2001年6月4日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】55話のネタバレです。
現在は(2020年12月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
連日、病院のナースステーションに出向き、看護師の聡子に教わりながら、島田を看護する恵里。ある日、退院する子どもを笑顔で見送る看護師たちの姿に心を打たれ、看護師になろうと決意します。少女の頃、小浜島で和也の死に接したことや「命は宝(ぬちどぅたから)」というおばぁの言葉を思い出し、天職を得た気持ちでした。看護大学受験という人生の方向が見え始めたとき、恵里は大学病院の廊下で大人になった文也と再会します。
55話ネタバレ
連続テレビ小説 ちゅらさん 第55回 「太陽(てぃだ)、見つけた!」
同じアパートに住む 島田さんが 突然 倒れ
恵里は 毎日 看病に励む事に なったのでした。
ところが 薬を取りにいった病院で 恵里は 文也君と またも すれ違い。
ああ 2人は いつになったら 会えるのかねぇ
北栄総合病院
受付
恵里「あ すみません。」
聡子「ああ あなたか…。」
恵里「はい。」
聡子「どう? 具合は?」
恵里「はい。 やっと 薬をのむように…。 いろいろ ありがとうございました。
聡子「いえいえ どういたしまして。」
恵里「はい それで 治りかけの時期に 油断したらいけないかな と思って。」
聡子「そうね。」
恵里「はい。」
看護婦「16号室の山田さん 急変。」
聡子「チョット 待っててくれる? ね。」
恵里「あ はい。」
廊下
聡子「大丈夫ですからね。 大丈夫ですよ。 大丈夫ですからね。」
一風館
ブルウマウンテン
(ノック)
真理亜「チョット! 居るんでしょう? 開けなさいよ。」
(ノック)
真理亜「居ないなら居ないって 言ってよ。 それならそれで 私も助かるし 文句言われなくて すむからさ。」
島田「居ない。」
真理亜「居るでしょ やっぱり。 開けなさいよ!」
島田「何かな?」
真理亜「薬の お時間ですけど。」
島田「なんで?」
真理亜「『なんで』って アイツに頼まれたに 決まってるの。」
島田「いいんだ 薬は…。」
真理亜「『いい』って… いや 別に 私も いいけど あんたが どうなろうと。 でも のまないと また 私が ブチブチ言われるんだからさ。」
島田「のんだって言っとけば いいよ。」
真理亜「あ そうか。 じゃ 確かに 私は 言ったからね。 薬だって 言ったからね。」
島田「ああ 聞いた。」
真理亜「うん でもさ これは 忠告だけどさ。 薬 のんで とっとと 治した方が いいよ。 別に 心配して言ってる訳じゃないんだけど アイツ 治るまで ず~っと やってくると思うわ。」
真理亜「しつこいよ きっと。 アイツはね 好きなんだから こういうのが…。」
島田「『好き』?」
真理亜「あんたを 看病し始めてからさ イキイキしちゃってんだからさ その辺 ピョンピョン 飛びはねながら 歩いてるわよ。 あんたが 薬 のまなかったりすると 泣くよ アイツ。」
回想
恵里「『死にたい』なんて 言わないで下さい」
回想終了
真理亜「子供みたいに 大粒の涙 流して泣くよ。 後味悪いよ~。『どうしてですか 島田さん 薬 のまないと ダメさぁ』」
真理亜「とか言って。 分かった?」
島田「まるで 脅迫だな。」
真理亜「じゃ ちゃんと のんでよね 私は 言ったからね。」
島田「彼女は… 何者なんだろうか?」
真理亜「いや しいて言うなら 宇宙人かな。」
島田「宇宙人?」
真理亜「またの名を 悪魔。」
北栄総合病院
看護婦「すみません。」
聡子「あ…。」
恵里「どうも。」
聡子「まだ 居たんだ?」
恵里「お話 まだ 伺ってなかったので。」
聡子「あ そうか ごめんね。 ホント ごめんね。」
恵里「大変なんですねぇ お仕事。」
聡子「うん まあね。 でも 今日は これでも 静かな方よ。」
恵里「え? そうなんですか?」
聡子「あ それで 何だっけ?」
恵里「あの… 島田さんの事ですけど。」
聡子「ああ 注意する事だったわよね。」
恵里「はいそうです。」
聡子「じゃ… そうねぇ。」
恵里「あの チョット 待って下さい。(メモを準備する)お願いします。」
看護婦「下柳さん!」
聡子「はい。 あ ごめん。 チョット 待っててね。 はい?」
看護婦「おかしくないですか?」
聡子「そうね あの部屋に行って バイタルサイン チェックしてみて。」
看護婦「はい。」
帰路
恵里は看護婦さんたちの 働く姿に 確かに 何かを 感じたのでした。
…それは 恵里の見た事のない世界でした
止まっている自転車にぶつかる恵里w
一風館
ブルウマウンテン
薬を飲む島田
(ノック)
島田「はい。」
恵里「遅くなって すみません。」
島田「いやいや あの…。」
恵里「お邪魔します。 ちゃんと 薬 のんで下さった?」
島田「ああ。」
恵里「そうですか よかった。 胸の検査も ちゃんと 受けて下さいね。 痛みが なくなったからって 油断は 禁物なんですよ。」
島田「誰が そんな事 言ったの?」
恵里「看護婦さんです。 あ そうだ 島田さん 病院で働いてるでしょ? 看護婦さんて 大変ですねえ。」
島田「そう…。」
恵里「私 見たことなかったんですよ 看護婦さんの仕事なんて。 生まれた小浜島は 診療所しかなかったし 那覇に 移ってからも誰も 入院とか うちの家族 したことなくて…。」
島田「ああ そう。」
恵里「いやぁ びっくりしました。 大変だなあ スゴイ仕事だと思って。」
島田「まあね。」
恵里「ね そう思いますよね。 これで よしと…。 あ じゃ 私 夕飯 作ってきますので。」
島田「いや あの…。」
恵里「あ じゃ… 島田さん お薬 のんで 下さって ありがとうございます。」
島田「あ いやいや。」
恵里「病気を治す気に なったんですね。」
島田「うん。」
恵里「じゃ…。」
島田「え? いや あのね おい チョット…。 あ~あ やれやれ。」
マンデリン
夕食の準備をする恵里
夕飯の匂いに釣られてやってきた真理亜w
恵里「あ…。 真理亜さ~ん。 お薬 ありがとうございました。」
真理亜「いいえ どういたしまして。」
恵里「あの 夜なんですけど。」
真理亜「嫌よ。」
恵里「そんな… だって…。」
真理亜「(ため息)」
恵里「あ お願いできるんですね。 ありがとうございます。」
真理亜「それ… 何?」
恵里「これですか?」
真理亜「いや 別に 聞いてみただけよ。」
恵里「これはですね。 真理亜さんの分も ありますよ。」
ゆがふ
兼城「へえ よくなってきた?」
恵里「アーサー汁が 効いたみたいですよね。」
兼城「そうかぁ 沖縄料理は 命薬(ぬちぐすい)というからね。」
恵里「そうですよね おばぁとか 料理出す時 必ずそう言います。『ヌチグスイだよ 食べなさい』って。」
兼城「でしょう?」
柴田「あの… ヌチグスイって 何です?」
兼城「あのさ 漢字で『命薬』と書いて ヌチグスイと読む訳さ。『体にいいから 食べなさいよ』という事さ。『命の薬になるからよ』って。」
柴田「薬?」
兼城「そう言って ひと言添えた物を 出されて食べれば 体もよくなる。」
柴田「なるほど。」
兼城「病気を治すのは そういった人の優しささ。」
恵里「そうか… そうですよねぇ。」
兼城「病院の薬でも 同じだと思うよ。 飲んで効くと思わなかったら よくならないさ たぶん。」
恵里「ああ そうか…。」
柴田「あの 僕は 製薬会社に勤めてるんですけど すべてが そうだと思われてしまうと チョット…。」
(戸が開く)
兼城「はい いらっしゃい。」
恵里「いらっしゃいませ 黒島さん。」
黒島「どうも 友達 連れてきた…。 皆 八重山の仲間です。」
恵里「そうですか。 いらっしゃいませ。 どうぞ こちらに。」
一風館
廊下
容子「え…? 私が?」
真理亜「アイツから 頼まれた。『容子さんに お願いしてくれ』と。」
容子「なんで 私?」
真理亜「分からない。 私には アイツの考えてる事は サッパリ…。」
容子「でもさ 私 こないだ チョット ひどい事 言い過ぎたの。」
真理亜「そうなの? ごめんね。 私 忙しいから とにかく お願い。」
容子「え~。」
例のごとくコケる容子w
容子「あ~っ!」
ブルウマウンテン
容子「はい。」
島田「(ため息)」
容子「こないだは ひどい口の利き方して ごめんなさい。」
島田「いや 怒って 当然だよ。」
容子「え? そうよね そうだよねぇ。 あ…。」
島田「あの子… いったい 何者なんだろうかね。」
容子「恵里ちゃん? 沖縄の生んだ… 天然記念物って とこかな? 見てると 飽きないのよね。」
ゆがふ
友人1「うまい。」
恵里「え?」
友人1「ホント うまい。」
黒島「うまいだろ?」
友人2「おばぁの作ったのと同じ味さ。」
恵里「ホントですか~?」
黒島「だろ? だろ?」
恵里「ありがとうございます。」
一風館
恵里「ただいま。」
ブルウマウンテン
恵里「起こさない方が いいよねぇ。 (ため息)なんか 疲れたねぇ。(ため息)」
ダイニング
島田「こんな子 初めてだ…。 何なんだろうねぇ この子は?」
みづえ「そうねぇ まぁ しいて言えば…。 フフフフ。 生まれたままの赤ん坊。」
島田「赤ん坊?」
(2人の笑い声)
北栄総合病院
恵里は それからも 毎日のように 病院に 通ったのでございます。 まるで 吸い寄せらているかのように
看護婦「いいんですか。」
恵里「どうぞ。」
看護婦「頂きます。」
恵里「どうも こんにちは。」
聡子「また あんたか。 今日は 何?」
恵里「特に 聞く事 ないです。 もう。」
聡子「は?」
恵里「それなのに 何で 来て しまったんだろう 私…。」
聡子「は?」
恵里「何ででしょう?」
聡子「知らないわよ まったく。 あ! たっ君 退院ねぇ。 おめでとう よかったわねぇ。」
いい笑顔でした。 元気になって 退院していく人の笑顔。
それを送る 看護婦さんたちの笑顔 恵里は その笑顔を見たのです
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