2001年8月4日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】108話のネタバレです。
現在は(2021年2月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
恵里も文也も互いに忙しく、すれ違いの多い新婚生活がスタートしましたが、恵里には後輩ができ、仕事には充実感を感じていました。ある日、島田は縁を切ったはずの息子のために一風館を去ることになりました。部屋には、島田が住人一人ひとりにあてたお礼の手紙が残されていました。一方、メルヘン作家の真理亜が腹痛で入院しますが、盲腸の手術を拒否して脱走します。恵里は真理亜をみつけ、手術で死んだ妹の話を聞きます。
108話ネタバレ
連続テレビ小説「ちゅらさん」108話「家族の風(かじ)」ネタバレ
一風館
(電話の呼び鈴)
恵里「もしもし 一風館です。」
北栄総合病院
聡子「もしもし古波蔵さん。 城ノ内さんなんだけどね。」
一風館
恵里「手術しない?」
北栄総合病院
聡子「なんかね 変なのよ 様子が。」
一風館
恵里「『変』って?」
北栄総合病院
回想
真理亜「え? 手術!」
医師「抗生物質で 様子を見て いたんですが 好転しないので やっぱり 手術しましょう」
真理亜「ヤダ」
奈々子「え?」
真理亜「しない 手術はしない」
祥子「城ノ内さん」
真理亜「ヤダ! 絶対にしない
回想終了
一風館
恵里「いや よく分からないですけど…。」
北栄総合病院
祥子「大変です!」
聡子「どうしたの?」
祥子「城ノ内さんが。」
一風館
恵里「え? いなくなった?」
北栄総合病院
奈々子「本当に どこにもいないの!」
祥子「いないんですよ。 隣の斎藤さんが 私服で出ていくの 見たって言うし。」
聡子「あのアパートの人は どうして勝手に 病院を抜け出すの! 一体 どうなってんの!」
一風館
グアテマラ
恵里「いない どうしたんだろう?」
ゆがふ
店前
客「ごちそうさん!」
兼城「どうも また来てちょうだい!」
忍び寄る真理亜w
兼城「真理亜ちゃん?!」
店内
真理亜「店長!」
兼城「ん?」
真理亜「何か食べたい。」
兼城「バカなこと 言わんで。」
恵里「真理亜さん!」
真理亜「あ~あ 追っ手が来た。」
容子「ああ いた!」
恵里「何やってるんですか? どうしたんですか?」
真理亜「どうもこうも ないわよ 何? 皆して?」
恵達「皆 心配してたんですよ 大丈夫ですか? 痛くないですか。」
真理亜「大丈夫よ。」
容子「どうした?」
真理亜「嫌なの手術 どうしても。」
恵里「え? どうしてですか?」
真理亜「死ぬから。」
文也「え?」
恵里「真理亜さん 死んだりしませんよ。」
真理亜「どうしてよ 分かんないでしょ。」
恵里「え?」
容子「恵里ちゃん 座ろう。」
恵里「はい。 何かあったんですか 真理亜さん?」
容子「話してごらん。」
真理亜「そんなふうに見られたら 話せないでしょ。」
容子「何 言ってんの? 家族みなたいなものでしょ 皆。」
恵里「そうですよ。」
真理亜「私の お父さんと お母さん…。 父は バイオリニストで 母は ピアニストだった。 結構有名でさ。」
恵里「すごいですね。」
真理亜「『おしどり夫婦』といって 取材されたりしてさ。」
恵里「へえ。」
真理亜「でも 本当は 仲悪かった。」
恵里「え?」
真理亜「外で おしどり夫婦 演じて パーティーとか 演奏会には そろって出かけたりしてたけど 家では ひと言も口をきかない。 仲悪いっていうより 憎しみ合ってたね。 何があったかは 知らないけどさ。」
容子「きょうだいは?」
真理亜「4歳下の妹の待子 ずっと2人。 小さい時からね。 父も母も 子供に興味ない人だったの。 家の中は いつも険悪な 嫌な雰囲気だった。 私と待子は 子供部屋に ずっと一緒にいた。」
真理亜「妹は体も弱いし 気持も弱い子でね 学校でも いじめられた。 私にベッタリ。 家の中でも 私の姿が見えないと ベソかく子。 ず~っとね。 小さい頃から よく本を読んであげてたの。 そのうち 読む本もなくなってきて 私が空想の話を作って…。 それを あの子にしてやった。」
柴田「メルヘン…。」
真理亜「短大の時 書いた小説 認められて デビューする事になったの。 私 チャンスだと思った。 大嫌いな家を出る そして 妹からも解放される。 チャンスだと思った。 それで 家を出たの。 妹に『高校卒業したら 一緒に暮らそうね』って。」
真理亜「それまで お金も貯めとくからと ウソ言ってさ。 それで 一風館に入った。 楽しかった… 何もかもがさ。 もう楽しくてさ… 家の事も 妹の事も 全然 忘れてた。 恋愛なんかもしちゃったりしてさ。 ある日 妹から 電話があったの。」
真理亜「病院からね『入院した』って『来週 手術する』って。『お見舞いに行こうか』って 私 一応 言った。 でも 待子は『いい』って言ったのよ。『あっという間に終わるから』と。『お姉ちゃん忙しいから いい』と。 そう言ったのよ。 私 行かなかった。」
真理亜「その日も つきあってた男と 遊んでた。 あの子 死んだ。 誰も 家族の来てない病院で 独りで死んだの。 死んだの…。 だからね 手術って 嫌なの。 言葉 聞くだけで嫌なの。」
恵里「真理亜さん。」
真理亜「ん?」
恵里「手術しましょう。」
真理亜「は?」
恵里「しましょう。 妹さんのためにも 命を大切にしなくては…。 妹さんが 守ってくれます きっと。 それに 真理亜さんは 独りではない。 こうやって 皆 いるでしょう!」
真理亜「え?」
恵里「大丈夫ですよ!」
恵里「ね? 容子さん?」
容子「はい はい。」
真理亜「(笑い)痛い! 痛たたた…。」
恵里「何が おかしいんですか?」
真理亜「だってさ あんた… クサイよ。」
恵里「え?」
真理亜「言うことが クサすぎるよ。 ハハハ…。 痛てて…。」
笑いだす容子
恵里「容子さん?」
容子「ごめん! 恵里ちゃん 私も ちょっと そう思った。」
恵里「そうですか。」
容子「うん。」
一同笑いだす
恵里「そうですかね? やっぱり クサかったですかね? 私も言いながら『クサイかな?』と ちょっと 思ったんですけど。」
そんな事が あったんだね。 真理亜さんは それから 黒い服を 着るようになったんだねぇ
恵達「だんだん 古波蔵家みたいに なってきたな。」
古波蔵家
一同「何か言ったかね?」
北栄総合病院
真理亜の病室
そして 真理亜さんは 無事に 手術を終えたのでした。 大騒ぎしたわりには あっけなかったね
真理亜「ん?」
祥子「失礼します!」
恵里「失礼します! どうですか? 具合は。」
真理亜「今 私の悪口 言ったでしょう? 絶対 言ったね!」
恵里「言ってませんよ ね?」
祥子「うん。」
真理亜「おかしいわね。」
恵里「シーツを替えるので 立って下さい。」
真理亜「うん。」
恵里「おなかの具合は どうですか?」
真理亜「え? おなか?」
恵里「はい。」
真理亜「すいたわよ。」
恵里「そうじゃなくて ガスは出ましたか?」
真理亜「『ガス』? 出ないわよ。」
恵里「え? まだですか?」
真理亜「出ないわよ おならなんて!」
恵里「そうですか。」
祥子「出ないと いつまでも 退院 出来ないですよ。」
真理亜「え? そうなの?」
恵里「そうですよ。 ガスが出るという事は…。」
真理亜「分かってるわよ! それは…。」
廊下
容子「どうも…。」
恵達「どうも。」
真理亜のいる病室
容子「どうも!」
柴田「どうも!」
真理亜「え? ど… どうしたのよ?」
恵里「そうですよ。 どうしたんですか? あら! こんなに!」
容子「偶然なのよ 偶然! 偶然 前で会っちゃったのよ ね!」
柴田「そうなんですよ ね!」
兼城「だよね!」
(一同の大笑い)
恵里「ちょっと 病院ですので 静かにしましょう!」
容子「ごめん… で どうなの? 出たの? ガスは?」
真理亜「皆で ガスガスって 私は出ない!」
(大きな おならw)
恵里「あ! おめでとうございます! よかったですね!」
真理亜「最悪!」
めでたく ガスが出たところで 今週は お別れでございます。 来週は とても とても ハッピーな事が 起きるよぉ!
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