【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】57話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)は和彦(宮沢氷魚)と愛(飯豊まりえ)が結婚に向けて動きだしたことに、動揺してしまう。同じころ、智(前田公輝)は食品卸として上京以来の念願である独立起業を果たした。それをきっかけに智は暢子へのアプローチを強める。暢子は智とのデートを和彦に目撃されてしまい動揺が深まり…。さらには、和彦の中でももやもやした気持ちが大きくなってしまう。
57話ネタバレ
沖縄料理店・あまゆ
暢子「ただいま。」
和彦「お帰り。」
暢子「あっ… おめでとう。 ついに 愛さんと結婚だね。 うちも デージうれしいさ。」
和彦「あのさ…。 あっ 一杯つきあう?」
暢子「あっ ごめん! 疲れたし 早く寝る!」
あまゆ2階・ゴーヤー
暢子「何で うちが わじわじーしてるわけ?」
別日
暢子「結婚? 早苗も?」
早苗「うん。 ん? ほかにも誰か結婚するの?」
暢子「あっ いや…。 おめでとう!」
早苗「ありがとう。」
暢子「相手は どこの誰ね。」
早苗「ん! 持ってきた。 真栄平次郎さん。」
暢子「真栄平って ウチナーンチュ?」
早苗「うん 親戚が勧めてくれた人。 今は 都内に住んでる。 やっぱり うちは ウチナーンチュ同士がいいなあって。」
暢子「ふ~ん…。」
早苗「暢子は? 智ニーニーと うまくやってる?」
暢子「何で 智?」
早苗「はっさ まだ つきあってないの? 智ニーニー 子供の頃から ず~っと 暢子が好きだったのに。」
暢子「まさかやー。 ありえん! そんなの困る。」
早苗「何で 困るわけ? ほかに好きな人が?」
暢子「いない いない。 絶対 いない!」
早苗「じゃあ ちゃんと目を見て。 本当は…。」
(笑い声)
早苗「もう…。」
東洋新聞
学芸部
田良島「そういえば 大野 パリ支局の話は 諦めたのか?」
和彦「最近 その話 しなくなりましたね。」
田良島「いっとき あんなに行きたがってたのにな。 大野のような優秀な記者が 寿退社は もったいないよなぁ。」
和彦「…」
田良島「何だ その顔は。 まるで『この完璧な結婚話に対する 僕の漠然とした焦燥感の根拠を 言い当ててほしい』とでも言いたげだな。 いいぞ この哀愁に満ちた 中間管理職に 青春の悩みを打ち明けてみろ。」
和彦「打ち明けることなんか 別に…。」
田良島「何が問題なんだ? 親か?」
和彦「いや 向こうの両親は とてもいい方で。」
田良島「じゃあ 何が問題なんだ?」
和彦「問題がないことが 問題なんです。」
田良島「なるほど…。 みっともない自分から逃げるな。 どうなるにせよ ちゃんと もだえ苦しめ。 青春しちゃえよ。 羨ましいんだよ。」
沖縄料理店・あまゆ
(ドアの開閉音)
和彦「ただいま。 うまそうな匂い。」
暢子「さーターアンダギー。 生地が余ったから。」
和彦「食べていい?」
暢子「別に いいけど。」
暢子「じゃあ お休みなさい。」
和彦「えっ 食べないの?」
暢子「あ~ 今 あんまり おなかが。」
和彦「えっ… そんなこともあるの? 何で?」
暢子「別に 理由は…。」
和彦「ねえ 明日は 朝早い?」
暢子「明日は お休みで 智と ごはん食べる。」
和彦「ねえ 一つ聞いていい? 暢子はさ 本当に 結婚願望ゼロなの?」
暢子「雑誌にも 書いてあったでしょ。」
和彦「僕はね 何か こう…。」
暢子「あ~… 眠気が。 お休みなさい。」
和彦「ちょっと 聞いて。 だから つまりさ…。」
暢子「あ~ やっぱり おなかすいてるかな。」
和彦「ねえ…。」
(戸をたたく音)
賢秀「暢子~!」
(戸をたたく音)
賢秀「暢子いるか~!」
(戸をたたく音)
暢子「ニーニー!」
賢秀「ヘヘッ うい。」
暢子「いいところに来たさー。」
賢秀「いいとろこ?」
暢子「うん。」
(匂いを嗅ぐ音)
賢秀「おおっ! サーターアンダギーか! ハッハッハッハ。 ん~! マーサンヤー! それよりよ…。 フン! 特別に 安く売ってやるさ。」
暢子「どうしたわけ? これ。」
賢秀「俺は ある人のために 人肌脱ぐ決心を固めた。」
暢子「何でよ?」
賢秀「俺は 生まれ変わった。 生まれて初めて湧き上がる感情に 驚いている。 お前たちは 恋をしてないだろう? まあ 暢子 とにかく 飯ちょうだい。 あっ 酒もヤー!」
(賢秀の鼻歌)
レストラン・フォンターナ
オーナー室
暢子「あれ? あ~ もう わじわじーする。 ありがとうございます。」
房子「覚悟はできてる?」
暢子「ん? 何の覚悟ですか?」
房子「行ってらっしゃい。」
暢子「行ってきます。」
ホール
智「おっ 似合ってるさぁ。」
暢子「何で わざわざ 着替えないといけないわけ?」
智「それを言うなら 何で フォンターナを選んだわけ?」
矢作「ご注文は…。」
暢子「Bのムニエルで。」
智「それを 2つ。」
矢作「承りました。」
暢子「たまには お客様目線で見たかったわけ。」
智「だけど ここでは デートにならないさ。」
暢子「デートって 別に…。」
回想
早苗「智ニーニー 子供の頃から ず~っと 暢子が好きだったのに。」
回想終了
暢子「(小声で)忘れてた…。」
智「今日は 暢子に 大事な話が…。」
暢子「あっ アイヤー! そういえば 昨日 ニーニーがね…。」
智「いや ちょっと 俺の話を…。」
暢子「俺は 生まれ変わったとか 訳分からんこと言いだして…。」
智「訳分からんのは いつも。 訳分からんのが 賢秀だから。」
和彦「暢子。」
暢子「どっ どうして?」
和彦「どうしてって 普通に昼ごはんを。」
愛「暢子ちゃん すっごいかわいい。」
暢子「ありがとう。」
智「聞いたよ。 婚約おめでとう。」
愛「ありがとう。」
和彦「うん。」
愛「邪魔になるから 別の席で。」
矢作「あいにく 今は そちらの席しか空いていなくて。」
愛「別の店 行こうか?」
和彦「いや いいよ。」
愛「じゃあ いないものと思って いいからね。」
和彦「Bのムニエル。」
愛「同じもので。」
矢作「承りました。」
智「暢子。 俺は 必ず 商売を 軌道に乗せてみせる。 そうしたら 俺の もう一つの夢を聞いてほしい。」
暢子「(心の声)まずい まずい…。」
智「意味は 分かるよな?」
暢子「(心の声)まずい まずい まずい…。」
智「俺と暢子の 将来についての話…。」
暢子「まずい!」
矢作「失礼しました。」
暢子「…と 思ったけど いい味付け。 オリーブオイルが よ~くなじんでる。」
智「明日から 商売を始める。 しばらく 休みなしで突っ走る。 死の物狂いで頑張って 必ず 成功してみせるから その時は ちゃんと 俺の話を聞いてくれな。」
暢子「うん…。」
スナガワフード
智にとって 念願の独立の日。 しばらくは 一人で全ての仕事を こなさなければなりません。
智「よし!」
智「どうも スナガワフードです。 明日 白菜とシイタケ 持ってきますから。」
客「頑張るね。」
智「トマト もうちょっと なんとかなりませんかね? あさってまでび どうしても 200個必要なんですよ。 はい! ありがとうございます。」
レストラン・フォンターナ
控室
房子「待って。 これ 田良島さんにお借りした本。 帰りに 新聞社に届けてくれる? こっちは お礼。 皆さんで どうぞって。」
暢子「はい。」
房子「八百鶴の彼 独立して 頑張ってるんだってね。」
暢子「あ… そうみたいですね。」
房子「どうなるにせよ 逃げたら駄目よ。」
東洋新聞
学芸部
暢子「こんばんは。 こんばんは。」
(ドアが開く音)
和彦「あれ どうした?」
暢子「田良島さんは?」
和彦「もう 帰ったよ。」
暢子「アイヤー。 これ うちのオーナーが 田良島さんに渡してちょうだいって。」
和彦「預かる。」
暢子「こっちは お礼の差し入れ。 皆さんで どうぞ。」
和彦「ありがとう。」
暢子「じゃあね。」
和彦「最中だ! ねえ 一緒に食べない?」
暢子「うちは あんまり おなかが…。」
(おなかが鳴る音)
和彦「智と 結婚するの?」