ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」6話「別れの沖縄そば」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】6話のネタバレです。

あらすじ

東京から来た青柳史彦(戸次重幸)、和彦(田中奏生)の父子と交流が深まったある日。比嘉家の大黒柱、父・賢三(大森南朋)がキビ畑で倒れた。急報を受けて暢子(稲垣来泉)たち四兄妹も学校から駆けつける。懸命に、家族に何かを伝えようとする賢三。優子(仲間由紀恵)も必死に見守るが…。働き手を失って、厳しい運命に晒(さら)される家族の、新しい生活が始まる。

6話ネタバレ

暢子「東京のおいしいもの 食べた~い! 食べた~い!」

1964年 まだ アメリカの統治下の沖縄。

優子「お待たせ~。」

一同「お~!」

賢三「頂きます。」

一同「頂きま~す!」

本島北部のやんばる地域の とある村で暮らす暢子は おいしいものが大好き。

暢子「おいしい~。」

暢子たちは 家族で楽しい日々を 過ごしていたのですが…。

賢三「うっ…。」

(倒れる音)

優子「賢三さん! どうしたの? 賢三さん!」

良子「歌子 早く!」

比嘉家

優子「先生…。」

医者「心臓発作ですね。 一応 強心剤は打ちました。」

賢秀「父ちゃん!」

暢子「お父ちゃん!」

良子「お父ちゃん!」

歌子「お父ちゃん!」

賢秀「父ちゃん!」

暢子「お父ちゃん!」

歌子「お父ちゃん!」

賢三「賢秀… お母ちゃんとみんなを 頼むよ。」

賢三「良子… 頑張って 立派な先生になれな。」

賢三「暢子…。 うん。 うん…。」

賢三「歌子…。 幸せに なれよ…。」

歌子「お父ちゃん…。 (泣き声)」

賢三「優子…。 ありがとう。」

子供たち「お父ちゃん!」

優子「賢三さん!」

子供たち「お父ちゃん!」

優子「賢三さん!」

子供たち「お父ちゃん!」

葬儀

暢子「ニーニーや ネーネー 歌子には『幸せになれ』って言ったのに うちだけ 何も言われなかった。」

良子「そのままでいいと思ったから。 暢子は 暢子のままでいい。 そう思ったから 何も言わなかったと思うよ。」

暢子「うちのままで?」

回想

賢三「暢子は 暢子のままで上等。 自分の信じた道を行け。」

回想終了

暢子「そうか…。」

賢秀「父ちゃ~ん! 父ちゃ~ん! 何やってる。 早く!」

歌子「海にいるの?」

賢秀「人は死んだら 海の向こうのニライカナイに行くって。」

良子「ニライカナイって そうなんだっけ?」

歌子「お父ちゃ~ん!」

賢秀「そんな声で聞こえるか!」

歌子「お父ちゃ~ん! ありがとう!」

良子「お父ちゃ~ん うち 必ず先生になる!」

賢秀「父ちゃ~ん! あとは任せれ! 全部やるからよ~!」

暢子「お父ちゃ~ん! 大好き! ずっと ずっと大好きだからね~!」

子供たち「お父ちゃ~ん! お父ちゃ~ん!」

暢子「大好き~!」

歌子「お父ちゃん!」

子供たち「お父ちゃ~ん!」

賢三の墓

比嘉家

「組合の仲間として 相談には乗るけど 借金は 銀行に400ドル 賢吉さんに100ドル 合計で 500ドルか。」

賢吉「とにかく 銀行の分をどうにかしないと 保証人の俺らも共倒れヤサ。」

「返せる当て あるね?」

賢吉「とにかく この家も売って 借金返さんと!」

良子「家を売る?」

暢子「まさかやー。」

賢秀「この家は 父ちゃんが作った家です。」

賢吉「賢秀!」

良子「この家は 売らないよね?」

賢秀「だからよ。 売るわけないさ。」

暢子「お母ちゃん。」

優子「働きます。 お願いします この家だけは…。 力を貸してください どんな仕事でもします!」

暢子「うちも手伝う。」

良子「お母ちゃんを助けます。」

歌子「うちも!」

賢秀「任されたんです 父ちゃんに。 母ちゃんを頼むって。」

優子「お願いします!」

子供たち「お願いします!」

「賄い婦を探してる 工事現場がなかったか?」

優子は 毎日早朝に家を出て 新しい仕事へ通うことになりました。

子供たちも みんな今までより早起きして 豚の世話 畑仕事 まき拾い 洗濯などの仕事を分担し。

料理担当は 暢子。 10歳にして お金のことも考えながら 炊事に追われます。

賢秀「頂きます。」

良子 暢子 歌子「頂きます。」

賢秀「ん? 何でかねえ つながってるさー!」

暢子「しかたないさ。」

工事現場

(笛の音)

親方「飯やんど!」

優子「どうぞ。」

工事現場の賄いは 現金収入が得られる貴重な仕事です。

比嘉家

優子「ただいま。」

賢秀「お帰り。 母ちゃんが最初に風呂に入って。」

優子「ありがとうね。 母ちゃん 後でいいから 先入って。」

ですが そんな張り詰めた暮らしを 子供たちが長く続けられるわけはなく…。

良子「あ~! ニーニー まき割り途中でしょう!」

賢秀「だからよ。 俺はもう くたくた。 歌子!」

良子「歌子は まだ3年だよ!」

賢秀「俺も 3年生さ!」

やがて 10日もたつと…。

良子「ニーニー!」

賢秀「あっ! 今日だけ! もうちょっと… 今日だけさぁ!」

暢子「あっ あっ~!」

山原小中学校

(ホイッスル)

生徒「そこ ほつれてる。」

良子「先輩のお下がりだから。」

生徒「もう新しいの買ってもらったら?」

工事現場

親方「はい これ。」

優子「ありがとうございます。」

比嘉家

賢秀「アキサミヨー。 この晩飯の貧しさは ガチョ~ン! 和彦に教わったさ。 東京では 今 これが はやってるって。 ガチョ~ン! 母ちゃん ズック 運動会までに買ってくれるよね?」

良子「…なわけないさぁ。 当番サボる人が。 うちの体操着は 買ってくれるでしょ?」

暢子「ネーネー。」

賢秀「長男のズックが先!」

良子「暴力反対!」

賢秀「ガチョ~ン! 俺の宇宙パワー! この野郎!」

暢子「アガッ やめて!」

賢秀「あっ この野郎!」

良子「ニーニー…。」

優子「あっ もう…。 やめなさい! もう やめなさい!」

歌子「(泣き声)」

優子「歌子 大丈夫だからね。」

(歌子の泣き声)

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