ドラマダイジェスト

夜ドラ「作りたい女と食べたい女」(第26回)

あらすじ

春日さん(西野恵未)に自分の希望を押し付けているのではと悩む野本さん(比嘉愛未)は、矢子さん(ともさかりえ)からアドバイスを受ける。ふたりで手料理を食べながら、あらためてお互いに向き合う時間をもって…。

第26回ネタバレ

@DESIGNPRO

回想

南雲「春日さんから 野本さんとのお出かけに いちご狩りに誘ってみるって 聞いてたから。」

回想終了

道中

野本「もしかしたらなんだけど 本当は春日さん 野菜狩りじゃなくて いちご狩りに行きたかった?」

春日「どうしてですか?」

野本「あ いや 何となくそう思っただけ。」

春日「最初は そう思ってましたけど 野本さんが行きたいほうに 行きたかったので 全然。 それに 野菜狩りも楽しかったです。」

野本「私の行きたいほう…。 それは すごいうれしいんだけど でも もし春日さんが いちご狩りに行きたかったなら 私 そっちがよかったなって。」

春日「そうなんですか?」

野本「あっ あの 本当に楽しかったんだけどね。 でも…。 私の希望だけ 押しつけてるというか そうなふうに なってなかったかなって…。」

春日「それは なってないですよ。 そんなふうに思ってないですし 大丈夫です。」

野本「うん… 何かごめんね。」

マンション

野本宅

スーパー

春日「お疲れさまです。」

2人「お疲れさまです。」

春日「今日も新商品のポップ 置かせてもらいます。」

「はい!」

@DESIGNPRO

三上「自動ログインって 何日間で解除されるんでしたっけ。」

佐山「2週間だったと思うんですけど? どうでしたっけ。」

野本「あ それは 先方から要望があって 1か月にしました。」

マンション

野本宅

春日「野本さんは 駅から徒歩何分くらいがいいですか?」

野本「うん… 希望は10分以内くらいだけど 春日さんは駐車場が必要だもんね。」

春日「でも 駐車場があるところは 数が限られるので。 別で借りるという選択肢でも大丈夫です。」

野本「そう? でも ついてるに越したことないようねえ。 春日さんも言ってね ここが譲れないとか。」

春日「分かりました。 思いついたら言います。」

野本「うん。」

通話

矢子『最近どうなの? 春日さんとは。 あれから。』

野本『え? あ~…』。

矢子『ん? どうしたの?』

野本『春日さんって すごく優しいんですよ』。

矢子『うんうん』。

野本『優しすぎて心配になる時があるというか。 わがままとか どうしたいとか あんまり言ってくれなくて ないなら いいんですけど 私が言えないような感じに しちゃってるのかなって』。

矢子『なるほどね~。 確かに 春日さんって優しいっよね』。

野本『はい』。

矢子『まあ でも つきあってたら 絶対 何かは起きると思うよ。 全然違う人間が 一緒にいるんだもん』。

野本『そうですねえ』。

矢子『不安なことがあるなら なるべく言ってみたら? ちゃんと言葉にしないと も互い分からないことも多いと思うし』。

野本『矢子さん…』。

矢子『私 それをちゃんとできなくて 失敗したことあるからさ。 教訓ね』。

野本『そうだったんですね。 そっか… ありがとうございます』。

春日宅

(通知音)

野本『今週末、一緒にごはん食べませんか? 少しゆっくり話したいです』

春日『わたしもそう思っていました。 よければわたしがごはん 作ってもいいですか?』

野本宅

野本「春日さんが ごはん…。」

野本『ありがとう! じゃあ楽しみにしてる!』

春日宅

春日「どうぞ。」

野本「あ は~い。 わあ… おいしそう! え こんなに作ってくれたの?」

春日「簡単なものですけど。」

野本「ありがとう。」

春日「野本さんの それは…。」

野本「あ これはデザート。 あとで食べよう。」

春日「はい。 ありがとうございます。」

春日「どうぞ。」

野本「ありがとう。 冬野菜のポトフ?」

春日「はい。」

野本「おいしそう。」

春日「食べましょうか。」

野本「はい。」

2人「いただきます。」

野本「ん~… 優しい味。 野菜のだしが すっごく出てる。」

春日「よかったです。」

野本「野菜一つ一つが大きいのが 春日らしい。」

春日「大きすぎましたか。」

野本「あ ううん ちゃんと やわらかくなってるし 味がしみてる。 早くから作ってくれてたの?」

春日「いえ… あ はい。 少し。」

野本「これも食べてみよう~。 おいし~い。」

春日「これは…。」

野本「いちごパイ 作ってみちゃった。 あ パイ生地は冷凍のやつで カスタードは作ったんだけど 全然簡単なの。」

春日「野本さん すごすぎます。」

野本「あ いや… そんなことないけど。 こないだ いちご狩り 行けなかったから。」

春日「それは 本当に…。」

野本「うん。 分かってる。 でも 少し あのあと考えたんだよね。 ほら ごはん屋さんもさ 調べてくれてたでしょ。 一緒に行こうって 思ってくれてたんじゃない?」

春日「それは 私が言わなかったですし。」

野本「うん… そうだけど。 私 春日さんが 何がしたいとか どこに行きたいとか知りたいし 一緒にしてみたいって思ってるんだけど ちゃんと聞けてなくて ごめんね。」

春日「いえ。 お皿 出しますね。」

野本「あ うん。」

春日「確かに 自分がどうしたいとかを 人に伝えるのは 苦手かもしれないです。 小さい頃から 家では我慢しがちで 自分の要望などを 言えないことが多かったので。 あと つきあうって どういうことなのか それも少し悩んでいました。 経験がないので。」

野本「うん。」

春日「人づきあいとか 自分の気持ちを言うとかが うまいほうではないので 野本さんを 不安にさせてしまっていましたよね。」

野本「ううん そんなことないよ。 でも…。 これからさ 家を探したり 一緒に暮らしたり 新しいことが たくさんあるから。 春日さんに 知らない間に 我慢させちゃってたら すごく悲しくて。 私の前では わがままも言ってほしいです。」

春日「はい。 野本さん ありがとうございます。」

野本「うん。 つきあうっていうことも 私も手探りだよ。 一緒に 探っていこう。」

春日「そうですね。 いちごパイ 食べたいです。」

野本「フフッ 食べよっか。」

春日「はい。」

野本「おいしいね。」

春日「はい。」

野本「春日さん 実は 私 こんなものをスーパーで見つけて 思わず買ってしまって。」

春日「種…。 そんなに私のいちご狩りのことを…。」

野本「あ いや… そういうことじゃなくて。 あ… そうなんだけど 私 こういうの やってみたかったから。」

春日「はい。」

野本「よければ 今から植えてみない?」

春日「はい。」

野本「えっと 指で4か所くらいかな。 穴を開けます。 そこに種を入れます。 で 優しく土をかぶせます。 オッケイ。 じゃあ 水をかけます。」

春日「言ってなかったんですけど。 いちご狩り 昔 母と2人で 行ったことがあったんです。 弟と父が ボーイスカウトに行ってて いない時に。」

野本「そうなんだ。」

春日「家族には ほとんどいい思い出はないんですけど 楽しかった記憶があって。 だから 野本さんと一緒に行けたらと 思ったんです。」

野本「はあ…。」

春日「野本さん どうしました。」

野本「罪悪感で潰されそう。 私が野菜狩りに行きたいなんて ばかなことを。」

春日「ばかじゃないです。 野菜狩り 楽しかったです。」

野本「いちご植えてる場合じゃないです。 いちご狩り 絶対行きましょう。」

春日「私は このいちごを育てて 狩りたいです。」

野本「春日さん! 楽しみだね。」

春日「はい。」

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