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連続テレビ小説「ちゅらさん」36話「哀愁のオキナワンボーイ」ネタバレ

2001年5月12日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】36話のネタバレです。

現在は(2020年11月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

あらすじ

恵里はおばぁの手作り菓子を持って、引っ越しのあいさつにまわりますが、一風館の住人たちは一風変わっていました。真理亜は受け取りを拒否し、柴田は恵里に一目ぼれ、なぞの老人・島田は菓子を受け取るだけで顔も見せません。容子の紹介で、恵里はアパート近くの沖縄料理店「ゆがふ」でアルバイトを始めます。その店へ、肩を壊して社会人野球を断念した高校の同級生・誠が訪れ、一緒に沖縄に帰ろうと恵里を誘いますが…。

36話ネタバレ

連続テレビ小説 ちゅらさん 第36回 「哀愁のオキナワンボーイ」

真理亜「ハハハ…。」

恵里「何が おかしいですか?」

爆笑する真理亜

恵里「何が おかしいですか?」

真理亜「『何が?』って だってさ!」

恵里「いいかげんにして下さい!」

容子「笑いすぎだってば!」

真理亜「ごめん ごめん。」

恵里「何が そんなに おかしいんですか?」

真理亜「だって そんな話 本気で信じてるなんてさ。」

恵里「いけませんか?」

真理亜「あんたさぁ! もしかして…。 本当のバカ?」

恵里「は?」

容子「言いすぎだってば!」

真理亜「全然 言いすぎなんかじゃないわ。 バカには 『バカ』って 言った方が いい。」

恵里「どこが『バカ』なんですか?」

真理亜「『結婚の約束してる』とか言うから どんな話かと思ったら 小学校5年の時の話? そんなの 結婚の約束とは 言わないわよ。 ただの ままごと。 今どき あんたみたいの小学生にもいない。」

恵里「ひどい!」

真理亜「容子さんも そう思ったでしょう?」

容子「え? 私は そんな。」

真理亜「ずるい。 いい子ぶって。」

容子「そんなのではないわよ。 『現実味がないな』とは 思ったけど…。」

恵里「なんでですか?」

容子「向こうは 覚えてないのでは?」

真理亜「そういう事。」

容子「信じるのは すてきだと思う。 でも 向こうは覚えてないのでは?」

恵里「そんな事 ないですよ。 ちゃんと約束したんですから。」

容子「そう?」

真理亜「あ!」

恵里「え?」

真理亜「私も約束してた。 あれ 何君だったかな? 『将来 絶対 結婚しようね』って 約束してた。 幼稚園の時…。」

恵里「は?」

真理亜「まだ 覚えてるのかな? まだ その気で待ってたりして…。 どうしよう それって怖い。」

容子「言いすぎだってば!」

恵里「失礼です。 大体 あなたは 何なんですか? メルヘン作家とか言って どんなの 書いてるか 知りませんけど 夢のない人が そんなの書けます?」

真理亜「あのね! メルヘンというのはね 現実には ないから メルヘンなの。 現実には ないから 皆 読むの! 感動する訳。 分かるかな?」

恵里「なんとなく。」

真理亜「分かって頂けた?」

恵里「もういいです。 帰って下さい!」

真理亜「ここ 私の部屋なんだけど!」

恵里「あ そうか? 失礼します! あ 洋服などを ありがとうございました。」

容子「あそこまで言わなくても。」

真理亜「言ってやった方が いいの。」

容子「あんた 好きなのでは? 結構。」

真理亜「はい?」

容子「おやすみ! お邪魔しました。」

ゆがふ

兼城「今日は つまらんなぁ。」

柴田「本当に。」

(戸が開く)

兼城「容子さん!」

柴田「恵里さん!」

恵里「ちょっと 席 借ります。」

容子「お邪魔します。」

恵里「早く! 容子さん!」

容子「はい ただいま。」

兼城「怒ってるね?」

恵里「何なんですか? あの人!」

容子「ごめんね。」

恵里「容子さんが 謝る事ないですが。」

容子「そんなんだけど。」

恵里「そんなに バカですか? 私。」

容子「そんな事は ないけど。」

恵里「『けど』?」

容子「今どき珍しい人である事は確かよ。」

恵里「そうですか?」

容子「まあ… ね。」

恵里「そうかなぁ。」

柴田「何の話ですかね。」

兼城「さぁね これ持ってって。」

柴田「はい… え?」

兼城「ん?」

柴田「いらっしゃい… ませ。」

恵里「は どうも。 あれ?」

容子「何やってんの?柴田君!」

柴田「何って… どうぞ。」

容子「はい…。」

恵里「どうも。」

柴田「どうぞ… ごゆっくり。」

容子「一つ質問していい?」

恵里「はい。」

容子「捜さないの? 彼の事。」

恵里「え?」

容子「東京にいる事は分かってるし 医者になるって事は 恵里ちゃんより一つ年上なら 医大生でしょ?」

恵里「ええ。」

容子「本気になれば 捜し出せな事はないと思う。 恵里ちゃん見てると そうしようとしてるようには見えない。 どうして?」

恵里「また笑われるかもしれないけど 信じてるんです。 『絶対 会える』と。 『捜し出したりしなくても 会える』って。」

容子「この東京で? 偶然に?」

恵里「はい。」

容子「運命って訳か。」

恵里「おかしい? そう信じてるんです。」

容子「ふ~ん。」

(食器を洗う音)

柴田「うるさい!」

兼城「ごめんなさい。」

恵里「今のままの私では ダメな気がして 自分がもっと 何か…。 『私は こうなるんだよ』と 言えるようになってから会いたい。 だから 今すぐでなくても いいんです。」

容子「ふ~ん。」

恵里「ダメですか?」

容子「別にダメじゃないよ。 でも 私なら とにかく捜す。 で ハッキリさせる。 こうしてる間にも その彼に 誰か 好きな人が 出来ちゃうかも?」

恵里「え?」

容子「逃げてる気もするな。 結論を先延ばしにして。 そういうつもりではないと思うけど。」

柴田「お願い! 最初から分かるように 話してください。」

容子「何 言ってんの? きみは。」

柴田「あ すみません。」

兼城「バカみたい!」

沖縄

古波蔵家

恵文「恵里は どうしているかね? 一度 手紙 来て それから 全然。」

勝子「そうね。」

恵文「電話ぐらい かけてこないかね。」

勝子「そうね。」

恵文「聞いてるの? 勝子!」

勝子「ん? 何? ああ もう! 分からなくなったさ。」

恵文「ごめんなさい。 恵里がさ!」

勝子「恵里が何?」

恵文「電話くらいしてきてもいいねって。

勝子「電話なんて 引いてないはずよ。」

恵文「アパートに 公衆電話あるでしょう?」

勝子「でも ただじゃないですからね。」

恵文「心配で夜も眠れないさ 俺は。」

ハナ「グ~スカ 寝てるくせに。」

恵文「いや おばぁ…。」

ハナ「おまけに 車 止めて 昼寝ばかり。 知ってるんだからね。」

恵文「心配で眠れないというのは そういう意味ではなく…。」

勝子「また昼寝ばかり? 文ちゃん。」

恵文「今は そういう話でなくてさ。」

勝子「細かく全部 説明いたしましょうか?これ?」

恵文「いや 結構でございます。 だから そうじゃなくて 恵里はさ!」

ハナ「ん?」

勝子「何です?」

ハナ「鳴るよ。」

恵文「恵里かね?」

電話の呼び鈴が鳴る

恵達☎「もしもし 姉え姉え?」

恵里☎「恵達 あんた大丈夫? しっかりやってる?」

恵達☎「は? やってるけど…。」

恵里☎「本当? しっかり頼むよ 兄い兄いもいないし 私も いないんだから あんたが しっかりしないとダメよ? ロックは 順調?」

恵達☎「順調とか いうもんじゃないさ。」

恵里☎「何 それ? 久しぶりに 美人の姉え姉えの声を 聞いたんだから もっと うれしそうな声を出しなさい。 もう お金 もったいないから 切るからね じゃあね。」

恵文「あれ? 何で切るか恵達! バカタレ!」

勝子「せっかく恵里がかけてきたのに。」

恵達「向こうが切ったんだよ 勝手に。」

勝子「え?」

恵達「どうなってる訳 一体!」

恵文「お父さんの事 何か言ってたか?」

恵達「何も。」

恵文「え?」

恵達「俺 怒らせるような事 言ったか?」

勝子「何も言ってないと思うよ。」

恵達「だよね?」

勝子「恵里 怒ってたの?」

恵達「勝手に怒って 勝手に切って よく分からん。」

恵文「何かあったのかね? つらい事が。 がまん出来ないような事がさ。」

勝子「さあ。」

ハナ「恵達に やつ当たりして 今ごろ さっぱりしているかもしれない。」

恵達「何だよそれ。」

勝子「そうですよね。 ねえ文ちゃん!」

東京

一風館

回想

誠「俺は沖縄に帰るけどさ 恵里は 頑張って 東京で夢をつかめよ」

回想終了

恵里「夢かぁ…。」

素振りをする恵里

恵里「分からないよ… 誠。 分からないさぁ…。」

うんと 悩みなさい恵里。 皆 そうして大人になる。 いや 青春だね いいもんさぁ。

おばぁも この頃に戻れるなら 戻りたいもんだねぇ

37話

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