ドラマダイジェスト

月曜ドラマシリーズ 「ちゅらさん2」5話「太陽(ていだ)のように」

あの恵里が、おばあが、ゴーヤーマンが、お茶の間に戻ってくる!好評を博した連続テレビ小説「ちゅらさん」の続編!

5話ネタバレ

月曜ドラマシリーズ 「ちゅらさん2」5話ネタバレ

1週間ぶりでございますね。 さてさて 先週の おさらいだよ。 訪問看護を始めた恵理は 訪問先で 紺野 渉さん

真知子さん夫婦に 出会いました。

一生懸命 真知子さんの世話をする 恵理でしたが 突然 思いがけない連絡が…

奈々子「『担当替えてくれ』って…。」

さあ どうする? 恵理! 心を落ち着けて チバリヨ 恵理!

北栄総合病院
訪問看護科

奈々子「何か覚えある?」

恵理「いえ…。 看護には 問題なかったはずです 何が いけなかったんだろ…。」

奈々子「何が いけないとか… そういうんじゃないのよ。 きっと。」

恵理「え?」

奈々子「まぁ 病気だし 神経が イライラしてるのも しかたないとは思うんだけど 誰が来ても 気に入らないの…。 文句が言いたいの…。 時々 あるのよ。」

恵理「なるほど…。 イライラするのは しかないですよね。」

奈々子「めげるな。」

恵理「あ… はい。 大丈夫です。」

聡子「…頑張ろう!」

恵理「…はい。」

紺野家

奈々子「彼女に 何か 問題でも ありましたか? 人と人ですから 合う合わないは あると思いますし 好き嫌いも あるとは思います。 ですが もし 看護作業の中で どうしても 許せないとか 問題があるのなら 別ですが もし そうでないのなら 担当を 替える訳には いきません。 ですから 何かあるのなら おっしゃって下さい。」

真知子「分かりました。」

奈々子「…え?」

真知子「もう いいです。 分かりました。」

恵理「すみませんでした。」

恵理「じゃ 血圧 測りましょうね。」

奈々子「じゃ 私は これで 失礼します。 よろしくね。」

恵理「はい。 ありがとうございました。」

一風館
玄関

恵理「ただいま!」

和也「お帰り!」

恵理「あ~ 和也! ただいま! いい子にしてた?」

和也「うん!」

恵理「よ~し。 さぁ…。」

サロン

恵理「ただいま!」

一同「お帰りなさい!」

恵理「うわ~っ。 なんか 今日は 多いですねえ。」

真理亜「多すぎるわよ。 日曜のファミレスみたい。」

柴田「楽しいですよね 日曜のファミレス…。」

真理亜「そういう意味じゃにだろ。」

容子「まあ まぁまぁまぁね。 あんたはさ みんなが居て うれしいのは 分かるけど ホント てれ屋なんだから。」

真理亜「だから!」

容子「え?」

真理亜「…もう いい!」

恵理「あ… 管理人さん。」

みづえ「え?」

恵理「何ですか…。 島田さんですか?」

みづえ「『そう。 フィレンツェから 愛を込めて』」

恵理「うわ~ うわ~。」

文也「すごいねえ。」

祥子「すてき!」

恵理「フィレンツェか… どこねぇ?」

恵達「イタリアだろう。 全く…。」

恵理「何ね 恵達! 姉え姉えに向かって その口のきき方は…。 どうなんなの あんた?! ロックのほうは…。」

恵達「悔しいからって そっちに振るな。」

恵理「何がよ…。」

祥子「すごいんだよ 恵達。 デモテープ 送りまくり オーディション 出まくり。 ねぇ!」

恵達「お~う。 まあ みなぎる創作意欲と いうか… 格好つけずに どんどん 送って みようと思ってよ。」

恵理「ふ~ん。」

恵達「よろしく!」

真理亜「でも『数撃ちゃ 当たる』って もんじゃないからね。」

恵達「…え?」

祥子「そんな…。」

文也「真理亜さん…。」

真理亜「お~ 今 場面が凍った。 …ちょっと 気持よかった…。」

容子「悪ぶるのは やめなさい。 あんたは 根は いい子なんだから…。」

真理亜「だから やめてっていうの そういうの!」

柴田「あ…。」

容子「あ しまった!」

柴田「…似ている!」

遥「こんばんは!」

真理亜「どうしたの?」

遥「ハハハ。 来ちゃいました。」

真理亜「はぁ?」

恵理「どうしたの? 旅行?」

遥「ううん。 ここに来たの。」

容子「はぁ?」

遥「あの~ お願いします。 ここに住まわせて下さい! お願いします! 私には ここが必要なんです! ここに住みたいんです!」

みづえ「ええ。 それは うれしいけれどね…。」

容子「今 いっぱい いっぱいだよ。」

遥「…え? どなたか 近々 出る ご予定は ありませんか? ありませんか? ねぇ ありませんか? ありません? ありません?(ため息) 分かりました。 ここで キャンセル待ちをさせていただきます。」

恵理「えっ?」

文也「飛行機じゃないんだから…。」

遥「そうさせていただきます。」

真理亜「はぁ?」

みづえ「ここで 寝る訳にも…。」

遥「あ そうだ!」

北栄総合病院
訪問看護科

(電話の呼び鈴)

奈々子「はい。 …あぁ 遥ちゃん。 …うん。 いや~ 出ていく予定はないけど。 いや『本当ですか』って。 ないわよ。 だから ないって…。 なんで? ほう…。 なんだ。 それなら 私のとこに 居候すれば? うち 旦那 借金返すまで 帰ってこないからさぁ…。」

一風館
サロン

遥「…やった! よろしく お願いします!」

恵理「やったね。 よかったねえ!」

遥「よかったです!」

恵理「やったねええ!」

2人「イエ~イ!」

真理亜「大丈夫なの?」

遥「はい!」

2人「やったもんねえ! みんなで住むぞ! イエ~イ!」

島袋製作所

恵尚「あ~ぁっ。」

島袋「どうした 恵尚?」

恵尚「あ… いや 今 なんかよ 俺の お嫁さんが どっか 遠くに言ってしまったような気がするさ。」

島袋「はぁ?」

恵尚「正一。 俺 借金返すのに あと どれぐらい かかるかね?」

島袋「そうだねえ まじめに働いて 1年くらいかね。」

恵尚「ん…『1年』?!」

島袋「うん。」

倒れる恵尚

島袋「あ… 恵尚。 おい 恵尚! え? 恵尚!」

恵尚「『1年?」

島袋「え… 何でよ! 恵尚!!」

紺野家

恵理「じゃ 大きく 深呼吸して下さいね。」

恵理「お薬 飲みにくくないですか? 頭 上げましょうね。」

恵理「あ そうそう…。 私の住んでるアパート『一風館』っていうんですよ。 で その部屋の名前が『モカ』とか『ブルーマウンテン』とか コーヒーの名前が付いてて 最初 何でかなと 思ったんですけど 管理人さんがコーヒー 大好きな人で とっても おいしいコーヒーを いれてくれるんですよ。 そうだ…。 紺野さんも ぜひ 飲みにいらして下さいね。」

恵理「あ… それから この前 一緒に来た 看護師さん。 奈々子姉え姉え。 あの旦那さんって 私の兄なんですよ。 で その兄い兄いが また 変な人で…。『ビッグビジネスチャンスさ』とか言って ゴーヤーマン人形とか ゴーヤーマンハニーとか いろんな商品を考えてて…。 まあ 全然 売れなかったんですけどね。 あ『ゴーヤー』っていうのは 沖縄の食べ物で ビタミンCが豊富で とっても 体に いいんですよ。 そうだ 今度 ゴーヤーチャンプルー 作って 持ってきましょうか。」

一風館
中庭

恵理「うるさいと 思ってるのかなあ…。 なんか 不安な訳…。」

恵理「看護師に なりたての頃に『担当 替えてくれ』と言われた時は自分が悪いんだろうと思ったし なんか 緊張してたし 技術的にも 自分自身が 不安だったし しかたないのかなと 思えたんだけど 今は 冷静に考えて 分からない訳…。 失敗もないし ちゃんと できてると思うし なんでだか 分からないんだよね。」

文也「心当たりが ないんだ?」

恵理「うん…。 あるとすれば ほら『旦那さんは どうして一緒に いてくれないんですか?』って 言った事かなぁ…。 それが 嫌だったのかなぁ。」

文也「う~ん…。 それは 考えても 分かんないんじゃないかな…。」

恵理「うん。 でもね なんか 看護していて 沈黙が怖くて なんか とっても 怖くて しゃべってしまうんだよね ペラペラ ペラペラ…。 そうしないと いられなくて…。 ひょっとしたら そういうのが 嫌なのかなと思って…。 でも また しゃべってしまってさぁ。」

文也「恵理。」

恵理「うん?」

文也「いいだろ それで…。」

恵理「え?」

文也「恵理は 恵理らしくさ そうするしか ないんだろう…。 どう接したら いいかなんか 患者の数だけ 答えがある訳で そうすれば いいとかって 答えは 無いんじゃないか…。 一度は『替えてくれ』って 言われたかも しれないけど それ以来 ないんなら あんまり 考えなくて いいんじゃないかな。 やるべき事を ちゃんと やってれば 心は通じるって…。」

恵理「うん…。」

グアテマラ

遥「なんか 悩んでるみたいでしたよ。」

祥子「そうなんだ…。」

真理亜「ほうっときゃ いいのよ あいつは…。 心配したりすrと 損するんだから…。 あとで 腹立つんだからさぁ。」

遥「はあ…。」

真理亜「いいの いいの。 話したくなったら 向こうから 勝手に来るんだから。『嫌だ』って 言っても…。」

遥「なるほど…。」

容子「あんた 恵理ちゃんの いい お姉さんだねえ。」

真理亜「はぁ…? だから いい人の中に 入れるの やめてって。」

容子「フフン。 …でもね 前に 恵達君が 言ってたんだけどね。」

遥「え?」

容子「古波蔵家の女達はね 沖縄のゴキブリのような生命力で 絶対 死なないだって…。」

遥「ええっ…?」

真理亜「分かる。」

祥子「あの… 私も 今 古波蔵家の女なんですけど。」

3人「あ~ぁ。」

祥子「あ いや そんな…。」

紺野家

恵理「お邪魔しました!」

道中

恵理「あらっ…。」

一風館
サロン

みづえ「コーヒーを どう?」

恵理「あ… ありがとうございます。」

みづえ「今ね 自分で飲もうと思って ちょうど いれてたから…。」

恵理「おいしい。」

みづえ「そ~う?」

恵理「あ… 管理人さん。」

みづえ「え?」

恵理「例えばですよ。 例えば…。 ちょっと 嫌な気持になるかも しれないですけど ごめんなさい。」

みづえ「あ 何?」

恵理「管理人さんが 病気で…。」

みづえ「うん。」

恵理「寝たきりまでは いかなてくも あまり 自由にうごけなくなって しまったと しますよね。」

みづえ「うん。」

恵理「そんな時 島田さんに どうしてほしいですか?」

みづえ「『どうしてほしい』って?」

恵理「はい。」

みづえ「う~ん それはね…。 やっぱり ずっと一緒に居てほしいと思うわ。」

恵理「はい。」

みづえ「でもね… なんだか 見られたくないのよね 弱ってるところを…。」

恵理「え?」

みづえ「自分の弱ってるところを あんまり 見られたくはないわね。」

恵理「どうしてですか?」

みづえ「そりゃあね 夫婦なんだから 弱ってる ところでも 何でも 全部 さらけ出して それで いいじゃないかという気持も分かるわよ。 でもね 私なんかが受けてきた 教育の影響というのかしらね 弱ってるところを… やっぱり 男性には あんまり 見られたくななあ。 だって やっぱり 女でいたいもの…。」

紺野家

恵理「この前 話した 私の住んでる『一風館』なんですけど 真理亜さんっていう メルヘン作家が 住んでいるんですよ。 いつも スランプで『書けない 書けない』って ウンウン うなってて 一体 いつ 書いてるんですかね。 で いつも 容子さんと…。 ちょっと 足上げて下さい。」

恵理「容子さんというのは 旅行会社に勤めてる人で とっても 面白い人なんですよ。 真理亜ルームで よく いつも ゆんたくしてるんですけどね。『ゆんたく』っていうのは 沖縄で おしゃべりって いう意味なんですよ。 あれ…。 そうか…。 私達が いつも 押しかけてきているから 書く時間が 無くなって しまうんですかねえ…。 そうか…。 そうですよね きっと…。 はい 終わりましたよ。 ありがとうございました。。 じゃ ちょっと お湯 捨ててきましょうね…。」

恵理「それでですね。 遥さんっていう… これが ものすごい外科医ですが 突然『一風館』に やってきて『ここに住まわせて下さい』って こんな でっかい スーツケース 持ってきたんです。 でも『今 いっぱいです』って言ったら みんなに『出ていく予定は ありませんか?』とか言って 詰め寄って…『ないです』って言ったら『分かりました。 ここで キャンセル待ちします』とか言って。 …はい。」

真知子「ウッフ…。 ウッフフ…。 は~…。」

渉「ただいま。 …あ 失礼。」

恵理「あぁ ごめんなさい。 また 話が長くなって 遅くなってしまいましたね。」

真知子「急ぐの?」

恵理「あ… いえ。 紺野さんの お宅が 今日は 最後なので…。」

真知子「渉さん。」

渉「はい。」

真知子「おねがいがあるんですけど いいかしら?」

渉「…あぁ。」

真知子「私… アイスクリームが 食べたいんですけど…。」

渉「『ア… アイスクリーム』? 分かった。 行ってきます!」

真知子「私ね…。」

恵理「はい。」

真知子「初めて 主人に あんな わがまま 言ったの。」

恵理「え… そうなんですか?」

真知子「うん。 初めて。 ハハハ…。」

恵理「はぁ…。」

真知子「ちゃんとしてたから… 主人の前では ちゃんとね。 ごめんね。 変な夫婦だと 思ったでしょ? あの人 あなたが来ると 居なくなっちゃって…。 でもね そうして下さいって 私が頼んでたのよ。」

恵理「そうですか…。」

真知子「『一風館』だったかしら?」

恵理「え? …はい そうですよ。」

真知子「懐かしいなあ。 結婚した頃 住んでたアパートも そんな感じだったわ…。 みんあ お金が無かったから いろいろ 助け合ってねえ…。 楽しかったなあ。『一風館』か…。 行ってみたいなあ。」

恵理「えっ? …ぜひ いらして下さい! もう 大歓迎ですよ。」

真知子「そう?」

恵理「ええ。」

真知子「ハッハハハ…。」

(襖が開く)

真知子「あぁ…。」

渉「あ… これ。」

真知子「ありがとうございます。 食べましょう。」

恵理「ありがとうございます。」

真知子「はい。」

渉「あぁ…。」

恵理「いただきます。」

真知子「いただきま~す。」

真知子「う~ん おいしい。」

恵理「ええ…。」

真知子「ん…。」

恵理「はい?」

真知子「でも 私… 本当は バニラが好きなのよね。」

恵理「え?」

真知子「分かってないわよね。 フッフフフ…。」

ゆがふ

恵理「いや~ もう 何か うれしくて…。 すみませんね。 あいてる人を みんな誘てしまいました…。」

真理亜「悪かったわね あいてて。」

恵理「いやいや。」

奈々子「あ~ でも ほっとした。 よかったね。」

恵理「はい。 あ… でも なんで『担当 替えてくれ』って 言ったのかは 分からないんですけどね。」

奈々子「うん。 まぁ… いいじゃん。」

恵理「ですよね。」

真理亜「まぁ 私だったら『替えてくれ』って言うけどねえ。」

恵理「そんなぁ…。」

真理亜「あ ハハハ。 悪い。 …今 私 崩れかけている 自分のキャラクターを立て直そうとしてるのよね。」

奈々子「はぁ?」

真理亜「え…? うん 何でもない。」

静子「恵理ちゃん。」

恵理「はい。」

静子「それはね やっぱり あなたの力だと思うよ。」

恵理「え?」

静子「恵理ちゃんはねえ 子供の頃から 八重山の『てぃだ』みたいな子だったもんね。 それが 全然 変わらないんだよね。 やっぱりねえ 太陽は いいよ。 必要なんだたと思うよ。 でもね 人によってはね…。」

静子「私も そういうとこ あるし 真理亜ちゃんなんかも そうだろうと思うんだけど 太陽の強い光を見るとね サングラス かけちゃったり それから 日傘さしちゃったり するんだけどさぁ…。 でもね… やっぱり 太陽が必要なんだよ。 あなたがね その患者さんの心を 少し とかしたんだと思うよ。」

兼城「八重山の『太陽(てぃだ)』ねえ。 確かに であるね。 ハッハハハ。」

静子「よくやったよ 恵理ちゃん。 頑張ったねえ。 沖縄の お父さんと お母さんと それから おばぁに代わって 私が 褒めてあげる。 よく頑張った! うん。」

恵理「お母さん… ありがとうございます。」

奈々子「いいなあ 褒めてもらえて…。」

真理亜「おい…。」

奈々子「あ… はい。」

北栄総合病院
部長室

恵理「ダメですかねえ?」

奈々子「看護部長…。」

聡子「まぁ ご本人が『どうしても 行きたい』って 言うんならねえ そりゃ まぁ 間向きな証拠なんだろうし それを『ダメだ』って 言う訳にはねえ…。」

恵理「よかった!」

奈々子「うん。 うん…。」

聡子「それに『一風館』は この病院の 寮みたいな所でも ある訳だし…。

恵理「…ん?」

聡子「だって 看護師が3人と 医師が2人いるんでしょ。」

恵理「あ そうか…。 そうですよね。」

奈々子「確かに これほど 安全なとこは ないかも…。」

聡子「で… いつなの?」

恵理「はい20日なんですけど…。」

聡子「あ~ ダメだわ その日。」

恵理「…え?」

奈々子「は?」

聡子「え?」

廊下

恵理「あ…。 イエ~イ!」

祥子「イエ~イ!」

秀美「ちょっと ねえ! なんか 私には 引っ掛かるものは ない訳?! ない訳?! 素通り…?」

紺野家

真知子「外は いいわねえ。」

恵理「はい。 はい。」

真知子「ありがとう。」

渉「あ… 私が やりますから。」

恵理「えっ?」

渉「いや 私が押します。」

恵理「お願いします。」

一風館

遥「うわ~。 なんか とっても おいしそう。 すごいですよねえ。 本格的っていうか すご~い。」

みづえ「今日は お精進料理風にしたの。」

静子「すばらしい 管理人さん。」

祥子「あっ…。」

真理亜「こらっ!」

祥子「ズル!」

遥「でも すごいなあ。」

容子「…ねぇ 時々あるからね。 その時 欠席すると 後悔するよ。」

遥「ですよねぇ。」

容子「恵理ちゃんが いるかぎり こういうふうに ハプニング的に 入ってくるから 注意注意。」

遥「はい。」

静子「私も ここに住もうかな…。」

遥「いえ 満員です。」

静子「もう… ズルイ。 ねえ?」

真理亜「クフ~…。」

柴田「出来ました! はい はい。 どうですか?! 力作です。 今回は 自身があります。 クッフフフ。 あれ…?」

真理亜「あのさ… 子供の 誕生日会じゃないんだからさ。 相変わらず センスないねえ。」

柴田「そんなぁ…。」

古波蔵家

恵文「…ん?」

恵尚「お~っ。」

誠「おやっ…。」

勝子「どうしたの?」

ハナ「何でぇ?」

恵文「いや なんか 今 どこかでさ すごく楽しい事が 行われているような 気がするさ。」

恵尚「うん。 俺のも 楽しそうだ。」

誠「そして そこには 恵理が居る。」

ハナ「(ため息)」

勝子「ホントに そういう勘だけは あんた達は 働くんだからね。」

ハナ「だからよねぇ。」

恵文「なんでえ!」

島袋「おかわり 下さい! …ん? 何ねえ?」

一同「(ため息)」

一風館
サロン

みづえ「ここで ゆっくり 休んで 待ちましょう。」

一同「は~い。」

玄関

恵理「お待たせしました!」

文也「あ~ どうも!」

柴田「いらっしゃいませ!」

渉「すみません。」

真知子「すみません。」

渉「はじめまして。 お招きいただいて ありがとう。 紺野です。」

みづえ「本当 よく いらして下さいました。」

真知子「すてきなアパートですねえ。」

みづえ「ありがとうございます。」

恵理「あ… これ 頂きました。 皆さんでということで…。 アイスクリームのバニラです。」

和也「やった!」

恵理「よかったね 和也。」

みづえ「さ どうぞ。」

渉「はぁ。 お邪魔するぞ。」

サロン

和也「乾杯!」

一同「乾杯!!」

みづえ「お口に合うか どうか 分かりませんけど どうぞ 召し上がれ。」

真知子「ありがとうございます。」

渉「大丈夫?」

真知子「ええ。 なんか 今日は たくさん 食べられそう。」

渉「うんうん…。」

恵理「あ… じゃ 紹介しましょうね。 え~ まぁ… 多いので 上村恵理と『一風館』の 愉快な仲間達という事で…。」

容子「何 それ 恵理ちゃん。」

恵理「…まぁ おいおいね。 おいおい。」

真知子「当ててみようかしら?」

恵理「え?」

真知子「恵理ちゃんから 毎日のように 聞かされてるから。」

恵理「ハッハハハ…。」

真知子「まず 古波蔵奈々子さんは 知ってるでしょう。 そして 管理人さん。」

みづえ「はい。 よろしく お願いします。」

真知子「旦那さんの文也君ね。」

文也「あ~ どうも…。 恵理が ご迷惑を…。」

恵理「え? 迷惑かけてないさ。」

文也「いやいや あいさつだから…。」

真知子「あ… 和也君だ。」

和也「はい!」

真知子「文也君と 恵理ちゃんの お母さん。 酔うと いいお話なさるのよね。」

静子「え? あぁ… よろしく お願いいたします。」

真知子「弟の恵達君と… お嫁さんで 親友の祥子ちゃん。」

祥子「はじめまして。」

恵達「どうも。 あの… 姉え姉え 何て言ってました? 褒めてました?」

(笑い声)

恵達「あれっ…?」

真知子「…メルヘン作家の真理亜さん?」

真理亜「あ… どうも。」

真知子「いつも スランプなのよね?」

真理亜「えっ…。」

真知子「あ 容子さん…。 そうでしょう?」

容子「はい。 容子です。 よろしく。」

真知子「そして キャンセル待ちの 遥さん。」

遥「あ うれしい。 よろしく お願いします。」

柴田「(せきばらい)」

真知子「え~と…。」

柴田「ん…。 ヘヘヘ…。」

真知子「あ~ あの… 島田さん?」

柴田「『シ…』」

みづえ「いや それは 私の主人で 今 留守にしております。」

真知子「あ そうか…。 あれ…。」

柴田「あぁ~…。」

(笑い声)

真知子「ごめんなさい。」

柴田「いやいや いいんです。 あの… 柴田です。 よろしく お願いいたします。」

真知子「あ 柴田さん…。 そうそう 容子さんの旦那さんね。」

柴田「そうです。 容子さんの 旦那さん…。 そのとおりです。」

真知子「ごめんなさい。」

柴田「いや いいんです。」

みづえ「さぁ どうぞ おはしを おつけ下さい。」

渉「はあ。 あぁ おいしそうですな。」

みづえ「ありがとうございます。」

渉「しかし いいな。 一緒に 住んでみたくなるね。」

真知子「ええ。」

遥「え? いえ… あ… 何でもないんです。 ハッハハハ…。」

真知子「いただきます。」

恵理「どうぞ。」

一同「いただきます!」

恵理「たくさん 食べて下さいね これも おいしいですから。」

真知子「いい お味ねえ。」

恵理「おいしいですか?」

そして

真知子「恵理ちゃん。」

恵理「はい。」

真知子「今日は ありがとう…。 楽しい。」

恵理「はい。」

真知子「ごめんんさしね。 私… あなたに謝らないと…。」

恵理「何をですか?」

真知子「私…『担当を替えてほしい』なんて 言って 嫌な思いしたでしょう?」

恵理「あぁ いいんです。 全然…。」

真知子「なぜ そんな事 言ったかと いうとね…。 あのね…。」

恵理「本当に いいたくなかったら いいんです。」

真知子「ううん。 …私 あなたの事 好きになりそうだったから。」

恵理「…え?」

真知子「この年で 病気で 新しく 人を好きなるの ちょっと 怖かったの。 だって あなたは 訪問看護師さんで お仕事な訳だから いつ 替わって しまうか 分からないでしょう?]

真知子「それなのに 好きになって あなたが来るのを すごく 楽しみにしてたら… つらいもの。 切ないもの。 そういうの 怖かったの。 もう この年で 新しく 人を好きなるの 怖かったの。 ごめんなさいね。」

みづえ「分かりますよ。」

真知子「ありがとうございます。」

みづえ「でも… 人を好きなるって事は すてきな事ですよ。」

真知子「はい。」

文也「恵理…。」

恵理「ありがとうございます。」

和也「おいしいさ これ。」

真知子「でしょう? やっぱり アイスは バニラだよね。」

渉「あ… それは もういいよ。」

容子「あ… ちょっと それ 何ですか?! ねえ 聞かせてもらわないと ちょっとねえ…。」

すてきな夜でした。 恵理にとって 本当に 幸せな夜でした。 よかったねえ 恵理…

紺野家

恵理「かゆいところは ないですか?」

真知子「うん… 大丈夫。 気持いい。」

真知子「お陰さまで さっぱりしたわ。 ちょっと 鏡を見るわね。」

恵理「どうですか?」

真知子「恵理ちゃん 上手よね。」

恵理「ありがとうございます。」

渉「あ… 失礼。」

恵理「え?」

真知子「ウッフフフ…。 遠慮してるんだわ あの人…。」

恵理「そうですか。」

一風館

恵理「ただいま!」

柴田達「お帰りなさい!」

(電話の呼び鈴)

恵理「はい もしもし。 …あ 私です。 …えっ? …すぐ 行きます!」

容子「恵理ちゃん!」

道中

恵理「イヤだ…。 そんなの イヤだよ…」

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