2001年7月2日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】79話のネタバレです。
現在は(2020年12月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
恵里の勤める内科病棟に文也と恋敵の遥が配属され、動揺した恵里はミスばかりしてしまいます。一方、弟・恵達は音楽プロデューサーの申し出を受け、ソロデビューすることを決意します。そんな恵達の姿や周りの励ましに勇気を得て、恵里はついに思いを文也に伝えますが、突然の告白に文也は戸惑うばかり。傷心の恵里を真理亜が小浜島への旅に誘います。その頃、文也の手もとに恵里がなくした思い出のスーパーボールが偶然戻ります。
79話ネタバレ
連続テレビ小説「ちゅらさん」79話「ガジュマルの樹の下で」ネタバレ
北栄総合病院
ナースステーション
文也「おはようございます。」
遥「おはようございます。」
聡子「ああ 今日からね。」
文也「はい 今日から 内科に来ることになった 上村文也です。 どうぞ よろしくお願いします。」
(拍手)
一同「よろしくね。」
遥「西宮 遥です。 よろしくお願いします。」
一同「よろしく。」
(拍手)
内科病棟
恵里「大丈夫ですか?」
安藤「大丈夫よ。」
文也「おはようございます。」
遥「おはようございます。」
器具を落とす恵里
恵里「あ!」
文也「大丈夫?」
恵里「はい すみません。」
恵里は 動揺してしまったのか。 私が 余計な事を言ったのかねぇ。
文也君が 同じ内科に来てからの 恵里は ずっと こんなでした。
全然 ダメでした
患者1「あれ? 古波蔵さん この薬 いつもと 違うよ。」
恵里「あ! 間違えました!
恵里「大丈夫? きつくないですか?」
患者2「大丈夫です。」
恵里「あ 聴診器…。」
ナースステーション
奈々子「何なのよ いったい!」
恵里「すみません。」
奈々子「最悪ね! イージーミスばっかりで。 何度もいうけど あなたが そんなだと 私の指導力が問われるのよ。 しっかりしてよ 頼むからさぁ。」
恵里「はい すみません。」
聡子「古波蔵さん。」
恵里「はい。」
聡子「何か プライベートで悩みでもある?」
奈々子「そうなの?」
恵里「いえ そんなもの ありません。」
聡子「だったら もっと集中しなさい。」
恵里「はい すみません。」
文也「あの すみません。」
聡子「何か。」
文也「この 506号室の 山崎さんなんですが…。 酸素3リットル セキュレーション99%なので エアウェイを抜こうと思いますが…。」
休憩室
祥子「大丈夫?」
恵里「うん。 ああ 情けないねぇ。」
祥子「そんなことないけど。」
恵里「情けないさぁ。 自分でも このままじゃ いけないと思う。 仕事な訳だから… 命 扱ってる仕事だし…。 分かってるんだけどさ… ああ 何 オロオロしてるんだろ 私…。」
祥子「好きだからでしょ?」
恵里「え?」
祥子「う~ん 私が同じ立場でも 普通じゃ いられないと思うな。 でも…。 上村先生 チョット 恰好いいよね。」
恵里「え? ホントに? やっぱり そう思う? ヤダ もう…。」
祥子「は?」
恵里「やっぱり そう思うよねぇ。 当然だよねぇ だって 子供のころから 文也君はさあ。」
祥子「何 うれしそうな顔してんの? 自分の男でもないのに ノロケないで。」
恵里「祥子ちゃん 一応 私 年上だけど。」
祥子「関係ない 同期だから。」
恵里「はい。」
祥子「もう… しっかりして。」
恵里「すみません。」
本当にねえ しっかりしないとね 恵里
一風館
マンデリン
一方 恵達も ウジウジして 悩んでいたのでございます。
この姉と弟は 不思議だねぇ。 絶好調の時も 一緒 絶不調の時も一緒…。
そして ウジウジと悩んでいるのも 一緒。 まるで 双子だねぇ
恵里「ただいま…。」
恵達「お帰り。」
恵里「ただいま…。 どうかした? 恵達。」
恵達「え? あ 別に…。 そっちこそ どうかしたの?」
恵里「私? いや 別に…。」
恵達「そう? …あ そうだ。」
恵里「ん?」
恵達「これ これ 来てたよ。」
恵里「ん? あ?『結婚しました~』?」
(ノック)
誠「恵里!」
琉美子「恵里!」
恵里「琉美子 誠…。」
琉美子「新婚旅行さぁ ね?」
誠「おう。」
恵達「新婚旅行? ここに?」
琉美子「は?」
恵里「え?」
琉美子「まさか… 明日 成田から行くの カナダに。」
恵里「あ そうなんだ。」
琉美子「ね?」
誠「おう。」
恵里「ていうか 何? おめでとう!」
琉美子「ありがとう。」
恵里「驚いたさぁ もう。」
琉美子「そういう事になったわけ ね?」
誠「おう 捕まってしまったさぁ。」
琉美子「何て?」
誠「いや 何でもないです。」
恵里「はいはい 座って座って。 遠慮しないで 誠も 早く。」
グアテマラ
琉美子「まったくね 世の中で 私ぐらいのもんだよ。」
恵里「何が?」
琉美子「新婚旅行に 行く前にさ 新郎が 昔ほれてた女の所を 尋ねるなんてさ 私くらいだよ。」
恵里「はあ…。」
琉美子「そう思いますよね?」
真理亜「え? ああ まあ そうかもね。」
琉美子「そうですよね。」
恵里「ハハハハ で 何? 顔 見せに 来てくれたの?」
琉美子「うん 恵里 きっと忙しくて 沖縄へ 帰ってこられないから『こっちから 行こう』って 決めてたの 最初からね。」
恵里「琉美子… ありがとう。」
琉美子「それにさ 私も誠も どっか 東京には つらい思い出 あるからさ 2人で 来たかったの。『どうだ 私たちは 幸せになってるぞ』って 東京に 見せたかったの。」
恵里「そうかぁ。」
琉美子「こないださ 恵里の家にも あいさつに行った。 その時 聞いたよ 例の文也君 同じ病院で 働いてるって?」
恵里「ああ うん。」
琉美子「まだ 何も言いだせないんだって?」
恵里「うん…。 え? 誰が 言ったの? そんなこと。」
琉美子「あんたの兄い兄いさぁ ゴーヤーマンの…。」
恵里「おしゃべり。」
琉美子「何とかしてもらえないかな 恵里。 あんたが いつまでも そうやってると 誠が あんたの事 いつになってもあきらめない…。」
恵里「は?」
琉美子「だから 勇気出して 捕まえなさい。 あんなに 好きだったさぁ あんた。」
恵里「うん。」
琉美子「私は ちゃんと 捕まえたよ。 それが 沖縄の女だよ 恵里。」
琉美子「だらしないですよねぇ。」
真理亜「うん だらしない!」
マンデリン
誠「ここが 恵里の部屋か…。」
恵達「は?」
誠「違う女と結婚して やっと 入れるとはな 皮肉なもんさ。」
恵達「はあ…。」
誠「久しぶりに見たけどよ やっぱり いい女だな 恵里は。」
恵達「そうですかね~? でも 先輩 新婚なんでしょ? そんなこと言ってて いいんですか?」
誠「バカだな 後輩。」
恵達「え?」
誠「お前の姉え姉えはさ 俺にとっては アイドルさ。」
誠「アイドル?」
誠「アイドルさ そういうのと同じさ いくら結婚したって アイドルを 好きな気持は全然変わらんだろう。」
恵達「はあ 分かったような 分からんような…。」
誠「そうだ 聞いたよ そろそろ デビューするんだってな? おめでとう。 カッコいい! 後輩。」
恵達「え? 誰に 聞いたんですか?」
誠「お前の兄い兄いさぁ あの ゴーヤーマンの…。」
恵達「おしゃべり。」
誠「お前さ 那覇北の皆 そして 沖縄の皆が 応援するから…。 俺も 鼻が高いしよ 頑張れ 後輩。」
恵達「はあ ありがとうございます。」
誠「ここが 恵里の部屋か… 結婚する前に 入りたかったなぁ。」
恵達「は?」
北栄総合病院
恵里は 朝早く もう一度 誠と琉美子に『おめでとう 行ってらっしゃい』と言って 仕事に出かけましたが…
恵里「は? チョ チョット 何やってるの?」
琉美子「あ 恵里。」
誠「恵里 お前の王子様は どこに?」
恵里「え? 何で?」
琉美子「私も 会ってみたくてさ。」
恵里「何言ってる? やめて ダメさ。」
琉美子「そう?」
誠「ま いっか。 会ったら 何か 一回言ってしまいそうだ…。」
恵里「え?」
琉美子「誠が 恵里に 最後に ひと言 言いたいことが あるからって。」
恵里「何?」
誠「お前 ウジウジしてるみたいだな 恵里。 まだ 間に合う 籍 入れてないし。」
恵里「は?」
琉美子「何よ? それ。」
誠「いや 冗談。 お前が ちゃんとしないと この幸せな 若い新婚家庭を 壊すことになるんだよ お前。」
恵里「はあ?」
琉美子「だから 何よ? それは。」
誠「冗談だってば。 俺が言いたいのは。」
琉美子「恵里 勇気を出して。 沖縄の女でしょう? 恵里は…。」
恵里「うん…。」
誠「そうさ そうしないと…。」
琉美子「もう 黙ってなさい あんたは。」
誠「はい…。」
琉美子「じゃ 行ってくるね 恵里。 ほら 行くよ。」
誠「バイバイ!」
恵里「ありがとう…。」
内科病棟
恵里「あ しまった!」
遥と衝突する恵里
恵里「ごめんなさい。」
遥「何なの いったい。」
恵里「すみません。」
遥「いいです。 ねえ… わざと?」
恵里「そんな わざとなんて たまたま…。」
遥「そうじゃない。」
恵里「え?」
遥「わざと 動揺したふりして 上村の気をひこうとしてるわけ?」
恵里「そんな… 私は…。」
遥「いいけど。 なんか そう見える。」
遥「いいって。 急いでるんでしょ? 早く 行きなさいよ。」
恵里「すみません。」
奈々子「どうしました?」
遥「あ いいえ…。 すみません。」
奈々子「これも…そう?」
遥「はい。」
奈々子「何です? これ。」
遥「大学の中庭で 拾ったんです。 なんか まるで 私に『見つけろ』と 言ってるみたいに 転がってて…。 きれいでしょ? なんか 捨てられなくて。」
奈々子「へえ…。」
遥「似合わないですか? 私には。」
奈々子「いや そんなことないけど… 女の子なんだなと思って。」
遥「女の子ですよ 私だって。 ありがとうございました。」
おや… この人のところに あったとはねぇ。 おばぁも 知らなかったさぁ これは どういうことかねぇ。 運命は… どうなってしまったのかねぇ。 近くなったのか 遠くなったのか おばぁにも よく分からんさぁ
80話へ