ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」61話「黒砂糖のキッス」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】61話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)は、房子(原田美枝子)と酒を酌み交わすうちに、和彦(宮沢氷魚)への恋心を自覚する。生まれて初めて経験する感情に振り回される暢子は、二ツ橋(高嶋政伸)から助言を受けるが…。一方、結婚に向けて順調に進んでいたはずの和彦(宮沢氷魚)と愛(飯豊まりえ)の関係にも変化が…。そんな中、フォンターナでは、大事件が勃発する。

61話ネタバレ

和彦「結婚 ですか?」

暢子「恋人がいるんだのに 好きとか 言えないじゃないですか。 えっ? 今 うち 何て? えっ?」

生まれて初めて…。 恋に落ちたことを知ってしまった 暢子でした。

養豚場

清恵「グズグズしてないで ちゃっちゃと やっちゃいな。 ちょっ… ちょっと もう。」

賢秀「逃がした魚は  チュラカーギー。」

清恵「ああっ…。」

回想

直美「賢秀さ~ん!」

回想終了

清恵「昼までに 終わんなかったら 飯抜きだからね。」

寛大「まだ 続いてんのか?  恋煩い。」

清恵「後遺症。 見たら分かるでしょ? 振られたの。」

賢秀「はぁ…。」

レストラン・フォンターナ
厨房

回想

回想終了

二ツ橋「暢子さん。 焼き過ぎてませんか?」

暢子「アイヤー! アチッ! あ~…。 すいません。」

ホール

暢子「お待たせしました。 鶏肉のディアボラ風です。」

淀川「ん? ディアボラ?」

山辺「違う! それ 3番テーブル様。」

暢子「アイヤー! 失礼しました! あっ!」

(食器が割れる音)

山辺「失礼いたしました。 大変 失礼しました。」

暢子「アイヤー…。 申し訳ございません。 申し訳ございません。」

二ツ橋「どうしたんでしょう…。」

二ツ橋「申し訳ございません。」

山辺「大変 失礼しました。」

玄関前

暢子「はぁ~…。」

智「暢子!」

暢子「お~ 智。 どうしたわけ? その恰好。」

智「今日は あっちこっちに 独立の挨拶。 こないだは ありがとうな。」

暢子「ん?」

智「付きっきりで看病してくれたさぁ。」

暢子「ああ…。 今 バタバタしてるから…。」

智「あっ やんばる あさってから行ってくる。」

暢子「やんばる?」

智「おばさんに ちゃんと話してくるからよ。 俺たちのこと。」

暢子「ごめん。 今 忙しいから。」

ホール

暢子「はぁ~…。 はぁ…。」

二ツ橋「暢子さん。 困っていることがあるなら 相談してください。」

暢子「いえ 特に困っていることは…。」

二ツ橋「では やるべきことを きちんと やってください。 今のあなたを見ていると 以前 一緒に働いていた 先輩を 思い出します。 その先輩は 同じ店にいる女性に 10年以上 片思いしながら 働いていました。」

暢子「それって 後輩の話じゃ…。」

二ツ橋「先輩です。」

回想

暢子「プロポーズしたのは…。」

二ツ橋「私の 後輩です。」

回想終了

二ツ橋「先輩です。 オーナーは『あなたの気持ちに応えられない。 仕事に差し障るなら 十分な退職金と 紹介状を用意するわ』。 先輩は『いいえ 私は 決して 決して 個人的な感情を 仕事に持ち込みません!』。」

二ツ橋「先輩は もん絶するような 恋の悩みを 料理に集中することで 成長を遂げた。 暢子さんも 悩みがあるなら それを 仕事の原動力にしてください。」

暢子「偉いですねぇ シェフは。」

二ツ橋「後輩の話です!」

暢子「アゲ 先輩の話じゃ なかったんですか?」

二ツ橋「先輩… です。 先輩です。」

東洋新聞
学芸部

愛「ちょっと待って お父様。 式場を押さえた?」

豊「高輪のおじさんのホテル 11月なら 大安の日を 押さえられるって言うから。」

愛「でも 一旦 予約したら…。」

豊「それと マンションの件 そろそろ 頼むぞ。」

愛「ちょっと待って お父様。」

豊「何か 問題でも?」

愛「いや 問題は 特に…。」

豊「早く仕事を辞めて 孫の顔を見せてくれ。 就職を認めた時の 約束だったじゃないか。 頼んだぞ。」

(電話が切れる音)

(不通音)

田良島「大野。 例の企画 最終まで残ったぞ。」

愛「えっ?」

田良島「シリーズ『変わりゆく日本と世界』。 大野が提案したファッションの企画。 あと一歩のところまで来た。 もっと ねらいを明確にして 来週までに 出し直せるか?」

愛「…」

田良島「学芸部に来て 何年になる?」

愛「5年です。」

田良島「大野は 優秀だ。 映画 演劇 音楽 美術 もちろん料理。 どの分野も そつなくこなし 取材相手や 上司の扱いもうまい。 だけど『これは 大野にしか書けない』と 思わせる仕事には 恵まれてこなかった。」

愛「結果が残せてないのは 私の力不足です。」

田良島「諦めるのか? 自分の幸せを。」

愛「幸せ?」

田良島「幸せは 結果ではない。 ワクワクして 夢に向かって頑張る時間 それが 幸せってもんじゃないのか?」

田良島「指くわえて待ってても 幸せは訪れない。 あれ 俺 ちょっと いいこと言っちゃった? 恥ずかしい~。」

愛「ご苦労さま。 遅くまで大変ね。」

和彦「ありがとう。」

愛「戦没者の遺骨収集…。 例の沖縄の企画 まだ 諦めてなかったんだ。」

和彦「諦めるわけないだろ。 会社を辞めてでも 絶対に取材したい。」

愛「私の企画の件 知ってる?」

和彦「ああ 最後まで残ってるんだって? 通るといいよね。」

愛「どう思う?」

和彦「どうって?」

愛「結構 真剣に悩んでるんだけど。」

和彦「特集記事で評価されれば この先 パリにだって 取材に行ける可能性もあるじゃないか。」

愛「マンションの契約の件 どうするの? 今日 父から電話があって 11月に 結婚式場を押さえたって。 このまま 放っておいたら 何もかも 父親が決めたとおりになる。 それでも いいの?」

和彦「僕は 愛の意志を尊重する。 女性も 自分自身の意志で 人生を選ぶべきだって いつも言ってるじゃないか。」

愛「何にも決めないし 行動もしない 決断は 任せる。 それって 逃げてるのと 同じじゃない?」

和彦「だから 僕は ただ 愛の気持ちを…。」

愛「私は 和彦の気持ちが聞きたい。 迷ってるから相談してるの。」

和彦「迷ってる?」

愛「親の期待も裏切りたくない。 女としての幸せも手に入れたい。 だけど 記者としての私も 大事にしたい。 でも どうせ 大した仕事もできないって 自分を疑う私もいる。」

愛「この自己矛盾を 誰かに解いてもらいたい。 強い光で 進べき道を 照らしてほしい。 まだ 正式に プロポーズもされてないのに どうして 私だけで 話を進めなきゃいけないの?」

和彦「ごめん…。」

愛「謝っちゃうんだ。 つらいな…。 ほかに好きな人でもいるの?」

和彦「違う。 何言ってんだ そんなわけないだろ。」

レストラン・フォンターナ
厨房

暢子「何かあったんですか?」

山辺「事務所の方に こんなものが…。」

暢子「まさかー!」

江川「3人の包丁がない…。」

房子「どうしたの?」

二ツ橋「矢作 桃木 玉島の。」

江川「そういえば この前…。」

回想

矢作「お前ら いつまで 働き蜂のままでいる?」

玉島「働き蜂って?」

矢作「お前らも いいかげん気付け。 結局 どこまで行っても 俺たちは ただの消耗品。 その巣を 抜け出さないかぎりな。」

回想終了

二ツ橋「辞めるにしても こんな辞め方は ひどすぎます。 こっちが困るのを分かってて 嫌がらせみたいに…。」

房子「今日の予約は?」

二ツ橋「ランチ 6組24名。 ディナーは 伊藤様5名 黒田様3名をはじめ 都合10組32名様です。」

江川「予約なしのお客も入れると 恐らく 40名ぐらいに。」

山辺「長山さん 今日休みですよね? 今からでも 来てもらえませんかね?」

房子「法事で新潟。」

二ツ橋「臨時休業ですね…。 ご予約のお客様方に 連絡を。」

山辺「はい…。」

房子「店は 休みません。 私が 厨房に入ります。」

暢子「まさかー! オーナーが?」

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