ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」89話「しあわせのアンダンスー」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」89話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)は、フォンターナで重子(鈴木保奈美)になつかしい料理をふるまい、やっと和彦(宮沢氷魚)との結婚に賛成してもらうことができた。それから半年後、フォンターナで暢子と和彦の披露宴が行われることになる。重子に加え、房子(原田美枝子)などフォンターナのスタッフ、優子(仲間由紀恵)ほかやんばるの面々、そして鶴見の三郎(片岡鶴太郎)たちがいよいよ一堂に会することに…。

89話ネタバレ

沖縄料理店・あまゆ

1979年(昭和54年)

暢子『お母ちゃん ネーネー 歌子 お元気ですか? もうすぐ 披露宴です。 決めることが多くて 大変だけど 和彦君と 準備を進めています』。

暢子「デージ楽しみさぁ。」

レストラン・フォンターナ

暢子『フォンターナの皆さんも お店が終わったあとに 披露宴のメニュー作りに協力してくれて 本当にありがたいです。 当日は 和彦君のいお母さんの希望もあって 沖縄料理も振る舞うことになりました』。

暢子「ん~…。」

二ツ橋「やや ゴマの風味が 足りないですか?」

暢子「そうですね。 もう少し しっかりと すり潰してみてください。」

二ツ橋「はい。 何なりとい お申しつけください。」

暢子「ありがとうございます。」

青柳家

重子「こっち? それとも…。」

暢子『和彦君のお母さんは 結婚式に着ていく衣装に 悩んでいるそうです』。

重子「あ~ もう~…。 初めはドレスで 後から着物に着替えるのは どうかしら?」

波子「奥様がお色直しを?」

重子「あら 暢子さんも ウエディングドレスで始めて 途中から 琉球の衣装に 着替えるんでしょう?」

波子「暢子さんは 新婦です。 新郎の母親は 留め袖に決まっています。」

重子「え~…。」

養豚場

賢秀♬『罪なやつさ Ah PACIFIC』

清恵「本当に 歌うつもり? やめた方が いいと思うけど。」

賢秀「ハッ 長男として ドカ~ンと盛り上げないと!」

暢子『ニーニーは 何か 出し物を やりたがっていると聞きました。 一体 何を たくらんでいるんでしょう』。

賢秀♬『時間よ止まれ』

比嘉家

暢子『歌子の具合は どうですか? 元気になって 披露宴に 来てくれるように祈っています。 それと もし 智と会うことがあったら よろしく伝えてください』。

レストラン・フォンターナ
オーナー室

暢子「披露宴のメニュー それで どうでしょう?」

房子「私の許可はいらないわ。 あなたの結婚式なんだから。」

暢子「はい。 ありがとうございます。」

房子「それより 宿題は どうなってる?」

暢子「あっ… 自分のやりたいお店のイメージ ですよね…。 実は まだ なかなか…。」

房子「披露宴をやるということは これまで お世話になった皆さんに 感謝の気持ちで 今の自分にできる 精いっぱいの おいしいものを食べてもらうということ。 自分が どこから来て どこに行きたいのか 考える 一番の機会です。」

暢子「はい。」

房子「無駄にしないように。」

暢子「なるほど…。」

比嘉家

歌子♬『汝はそも 波に幾月』

(拍手)

歌子「あっ…。」

智「上等さ。 暢子も きっと喜ぶはずよ。」

歌子「だからよ。 1人の時は ちゃんと歌えるわけさ。」

智「ハハッ…。 …で 頼み事って?」

歌子「ああ 暢ネーネーの披露宴の日 うちを 那覇の空港まで送ってくれない?」

智「えっ おばさんや良子は?」

歌子「お母ちゃんたちは 前の日に出発するんだけど うちは 名護で最後の練習があって 1人だけ 当日の朝の飛行機で行くわけ。」

智「なるほど…。 分かった。 じゃあ 当日の朝に 迎えに来るよ。」

歌子「本当? ありがとう。 それで その… 披露宴のことなんだけど もし よかったら 智ニーニーも…。」

智「その話は なし! 俺がいたら せっかくの披露宴が 台なしになるさ。 フッ…。」

そして いよいよ 暢子と和彦の 結婚披露宴に日が やって来ました。

レストラン・フォンターナ

二ツ橋「本当に よかったんですか? 結婚式に ご出席なさらないで。」

房子「私は ここ 披露宴会場の責任者だもの。 あるでしょ いろいろやることが。」

二ツ橋「三郎さんと多江さんも いらっしゃるんです。 ちゃんと 隠れずに 受付にいてくださいね。」

房子「分かってるわよ。」

二ツ橋「暢子さんに きつく言われていますので。」

比嘉家

智「歌子 準備できてるか? お邪魔します。 歌子。」

智「歌子!」

歌子「ちょっと 熱が…。」

智「熱? どうするわけ?」

歌子「披露宴には 絶対 行く。」

智「そんな体で…。 ちょっ ちょっ…。 東京に着いたら 誰か 迎えに来るのか?」

歌子「電車に乗って お店まで 一人で行くことになってる。」

智「それは 無理だろ。 誰かに迎えに来てもらうか タクシーで行け。」

歌子「智ニーニー お願いがある。」

智「ん?」

レストラン・フォンターナ
玄関前

重子「着いた。」

(ドアベル)

ホール

石川「はい 座るよ。 はい。」

晴海「真ん中。」

石川「うん 真ん中。 やんばるに こんな店ないね。」

良子「うん。」

晴海「きれい。」

石川「フフッ」

良子「ねえ。」

厨房

二ツ橋「乾杯用のスプマンテは 冷えてますか。」

江川「はい もちろんです。」

長山「オーナー!」

二ツ橋「何をしてるんですか。 もうすぐ 三郎さんたちが お見えになるはずでは?」

房子「あっ 味付けの最終確認しないと ちょっと 気になって…。」

二ツ橋「昨日の夜にされてます!」

房子「いや あのね え~っと 配席表の紙をどこかに…。」

二ツ橋「ここにあります! 隠れようとしても駄目です!」

房子「前菜 やっぱり 今のままだと…。」

二ツ橋「もう逃げられませんよ! オーナー! オーナー! オーナー!」

房子「ちょっと…。」

二ツ橋「オーナー!」

ホール

(ドアベル)

山辺「いらっしゃいませ。」

房子「お久しぶりです。」

三郎「家内の多江です。」

多江「初めまして。」

房子「初めまして。 どうぞ こちらに。」

多江「ありがとうございます。」

房子「こちら どうぞ。」

三郎「ちっとも 変わらないね。」

房子「あっ 先日は 本当に ありがとうございました。」

三郎「いやあ…。」

多江「あの…。 お目にかかれてよかったです。 思ったとおりの方でした。」

房子「私も今 同じことを思ってました。 ごゆっくりどうぞ。」

良子「3人で披露宴に出られてよかった。 これまで いろいろ ごめんなさい。」

石川「ううん 僕の方こそ。 良子 ありがとう。」

良子「フフッ…。 これからも よろしくね。」

晴海「うん1 よろしくね!」

良子「フフッ…。」

石川「フフフッ…。」

玄関前

智「これと これ。 忘れ物ないな?」

歌子「うん ありがとう。」

智「じゃあ 俺は ここで。」

歌子「何言ってるの ここまで来て。」

智「いやいや もともと羽田までの約束さぁ。」

歌子「はぁ…。」

智「うた… 歌子! どうした?」

歌子「まだ熱が…。 お願い。 うちをお店の中まで連れてって。」

智「ええっ?」

歌子「お願い!」

智「いや でも…。 少し 歌子が…。」

(ドアベル)

三郎「智!」

控室

良子「来れないって どういうこと? 妹の披露宴より大事な用事は何?」

養豚場

賢秀「俺だって『時間よ止まれ』を グレイトに熱唱するつもりだったのに!」

清恵「産まれるよ!」

賢秀「産まれるわけ。 予定より早く しかも 3頭いっぺんに!」

良子「うまれる? さんとう?」

(電話が切れる音)

賢秀「急げ! 早く 早く 早く!」

フォンターナ
控室

良子「もう…。」

(ドアが開く音)

三郎「おい。 歌子ちゃんと一緒に 智が来てるぞ。」

良子「えっ!?」

三郎「こっちこっち。」

玄関前

智「いや だから 何度も言ってるさ。」

歌子「中まで。」

良子「アイエー 智! 沖縄から 歌子と一緒に?」

智「いや 俺は…。」

良子「ニーニーが来られなくなったから ニーニーの席に座って!」

智「何で 俺が?」

歌子「いいから 早く!」

智「歌子 熱は? いつの間に治ったわけ?」

歌子「今日は 熱は出てないさぁ。」

智「はあ!?」

三郎「おい 智 智! 観念しろ!」

順次「来い!」

智「待って…。 何? どうなってるわけ? ちょっ…。 うわ~! 何これ! あ~っ!」

オーナー室

暢子「お母ちゃん 落ち着いて! こっちに来て。」

優子「うちの方が 緊張してきてしまって。 重子さんは 大丈夫かね。」

暢子「大丈夫だから いいから 座って。 大事な話がある。」

優子「えっ 何?」

暢子「お父ちゃん 今日は 一生に一度の うちが  お母ちゃんにできる 精いっぱいのい感謝に日です。 どうか 天国から 見守っていてください。」

優子「暢子…。」

暢子「お母ちゃん…。 長い間 お世話になりました。 うちは お嫁に行っても ずっと お父ちゃんとお母ちゃんの 娘だからね。」

優子「ありがとう。」

暢子「お母ちゃん…。」

優子「アリアリ もう 暢子 ドレスが崩れてしまうよ。」

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