合じゃないよ。 急いで 急いで。」

優子「またね」

歌子「またね。」

良子「じゃあね。」

石川「すいませんでした。」

優子「気を付けて。」

歌子「またね。」

おでん屋台

暢子「どうぞ。」

ヨシ「はい。 おいしい…。」

暢子「よかった~。 ありがとうございます。」

ヨシ「普通のおでんみたいだけど この出汁 どう作ったんだい?」

暢子「実は…。」

客「いや~ 寒い 寒い。 いい?」

暢子「もちろんです! いらっしゃいませ!」

ヨシ「いらっしゃい。 お二人?」

客「後で もう一人来るんだ。」

ヨシ「ヨッコイショウイチ。 座って 座って。」

客「ありがとう。 俺は とりあえず大根と卵。」

客「俺は ちくわとはんぺん。」

暢子「はい! 承知しました。」

客「しみるなぁ!」

客「体の芯まで あったまるぜ。」

暢子「ありがとうございます! あの 一つ おすすめのタネが あるんですけど 試してみませんか?」

暢子が 店を任されてから ひとつき。 屋台は お客の口コミで 連日大盛況となりました。

客「ごちそうさまでした。 また来ます。」

暢子「ありがとうございました。」

そして ある日の閉店間際。

客「おっ 雪だ…。」

暢子「おっ…。 はぁ~…。 オーナー!」

房子「頂きます。 うん…。」

暢子「どうですか・」

房子「この出汁 豚を使ってるわね。」

暢子「はい。 それと… これ。 大人気の豚足です。」

房子「沖縄の足てびち。」

暢子「おでんに 絶対合うと思って。」

房子「肉の下ごしらえも丁寧 出汁の味付けも 深みがある。」

暢子「ありがとうございます! 出汁は 料理の基本。 近頃のうちは 変わった味付けや 材料に こだわり過ぎて 基本の大切さを忘れていました。 イタリア料理も おでんも 基本が 一番大事。」

房子「全部 自分で考えたの?」

暢子「はい! と 言いたいところですけど シェフに言われたことを思い出したり いろんな人に ヒントをもらって。」

房子「あなたの言うとおり おでん屋台の基本は出汁。 その日の天気と気温に応じて 出汁の温度や 微妙な塩加減を変える。 労働者の町なのか サラリーマンが多いのか できるだけ お客様に合わせた味を心がける。」

暢子「ちょっと待ってください。 メモします。『来たお客様』…。」

暢子「オーナーも 昔 基本を大事に 屋台を切り盛りしていたんですよね。 ヨシさんから 聞きました。 妹さんのことも。 すいません…。」

房子「ちょうど あなたと同じ年恰好だった。 空襲で生き別れて どこかで生きていてくれると信じて ずっと捜し続けて…。 2年たって 最期を みとったという人に出会って ようやく 諦めがついた。」

暢子「10年前 オーナーに 引き取られるはずだった子供は うちなんです。」

房子「知ってる。」

暢子「えっ? 知ってたんですか?」

房子「私は ただ 働き手が欲しかっただけ。 ごちそうさま。」

暢子「ちょっ ちょっと待ってください! もっともっと 聞きたいことが。」

房子「ヨシさんに引き継いだら 来週は あなたが前菜担当。 それと 賄い当番も。」

暢子「アイヤー! ということは? やった~!」

レストラン・フォンターナ

こうして 暢子は 無事 フォンターナに復帰しました。

厨房

暢子「ん~…。」

ホール

暢子「シェフ 味見お願いします。」

二ツ橋「よく出来てると思います。 赤ワインビネガーは どう工夫したんですか?」

暢子「ハチミツを 少しだけ焦がして 赤ワインビネガーに混ぜてみました。」

二ツ橋「いい工夫だと思います。」

暢子「イタリア料理の基本を尊重した上で 工夫しようと。 そこがブレたら フォンターナらしさを 失ってしまいますからね。」

二ツ橋「と オーナーに言われたんですね。」

暢子「はっさ 何で分かるんんですか?」

二ツ橋「ウフフフ いい心がけです。 料理人は 生涯勉強ですからね。」

暢子「はい。」

矢作「暢子 兄貴が置いてったこれ どうにかしろ。 まずくて もう飲めねえよ。」

暢子「アイヤー! ごめんなさい。 ごめんなさい。 うちが 全部 もう持って帰ります。」

二ツ橋「アハハハ…。」

山原村共同売店

安室 新垣「紅茶豆腐!」

新垣「会社経営に 参加してるってねぇ。」

安室「アイエナ! やんばるの誇りさ。 優子も 鼻が高いね。」

優子「おかげさまで…。」

沖縄料理店・あまゆ

賢秀「『暢子、 元気でやってるか? ニーニーは 決い新たにやり直す。 迷わくをかけたツルミのみな様にも よろしく伝えてください。 なお わずかばかりですが、 借りた金を同ふうするので、 母ちゃんに送ってください』。」

暢子「たった これだけ!?」

賢秀「『暢子 俺はまた 新たなビジネスに船出します。 新しいかどでを どうか祝ってくれ』。」

養豚場

清恵「何回言ったら分かるわけ? 掃除の前に 餌やり。」

賢秀「はあ~ うるさいなあ。」

清恵「指示に従えないなら 今すぐ 辞めてもらっていいですけど。」

賢秀「何で そんな偉そうなわけ? 女のくせに!」

清恵「くせにって何? くせにって!」

賢秀「分かったよ。 言うとおりに…。」

清恵「聞こえません。」

賢秀「だから 言うとおりにやれば…。」

清恵「やるのね? はい。」

賢秀「ほい。 うまいか? ハハッ…。 ほい ほい… いっぱい食べろよ。」

おでん屋台

客「ごちそうさん。」

ヨシ「あっ ありがとね~。」

客「ごちそうさま~。」

ヨシ「毎度~。」

暢子「こんばんは。」

ヨシ「暢子ちゃん。」

暢子「お店 どうですか?」

ヨシ「あんたのおかげで 大繁盛。 足てびちも 評判だよ。」

暢子「よかった~。」

ヨシ「食べてく? 今日は 特に寒かったから 味は 濃いめ。」

暢子「はい! 頂きます。」

ヨシ「ヨッコイショウイチ。」

暢子「あっ 手伝います!」

暢子は また一歩 一人前の料理人への階段を上りました。 そして 暢子が修業に明け暮れ 年月が過ぎる中 ふるさとでは…。

1976年(昭和51年)秋

普久原運輸

花城「よっ…。 大丈夫? おおっ…。 歌子さん? 歌子さん!」

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