ドラマダイジェスト

夜ドラ「作りたい女と食べたい女」(第29回)

あらすじ

たこ焼きパーティーを楽しむ野本さん(比嘉愛未)、春日さん(西野恵未)、南雲さん(藤吉夏鈴)、矢子さん(ともさかりえ)。2人の引っ越しの話で寂しそうな南雲さんの気持ちを察し、駅までの道に誘う矢子さんは…。一方2人は紹介してもらった不動産会社を訪ねて。

第29回ネタバレ

チャット

春日『じゃあ、うちにしましょうか』

矢子『おっけー!タコ焼き器もってくわ』

野本『おねがいします! 材料はこちらで用意しておきます!』

南雲『タコ焼き器重くない?大丈夫?』

矢子『余裕!まかせて』

マンション

春日宅

一同「かんぱ~い!」

矢子「あ~ おいしい!」

野本「じゃあ 早速 焼いていきますか。 」

矢子「お願いしま~す。」

野本「は~い。 あったまってるかな。」

南雲「24個も一気に焼けるんだね。 すごいね。」

春日「すごいですね。」

矢子「ねえねえ ユキさん このトマトとかチーズとかは アレンジ用?」

野本「うん。 ミニトマトとチーズで イタリアン風。 で めんたいこと お餅でしょ。 キムチも用意してみました。」

矢子「ユキさん タコパの天才でもあったのね。 あらゆるパーティーを 一緒にやりたくなる。」

南雲「ほんと。」

春日「野本さんは デザート系も用意してますよ。」

矢子「ぬかりない!」

野本「エヘヘ。」

矢子「お~! いいねえ~。」

野本「じゃあ 具材入れていきますね~。」

春日「手伝います。」

南雲「私も。」

野本「ありがとう。 じゃあ はい お願いします。」

野本「そろそろかな~。 じゃあ 返していきますね!」

3人「お願いします!」

野本「はい!」

一同「お~!」

矢子「上手 上手!

野本「あっ もう一本あるので 誰かやってみませんか?」

南雲「あ 私 やってみたい。」

野本「どうぞどうぞ。」

南雲「ありがとう。」

矢子「お~!」

野本「すご~い!」

春日「南雲さんも上手です。」

野本「よし。 完成!」

矢子「やった~!」

野本「ではでは…。」

一同「いただきま~す。」

矢子「う~ん!」

野本「おいしそう!」

矢子「あっつ!」

野本「ん~ おいしい!」

矢子「んっ! あ~ 熱かった。 めっちゃ熱かった。」

野本「大丈夫ですか?」

矢子「大丈夫。」

野本「よかった もう。」

矢子「ちょっと 最高においしんだけど。」

野本「もう一個いこうかな~。 このカリッ…。」

矢子「そうなの そうなの! 中がトロ~でさ めっちゃおいしいよ~。」

野本「おいしいですか?」

矢子「どうですか? 2個目は。」

春日「おいしいです。」

(笑い声)

野本「春日さん ここにもありますからね まだまだ。」

春日「お餅 入れたいです。」

野本「好きですよね~。」

矢子「私 めんたいこ入れたい。」

野本「確かに。 だから もう めんたいこと お餅とチーズ いきません?」

矢子「うん! 最高それ。 次 それやろう。」

野本「楽しみ。 あっ… えっ 大丈夫?」

矢子「たこ焼きって 一口でいきたくなっちゃうよね。」

南雲「熱かった…。 でも おいしい。」

野本「よし! じゃあ次は アレンジ系 どんどん焼いちゃいますか。」

矢子「うん! いっぱい食べちゃおう!」

野本「食べちゃいましょう!」

矢子「うん!」

矢子「あっ いい焼き色!」

矢子「ん~ チョコもいい匂い。」

春日「フルーツもいいですね。」

野本「これでまた 少し置きますね。」

矢子「うん。」

南雲「はい。」

矢子「あっ そういえば 不動産会社って連絡してみた?」

野本「あ うん。 明日ね ちょうどお店に行って 相談することになって。」

矢子「うん そっかそっか。」

野本「ホームページ見てても 安心感あるし メールの返信も丁寧で。」

矢子「え~ よかった~。」

春日「矢子さんに LGBTフレンドリーな 不動産屋さんを紹介してもらったんです。」

南雲「あ そうなんだ。」

矢子「同性カップルで探すって なかなか大変だからさ。」

南雲「そっか。」

春日「矢子さん ありがとうございました。」

野本「ありがとうございました。」

矢子「全然よ。 いい家 見つかるといいね。 明日 何時から?」

野本「えっと… 12時だったよね。」

春日「はい。」

野本「いろいろ相談できるといいね。」

春日「そうですね。」

野本「楽しみ。」

春日「はい。」

矢子「あ~ 楽しくて おいしかったな~。 じゃあ そろそろ帰るね。」

野本「来てくれてありがとう。」

春日「駅までの道 大丈夫ですか?」

矢子「うん! あ~ でも… 南雲さんに送ってもらっちゃおうかな?」

南雲「え?」

矢子「ちょっと散歩がてら 送ってくれない?」

南雲「うん。 いいけど…。」

矢子「やった~。」

野本「南雲さん お願いします。」

南雲「うん。」

矢子「じゃあ お邪魔しました。」

野本「は~い。」

春日「お気を付けて。」

矢子「うん。 あっ 春日さんちに タコ焼きグッズ 置かせてね。」

春日「はい。」

矢子「ありがと~う。」

道中

矢子「急に連れてきちゃって ごめんね。」

南雲「えっ… あ ううん。」

矢子「何かちょっと話したいなって思って。」

南雲「うん。」

矢子「あ~ 今日も楽しかったね~。 大人になってから こういう友達できるの うれしいわ。」

南雲「私も。 本当にそうだよね。」

矢子「二人に部屋挟まれててさ 引っ越しちゃったら寂しいんじゃない?」

南雲「え… うん。 そうだね。 すごく。」

矢子「だよね。」

南雲「二人といる時間が 私の居場所みたいに 感じたりもしてたから それが変わっちゃうのは ちょっと寂しい。」

矢子「そりゃそうだ。」

南雲「こうやって四人で集まれるのも 今だけなのかな?」

矢子「何で? 集まろうよ 引っ越しても。」

南雲「うん。」

矢子「離れちゃう気がする?」

南雲「二人を見てるとね どんどん自分の道を 進んでいってるように見えて このまま遠くなっていっちゃうような気がするんだ。 自分勝手だよね。 こんなこと言って。 二人は今 家探しで大変なのに。 あ 本当に 応援してるんだけど。」

矢子「う~ん…。 あのさ 人の関係って 星のめぐりみたいなとこあるじゃん。」

南雲「え… 星?」

矢子「うん。 時期によって 近い時もあれば 遠くなることもあるし まあ それ自体 どうしようもないことではあるんだけど。」

南雲「うん。」

矢子「でも 手を伸ばそうとすることは してもいいんじゃないって思うんだよね。 星がね 星のめぐりとしては そうかもしれないけど でも それに抗おうとするのが 人間っていうかさ。」

南雲「うん…。 うん?」

矢子「何か うまいこと言おうとしたけど 分かんなくなってきたわ。 とにかくさ 二人が引っ越しても 会いたいって思ったら連絡して また集まろうって誘ってさ 遊ぼうよ。 大丈夫だよ。」

南雲「うん そうだね。」

矢子「自分勝手かなとか思って 遠慮して 連絡するの やめちゃうことって あるけど…。 でも そうやって 後悔することだってあるから。 後悔しないようにって話。」

南雲「そうだね。 うん。 私も頑張らなきゃな。 みんなに負けないように。」

矢子「え? 何 頑張るの?」

南雲「頑張るのは 再就職先探し。」

矢子「お~ 就活中なんだ。 それは頑張れ。」

南雲「うん!」

矢子「私は特に頑張ってないけどね~。」

南雲「ううん 矢子さんは すごいよ。」

矢子「え~ そう? どこが?」

不動産屋・ホームスイッチ

野本「ここだね。」

春日「はい。」

天貝「お問い合わせ頂き ありがとうございます。 お二人は ご友人からの紹介なんですよね。」

野本「はい。 こちらを利用したのは 友人の友人なんですけど。」

天貝「そうだったんですね。 これから お部屋探しをするにあたり お二人の関係性を 管理会社さんや オーナーさんにお伝えして 交渉することによって 相談できる物件が 広がる可能性もあります。 そのため もしよろしければ お二人の関係性を お伺いしてもよろしいですか?」

野本「はい。 私たちは おつきあいをしています。」

天貝「はい 分かりました。 ありがとうございます。 同性カップルのお部屋探し 大変ですよね。 私も経験があって。 でも うちは特に LGBTQプラスの方々に 安心して お部屋探しをしてもらえるように 当事者を中心に 取り組んできた会社なので どんなささいなことでも 心配事 不安なことがあったら 何でも相談して下さいね。」

野本「ありがとうございます。」

春日「あの 早速 一つ質問してもいいですか?」

天貝「はい。 何でも。」

春日「私 親に カミングアウトしていないんです。 連帯保証人にもしたくなくて 保証会社を使いたいと思ってるんですが。」

天貝「それは 全く問題ないですよ。 同性カップルの方に限らず 最近は 保証会社を使う方が多くなってますし。」

春日「そうなんですね。」

天貝「はい。」

春日「ありがとうございます。」

野本「あの もう一つ 質問なんですけど 同性カップルだからという理由で オーナーさんや管理会社さんに 断られることって 実際にあるんですか?」

天貝「悲しい現実ですが そういった事実はあります。 オーナーさんの中には 同性カップルは すぐ別れるんじゃないかという 偏見を持っている方もいて 家賃が安定的に入るか心配で お断りするということはあるんです。」

野本「え でも それって…。」

天貝「でも そんなん言ったら 異性カップルは どうなんですかね!? 別れるかもしれないなんてこと どんなカップルにでも ありえるじゃないですか!? …と 私は思うんですけどね。」

野本「あ… はい そうでうすよね。」

天貝「そういう管理会社さんや オーナーさんもいれば 関係性をお伝えした上で 快く貸して下さる方々もいます。 理想のお部屋に出会えるよう 私たちがサポートいたしますので 安心して下さい。」

2人「ありがとうございます。」

内見

天貝「どうぞ。」

野本「はい。」

2人「お~。」

天貝「ご自由にご覧下さい。」

野本「へえ~ 思ってたよりも広い。」

春日「そうですね。」

天貝「こちらです。」

野本「はい。 同じ大きさの部屋が二部屋ある。」

春日「間取りも向き合っていて いいですね。」

野本「あ…。」

天貝「こちらのオーナーさんは うちと取り引きの実績があるので 柔軟に相談できると思いますよ。」

春日「そうなんですね。」

野本「わあ~ 明るい!」

天貝「そうですね。 ここは南向きなので 日当たりは抜群ですよ。」

野本「あっ 春日さん! わあ… キッチンも広い!」

春日「広いですね。」

野本「うん。 ねえ 春日さん ここだと イメージが湧くの。 ここで春日さんと暮らしているイメージ。 ごはん作って 一緒に食べてるのとか。 なんとなくなんだけど どう思う?」

春日「私も 何となくそう思ってました。」

野本「やっぱり!?」

春日「はい。 イメージが湧くのは いい家ですよね きっと。」

野本「うん。 天貝さ~ん! ここにします!」

天貝「すてきなお部屋ですよね。」

野本「はい。」

春日「よろしくお願いします。」

天貝「ありがとうございます。」

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