ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちゅらさん」61話「運命の交差点(あじまぁ)」ネタバレ

2001年6月11日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】61話のネタバレです。

現在は(2020年12月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

あらすじ

7年ぶりに文也と再会した恵里。しかし、募る思いを打ち明けることができないまま、一風館に帰ってきます。翌日、文也の気持ちを確かめようと大学病院を訪れた時、文也が美人の同級生・遥に「結婚の約束は子どもの頃の昔話」と話すのを聞いて、ショックのあまり文也からもらったスーパーボールをなくしてしまいます。恵里は失恋の痛手をバネに猛勉強し、看護大学に見事、合格。4年間の寮生活を始めるため、一風館を去るのでした。

61話ネタバレ

連続テレビ小説 ちゅらさん 第61回 「運命の交差点(あじまぁ)」

北栄総合病院

恵里「あ 大丈夫?」

女の子「うん。」

恵里「あの…。」

文也「僕ですか?」

恵里「文也君でしょう? そうさ 絶対 そうさ。 恵里だよ。」

文也「恵里? 古波蔵恵里?」

恵里「文也君…。」

文也「恵里か! へえ 大人じゃん…。」

恵里「うん。」

文也「そうか…。」

恵里「文也君も 大人さ。」

文也「ああ。 東京に 来てるんだ?」

恵里「うん。」

文也「あ いつだったかな 小浜に行った その時 おばぁに会った。」

恵里「うん 聞いた おばぁに。」

文也「俺さ ここの病院の研修に来てる 医大の学生なんだよね。」

恵里「え?」

文也「恵里は 元気だった?」

恵里「うん。」

文也「お父さんや お母さんや恵達も?」

恵里「うん 元気。」

文也「そう。 恵達は もう 高校生?」

恵里「うん。 恵達はさ ロックやってるんだよ。」

文也「ロック? 恵達が?」

恵里「うん 高校やめて やってる。」

文也「へえ あの低学年の恵達がね…。」

恵里「うん。」

文也「恵里は?」

恵里「え?」

文也「大学生?」

恵里「ううん 大学受験失敗してさぁ。」

文也「そう じゃ 浪人だ?」

恵里「ううん そうじゃなくて。 私さ…。 私… 私…。 私さ…。」

文也「(タイマーの音)あ! いけねぇ ごめん 俺 行かないと。」

恵里「え?」

文也「教授のとこ 訪ねる約束してて 忙しい人で 遅れると怒られる。」

恵里「うん。」

文也「あ そうだ。 これ…。」

恵里「うん じゃ 私も…。 あの ここに住んでる。 電話はなくて 呼び出しだけど 恵達も一緒に 住んでるんだ。」

文也「サンキュー。 じゃ また。」

恵里「『じゃ また…』。」

公園

柴田「あ。 あの…。 あれ?」

柴田「似ている。 あの日の札幌大通り公園 中学3年の夏休み。 ペンフレンドと初めて待ち合わせをした公園の空気に。」

柴田「確かに 俺は 写真を送るのが嫌で 自分で描いた似顔絵を送った。 確かに 実物よりも ちょっとだけ いい男に 描いてしまったのかも。 でも だからといって まったく 気にも留めずに 通り過ぎることはないだろう。」

一風館
ダイニング

みづえ「恵里ちゃん 合格しそうなの?」

島田「普通に考えたら 難しいね。 でも あの子の事は 分からない。」

みづえ「そうよねぇ。」

こける恵里

みづえ「あ!」

島田「勉強のさせすぎかな?」

みづえ「違うわ。 あの顔は 勉強の事じゃない。 ウフフフ 恋の顔よ。」

島田「どうして そんなことが 分かる?」

みづえ「私も 女ですもの。」

グアテマラ

真理亜「え~!」

恵里「そうなんです。」

真理亜「会ったの? え ホントに? 文也君に?」

恵里「はい 会ってしまいました。」

恵達「どこで?」

恵里「病院さ あの病院で実習してる 医大の学生だった 文也君は。」

恵達「へえ…。」

真理亜「会ってどうしたの? どうだった?」

恵里「どうって?」

真理亜「じれったいわね! どうだったのかって 聞いてるの。」

恵里「カッコよかったさぁ 文也君。」

真理亜「それで? それで?」

恵里「それで 会って 『恵里だよ』って。」

真理亜「それから?」

恵里「それから 『元気?』とか『皆は元気?』とか。」

真理亜「ああ イライラするわねぇ! それから。」

恵里「『あの低学年だった恵達が ロックやってるんだよ』とか言って。」

真理亜「どうでもいいのよ そんなことは それから?」

恵達「『どうでもいい』?」

恵里「それぐらい かな?」

真理亜「は?」

恵里「うん それぐらいかな 文也君 用事があったみたいで。」

真理亜「肝心の話は? してないの? してないわけ? 『子供のころの結婚の約束 覚えてる?』って 聞かなかった?」

頷く恵里

真理亜「『私は バカみたいに ず~っと そう信じてた』と言わなかった?」

恵里「『バカみたいに』って 何ですか。 言ってません。」

真理亜「なんで? なんでよ? バカ!」

恵里「『バカ』って。 言えなかったんです。 なんか もう 頭 混乱するし ドキドキするし 言葉なんて もう まともに出てこなかった 何も言えなかったんですよ。」

真理亜「な~んだ ベラベラベラベラ しゃべるのに バカみたい ホントに。」

恵里「7年ぶりなんですよ いきなり ずっと会いたかった人と 突然 心の準部もなしに 出会ってしまったんですよ。 そういう時の 人間の気持ちを 考えてみてくださいよ。」

真理亜「考えられないわよ そんな人の気持ちなんて…。」

恵里「なんでですか? 人の気持ちを 考えるのが 作家でしょう? それが 仕事でしょう?」

真理亜「ん?」

恵達「そうれは そうだな。」

恵里「でしょう?」

真理亜「私はね 興味があるのよ その文也君に。」

恵里「『興味』?」

真理亜「そうよ あんたが 後生大事に 胸にしまっていた その約束をさ 向こうが覚えているのかどうか 信じているのかどうか そこに 興味があるの。」

恵里「覚えてますよ。」

真理亜「分かんないでしょ! その話 してないんでしょ! だったら そんなの分からない! もう なんなの!」

恵里「そうですけど そんなに 怒らないで下さいよ。」

真理亜「怒るわよ!」

恵達「で どうだったの? 会う約束とか しなかったの? 電話番号 交換したりとかさ。」

真理亜「あんた 冷静ね いつも。」

恵達「お陰さまで そうせざるを えない状況で 育ってきたので。」

真理亜「なるほど 大変ね あんたも。」

恵達「はい。」

恵里「次に会う約束は してないけど…。」

恵達「しなかったたわけ?」

恵里「でも 文也君 最後に 『じゃ また』って 言ってたさぁ。 それって…。」

真理亜「誰にでも言うのよ。 死んでも 二度と会いたくない 人間以外にはね『じゃ また』と。」

恵里「あ!」

恵達「へえ…。」

メモを奪う真理亜w

恵里「チョット! 何するんですか?」

真理亜「確かめるのよ。」

恵里「チョット やめて下さいよ もう。」

真理亜「気になるのよ! 気ち悪い寸止め しなでしょ!」

恵里「そんなこと言ったって もう。」

真理亜「それ ちょうだい!」

容子「あ やっぱり ここにいた。」

恵里「容子さ~ん!」

容子「え? なに…?」

ダイニング

容子『え~!』

みづえ「いいわね 若いって。」

島田「若いさあ 管理人さんは。」

みづえ「あら! フフフフフ。」

グアテマラ

容子「はあ そうだったんだ。 何も 言えなかったんだ。」

恵里「はい。」

真理亜「バカでしょう? ふだん 人の何倍も ずうずうしいくせにさぁ。」

恵里「ひど~い。」

真理亜「悪いけど ひどくないわよ 全然。」

容子「でも そんなもんかも… いざとなればさぁ。」

恵里「そうなんです。」

恵達「じゃ 僕は そろそろ。」

容子「あ ダメ チョット 待って。 話があるの 恵達君にも 関係あるから。」

恵里「何です?」

容子「私 あのね 出張で沖縄行ってたの。」

恵里「え?」

容子「それで 古波蔵家に お邪魔したの。 それでですね 恵里ちゃんに 預かってきたものがあるの。 はい『これを学校のお金にしなさい』って。」

恵里「え?」

恵達「あ… すげえ!」

恵里「どうしたんだろ? こんなお金。」

ダイニング

恵里と恵達『え~! 兄い兄いが?』

沖縄

古波蔵家

勝子「そうだよ 笑ってしまったさ 皆で。『初めて 恵尚が 古波蔵家の役に立ったねえ』って。」

東京

一風館

恵里「ありがとう ありがとう お母さん ホントに ありがとう。」

沖縄

古波蔵家

勝子「私じゃないよ 兄い兄いに 感謝しなさい。 それから 恵里 容子さんにも 感謝しなくちゃ ダメだよ。 出張とか言ってるが わざわざ あんたの事 心配して来てくれたんだよ。」

東京

一風館

勝子☎『あんたは ホントに いい人に 囲まれて 幸せなんだよ。』

沖縄

古波蔵家

勝子「それを ちゃんと かみしめないと いけないよ。 …そう。 分かってればいいさ。 …え? 『会った』って 誰に? 『え~っ!』」

東京

一風館

恵里「会ってしまったさぁ! お母さん 会ってしまった。」

上村家
文也の部屋

(ノック)

文也「はい。」

静子「帰ってたの?」

文也「ああ。 あのさ お母さん。 今日ね 恵里に会ったんだ。」

静子「恵里?」

文也「小浜島の。」

静子「え… ああ 恵里ちゃん?」

文也「うん。」

静子「東京にいるの?」

文也「うん そうみたい。」

静子「ふ~ん。」

文也「あ ごめん。 小浜の話は 余り 好きじゃなかったよね。」

静子「ううん 元気だった?」

文也「うん 余り 話せなかったけど…。 あ 恵達も一緒に 東京に いるみたい。」

静子「へえ 皆 大きくなってるんだろうね。」

文也「うん…。」

静子「あ すぐに 晩ご飯の支度 するからね。」

回想

恵里「はい お守りさぁ 『見んさ~織り』っていうのさ」

恵里「『見んさ~織りの』のさぁ 5つと 4つはねぇ 『いつの世までも一緒に』という意味さぁ」

回想終了

一風館
マンデリン

恵達「幸せだねえ。」

恵里「いいさぁ。」

恵達「いいけどさぁ。」

そう… 恵里は 幸せでした。 文也君と会えたことだけで この時は 十分幸せだったのです

62話

モバイルバージョンを終了