ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちむどんどん」96話「青いパパイアを探しに」

【 連続テレビ小説「ちむどんどん」96話のネタバレです。

あらすじ

暢子(黒島結菜)の開店準備が進む中、和彦(宮沢氷魚)が東洋新聞を退職することに。そしてその直後、暢子の妊娠が判明。不安もあるが、二人は大きな喜びの中にいた。だが事態を知った房子(原田美枝子)が暢子に告げたことは…。一方、沖縄では、良子(川口春奈)が学校給食を改革しようと奮闘していた。だがこれまでのやり方を変えるのは、相当難しいようで…。

96話ネタバレ

病院

和彦「はぁ…。」

看護婦「お大事に。」

(ドアが閉まる音)

暢子「2か月って。」

和彦「えっ?」

暢子「新しい家族が増える。 うちと 和彦君の赤ちゃんが 生まれるんだよ。」

和彦「すごい! 暢子 すごいよ!」

暢子「ちむどんどんする! うち お母さんになるって!」

(笑い声)

レストラン・フォンターナ
オーナー室

房子「つまり 出産予定は来年の?」

暢子「年明けです。 お店をオープンして半年ぐらいで お母さんになりますが 仕事も 育児も 両立して頑張ります。」

房子「延期。 お店のオープンは 延期しなさい。」

暢子「どうしてですか?」

房子「計画は 全て白紙に戻し この店に戻って 経理処理の仕事をお願いします。 時期が来たら 産休を取って 元気な赤ちゃんを産む。」

暢子「待ってください。」

房子「私の命令は 絶対。」

(ドアが閉まる音)

山原共同売店

善一「うん おばぁ ありがとね。」

智「ハイサイ。」

善一「よう。」

優子「智 帰っていたの?」

智「はい。 昨日 帰ってきて 週末明けたら 東京に戻ります。 仕入れのことで どうしても用事があって。 コーラ 1つ。」

善一「相変わらず目が回る忙しさヤサヤー。」

智「ありがとうございます。」

(電話の呼び鈴)

優子「はい もしもし…。 あっ 暢子? どうしたわけ? えっ? ええっ? 赤ちゃん? よかったね! おめでとう。」

善一「え~!」

智「暢子が!?」

優子「それで 相談って何?」

沖縄料理店・あまゆ

暢子「実は フォンターナのオーナーが 妊娠したなら 独立開店は許さないって。」

暢子「房子さんが?」

暢子「うん…。 ちょうど 独立してお店を始めるのと 一緒の時期なるわけ。 お医者さんは 今のところ 十分に気を付ければ 問題ないって言ってくれているから うちは お店を諦めたくない。 両方やりたい。 頑張りたいと思ってる。」

暢子「うちのおなかに 赤ちゃんが 命が宿っていると思うと 涙が出るくらい うれしい。 それよりも大事なものとか 何もないと思う。 だけど この子と一緒では お店ができないとか…。 お母ちゃんは どう思う? うち… 悪い母親じゃない?」

優子「何で?」

暢子「こんな時に お店もオープンしたいとか 欲張りなのかね?」

優子「違うよ。 確かに まずは 元気な赤ちゃんを産むことが最優先。 それさえ ちゃんとできれば 暢子が ちむどんどんして生きる姿を 生まれてくる子供に 見せてあげたらいいさ。」

暢子「うん。」

山原共同売店

優子「だけど 房子さんとは もう一回 話をしなさい。 きちんと話を聞いて。 和彦君と 和彦君のお母さんとも よく話し合いをしなさい。 お店も 子育ても 1人でやったら駄目。 暢子一人の問題ではないからね。 反対する人の話にも ちゃんと 耳を傾けて。 ねっ。」

暢子「分かった。」

優子「何があっても うちは 暢子の味方だからね。」

暢子「分かった。 お母ちゃん 本当にありがとう。」

優子「うん じゃあね。」

善一「すごいね 優子さんは。 俺なら ろくに話も聞かず 頭ごなしに反対してるよ。」

優子「悩んだ時は いつも 賢三さんならどうするかって 考えるわけ。 まくとぅそーけー なんくるないさー。 本人がやりたいと思った道を 信じてあげるしかない。」

善一「であるわけか。」

沖縄料理店・あまゆ

多江「さすが 優子さんね。 私も 両立できると思ってたの。 上の子が おなかにいる時は 戦争の真っ最中。 この人が出征して 代わりに 家業を切り盛りして 現場にも出て。」

三郎「そうだったな…。 いつの時代も 出産 子育ては大変。 だからって 危ない 万が一ばかりで 妊娠したら 何もすんなっつうのもなあ。」

多江「暢子ちゃんが やりたいと言うなら 私は 仕事との両立を応援する。」

三郎「うん 俺も全力で応援するよ。」

順次「おっ 俺も。」

トミ「うちも。」

暢子「皆さん… ありがとうございます。」

比嘉家

♬~(レコード『安里屋ユンタ』)

智「ハイサイ。」

歌子「あっ 智ニーニー。」

智「熱出てるって聞いて。 これ 豆腐。」

歌子「ありがとう。 もう ほとんど下がってる。 聞いた? 暢ネーネーの話。」

智「デージ驚いたさー。 あの暢子が お母さんになるって。」

歌子「智ニーニーは 考えてないの? いつごろまでに 結婚したいとか。」

智「俺は まだまだ。 今は とにかく仕事が一番。」

♬~(レコード『安里屋ユンタ』)

智「何 これ? 何か 落ち着くな。」

歌子「うん。 うちも いつか こういうのが出せたらいいな。」

智「レコード? 歌子は プロのレコード歌手を目指してるわけ?」

歌子「あっ そんな 大げさなことじゃなくて。」

智「頑張れ。 俺は 歌子の唄が大好きさ。 歌子なら 多分 プロのレコード歌手になれる。」

歌子「もういい 返して。」

智「なっ な… 何で怒るわけ?」

歌子「怒ってない! 返して。」

智「ちょっと まっ… 待て待て…。」

智「あっ…。 じゃあ… また。」

歌子「うん…。」

山原小中学校
職員室

諸見里「学校独自の献立? そういう話は…。」

良子「教頭先生 聞いてください。 この辺りは たくさん農家があって 新鮮で おいしい野菜であふれてます。 週に1回 調理員さんたに協力してもらって 地元の材料を ふんだんに使った給食を作る。 そしたら きっと 子供たちの野菜嫌いも直って 残飯率も下がると思うんです。」

諸見里「だけど 名護の栄養士さんが決めた献立を 勝手に…。」

良子「栄養士さんには もう 相談してます。『大賛成。 現場に皆さんがよければ 是非 協力したい』と言ってくれてます。」

諸見里「あっ そう。 了解 得てるわけね。 なら 頑張ってみたらいいさ。」

良子「ありがとうございます。」

諸見里「だけど 何か問題が起きたら 良子先生の責任だよ。」

良子「はい。」

給食室

安室「協力はできないね。」

良子「何でですか?」

安室「この辺りは 出荷とかしたことない人が多い。 子供たちに みんなの分を 安定して納めてもらうのは無理ヤサ。」

調理員「昔から仕入れてる業者さんを 裏切ることになるしね。」

安室「ヤサ。」

良子「足りない分を 業者さんに お願いするというのはどうですか?」

安室「仕入れ先が いくつも分かれたら 検品も大変。 バラバラに納品されたら 手間も 何倍になるさぁ。」

良子「手間が かかって大変なら 私も手伝います。」

調理員「先生の 担任の仕事はどうするわけ?」

良子「ちゃんと両立させます。」

調理員「アキサミヨー。 そんなことできるわけないさ。」

調理員「そうさぁ。」

安室「あんたは 料理好きでも得意でもない。 今までどおりでやってれば 何年かで給食主任は交代。 それでいいさ。」

良子「うちは 確かに 料理は得意ではないけど 子供の時から お母ちゃんが作ってくれた 野菜を食べてきました! この村の野菜はおいしい。 デージおいしい! それを 今の子供たちに伝えたいんです。」

安室「そんなことは うちたちは みんな知ってる! 子供たちに おいしいもの食べさせたいよ。 残してほしくないさぁ! だけど 献立どおりに作れって あんたたちに言われてよ。 できる限り 何年も 何年も 頑張ってるんだよ。 急に出てきて 偉そうに言われてもヤー。」

良子「それは…。 ごめんなさい。 すみませんでした! だけど 皆さんも知ってるとおり うちの家族は ニーニーも 暢子も やんばるを出て 東京に行きました。 けど うちは ずっと ここで生きてきました。 結婚して 子供もできて 昔と違うことを思うようになったんです。 勉強するだけじゃなくて やんばるの子供たちに やんばるの いいところを 知ってほしいんです。」

安室「言うだけなら 誰でもできるよぅ。 大体 仕入れ先は誰が探すわけ?」

良子「うちが探します!」

安室「全部 1人でできるねぇ?」

良子「やります!」

安室「無理ヤサ!」

良子「よろしくお願いします!」

安室「アッシェ 優子の娘とは思えん 頑固者やんやー。 ヤー!」

青柳家
玄関前

和彦「暢子。 話の流れは 僕に任せて。」

リビング

和彦「今日も 暑いですね。」

波子「そうですか? お辞めになったそうですね。」

和彦「えっ?」

暢子「知ってるんですか?」

波子「銀座のお店 フォンターナを。」

暢子「あっ そっち? そっちは はい 辞めました。」

波子「そっち?」

暢子「あっ えっ ああっ アハハハ…。」

(笑い声)

波子「頂きます。」

和彦「今日は 大事な話があって来たんだ。」

重子「東洋新聞社を クビ同然で辞めてしまったそうね。」

和彦「何で それを…?」

重子「暢子さん 和彦と離婚してください。」

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