ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」81話「あのとき食べたラフテーの」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」】81話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)が勤めるレストラン、フォンターナに突然やってきたのは、以前フォンターナに勤めていた矢作(井之脇海)だった。かつて店に多大な迷惑をかけた矢作が今更どうしたのか。そのやさき、フォンターナには大事件が発生する…。一方で、暢子と和彦(宮沢氷魚)の結婚に反対する、和彦の母・重子(鈴木保奈美)は、なぜか和彦の上司・田良島(山中崇)のもとを訪ねていた。

81話ネタバレ

レストラン・フォンターナ
ホール

暢子「あっ すいません あの まだ…。」

矢作「お前 まだいたのんか?」

暢子「アキサミヨー 矢作さん?」

江川「てめえ 今更 どの面下げて…。」

暢子「あっ 江川さん!」

矢作「オーナー。 オーナーいるか。」

暢子「今 二ツ橋シェフと外出中で…。」

矢作「(舌打ち)オーナーに伝えてくれ。 もらい忘れてた退職金 受け取りに来たってな。」

江川「退職金だ?」

長山「何言ってんだ お前。」

矢作「フッ…。」

(ドアベル)

オーナー室

二ツ橋「うわさでは 麻布の一等地に 自分の店を出したと。」

暢子「矢作さん 独立してたんですか?」

房子「家賃の高い箱を借りた上に 初期投資し過ぎて 結構な借金を 抱えてるらしいわね。」

二ツ橋「客足が思うように伸びず 資金繰りに 困っている… ということでしょうか。」

東洋新聞
学芸部

重子「失礼します。 青柳和彦の母 青柳重子と申します。 田良島さんは…。」

田良島「あっ 田良島です! 初めまして。 どうなさいました? 実は 今 青柳は取材で…。」

重子「ええ 存じております。 今日は 田良島さんに お話しがあって参りました。」

田良島「私に?」

重子「単刀直入に申し上げます。 息子と 比嘉暢子さんの結婚に 反対してください。」

田良島「場所 替えましょう。」

重子「いいえ ここで結構です。」

田良島「じゃあ まあ あの どうぞ…。」

田良島「私は単なる上司 青柳のプライベートなことにまで…。」

重子「よく ご存じでしょ? あの沖縄のお嬢さんと 何度も お会いになってるし 彼女が働いているレストランの ご常連でもある。 とにかく 私が そういう用件で 訪ねてきたと 和彦に伝えてください。」

田良島「あの 恐縮ですが なぜ そこまで反対を?」

重子「息子が不幸になります。 家の格が釣り合いません。」

田良島「それだけですか?」

重子「十分な理由です。 では 失礼します。」

田良島「期待してないですよね? 私が あなたに同調して 結婚に反対するとは思ってない。 そんな期待は 全くしてない。 だけど わざわざ この職場の全員に聞こえるよう 反対だと言いに来た。 いろいろ お調べになったんですね? なら よくご存じでしょう。」

田良島「暢子さんが ここで バイトをしてたことも。 ここの連中のほとんどは あの子の顔見知りですから 彼女の耳にも入る。 自分が 面倒な母親役を演じることで あの2人は 周りに迷惑をかけていると 罪悪感を抱く。 すると 2人の仲は だんだん おかしくなる。」

田良島「そこまで計算して わざわざ青柳の不在の時を狙っ…。」

(拍手)

重子「鋭いですね。 さすが編集長さん。」

田良島「まだ デスクです。 仕事は編集長よりできます…。」

重子「息子が不幸になるのを 指をくわえて 見ているわけにはいきません。 私は あの子の母親ですから。 失礼します。」

田良島「無駄ですよ。 若者は いつも 自分の力で障害を乗り越える。 特に 和彦君のように意志が強く 誠実な若者は。 次は 披露宴で お会いしましょう。」

田良島「ああ… そこ 息子さんの席です。」

レストラン・フォンターナ
控室

暢子「おはようございます。 ん? どうしたんですか?」

長山「泥棒。」

暢子「えっ?」

二ツ橋「昨日の売上金 ここの権利書も持っていかれました。」

暢子「一体 誰ですか? 犯人は。」

江川「窓ガラスも割れてないし 鍵も壊されてない。」

房子「私の見間違いかもしれないけど ゆうべ遅く 会合っから戻ってきたら…。」

回想

(ドアの閉まる音と施錠する音)

回想終了

長山「やっぱり 矢作か。」

暢子「まさかやー いくら何でも。」

山辺「すぐ 警察に。」

房子「それは 私が決めます。」

二ツ橋「オーナー あの…。」

房子「矢作さんの名前は 出したくない。 みんなは 仕込み開始。 まずは 今日のお客様が第一。」

暢子たち「はい。」

厨房

二ツ橋「暢子さん。 鶴見の三郎さんに 一応 知らせておいた方がいい気がするんです。」

暢子「三郎さんなら きっと力になってくれる。 うち 明日 ちょうど 三郎さんのおうちに行きますよ。」

房子「暢子さん。」

暢子「はい。」

房子「この件は この店のスタッフだけの秘密。 ほかの誰にも口外しないこと。 分かった?」

暢子「だけど…。」

房子「二ツ橋さんも。」

二ツ橋「はい。」

房子「私の命令は 絶対。」

暢子「分かりました。」

平良家

建設業者「会長 お世話になりました。」

三郎「気にすんなよ。 ゆいまーるっつってなあ 困った時は お互いさまよ。」

建設業者「失礼します。」

三郎「うん。」

三郎「暢子ちゃん いらっしゃい。」

暢子「こんにちは。」

三郎「あれだろ? 披露宴の衣装だな。」

暢子「デージすてき。 本当にいいんですか?」

多江「暢子ちゃんが 披露宴で着てくれれば 着物も喜ぶ。」

暢子「さっき 三郎さんに お礼言ってる人が いましたよね。」

多江「ああ 知り合いの棟梁さん。」

暢子「棟梁さん?」

多江「元請け業者と もめたみたい。 うちの人は トラブルを収めるのが 仕事みたいなものだから。」

多江「暢子ちゃん 何かトラブル抱えてるの?」

暢子「トラブルといえば トラブルなんですけど…。」

多江「和彦君のお母さんとのこと?」

暢子「あっ いえ 実は…。 あっ いえ 大丈夫です。 フフッ…。」

多江「和彦君のお母さんに 毎朝のお弁当 まだ続けてるの?」

暢子「はい。 今度 改めて フォンターナに お招きしようと思ってます。」

多江「フォンターナに?」

暢子「はい。 料理人としての うちの仕事も 知ってもらいたいと思って。」

多江「私は もちろん 暢子ちゃんと和彦君の結婚に賛成だし 応援もしてるけど 和彦君のお母さんの気持ちも分かる。」

暢子「ん?」

多江「生まれ 育ちが違えば 習慣や考え方も違う。 当然 暢子ちゃんと和彦君のお母さんも。 自分とは違う生き方を認めるのは 簡単じゃないしね。 自分と 誰か ほかの人の生き方を比べても しかたのないことなんだけど。」

暢子「多江さんも 自分と誰かを比べて 悩んだことがあるんですか?」

多江「暢子ちゃんが困った時には 必ず力になるから 何でも相談してね。」

暢子「はい ありがとうございます。」

レストラン・フォンターナ
ホール

二ツ橋「明日は いよいよ 青柳さんのお母様がいらっしゃいますね。」

暢子「はい。 ちょっと 緊張するけど 頑張ります!」

(ノック)

暢子「あっ うちが。」

玄関

(ドアベル)

暢子「すいません 本日は もう…。」

子分「オーナー 呼んでくれ。」

暢子「ん? えっ? ちょっ…。」

ホール

房子「お待たせしました。 オーナーの大城房子です。」

権田「権田と申します。 月島の方で小さな会社やってます。」

房子「どうぞ。」

権田「おい。」

二ツ橋「フォンターナの権利書…。」

権田「以前 こちらにお勤めだった矢作さんに 融資をさせてもらいました。 ところが 元金はもちろん 利息の返済も おぼつかなくなった。 これを返済に充ててくれと泣きつかれて 一応 預かりました。 退職金代わりに譲り受けたと。」

二ツ橋「デタラメです!」

子分「何だとコラ ケンカ売ってんのか!」

権田「黙ってろ!」

房子「矢作さんは 今どこに?」

権田「我々も 捜してるんですよ。」

子分「店も家も もぬけの殻。 いわゆる 夜逃げ。」

権田「銀座のフォンターナといえば 誰もが憧れる名店。 もうかって しかたがないでしょう?」

房子「それで? 私たちにどうしろと?」

権田「これを 買い取っていただきたい。」

房子「買い取る?」

権田「1,000万で買い取ってください。」

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