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連続テレビ小説「ちゅらさん」19話「ハイサイ!東京」ネタバレ

2001年4月23日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】19話のネタバレです。

現在は(2020年9月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

あらすじ

恵里の東京行き宣言に勝子は怒り、古波蔵(こはぐら)家は大混乱。翌朝、「おじいのところへ行きます」と手紙を残しておばぁが家出。あわてた恵里と勝子は、小浜島のおじいの墓でおばぁを見つけます。家族の心を1つにしようとしたおばぁ…。勝子は恵里の東京行きを許します。翌年、受験で上京した恵里が文也の家を訪ねると、すでに引っ越していました。同じ頃、小浜島に墓参りに来たおばぁは、墓の前で一人の青年と出会います。

19話ネタバレ

連続テレビ小説 ちゅらさん 第19回 ハイサイ!東京

恵里「私…。 東京の大学に行く。」

一同「え!」

恵文「恵里!」

勝子「何よ それ!」

恵達「俺も あるんだ。 俺 ロック始める。」

恵文「何でよ? 恵里 何で?」

勝子「沖縄の大学 受けるのでは? ひょっとして そのためのバイト?」

恵里「ごめんなさい。 言いだせなくて 悪いと思ってるさ。 でも… 私は東京の大学に行く。」

恵文の浮気騒動から なぜか 話は 恵里の東京行きという問題にまで発展してしまったのです

勝子「どうして? 恵里 どうして 東京の大学なの? この間 進路の事は まだ 全然 考えてないって 言ってた。」

恵里「うん。 そうなんだけどさ そうすることに しようと思って。」

勝子「どうして そんな大事なこと 黙ってるの?」

恵里「うん だって なんか… 言いにくくてさぁ。」

勝子「何で?」

恵里「だって ウチは今 いろいろ大変だし…。」

勝子「それは そうかもしれないけど 黙ってることじゃないでしょ!」

恵里「ごめんなさい。『言おう 言おう』と 思ってたんだけど なんかさ…。」

恵文「恵里 お父さんはね 反対だよ反対。 絶対 反対だからねぇ。」

恵里「何で?」

恵文「何でって 東京は怖いよ 沖縄とは 違うさぁ。 東京の人間は 信用できないさぁ。」

ハナ「東京の女に デレデレしてたくせに。」

恵文「おばぁ…。」

恵里「そうだよ そのとおりさ。」

恵文「いや 何言うか! 今 そんな話 してるんじゃないでしょう。 恵里の話を してるのに。」

恵達「違うだろ。 もともとは お父さんの浮気の話だろうが。」

恵文「浮気って そんなんじゃないさぁ。 人聞きの悪い。 (勝子に向かって)全然違うからね。 とにかく お父さんは 反対だ。」

恵里「ずるいさ そんなの。」

恵文「別に ずるいとか そういう事じゃない。 恵里の事を心配して言ってるのさ。」

勝子「恵里 お父さんの話はチョット置いといて 大事なことだから あなたの事 話そう。」

恵文「そうだね。 置いといて いいさぁ。 もう ずっと置きっぱなしでいい お父さんの事はね。」

勝子「大丈夫 置きっぱなしには しません。 恵里? どうして 東京の大学に…。」

恵達「チョット 待った! 俺の事 全然 忘れてない!」

勝子「恵達の何よ?」

恵達「『何』って やっぱり 全然 聞いてないし 人の話。」

恵里「何よ? 言いなさい もう この際だから。」

恵達「だからさぁ… 俺 ロック 始めようかなって思って。」

一同「……」

恵達「なぜ 黙るわけ」

恵里「あんたが? ロックやるの? 似合わないよ それは。」

恵達「うるさいな。 これから そういうイメージに なっていくの。」

ハナ「ロックって 何ね?」

恵達「何って言われてもね おばぁ。」

勝子「恵達。」

恵達「何?」

勝子「悪いけど その話は 今度でいい?」

恵達「あ そう。 どうでも いいわけね 俺の事なんかね。 分かったよ 分かったさ。 金髪に するからね。 黒い皮ジャンとか着てさぁ ドクロとか入ったヤツ 着るからねぇ。 もう 知らんよ 俺は…。」

ハナ「恵達 革は 暑いよ~。 よした方が いいよ 沖縄では。」

恵里「そうだよねぇ 暑いよねぇ。」

恵達「暑くても 着る!」

恵文「お父さんは 賛成さぁ。」

恵達「は?」

恵文「お父さんもさ 若いころは『小浜のジミヘン』って 言われてたわけさ。」

勝子「恵達 悪いけど あんたの話は あとにしてくれるかな?」

恵達「分かったよ もういいよ!」

勝子「ゴメンね 必ず ちゃんと 聞くから。」

恵達「はいはい。」

恵文「恵里の話が 終わってから その次だね?」

勝子「その次は あなたです。」

恵文「いいのに 置いといて。」

勝子「恵里?」

恵里「はい。」

勝子「どうして 東京の大学に行きたいか それを ちゃんと 教えて。」

恵里「うん。 子供っぽいって思われるかもしれないけど 正直に言うね。 琉美子がさ『東京の大学受験する』って 言ってさ それ聞いて『なんか いいなぁ』って 思ったんだ。」

恵里「そしたらさ なんか どんどん どんどん そういう気持ちに なっていったわけ。 『東京に行きたい 行ってみたい』って そう思った。 受けるのは 東都大学の人文学部ってところだよ。 公立だしさ いいかなって思って。」

勝子「その程度の理由じゃ お母さん 許すわけに いかないな。」

恵里「何で?」

勝子「どうしても 東京でなきゃ いけないって訳じゃないでしょ。 いい大学は 沖縄にだって いっぱい あるしさぁ。」

恵文「そうそう ダメダメ。 東京は ダメ。」

恵里「何で?」

恵文「恵里が いなくなったら 俺の三線に合せて 誰が躍るのさ?」

恵里「何ね それは。 そんなことで いないと いけないの? 私は…。」

恵文「いや 今のはな 寂しいという事を…。」

勝子「恵文さん 少し黙ってて下さい。 ややこしくなるから。」

恵文「何で? 恵里は 俺の娘だよ。 なんで 黙ってないと いかんの? 黙ってる訳に いかんさぁ。」

勝子「キレイな人よね 容子さんって。 黙ってて。」

恵文「何で そっちの話にもっていく訳? 今 恵里の話をしてるんでしょ? ねえ もうちょっとで 恵里も あきらめるとこなのにさ。」

恵里「あきらめないよ 私は…。」

恵文「いや だからよ。」

ハナ「そんなに キレイな人なの? 容子さんっていう人は。」

恵文「だから 今 その話じゃなくて!」

勝子「ええ とっても キレイな人でした。」

ハナ「ほう… ハッハッハッハ。」

恵里「おばぁ?」

恵文「何が おかしいか? おばぁ。」

ハナ「だってさ そんなキレイな人だったら 大丈夫。」

勝子「何がですか?」

ハナ「そんなキレイな人が 恵文なんかに ほれる訳が ないさぁ。」

恵里「そういうことか…。」

恵文「あ ハハハハハ そうそうそう。 そう だから もう その話は終わり ねえ。」

勝子「チョット待って下さい。 お母さん?」

ハナ「はい 何ね?」

勝子「私が 汚いってことですか?」

ハナ「そんなこと言ってないさぁ。 おばぁはね…。」

恵里「うん。」

勝子「言ってます。 三段論法で 言うと そういうことになるじゃないですか。」

恵達「確かに そうなるな。」

恵里「うん。」

ハナ「三段投げって 何ね? 柔道の技かね?」

勝子「そうじゃなくて 恵達…。」

恵達「は?」

勝子「説明しなさい。」

恵達「何で? 俺が?」

勝子「いいから 説明しなさい。」

恵達「うん。 いいか? おばぁ。」

ハナ「いつでも いいよ。」

恵達「三段論法っていうのは こう… 例えば AがB であるとするだろ…。」

ハナ「何で  AがBなのか? それに おばぁは 横文字は好かんさ。」

恵達「いや だからね。」

恵里「日本語で 恵達。」

恵達「分かった。 たとえば おばぁは ガッチリした男が 好きだとするだろ?」

ハナ「おばぁは どっちかっていうと スラッとした方が 好きさぁ。」

恵達「だから たとえばだろうが。」

勝子「恵達 早くしなさい。」

恵達「だから もう…。 たとえば やめる。 容子さんのような キレイな人は 恵文を好きにならない。 これが 1段 分かる?」

ハナ「分かるよ。」

恵達「したがって 恵文を好きになる人は キレイではないと いうことになる。 これが2段 分かるね?」

ハナ「分かるよ。」

恵文「うん。」

恵達「ということは 恵文を好きになった勝子は キレイではないと いうことになる。 これが3段。」

ハナ「あらら そうなるの?」

恵文「おばぁ 勝子に失礼だよ。」

ハナ「何がよ 失礼なのは お前だよ。 この バカチンが…。」

恵文「バカチンって…。」

ハナ「情けないよ おばぁは。 不倫かと 思えば ただの片思いだよ。 情けないね 男としては。 男はね 女に ほれられて 困るようでなければね。」

恵里「そうなれば そうなったで 困る…。」

ハナ「この間 新聞にあったけどね 沖縄は 離婚が 全国一多いってよ。」

恵文「え?」

勝子「知ってます。 原因の ほとんどが 女性の方が どうしようもない男に 愛想をつかした結果だそうです。」

ハナ「ウチは 大丈夫かねぇ。」

恵文「何を言うか おばぁ 大丈夫さ ウチは。 ねえ?」

勝子「それは このあとの話に よります。」

恵文「そんな…。」

勝子「ああ もう! 何の話 してるのよ! 恵里の話でしょう!」

恵文「そうだよ おばぁが 悪いんだ!」

ハナ「何が?」

恵文「いや 何でもない…。」

恵里「もう… 私の話は もう いいさぁ。 私は 東京の大学に 行くの!」

恵文「ダメ! 恵里は 沖縄にいなさい。」

恵里「ダメじゃない!」

勝子「恵文さん『黙ってて』って 言ったでしょう!」

恵文「ヤダ!」

勝子「いい加減にして! マジメに やって!」

恵文「やってるさあ!」

恵里「ケンカしないで! もう!」

ハナ「いい加減にしなね。」

沖縄のことばでしゃべりだすハナ

恵達「今 おばぁ 何て言った?」

恵里「全然 分からん。」

勝子「私も ほとんど。」

恵文「俺も よく分からんよ。」

ハナ「ああ 情けないねぇ。 じゃ おばぁが やまとことばで 言って聞かすよ。『いい加減にしなさい。 家族とは 仲よくして暮らしていくためにあるものであって ののしったり どなったりしあう ために あるもんじゃないよ。』」

ハナ「『そういう家庭だったら おばぁは このウチから 出ていくよ。』」

恵里「え?」

ハナ「迫力ないねえ やまとぐちでは…。」

島袋「すみませ~ん。 今月分の集金に伺いました! 島袋です~!」

勝子「恵里 チョット あがって もらいなさい。」

玄関

恵里「ああ どうぞ 入って下さい。」

島袋「あ そう 悪いね。 じゃ お邪魔しますねえ。」

居間

島袋「あれ? これチラガーじゃないの? いんやー 珍しいもん 食べてますねぇ。」

ハナ「あんたは ホントに 間の悪い男だねえ。」

島袋「は?」

勝子「じゃ これ 今月分です。」

島袋「すみませんねえ。 余り無理しないで下さいね。」

ハナ「そうかい?」

島袋「あれ いや おばぁ…。」

ハナ「冗談さぁ。」

島袋「おばぁのは 冗談に思えないさぁ。」

そして仕切り直し

勝子「もうやめようね 今日は。」

ハナ「そうだね…。」

恵里「ごめんなさい。」

勝子「お母さんね 恵里。」

恵里「ん?」

勝子「頭ごなしに 反対するつもりは ないのよ。 でもね 大変なことと思うの 東京の大学に行くってことは。 だから 黙って 1人で決めるのは ひどいと思うな お母さん。 そんな家族じゃないと思ってた。」

恵里「ごめんなさい。」

恵達と恵里の部屋

恵達「なあ 姉え姉え。」

恵里「ん?」

恵達「俺はさ 俺は…。 応援するさ。」

恵里「ありがとう。 私も 応援するさぁ 恵達のロックね。」

恵達「応援されて やるもんでもないんだけどさ。」

恵里「そうなの? 応援されないよりは される方がいいさ。」

恵達「まぁね ひとつ 質問いい?」

恵里「どうぞ。」

恵達「あの もしかしてさ ヒョッとして 誰だっけ? 小浜に来てた…。」

恵里「文也君?」

恵達「そうそう 文也君さ。 彼との約束 本気にしてると いうわけじゃないよな?」

恵里「え?」

恵達「え? ウソだろ? おい。」

笑いだす恵達

恵達「ごめん。」

恵里「おかしい?」

恵達「いや おかしくは ないけどさ…。」

恵里「けど?」

恵達「向こうは 覚えてないんじゃないかな…。 ごめん…。」

朝食

無言の食卓に何かを想うハナ

アルバイト

店長「お疲れ様。」

恵里「沖縄の記念に1枚どうですか~?」

古波蔵家

座卓にハナの置手紙

ハナ「『おじぃのところへ いきます おばぁ』」

アルバイト

恵里「沖縄に来た思い出に写真 どうですか~?」

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