ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちゅらさん」44話「東京ゆんたく」ネタバレ

2001年5月22日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】44話のネタバレです。

現在は(2020年11月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

あらすじ

突然、父・恵文が一風館にやってきました。恵里が心配で見に来たというのです。弟・恵達と恵文の歓迎会が開かれようとしていた夜、母・勝子まで現れました。翌日、古波蔵(こはぐら)家の主催で一風館の住人を招待して、恵里の誕生会が開かれました。「子どもたちは古波蔵家の宝物、よろしくお願いいたします」と頭を下げる両親に心を打たれ、恵里は恵文の三線(さんしん)に合わせて、琉球舞踊を披露します。

44話ネタバレ

連続テレビ小説 ちゅらさん 第44回 「東京ゆんたく」

恵文が東京に来て 3日。 一向に 帰る気配さえない。 まったく この男は…

ゆがふ

恵文「暇な店だね しかし ここも。」

兼城「ハハハ…。」

恵文「いいさ 暇な方が のんびり出来て。」

兼城「そうですね。」

恵里「ねえ お父さん。」

恵文「はい 何でしょう?」

恵里「いつ帰るの?」

恵文「いや だからね…。 恵里が お昼の営業するの もうすぐだから 見届けないと。 父親 また 古波蔵家の代表として。」

恵里「何が代表。 家出してきたくせに。」

恵文「いや だからよ 恵里…。」

兼城「お父さんに そんな事 言わないで。」

恵里「は~い。 店長 お昼のメニューの事ですけど 一番大事なのは おいしく安い事。」

兼城「そりゃそうだね。」

恵里「こないだ お昼休みにオフィス街を 歩いてみました。 すごいですね ランチ戦争は。」

兼城「『ランチ戦争』?戦争か 怖いね。」

恵里「はい 頑張って 勝ち抜きましょう。」

兼城「はい。」

恵文「恵達は 今頃どうしているかね?」

恵里「もうそろそろ 終わる頃かな?」

客「すみません!」

恵里「はい!」

兼城「どうしたの? 恵達君?」

恵里「今日 オーディションあるんですよ。 レコード会社の新人アーチスト募集があり それに行ってるんです。」

兼城「すごいね。」

恵里「今回は 様子を見にいくと…。」

恵文「お父さんも一緒に行ってあげると 言ったのに。 遠慮する事ないさ。」

恵里「嫌に決まってるでしょ。 お父さんがが恵達の立場で おばぁが 一緒に行くと言ったら どうする?」

恵文「それは… 確かに絶対 嫌だね。」

恵里「でしょう?」

(戸が開く)

恵里「うわ!」

恵里「すみません。」

恵文「どうした 恵達 ダメだったか?」

恵達「ダメだったとか そういう問題じゃないよ。」

恵里「どういう問題?」

恵達「やっぱ 皆すごい。 レベルが全然違う。 待合室があって いろんな人に 話を聞いたんだけど…。 皆 オリジナル曲 100曲や 毎週ライブハウスで ステージやってたり すごいんだ。」

恵文「そうかね。」

恵里「あんたはどうだったの? 演奏は? あの曲 やったんでしょ?」

恵達「『まだ作ってる途中なんです』って やったんだけどさ。」

恵里「それで?」

恵達「し~んと静まり返ってたね。」

恵里「はあ…。 オーディションとかで 全員『あんなやつはダメだ』と言ってるんだけど 審査員の中で 1人だけ『どうしても あいつだ』とか言って ホラ!」

恵達「ドラマの見すぎさ… レベルが違いすぎ。」

恵里「そんなに?」

恵達「プロ野球選手と 中学の野球部かな?」

恵里「はあ…。」

恵文「何を言ってるか! プロ野球選手も 昔は 中学の野球部だったんだよ! 何を落ち込んでいる! 東京の方が ロックの本場だと思って 来たんじゃないのか? レベルが違うのは当たり前でしょう!」

恵里「お父さん。」

恵文「レベルが違うなら 頑張って 追いつけばいいさ それだけの事。 違うか? 恵達!」

恵達「うん…。」

恵文「音楽は オリンピックと違うから うまいとか 下手とかだけではない。 自分で『ダメだ』と思ったらダメ。 そんなやつの音楽は 誰も聴きたくないさ。 そうでしょう?」

恵達「うん。」

恵文「しっかりしろよ 恵達。 大丈夫さぁ。 お前は 小浜のジミヘンと言われた この お父さんの息子だよ。」

恵達「はい。」

恵文「分かればいいさぁ。」

恵達「じゃ 俺 帰って曲 完成させるわ。」

店の前

客「もう1軒 行こう。」

この人 恵里が 昼の営業を思いつく きっかけになった人です。 何か事件の においがするねぇ

店内

兼城「おとうさん いい事 言いますね。」

恵文「であるかね? やっぱり ふだん隠していても つい 地が出てしまうさ。」

兼城「は?」

恵里「お父さん。」

恵文「何かね? 恵里も感動したか?」

恵里「いいの? お父さん あれで。」

恵文「何が?」

恵里「私は いいけど お父さん 恵達を応援しに来たの?」

恵文「え? いや… 立場としては そうでないね。」

恵里「でも 応援してたさ。」

恵文「そうだけどね。」

恵里「大丈夫なの? それで?」

恵里「いや 余り大丈夫ではないけどね。」

恵里「どっち?」

恵文「いや… あの… でも…。 あんなに落ち込んでいる恵達を 見たら そうしてしまうでしょう。」

恵里「まあね。」

(戸が開く)

容子「どうも!」

恵文「あ! 容子さ~ん!」

容子「恵ちゃ~ん!」

恵里「そんなに甘やかさないで下さい! 調子に乗りますから。」

容子「はい。」

兼城「おとうさん。」

恵文「え?」

兼城「そろそろ 那覇に帰った方が…。 奥さん 心配してますよ。」

恵文「そうですよね?」

容子「そうよ 恵文さん!」

恵文「あらら 容子さんまで!」

柴田「あの…。」

容子「何?」

柴田「皆さんの頭の片隅にでも 僕が ここにいるという事は?」

容子「ややこしい参加のしかたするねえ。 いつも!」

柴田「すみません。」

兼城「こっちおいで。」

柴田「はい。」

恵文「ストップ!」

柴田「え?」

恵文「この線から こっちはダメ。」

柴田「そんな?」

恵里「何それ?」

恵文「冗談さぁ! あ!」

柴田「あ?」

一風館
マンデリン

恵文「恵達。」

恵達「何?」

恵文「大変な事さ。」

恵達「何が?」

恵文「音楽で身を立てていくという事は 大変な事だと お父さんは思う。 輝く星になりたい人が それこそ 星の数ほどいる訳さ。」

恵達「うん。」

恵文「その ほとんどの人が 輝く星には なれない訳でしょう? 星くずになってしまう訳さ。 人より たくさん努力しても スターになれる訳じゃない。 誰が輝くのか 誰にも分からんさ。」

恵達「そうだね。」

恵文「それでも いいの?」

恵達「うん。」

恵文「大変な道を選んでしまったねぇ。」

恵達「ごめん。」

恵文「謝る事は ないさ。 恵里は大丈夫なのかね?」

グアテマラ

恵里「これ 高いですかね?」

容子「どうかなぁ 食べる方としては 安いに こした事ないけど。」

恵里「そうですよね。」

真理亜「あのさ!」

恵里「はい?」

真理亜「絶対 間違ってると思うんだけど。」

恵里「何がですか? 教えて下さい。」

真理亜「メニューの事じゃなく この状況よ!」

恵里「この状況?」

容子「パジャマパーティーみたいで楽しいよね?」

真理亜「は?」

恵里「何ですか? それ。」

容子「今どき言わないのかな 女の子がさ 友達の部屋に お泊りして 皆で パジャマ着て お菓子とか食べる。 やらなかった?」

恵里「やりました。 楽しいですよね。 好きな男の子の事 告白ゲームして!」

容子「やってみる? やめた また 文也君の話だもんね。」

恵里「いいでしょう?」

恵里「『ゆんたく』しましょうよ。」

容子「『ゆんたく』?」

恵里「沖縄では こんなふうに楽しく おしゃべりする事を『ゆんたく』と。」

容子「『ゆんたく』か いいね!」

真理亜「あの! 盛り上がってるところ 申し訳ないんですけど。」

恵里「うるさかったですか? すみません 容子さん 小さい声で しゃべろう。」

容子「そうだね。」

真理亜「そうじゃないでしょう? どうして ここへ来て 小さい声で しゃべらなくては いけないの? 私に分かるように説明して下さい。」

恵里「『どうして』って… ねえ!」

容子「ねえ!」

真理亜「わからないんですけど それでは。」

恵里「何ていうんですか 感謝してます。」

真理亜「『感謝』だ?」

恵里「真理亜さんには 厳しく言って頂き 勉強になり ありがたいと思って。」

容子「今どき そういうふうに してくれる人 いないからねえ。」

恵里「はい。」

真理亜「勘違いしないでほしんだけど! あんたのためを思って アドバイスなんか した事ないわ。」

恵里「え?」

真理亜「あんた見てると 腹立つの! だから 言ってるだけ。 いらいらするの! 分かった?」

恵里「すみません。」

真理亜「このアパートは プライバシーが守られていたはずなのに 一体いつから こんな。」

容子「ねええ これ おいしいよ ホラ!」

真理亜「ん?」

容子「おいしいでしょ?」

真理亜「おいしいわよ!」

容子「ホラね!」

真理亜「何が『ホラ』なのよ!」

恵里「真理亜さんも パジャマ着て 『ゆんたく』しましょうよ。 リラックスできますよ。」

真理亜「ゆんたくも リラックスも したくないの 私は!」

ゆがふ
店前

恵里が『ゆがふ』で お昼の営業を 始める日が やってきました

恵里「文也君 いよいよさぁ 私 頑張るからね。」

文也「沖縄料理か…。」

店内

(戸が開く)

兼城「早いね。」

恵里「おはようございます!」

兼城「おはよう いよいよだね。」

恵里「よろしくお願いします!」

(戸が開く)

恵里「あれ?」

恵達「手伝いにきた。 バイト 休んだから。」

恵里「恵達…。」

恵文「お父さんも いるよ。 今日は 初日という事で 特別に 三線の生演奏つきさ。」

恵里「ありがとう!」

(戸が開く)

恵里「あ?」

兼城「あ?」

恵里「いらしゃいませ!」

黒島「すみませんでした!」

45話

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