【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】50話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)が心配する中、歌子(上白石萌歌)の検査の結果が出た。結果を受け止めて心乱れる歌子を、優子(仲間由紀恵)が受け止める。暢子は歌子のための料理をする中でヒントを得て、勤務先のフォンターナでオーナーの房子(原田美枝子)に、課題として与えられていた新たなメニューを提案することに。そのメニューが、退店を決意した二ツ橋(高嶋政伸)の心に響いて…。
50話ネタバレ
あまゆ2階・ゴーヤー
優子「歌子。」
歌子「うち… 東京に来てよかった。 生きてる間に 一回は 来てみたいと思ってたから。」
暢子「歌子…。」
歌子「暢ネーネーや 智ニーニーにも会えたし もう 思い残すことは何もない。」
暢子「歌子!」
歌子「どうせ うちは幸せになれない。 うちなんか 死んでしまった方がいい。 うちさえ いなくなれば お母ちゃんも ネーネーも みんな 楽になる。」
暢子「お母ちゃん!」
歌子「たたいて いいよ! 早く たたいて!」
優子「歌子だけじゃないんだよ。 賢秀も 良子も 暢子も みんな うまくいかないことがある。 どうしようもないこともある。 お父ちゃんも お母ちゃんも そんな時があったんだよ。」
優子「それでも 幸せになるとを諦めないで 生きていかないといけないわけ。 そうしたら 必ず『生きていてよかった』って 思える時が来る。 歌子にも 必ず そんな時が来るから。」
優子「偉い人になんか ならなくていい。 お金が稼げなくても 夢を かなえられなくてもいい。 ただ 幸せになることを諦めないで 生きてくれれば…。 それだけで お母ちゃんは 幸せだから。」
歌子「お母ちゃん… ごめんなさい。 本当は 死ぬのが怖い。 生きていたい。」
優子「それでいいよ。 生きることを怖がらないで。 お母ちゃんが ずっと ついている。 ずっと そばに ついているからね。」
歌子「ありがとう。 お母ちゃん ありがとう。 暢ネーネーも… ごめんなさい。」
暢子「あ~ おなかすいた! みんなで ごはん食べよう。 フフッ…。」
沖縄料理店・あまゆ
暢子「お待たせしました~!」
歌子「あっ ネーネー これ…。」
優子「歌子の好きな イカスミジューシー!」
暢子「はい!」
回想
和彦「何これ。」
暢子「イカスミジューシー! 歌子の大好物さ。」
和彦「大好物?」
歌子「うん!」
玉代「おいしいし 健康にも すごくいいよ。」
回想終了
歌子「頂きます。」
優子 和彦 智「頂きます。」
歌子「お母ちゃん。 うち 生きててよかった。」
暢子「それが 最高の褒め言葉さ。 フフフッ…。」
レストラン・フォンターナ
暢子「これが うちの考えた フォンターナの新しい看板メニュー イカスミパスタです! 妹が好きな イカスミジューシーが ヒントになりました。」
矢作「じゅーしー?」
暢子「うん。」
房子「ジューシーは 沖縄の米料理。 焚き込みごはんと雑炊の2種類がある。」
暢子「ジューシーで使うヨモギ^は パセリに 出汁は アサリでとりました。 まさか 沖縄の料理が イタリア料理に応用できるなんて びっくりです。」
二ツ橋「見た目が…。 この店のメニューには ふさわしくないと思います。」
房子「とにかく 食べてみましょう。」
暢子「はい。」
矢作「うんめえ!」
山辺「うまっ!」
長山「うまい…。」
房子「イカスミは 昔から 滋養強壮 病気の良薬。 真っ黒な墨には抗菌作用があり 細胞を再生させるとも いわれている。 どう? 二ツ橋さん。」
二ツ橋「確かに 見た目はよくない。 真っ黒で 食べたら 歯も歯茎も黒くなる。
「ハッハッハッハ…。」
二ツ橋「でも この見た目と正反対の 純粋で濃厚なうまみが… 深い…。 すばらしいと 思います。」
房子「改良して メニューに加えましょう。」
暢子「とういうことは?」
房子「2週間後から ストーブ前を担当してもらう。」
暢子「ありがとうございます!」
房子「使いもののならなかったら すぐに降格!」
暢子「やった~!」
オーナー室
房子「撤回?」
二ツ橋「実家に 電話しました。 父から『まだ大丈夫だから 中途半端で帰ってくるな』と 言われまして。 できることなら このフォンターナで オーナーのそばで もう少し 経験を積ませていただきたいと 願っております。」
房子「分かりました。」
二ツ橋「引き続き よろしくお願いいたします!」
ホール
暢子「よかった。 本当に よかったです。」
二ツ橋「暢子さんのおかげです。」
暢子「どうしてですか?」
二ツ橋「人生も 料理も 見た目より 中身が大事。 いい年をして 見た目に こだわっていた自分を 恥ずかしく感じました。」
暢子「迷子なっていた うちが イカスミパスタに たどりつけたのは シェフが あの港に 連れていってくれたおがげです!」
(笑い声)
二ツ橋「あっ それと… これ。 勉強のためにと オーナーが。」
暢子「ダングラール! 有名なフレンチの 食事券!」
二ツ橋「必ず 妹さんと行くようにと おっしゃってました。」
道中
暢子「アイ? この道 さっきも通ったよね?」
歌子「ネーネー もう4年東京で 働いてるんだのに。」
暢子「アキサミヨー。 道に迷ってしまったさー。」
レストラン・フォンターナ
オーナー室
優子「本当は もっと早く ご挨拶に伺うべきだったのに 遅くなって 申し訳ありません。」
房子「とんでもない。 お会いできて光栄です。」
優子「夫に続いて まさか 暢子まで お世話になるとは思ませんでした。」
房子「賢三が 私の店を手伝ってくれたのは 終戦直後。 彼が 復員して間もない頃 もう 30年近くになるんですね。」
優子「一緒に 商売を続けようと 誘ってくださったと聞いています。」
房子「短い間だったけど 息子みたいなものでしたので でも 一旦 沖縄に戻って 出直してくると言って出たいったきり 二度と 帰ってきませんでした。 あなたと出会って 結婚したからだと分かったのは 随分 後になってからのことです。 私は 裏切られたと思い込んで 随分 ひどい内容の手紙を出しました。 本当に ごめんなさい。」
優子「こちらこそ。『子供を引き取ってもいい』と おっしゃっていただいた時 最後には お断りしてしまい 申し訳ありませんでした。」
房子「賢三は あなたのような方と 家族になれて 幸せだったと思います。」
優子「いつか 沖縄に いらっしゃることがあれば 是非 やんばるまで 足を延ばしてください。 うちと 一番下の娘は 今でも あの人が自分で建てたおうちに 住んでいるんです。」
房子「まあ そうですか。」
優子「暢子は ご迷惑を おかけしていませんか?」
房子「怖いんです。 私にとって あの子が どんどん大切な存在になっていくのが…。 あの子の 父親の時と同じように。 でも 人間は 何度も同じ失敗を繰り返すんですね。 あっ… ごめんなさい。 今のは 独り言。」
優子「暢子のこと 今後とも よろしくお願いします。」
帰りの道中
歌子「チョコレートケーキ 初めて食べた。」
暢子「デージおいしかった。 おなかいっぱい。」
歌子「ネーネー パンダ見に行こう!」
暢子「パンダ?」
歌子「うん。」
暢子「人がいっぱいと思うよ。」
歌子「当たり前さ ここ東京だのに! 行こう 行こう! ネーネー 早く!」
暢子「待ってやー!」
翌日 優子と歌子は 沖縄へ 帰っていきました。