【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】62話のネタバレです。
あらすじ
暢子(黒島結菜)が勤めるイタリア料理店フォンターナで、厨房のスタッフが3人同時に退職をするという大事件が起こってしまう。通常なら営業することはできない。しかし、オーナーの房子(原田美枝子)は、店は休まないと宣言する…。果たして無事に一日を終えることができるのか…。そんなとき、暢子と話すために、愛(飯豊まりえ)がやってくる。
62話ネタバレ
レストラン・フォンターナ
ホール
山辺「あちらのお席でございます。」
今日も フォンターナは ランチ ディナーともに 予約でほぼ満席。
厨房
ですが その厨房では…。
房子「はい お願い。」
暢子「はい。」
房子「コトレッタ あと1分で揚がります。 ケッカソース 仕上がってる?」
二ツ橋「はい 間もなくです。」
房子「はい お願い。」
二ツ橋「はい。」
山辺「3番様のメイン まだですか?」
暢子「出来ました。」
山辺「ありがとう。」
暢子「味見 お願いします。」
房子「はい。 薄い。」
暢子「すぐ直します。」
房子「貸して。 鹿肉 出しておいて。」
暢子「はい。」
暢子「すごい!」
房子「ブッロも出しておいて。 終わったら ブラウンマッシュルーム 追加注文。」
暢子「はい。」
二ツ橋「盛りつけの確認を。」
房子「4番様のドルチェは?」
二ツ橋「間もなくです。」
江川「ご予約の高橋様 いらっしゃいました。」
房子「はい。 これ 7番様。」
江川「はい。」
房子「二ツ橋さん。」
二ツ橋「はい。」
房子「タイマー鳴ったら オーブンから出しておいて。」
二ツ橋「はい。 え~… 出したあとは?」
房子「あとは 私が。」
二ツ橋「はい。」
房子「暢子さん 1番様の前菜仕上げて そのあと アスパラガスの仕込み。 今やらないと 後で困る。」
暢子「はい!」
ホール
房子「あの 小さかった坊ちゃんが ご立派になられて。 お父様 お元気ですか?」
「はい。」
房子「どうぞ ごゆっくり。」
高橋「ありがとうございます。」
厨房
房子「2番テーブルのクロスが汚れてる。」
江川「すぐ確認します。」
房子「5番のお客様 何分お待ちになってる?」
山辺「10分です。」
房子「前菜は 私がやります。」
暢子「はい。」
ホール
暢子「牛肉のタリアータでございます。」
客「ありがとうございます。」
暢子「ごゆっくりどうぞ。」
客「すごいね。」
厨房
房子「1番様のお食事のペースは?」
暢子「前菜 間もなく終わります。」
房子「これ お願い。」
暢子「はい。」
房子「手が止まってる!」
暢子「アイヤー すいません。」
暢子「(心の声)楽しい。 体中の血が騒いでる。 オーナーと 一緒に働けてることが デージ楽しい!」
暢子「7番様 パスタ上がりました。」
ホール
二ツ橋「トウガラシが 1束…。」
房子「ご苦労さまでした。」
暢子「あっ…。」
二ツ橋「オーナー 明日は…。」
房子「明日は 知り合いから 助っ人を手配できた。 仕込みは 私がやっておくから 2人とも早く帰って ゆっくり休んで。」
二ツ橋「いえ 仕込みは私が…。 あっ 足がつった! あっ…。」
暢子「仕込みは うちがやっておきます。」
房子「一人で?」
二ツ橋「それは…。」
暢子「やらせてください!」
房子「お願いしましょう。」
厨房
(扉をたたく音)
玄関
暢子「あっ…。」
(ドアベル)
暢子「愛さん どうしたわけ?」
愛「…」
暢子「ちょうどよかった。 実は うちも 愛さんに話したいことがあった。」
愛「私に?」
厨房
暢子「どうぞ。 座って。」
暢子「いろいろ トラブルがあって 今夜は やることが山盛りなわけ。」
愛「暢子ちゃんの話って 何?」
暢子「うち…。 和彦君のことが好き。 自分でも ず~っと 全然 気付いてなかったけど 好きって 分かってしまったわけ。 でもさ 諦める。 うちは 多分 生まれて初めて 男の人を好きになって 仕事も 手に着かないぐらいいらいらーしてた。」
暢子「だけど 今日 何も考えられないぐらい忙しくて とにかく 体を動かしているうちに 何でかねえ デージスッキリした感じというか やっと 答えが見つかったというか。」
愛「答え?」
暢子「和彦君は 前から 愛さんのことが好きで 愛さんと つきあっている。 だから 好きだけど きれいさっぱり 諦める。 でも 愛さんに ウソはつきたくないから 全部 言ってしまいたくて…。 困らせるようなこと言って ごめんね。」
愛「すごいね 暢子ちゃんは。」
暢子「すごくないよ。 くよくよしてる時間が もったいないだけさ。 もっと 料理に集中したい。 今日 改めて そう思った。 お店のトラブルのおかげだはずね。」
愛「何があったの?」
暢子「スタッフが 急に 3人もいなくなってから 明日までに この仕込みを やっておかないといけなくて。」
愛「えっ これ 全部一人で?」
暢子「フフッ… うん。」
暢子「どうしたの?」
愛「手伝う。 やらせて。」
暢子「いいよ そんな…。」
愛「手伝いたいの。 これ むくんでしょ?」
暢子「アイヤー 上手!」
愛「ヘヘッ。 女だからって 料理の記事を 担当させられることが多くて いろいろ 覚えちゃった。」
暢子「じゃあ お言葉に甘えて お願いします。」
愛「はい。」
(笑い声)
愛「暢子ちゃんの仕事って 女性は ほとんどいないよね。 大変じゃない?」
暢子「お互いさまさ。 新聞社で アルバイトした時 びっくりした。 大勢の記者さんがいるけど 女性は 数えるほどだったよね。」
愛「うん。」
暢子「愛さん すごいな~って。 それに 女性の料理人は 見たことがなかったけど 今日 初めてオーナーが厨房に入って すごいわけよ。 目の前のことだけじゃなくて いつも 全体が見えていて 料理も指示も 完璧。 うちも いつか オーナーみたいに なりたいさ。」
愛「一つ 聞いてもいい?」
暢子「うん。」
愛「暢子ちゃんにとっての幸せって 恋愛より仕事?」
暢子「正直 何が幸せなのか分からないけど でも 今は 料理の仕事に デージちむどんどんしてる!」
愛「ちむどんどんか…。 私にとっての ちむどんどんって 何だろう…。」
暢子「そういえば 愛さんの話は?」
愛「忘れちゃった。」
暢子「えっ?」
愛「忘れちゃった。」
暢子「えっ?」
愛「あ~ まだあるね~。 あっ 3つだ。」
暢子「まだ あるよ~ ほら。」
愛「あ~! 2箱も残ってるじゃん。」
暢子「まだまだよー。」
(笑い声)
東洋新聞
学芸部
愛「特集の件 やらせてください。 お願いします。」
田良島「何があったんだ? …って聞くのも つまんない大人みたいだから やめとくか。 大野のやりたい 大野にしかやれない企画にしてこい。」
愛「はい! ありがとうございます。」
愛「この間は ごめん。 取材 行ってきます!」
山原小中学校
そのころ やんばるでは…。 良子が 受け持ちの児童との問題に 悩んでいました。
知念「良子先生。 誠 どうですか?」
良子「あれから すぐ おうちに伺って お母さんも理解してくれて 誠も 学校に来るようには なったんだけど 口をきいてくれないわけ。 今から きちんと話します。」
知念「そうですか…。 もし 僕で 役に立てることがあったら…。」
良子「私一人で 大丈夫だから。」
知念「はい…。 失礼しました。」
良子「誠 先生の話を聞いて。 先生はね あなたを思ってしているわけよ。 逃げないで! ちゃんと 先生の話を聞かないと駄目。」