2001年4月13日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】11話のネタバレです。
現在は(2020年9月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
7年後、古波蔵(こはぐら)家は那覇市に移り住み、父の恵文はタクシーの運転手、母の勝子は市場で野菜売りをして生計を立てていました。恵里は高校3年生になりました。ある日、勝手気ままな生活をしていた長男の恵尚が帰ってきて、にがうりの形をした土産物の人形「ゴーヤーマン」を世界中に売ろうと言い出します。この提案に恵里は大賛成し、母・勝子やおばぁのハナ、弟・恵達もしぶしぶ賛成しますが…。
11話ネタバレ
連続テレビ小説 ちゅらさん 第11回 帰ってきた兄(に)い兄(に)い
恵里「なんか ドキドキするねぇ。」
恵文「ああ。」
ついに古波蔵家の運命を懸けた ゴーヤーマン世界進出計画が 実行に移されたのでした
女子高生1「これ 何?」
女子高生2「へえ~。」
恵里「私 見てられん。」
恵文「恵里!」
恵里「あ! キャ~ッ! 何? これ。 あ かわいい。 どうしよう! ゴーヤーマンだって~! かわいすぎる~。 買っちゃおうかな。」
女子高生1「ねえ 何? このオバン。」
恵里「オバン?」
女子高生2「バッカじゃないの? 行こう。」
恵里「あ チョット あれ? ゴーヤーマンは?」
恵里「私 試合だから 行ってくるさぁ。」
恵文「はい 行ってらっしゃい。」
恵里「はい」
恵文「よ~し 出番だね。」
恵文「おう 何かな? これは あ ゴーヤーマンかぁ。 これかぁ チビが 『どうしても欲しい』と言っていたのは…。 やっぱり こか…。」
恵尚「クタクソな東京弁。」
恵文「いくつ買おうかな。 迷っちゃうぜ。」
恵尚「最低…。」
客1「買ってみる? これ。」
客2「うん 面白いかもね。」
客1「あと これも。」
店員「はい。」
恵文「どうも ありがとうございました。」
恵文「いやぁ ハッハッハッハ。 僕も 買おうかな。 う~ん 後で。」
店員「ありがとうございました。」
恵文「感動するさぁ 恵尚。」
泣き出す恵尚
恵文「バッカだねえ お前は。」
恵文「次は 恵尚 お前 行きなさい。」
恵尚「え? 俺も? なんか 恵里とおやじさん見てたら 恥ずかしくなってきたさぁ。」
恵文「何 言ってるか。 古波蔵家のため もともとは お前がやりだしたことだろうがよ。」
恵尚「分かったよ。 じゃ 何で いこうかねぇ?」
店員「あの… あの…。」
恵文「は? 何でしょうか?」
店員「やめてくれない? 迷惑なんだけど…。」
2人「すみませんでした。」
別の土産物屋
恵文「ここにも 売ってるかな?」
恵尚「うん。」
店に入ると…
ハナ「はい 絶対お勧めの ゴーヤーマン。 何 買おうとしてるの? ああ これ。 これは 駄目さ。 人気ないよ。 よした方が いいさ。 おばぁのお勧めは ゴーヤーマン。」
恵文「さすが おばぁ…。」
恵尚「うん。」
ハナ「ほら 買ってみてごらん。」
恵尚「おばぁ…。」
ハナ「なんと言っても この黄色いヘルメットが いいさぁ。 これがね 赤とか黒とかいう人の気が知れないさぁ。」
ハナ「友達にね 入れとこうね。」
恵文「よそ 行くか?」
恵尚「そうだね。」
勝子の親せき 比嘉家
勝子「そういう訳なんです。 私の長男・恵尚が始めた ゴーヤーマン。 ぜひとも 親せきの皆さんのお力を お借りしたいと思いまして…。 よろしくお願いします。」
親戚「勝子のためだ 比嘉家全員で買いなさい」
勝子「ありがとうございます。」
高校野球沖縄県大会
恵里の高校の準決勝は…
恵達「おかしいなあ。」
野球部の部室
一同「乾杯!」
そう 勝ってしまったのでした。 あと1つ あと1つ 勝てば 甲子園というところまで 来てしまいました。 やれやれ
石嶺「…創立して40年 そして 野球部が創設されまして38年 待ちに待った快挙でございます。 まさに 無欲の勝利と申しましょうか。」
誠「無欲の勝利じゃないよな 恵里。」
恵里「え? え?」
誠「とぼけるなよ 約束。 や く そ く。」
誠「あと 勝ち1つで 頂きさ。 待っとけよ。」
恵里「ハハハハ… あ そうだ 琉美子。」
琉美子「ん?」
恵里「今日さ ゴーヤーマンの発売日なの。」
琉美子「ゴーヤーマン?」
誠「なんだ? それ 新しいヒーロー物か?」
恵里「まあ そんなとこ… じゃ ゴメンね。」
帰宅する恵里
琉美子「あと 1つだね。」
誠「おう。」
琉美子「誠… さ。」
誠「ん?」
琉美子「恵里の事 好きでしょ?」
誠「うん 好きだよ。」
琉美子「うん… そうだよね。 あ どこが?」
誠「どこが? アイツ バカさ。」
琉美子「ん?」
誠「考えてみい 甲子園なんか 行ける訳ないさ 皆 思ってたんだ。 俺も 琉美子だって そうさ。」
琉美子「うん。」
誠「でも アイツ 最初から 本気だったさ。 アイツみたいのが いなかったら 絶対 ここまで 来てないさ。 そういうところが 好きだなあ。」
琉美子「うん。 キスできたら いいね。」
誠「おう ブチュッとな。 フレンチキッスさ。」
琉美子「うん 頑張ってね。」
誠「おう。」
土産物屋
恵里「あった!」
店員「いらっしゃい~!」
恵里「これ 何ですか? 新製品? 見たことないけど。」
店員「そうさ 新製品 出たばっかり。」
恵里「へえ… あ 売れてます?」
店員「どんなかな? お~い あの ゴーヤーの変なヤツ 売れてるか?」
恵里「変なヤツ…?」
店員「全然てぇ。」
恵里「あ そうですか。 かわいいのにねぇ。」
店員「そうかぁ?」
恵里「かわいいさぁ。 私も もらっていこうかねぇ。」
帰路
恵里「何で 私が 買ってるわけ?」
古波蔵家
恵達「何で 俺が 買ってるわけ?」
恵里「ただいま!」
勝子「お帰り!」
恵尚「恵里 お帰り! (拍手)おめでとう! 決勝 進出!」
恵里「ありがとう。」
恵達「ここまで来たら もう1回 勝てばいいさ。」
勝子「すごいさ 恵里。」
恵里「私が やってる訳じゃないけどね。 もう 選手たちは すごいよ。 頑張ってるよ。」
恵文「そうかぁ。」
恵里「これ みんな ゴーヤーマン?」
恵尚「うん そう。」
恵里「どうして うちに?」
恵尚「工場に置いとけないって いうからさ。」
恵里「そうなんだ。」
恵里「私も 5個 買ってしまったさ。 ほら。」
恵尚「何で 恵里が 買うわけ?」
恵里「よく分からないけど そうなってしまった…。」
恵達「バッカじゃないかぁ。 損してるじゃないか それ。」
恵里「そうだけどさぁ。 それは いいから で? あれから どうだった?」
恵尚「え~ 家族全員 集合したところで 緊急役員会を開こうと思います。」
恵達「何が 役員会だ。」
勝子「恵達 ほら。」
恵尚「え~と 発売日 初日の営業成績を報告いたします。 ゴーヤーマンを卸した土産物店 すべてに問い合わせをいたしました。 売れ行きは… 好調でございます。」
恵里「うわぁ よかったねぇ。」
恵尚「はい。 ええ 全体を コンピューターで集計しました結果…。」
恵達「ただの電卓じゃねええか。」
恵尚「本日1日で ゴーヤーマンは 58個も 売れました。」
恵里「すごいねぇ… どれくらい もうかった?」
恵尚「もうけで ございますか?」
恵達「質問。」
恵尚「どうぞ 恵達君。」
恵達「こういうのって 大量に生産しないと 単価が かかりすぎるって言うけど いくつ 作ったわけ?」
恵尚「お答えいたします。 5000個で ございます。」
恵里「何? 恵達 どういう意味?」
恵達「いくつ売ったら もうけが生まれる訳? それまでは 利益なんか ないでしょ。」
恵尚「お答えします。 3000個です。」
恵里「は? 3000個? じゃ 何? 3000個 売って やっと もうけが生まれるってこと?」
恵達「そうだよ 1個につき いくらだっけ?」
恵尚「150円のもうけで ございます。」
恵文「そりゃ 大変だねぇ。」
恵達「当たり前さぁ。」
恵里「3000…。」
恵尚「何 暗くなってる? 大丈夫って 人気に 火がつけば アッという間さ こんなの。」
恵文「そうか… そうだねぇ。 アッという間だよねぇ。」
恵尚「そうさぁ 軽い軽い。」
勝子「そうだね そうだよねぇ。」
恵尚「そうさぁ。」
恵里「火が つかなかったら?」
恵尚「ん?」
恵里「火が つかなかったら どうなるの?」
ハナ「ゴーヤーマンと借金が残るさぁ。」
恵里「え?」
勝子「そんなの 嫌。」
恵達「何で 今ごろ そんな事に 気づくわけ?」
恵尚「大丈夫 売れるよ! 大丈夫。」
ハナ「おばぁね こういうもん 作ったんだけど…。」
恵達「何? これ…。」
恵里「ゴーヤーマン?」
ハナ「これ 着て 営業するさぁ。」
恵達「誰が? …俺は嫌だよ。」
恵里 恵達 恵尚「最初はグー! ジャンケン ホイ! アイコでしょ! アイコでしょ! アイコでょ! アイコでしょ! アイコでしょ! アイコでしょ!」
恵達「か~っ! あ~あ! 嫌だ~!」
台所にて 恵文 勝子 ハナ
恵文「どうした?」
勝子「58個 売れたって 言ったでしょ。 私 10個 実は 買ったんだ。」
恵文「あれぇ。 実は 俺も 10個 買って 会社の連中に 配ったさぁ。」
ハナ「おばぁも 20個 買って 友達に 配ったさぁ。」
勝子「じゃ それで 40個? 恵里が 5つ買ったって 言ったでしょ。 私 さっき 恵達が 5個買ってきて 隠してるの 見たさ。」
ハナ「あれ? …て ことは?」
恵文「売れたのは 8つだけ?」
勝子「そうなるね。」
土産物屋
そして 翌日 決勝戦は 雨で 1日 延期になりました。
果たして これは 恵みの雨なのか それとも…
恵達「ぐれてやるからよ。」
1人素振りをする誠
『真剣な誠は いいなあ』と 恵里は 思っていました