ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」90話「しあわせのアンダンスー」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」90話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)の結婚式披露宴の日がやってきた。披露宴が行われているフォンターナでは、暢子の思いがあふれる数々の料理が宴を彩る。千葉の養豚場では賢秀(竜星涼)が思わぬ事態に陥って披露宴への出席が危うくなっていた。そして暢子は披露宴で、とある思いをひらめいてしまい…。

90話ネタバレ

レストラン・フォンターナ

田良島「新郎新婦の入場です。 盛大な拍手でお迎えください。」

(拍手)

(拍手と指笛)

暢子「智。」

(拍手)

三郎「それでは ご臨席の皆様方 乾杯~! …って言ったら乾杯になりますので よろしゅうございますね。 それでは 乾杯~!

一同「乾杯~!」

早苗「暢子 おめでとう!」

暢子「ありがとう 早苗。」

早苗「暢子 デージチュラカーギー。」

暢子「ありがとう。 結婚生活は どんなね?」

早苗「もう ハッピーハッピーさ。」

暢子「ハッピーハッピー?」

早苗「ハッピーハッピー キラ~ン。」

暢子「うちも ハッピーハッピー。」

(笑い声)

早苗「おそろい。」

田良島「え~ 皆様 ここで 新郎新婦のご友人 砂川 智君より お祝いのご挨拶を頂戴したいと思います。」

(拍手)

智「えっ? 俺 聞いてないんだけど。」

(拍手と指笛)

(拍手)

智「(せきばらい) 砂川 智です。 ひと言 ご挨拶させていただきます。 暢子とは 幼なじみで 家族も同然。 こっちに出てきてからも 本当に 数え切れないほど いろんな思い出があって…。 できれば お嫁になんか 行ってほしくありません。 …と 言いたいところですが 悔しいけど… これほど お似合いの二人はいません! 結婚おめでとう!」

(拍手)

田良島「続きまして 新婦の職場のオーナー 大城房子様より お祝いのお言葉を頂きます。」

(拍手)

房子「暢子さん 和彦さん ご両親の皆様 本当に おめでとうございます。 今日は 暢子さんが働いてくれている このフォンターナの話を 二人に贈らせてください。『フォンターナ』とは イタリア語で『泉』。 ドイツの哲学者 ニーチェの言葉に由来します。 『汝の立つ処深く掘れ、 そこに必ず泉あり』」

房子「私が立つ 足元の泉とは 小さな屋台から続けてきた 飲食業という仕事 イタリア修業での経験です。 そこを 深く掘り続けていきたい。 そんな気持ちを 店の名前に託しました。 暢子さん 和彦さん。 今 若い二人の目の前には 明るい未来が開けています。 ですが 人生 山あり谷あり。 どうか 足元を深く掘り 見つめて 泉を掘り当ててください。 お二人の 末永い幸せをお祈りして お祝いの言葉とさせていただきます。」

(拍手)

養豚場

清恵「もう少し!」

賢秀「よしよし いいぞ いいぞ! 頑張れ! チバリヨー! チバリヨー!」

(子豚の鳴き声)

賢秀「おっ! でかしたぞ~! やった! やったぞ~!」

石川「あの… 先日は 良子が 突然お邪魔して 大変申し訳ありませんでした。」

良子「すみませんでした。」

重子「いいえ。」

優子「本日は 本当に ありがとうございます。」

三郎「おめでとうございます。」

田良島「さて 新郎新婦の支度も 整ったようでございます。 盛大な拍手で お迎えください。」

(拍手)

(拍手と指笛)

暢子「お母ちゃん。」

優子「暢子 ありがとう。 とってもきれいさ。」

重子「やっぱり 私も 琉装にすればよかったかしら。」

順次「ハイサイ。 新郎新婦の下宿の家主の金城です。 皆様に 今 お配りしたのは 暢子ちゃん特製の沖縄料理です。」

暢子「皆さんの手前にあるのが ジーマーミ豆腐 グーブマチ 裏チキチヌク ビラガラマチ ミヌダルになります。 どうぞ お楽しみください。」

一同「頂きます。」

重子「マーサン おいしい。」

♬~(三線)

健男「はい チーズ。」

(シャッター音)

健男「はい 上等!」

房子「二人とも 本日は ありがとうございます。 こんなに おめでたい日を 迎えられるなんて 私たちは 幸運です。」

多江「また いつか ゆっくりお話しさせてください。」

房子「近い将来 あの子のお店が出来ましたら 是非 ご一緒しましょう。」

三郎「そうだな。」

歌子♬『故郷の 岸を離れて 汝は そも 波に幾月』

養豚場

寛大「ご苦労さん。」

レストラン・フォンターナ

歌子♬『旧の樹は 生いや茂れる 枝はなお 影をやなせる われもまた 渚を枕 孤身の 浮寝の旅ぞ 実をとりて 胸にあつれば 新たなり 流離の憂い 海の日の 沈むを見れば 激り落つ 異郷の涙 思いやる 八重の汐々 いずれの日にか 国に帰らん』

♬~(三線)

(拍手)

暢子「最後は 沖縄のそば。 父から教わった 沖縄のそばです。 そして お握りに いつも 母が作ってくれるアンダンスー 油みそを添えてあります。 どちらも 家族と食べてきた 大事な 思い出の食べ物です。 家族への感謝の気持ちを込めて 作りました。」

(拍手)

暢子「皆様 どうぞ お召し上がりください。」

波子「あ~…。」

重子「おいしい。」

順次「マーサン。」

「おいしいねえ。」

「アンダンスー 合いますね。」

波子「あっ デージマーサン。」

「おいしい。」

「うまいなあ このラフテー。」

「おいしい。」

良子「マーサン。」

「おいしい。」

「マーサンヤー。」

「沖縄風味 最高。」

「だからよ。」

「マーサッサ。」

「おいしいさ。」

和彦「どうしたの?」

暢子「ううん…。」

回想

房子「『汝の立つ処 深く掘れ そこに必ず泉あり』。」

回想終了

「おいしい。」

「シークワーサー おいしいなあ。」

暢子「これだ! うちは 決めました!」

和彦「暢子?」

暢子「うちは ずっと 自分が独立してお店をやるなら どんなお店をやりたいか 分からなくて もやもやーしていたけど 今日 ずっと探していたものが 見つかりました! うちは…。 うちは 沖縄料理のお店を開きます!」

房子「えっ?」

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