2001年5月25日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】47話のネタバレです。
現在は(2020年11月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
突然、父・恵文が一風館にやってきました。恵里が心配で見に来たというのです。弟・恵達と恵文の歓迎会が開かれようとしていた夜、母・勝子まで現れました。翌日、古波蔵(こはぐら)家の主催で一風館の住人を招待して、恵里の誕生会が開かれました。「子どもたちは古波蔵家の宝物、よろしくお願いいたします」と頭を下げる両親に心を打たれ、恵里は恵文の三線(さんしん)に合わせて、琉球舞踊を披露します。
47話ネタバレ
連続テレビ小説 ちゅらさん 第47回 「東京ゆんたく」
一風館
勝子「じゃ 行ってくるね。」
恵里「行ってらっしゃい。 容子さん 母を よろしく お願いします。」
容子「はい 任せといて。」
勝子「生意気 言って。」
恵達「行ってらっしゃい。」
勝子「うん 行ってくるね。」
恵文「あ~あ。」
勝子「文ちゃん。」
恵文「はい 何でありますか?」
勝子「一緒に行く?」
恵文「え! いいの?」
勝子「いいよ 両手に花さぁ。 どう?」
恵文「ハハハハハ はい! (素通りする二人w) あら。」
勝子「何してるの?」
恵文「いやいや ハハハハハ じゃあね。」
マンデリン
恵里「しかし 思いっきり 言われたねえ 昨夜は…。」
恵達「悔しいよなぁ この年になって 親に 言われっぱなしだもんなぁ。 しかも 完ぺきに 向こうが 正しいんだから 嫌になるよ。」
恵里「え?」
恵達「だから バイト 増やして お金貯めて 1回 沖縄 帰るよ。 それで また 来るさ。」
恵里「そう。」
恵達「うん。」
恵里「お母さん 昨夜 気にしてたさぁ。」
恵達「何を?」
恵里「『あんたに 言いすぎたかな』って 『恵達は 難しい』って。 『小さいころから 大人びていて 楽な子供だったけど 余り 怒った事なかったから かえって 難しい』って…。」
恵達「そう…。」
恵里「あんたは 何か言われると黙るし 思った事 言わないっていうか そうとこ あるでしょう?」
恵達「あのねぇ 悪いけど 俺が普通なの。ね。 うちの家族が変なわけさぁ。 皆 思ったこと ポンポン 口に出して 言うだろ? 分かる?」
恵里「そう?」
恵達「そうなんです。」
恵里「そうかな?」
恵達「そうだよ。」
恵里「そうか…。」
恵達「ま 俺は そういうタイプじゃなくて よかったと思ってるけどね。ロックやっていくには うちの家族みたいな人には 無理なわけよ。」
恵里「何で?」
恵達「あれはさ 何ていうか 内に秘めた思いを 爆発させるもんだからさ。」
恵里「はあ。」
恵達「だから 古波蔵家の面々には 無理なわけよ。 分かる?」
恵里「何となく…。」
恵達「ま いいや とにかく 行ってくるわ。」
恵里「何のバイト 捜すの?」
恵達「そうだね 気分としては 額に汗して働くヤツ。」
恵里「その細い腕で?」
恵達「うるさい!」
恵里「あ そうだ 昨日 私が言った事だけどさ。」
恵達「何だっけ?」
恵里「あんたは 私の事 気にして 来てくれたんじゃないかなってさ。」
恵達「そんなわけ ないでしょう? 何で俺が 姉え姉えのために 自分の人生 変えるわけさ。」
恵里「そうか そうだよね。 いくら 美人の姉え姉えでもね。」
恵達「ま 確かに チョットは 心配だった。 そんな ロクに 家出も 1人で できない姉え姉えだから。」
恵里「うるさいなぁ。」
恵達「俺は1人でやったからよ。」
恵里「うるさい 早く行きなさい!」
恵達「はいはい 行ってきま~す。」
ゆがふ
兼城「へえ お母さんも 来たの?」
恵里「はい 後で あいさつに来ます。 よろしく お願いします。」
兼城「はいはい 仲のいい家族だねぇ。」
恵里「はい 家族が 私の自慢ですから。」
兼城「へえ 沖縄の子だねぇ。」
恵里「うちのお母さんは きれいだから 好きにならないで下さいよ。」
兼城「はいはい。」
恵里「ハハハハハ。」
(戸が開く)
恵里「いらっしゃいませ! 来てくれたんですね?」
真理亜「そうか あんたが作るの?」
恵里「チョット 待って下さいよ。 失礼しちゃうなぁ。」
兼城「食べてって 真理亜さん。」
真理亜「(ため息) 一番 失敗しなそうな料理。」
恵里「何ですか それ…。」
兼城「何だったかな?」
恵里「考えないで下さい 店長も。」
兼城「どうも すみません。」
(戸が開く)
恵里「いらっしゃいませ! あれ? 昨日も いらして 頂きましたよね?」
OL「はい。」
恵里「どうぞ どうぞ。」
OL「会社 近いんですけど 沖縄料理って 余り 食べたこと ないし ヘルシーっぽいし 安いから 皆に教えて 連れてきたんです。」
恵里「ありがとうございます。 これからも よろしくお願いします。 こちら メニューです。」
兼城「これが 口コミというヤツかねぇ。」
(戸が開く)
恵里「いらっしゃいませ!」
兼城「なんか 忙しくなりそうだね。」
バイト中の恵達
作業員「にいちゃん 頑張るねぇ 細い腕で…。」
恵達「ありがとうございます。」
作業員「ほれ。」
恵達「あ! どうも。」
作業員「バイト代 何に使うんだい?」
恵達「田舎 帰ろうと思って 飛行機代 稼がないと。」
作業員「ほ~う 田舎 どこだ?」
恵達「沖縄です。」
作業員「そりゃ また 遠いなぁ。」
恵達「はい また すぐ出てくるんです。」
作業員「ん?」
恵達「訳 分かんないですよね。 でも そうしないと 家族の一員でいられないんですよ。」
作業員「うん。」
ゆがふ
店の前
恵里「ありがとうございました!」
店内
恵里「今日は 昨日より お客さん 増えましたね。」
兼城「そうだねえ よかったね。」
恵里「はい。」
真理亜「ねえ。」
恵里「はい?」
兼城「ん?」
真理亜「1人で来てた女 いたでしょう?」
恵里「ええ ああ 眼鏡かけた?」
真理亜「よく 来るの?」
兼城「初めてだねぇ。」
真理亜「あ そう…。」
兼城「何で?」
真理亜「いや 仕事中の顔だなぁと 思ってね。」
恵里「仕事中? どんな顔ですか?」
真理亜「ああいう顔よ。 じゃ ごちそうさま。」
真理亜「だから何?」
恵里「どうでした?」
真理亜「何が?」
恵里「いや『何が』って 今 食べたものですよ。」
真理亜「ああ… まあ いいでしょう。」
恵里「『まあ いいでしょ』…。 ありがとうございました!」
兼城「面白い子だね。」
恵里「そうですよねぇ 私 大好きです 真理亜さん。」
一風館
勝子「デパートが いっぱい あるんだねぇ。 楽しかった。」
容子「楽しかったねぇ。」
勝子「ねぇ 文ちゃん?」
恵文「は~い 楽しかったですねぇ。」
グアテマラ
(ノック)
勝子「あ いらしたんですねぇ。」
真理亜「え?」
恵文「真理亜さん 行きましょう ね。」
容子「行こう ほら。」
真理亜「どこに? いいです 私は…。」
恵文「まあまあ そう言わずに…。」
真理亜「いや まあまあじゃなくて。」
容子「は~い。」
真理亜「管理人さんも 行くの?」
みづえ「私も お誘い頂いたの。 洋服 これでいいかしらね?」
真理亜「はあ。」
勝子「恵達。」
恵達「あ ただいま。」
恵文「『ただいま』じゃないよ 行くよ。」
恵達「は?」
勝子「今日は 何の日ね? 恵達。」
恵達「え? ああ!」
ゆがふ
恵里「ありがとうございました!」
兼城「恵里ちゃん 疲れてないね?」
恵里「大丈夫です 若いですから。」
兼城「そう。」
(戸が開く)
恵里「いらっしゃいませ!」
容子「どうも…。」
恵里「あれ? どうしたの? 管理人さんまで。」
勝子「あ 店長さんですか?」
兼城「は。」
勝子「あの 私 古波蔵恵里と恵達の 母で ございます。」
兼城「あ どうも 兼城です。」
勝子「大変 お世話になりまして…。」
兼城「いやいや とんでもない 頑張ってますから 恵里ちゃんは。」
勝子「ありがとうございます。」
恵里「どうしたの? 皆で…。」
勝子「『どうしたの』じゃないでしょう」今日は 何の日?」
恵里「ん?」
兼城「今日は 沖縄が 本土に 復帰した日ですよねぇ。」
恵里「あ 私の誕生日だ。」
容子「恵里ちゃん 年ごろの女の子が 自分の誕生日 忘れちゃダメだよ。」
恵里「そうですよねぇ。」
恵文「ということでパ~ッと宴会さ!」
兼城「じゃ 皆さん 座って。」
恵文「座ろう 今日は 店長のオゴリだよ。」
兼城「は? …ま いいですよ。」
(一同歓声)
一風館
柴田「ただいま。 ん? 何だ? この静けさは…。 この空気 あの日に 似ている。 あの日曜日 寝坊して 遠足の 集合時間に遅刻していった あの 誰もいない学校に 似ている…。」
ゆがふ
恵里「パジャマ?」
勝子「うん。」
恵里「かわいい! ありがとう。」
勝子「そう よかった。 なんか 変ですけど 皆さんにも あるんですよ。 そんな高いもんじゃないけど あっても 困らないでしょ? 容子さんと一緒に選んだの ね。」
容子「ええ 女の子は 女の子 男の子は 男の子で おそろいなの。」
恵里「すご~い。」
勝子「これ 管理人さん。」
みづえ「私も 頂けるの?」
勝子「はい もちろうんです。」
みづえ「まあ ありがとう。 プレゼント頂いたのなんて 何十年ぶりかな。」
勝子「え~と 真理亜さん どうぞ。」
真理亜「ああ どうも。」
容子「たまには そういうのも いいと思うよ。」
みづえ「かわいいですね ホントに。」
恵里「管理人さん 似合いますよ きっと。」
勝子「店長さん」
兼城「はい。 うれしいな いや もう何年も この恰好で 寝てたから。 あれ? 男は おそろいですよね ということは 私と恵達君と。」
勝子「はい。」
(戸が開く)
柴田「やっぱり いた。 なんか 思わないですか? 1人 足りないなあとか あいつは どうしたんだろうとか もう少し 待ってみようかなとか。」
容子「何言ってるの? 訳 分からない。」
兼城「こいつと おそろいですか?」
勝子「はい。」
兼城「容子さんとが よかったなぁ。」
柴田「何の話ですか?」
勝子「あの どうぞ。」
兼城「パジャマ。 プレゼントって。」
柴田「え?」
恵文「え~ 皆さま。 本日は 古波蔵恵里バースデーパーティーに いらして頂き 誠にありがとうございます。」
柴田「あ 恵里さんの? おめでとうございます!」
恵里「ありがとうございます。」
恵文「私と家内は 明日 惜しまれつつも 東京を離れ 沖縄に帰ります。」
恵里「え?」
恵文「これからも 恵里と恵達を どうか どうか よろしくお願いします。 2人は まだ若く いや というより まだ 幼く 皆様にご迷惑や ご心配を おかけすると思いますが 温かく見守ってやって頂きたい。」
恵文「そう お願いいたします。 この2人は 古波蔵家にとって 宝物であります。 …どうか どうか よろしく お願いいたします。」
(拍手)
恵文「ありがとうね というわけで 恵里さん。」
恵里「え?」
恵文「1曲 踊ろうかね?」
恵里「え~…。」
(拍手)
恵里「じゃ 恥ずかしいけど あい!」
(三線)(歓声と拍手)
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