ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」58話「古酒(くーす)交差点」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】58話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)はひょんなことから和彦(宮沢氷魚)と激しい口げんかになってしまい、ふたりの間はますますこんがらがってしまう。和彦と愛(飯豊まりえ)の結婚話は進んでいき、その頃に智(前田公輝)は独立して起業、暢子との将来のためにもがむしゃらに働き始める。一方で沖縄やんばるでは先生の仕事を再び始めた良子(川口春奈)が、子どもとの問題に直面して心悩ませていた。

58話ネタバレ

東洋新聞
学芸部

和彦「智と 結婚するの?」

暢子「何で?」

和彦「僕は このまま 結婚していいのかな?」

暢子「どういう意味?」

和彦「白金台のマンション とりあえず 来月には 名義変更だけでもって。 彼女の親のマンションを 僕の名義に書き換えるってことは つまり…。 そういうことだから。 どう思う?」

暢子「何で うちに相談するわけ? そんな大事なこと いきなり相談されても。 もともと うちは 恋愛にも 結婚にも…。」

和彦「デートしてたじゃないか 智と。」

暢子「あれは デートじゃ…。」

和彦「おしゃれ してたじゃないか。」

暢子「智が 着替えれって言うから。」

和彦「でも ドキッとした。 あんな暢子 初めて見たから。 まあ あれだ。『馬子にも衣裳』『豚に真珠』って言うもんな。 ことわざ。」

暢子「何を わじわじーしてるわけ? 何年も交際して 親も賛成してるし 何が不満なわけ?」

和彦「不満はない。 だけど…。」

暢子「だけど?」

和彦「関係ないだろ。 僕たち2人の問題なんだから。」

暢子「だったら うちに相談しないで。」

和彦「相談なんかしてない。 ただ ちょっと話しただけ。」

暢子「さっさと 結婚したら?」

和彦「するよ。 言われなくても。」

暢子「じゃあ もう終わり!」

和彦「何が?」

暢子「終わりでしょ? 何もかも。」

和彦「変な言い方すんなよ。 暢子こそ 智と さっさと結婚しろ。」

暢子「自分のことは 自分で決めます!」

和彦「僕もだよ!」

暢子「もう 帰る…。」

和彦「ご苦労さん。」

(ドアが開く音)

愛「あれ どうしたの?」

和彦「暢子 忘れ物! あっ 愛。」

愛「どうしたの?」

和彦「いや… 気分屋だから 何 考えてるか さっぱり。 ん?」

愛「ううん。 別に。」

和彦「愛?」

山原小中学校
職員室

良子「学校に来たくない? 誠が?」

知念「僕が たまたま さっき お母さんからの電話を受けて。 いくら 理由を聞いても 教えてくれなくて困ってるって。」

良子「どうしたのかね…。」

知念「う~ん 心配ですね。 都会では 登校拒否児童が増えてるって。」

良子「誠は そんな子じゃない。 私は 誠のことを よく知ってるいる。 性格も 家庭環境も。」

教室

良子「何か 嫌なことあった? 誰かに いじめられてるの?」

誠の母「誠 正直に 先生に言ってみようね。」

良子「黙っていたら 何も解決しない。 先生を信じて 正直に 何でも 話してみよう。」

誠の母「誠。」

誠「帰る。」

誠の母「ちょっと 誠…。」

良子「おうちで 何か心当たりは?」

誠の母「さあ…。 ご迷惑をおかけして 申し訳ありません。 学校は 必ず行かせますから。」

廊下

知念「そこの少年! これは いつもよりも難しいよ? 取れるかねぇ?」

知念「アイ やるなあ。」

比嘉家

晴海 歌子「♬『椰子の実ひとつ 故郷の 岸を離れて 汝はそも 波に幾月』」

歌子「晴海 上手さぁ。」

晴海「ネーネーも。」

歌子「ありがとう。 フフフッ。」

良子「ただいま。」

晴海「お母さん!」

良子「晴海。」

優子「お帰り。」

良子「ただいま。 バナナ?」

歌子「博夫さんが持ってきてくれた。」

良子「石川家の皆さんを説得するまで 来なくていいって言ってるのに。」

優子「せっかく持ってきてくれたのに 何も そんな言い方しなくっても。」

歌子「博夫さん 今日こそ おうちの人を 説得してみせるって 張り切ってたよ。」

石川の実家

石川「離婚!?」

小太郎「いつまでも このままでいいと 思っとるのか? やり直すなら 早い方がいい。」

石川「いや おじぃ ちょっと待ってください。」

修「お前に その気があれば いくらでも探してやる。」

石川「な… 何を?」

小太郎「決まっとるだろ。 この石川の家に ふさわしい縁談。 右を向けと言えば 黙って いつまでも 右を向いているような女。」

石川「いやいや…。 お父さん!」

博太郎「おじぃと 修おじさんの言うとおり。」

小太郎「博夫 長男としての自覚を持たんか!」

石川「分かりました! 良子に 本家の嫁の立場を しっかり 言い聞かせます!」

石川家

石川「二重人格? 二重人格だと言われても しかたがない。 だけど おじぃたちの前に出ると…。 分かってくれ! 俺だって 好きで 本家の長男に生まれたわけじゃないよ。」

良子「1人で飲んでるわけ? 明日も 早いんでしょう? 話は また ゆっくり聞くから。」

石川「駄目! 分かってくれるまで 電話は切らない。」

比嘉家

良子「分かったから。 もう 切るよ。 早く寝て。 飲み過ぎないでよ。」

優子「大丈夫ね?」

良子「だからよ。 何でかねぇ。 飲むと 泣き上戸になるわけ。 結局は 優しすぎるんだよね あの人。」

沖縄料理店・あまゆ

(ドアの開く音)

賢秀「帰ってきた! おい!」

暢子「ただいま。」

賢秀「妹の暢子です。 こちら 多田直美さん。」

直美「初めまして。 お兄さんには 大変お世話になってます。」

暢子「こんばんは。」

賢秀「おう まず座れ。 ほれ。 ほれ。 ほい ほい ほい。」

客「トミさん ビール。」

トミ「はいよ。」

客「こっちも。」

トミ「は~い。」

賢秀「(せきばらい)こちらの直美さんはな ありえんぐらい律儀で 情にあつい女性なわけ。 ねっ。」

直美「いえ…。」

暢子「あっ ニーニーとは どこで知り合ったんですか?」

直美「あっ それは養豚…。」

賢秀「あ~っ! 俺の会社に たまたま営業に。 そうだ。 こいつが働いてる店に イタリア料理を 食べに行きません?」

直美「えっ?」

賢秀「もちろん 全部 俺がおごります。」

暢子「うちの いくらするか…。」

直美「高級なお店なんですか?」

賢秀「あっ どうってことありません! 俺は しょっちゅう うちの会社の社員を引き連れて 食べに行ってます。」

暢子「うちの会社?」

賢秀「俺の会社はよ 品川に 本社ビルヂングがある 従業員200人の…。 行きます? イタリア料理。」

直美「場違いじゃなかったら 是非。」

賢秀「もちろん! ねっ。 アハハ… 決まり!」

直美「あの 私 そろそろ…。」

賢秀「えっ もう?」

直美「社長が待ってるんです。 皆さん 今日は とっても楽しかったです。 失礼します。」

賢秀「じゃあ 駅まで送りましょうね。」

直美「1人で 大丈夫です。」

賢秀「いやいやいや…。 送ります。 ねっ。」

和彦「ただいま。」

賢秀「ほら! こんな物騒なやつが うろうろしてますから。 どけ! 行きましょう。 こっちです。 どうぞ。」

直美「さようなら。」

一同「さようなら。」

賢秀「こっちです。 行きましょう!」

順次「べたぼれやんやー。」

三郎「もう 婚約者になったような 態度だったな。」

和彦「婚約? 賢秀も…。」

順次「ん? 賢秀も?」

和彦「あっ いや…。」

トミ「暢子ちゃん どうしたの?」

暢子「あっ ちょっと 疲れてるから。」

智「こんばんは。 遅くなりました。」

順次「お~! もう 智 待ってたよ。」

智「すいません。 はい これ。」

順次「はいはい はいはい…。」

三郎「大丈夫か? 何か 相当疲れた顔してるけど。」

智「いや ここが正念場ですから。 今は 少々きつくても 頑張るしかないです。」

暢子「偉いね 智は。」

智「暢子 今度 差し入れでも持って 事務所に遊びに来い。」

暢子「うん。 明日 仕事 昼からだから 行こうかな。」

智「そうだ。 沖縄から もっと野菜を入れたくて 近々 仕入れの交渉に 一回 やんばるに帰ろうと思ってるわけ。 よかったら 暢子も どんなか?」

暢子「えっ 仕事で帰るんでしょ? うちが 一緒に行っても…。」

智「ついでに おふくろにも ちゃんと報告したい。 暢子が 一緒にいてくれたら 話も早いさ。 もちろん旅費は 全部俺が持つ。 考えといて。 じゃあ まだ配達が残ってるから。 また。」

順次「お疲れ!」

智「はい!」

(ドアの開閉音)

トミ「今のは ほとんど プロポーズ?」

三郎「一緒に 親に挨拶って 話は そこまで進んでのかい?」

暢子「いえ 全然 そんな…。 お休みなさい。」

三郎「お休み。」

スナガワフード

智「頑張るしかないんですよ。 実は 嫁さん もらうんです。 はい。 同じ沖縄出身で 今は イタリア料理店で。 近いうち 紹介しますよ。 はい。 じゃあ 失礼します。」

(物音)

暢子「智? 智! 智! どうしたわけ? 智? 智!」

(電話の呼び鈴)

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