ドラマダイジェスト

月曜ドラマシリーズ 「ちゅらさん3」1話「御祝(うゆ)えーがいっぱい」

今回の「ちゅらさん」のテーマは「親子」。一風館の何組かの夫婦に子どもが誕生、沖縄では、恵文が定年退職の日を迎え、そして訪問看護師として成長した恵里と、患者となった母子との交流を通じて「親子」を見つめます。

1話ネタバレ

月曜ドラマシリーズ 「ちゅらさん3」1話ネタバレ

子供たち「わ~い!」

子供「あっ 船が来た! 船が来たぞ~!」

ハイタイ! 皆様 お久しぶりでございますね お元気ですか?

おやおや テレビの前のみんな 疲れた顔しているねぇ

さぁ『ちゅらさん』を見て 元気になってちょうだい それでは ついに『ちゅらさん3(さん)』うん? 違ったか…

恵理 和也 文也「『ちゅらさん3(スリー)』!」

…の始まりさぁ!

恵理「あっ 小浜だ! 小浜が 見えてきたよ!」

文也「お~ 懐かしいね!」

恵理「うん!」

恵理「和也 小浜だよ」

和也「うん 小浜だ!」

文也「恵理 なんか 東京にいる時と 全然 顔が違うね」

恵理「本当?」

文也「やっぱ 八重山の太陽(てぃだ)の下が 一番 似合ってるいるのかなぁ」

恵理「えっ マジで? そんなに きれい?」

文也「うん? イヤ『きれい』とは 言ってないんだけだぁ」

恵理「うん?」

子供たち「お~い!」

恵理「あ~! わ~い!」

文也「お~い!」

恵理「ただいま~!」

恵理「ありがとう!」

一同「お帰り~!」

この物語は この沖縄の八重山にある 小さな 小浜島という島で 始まりました

回想

恵理「結婚しようねぇ! いつか 大人になったら 必ず 結婚しようねぇ! 文也君!」

文也「恵理!」

恵理「文也君のことが 大好きです」

文也「恵理 結婚しよう」

文也君と結婚した恵理は 訪問看護の仕事をしながら 東京で暮らしています ようやく取れた 短い休みを利用して 久しぶりに ふるさとの小浜島を 訪れたのです

和也の木

文也「兄貴 ただいま」

恵理「和也君 ただいま うちの和也 大きくなったでしょう」

古波蔵家のお墓

恵理「和也 あそこにあるお花 取ってきて お墓の中にるおじぃが 好きな花だからさ」

和也「は~い!」

恵理「あっ 同じこと 思い出してた? ひょっとして」

文也「うん そうみたい」

恵理「あの時は 分からなかったけどさ あれって あれだよね」

文也「『あれ』って?」

恵理「いや だからさ 私が『東京には かわいい女の子 たくさんいるの?』って聞いたら 文也君『そうでもないよ』とか言ってさ それって よく考えると『恵理が 一番かわいいよ』っていう 意味なのにねぇ 好きだったんだねぇ 私のことが このこの~!」

文也「おい 自分の旦那 からかって どうすんだよ」

恵理「あ… そっか」

文也「自分だって『結婚しようねぇ』とか 言って 走ったくせに」

恵理「であるねぇ」

文也「あと何人かすると 和也は あの時の俺たちと 同じ年になるんだよなぇ」

恵理「そうかぁ」

文也「うん」

恵理「不思議だねぇ なんだか… 文也君たちが この島に来なかったら 今 あの子は この世界に いないんだもんねぇ」

文也「違う人生だったら どんなだったんだろうな…」

恵理「うん? そっちが よかった?」

文也「いや そんなこと 言ってないじゃないか」

恵理「本当? 幸せ? 私と結婚して」

文也「はい ありがとうございます お陰さまで」

恵理「であるよねぇ キャ~ このこの~!」

文也「痛いなぁ」

ハナ「なにを お墓の前で イチャイチャしてるか!」

恵理「あい おばぁ!」

文也「あれ おばぁ 来てたんですか?」

和也「おばぁ~!」

ハナ「あい 和也 元気だったか?」

和也「うん!」

ハナ「おばぁも ますます元気よぉ」

文也「そうみたいですね」

ハナ「当たり前さぁ」

恵理「どうしたの おばぁ 来てたわけ?」

ハナ「あんたたちが来るっていうから 今 来たわけさぁ」

恵理「船で?」

ハナ「であるねぇ …で 来てみたら イチャイチャしていたわけさぁ」

文也「すみません お墓の前で」

恵理「いいさぁ 文也君 お墓の前で 夫婦の仲がいいことを 見せるのは いいことだよ でしょう おばぁ?」

ハナ「うん じゃあ もっと やりなさい チューチューしてもいいよ」

恵理「何 言ってるわけ おばぁ!」

ハナ「フフフ…」

恵理「相変わらず 強力だねぇ」

ハナ「はい 拝むよ」

恵理「は~い」

文也「はい」

恵理「じゃあ 和也が お花飾って」

こはぐら壮

文也「ああ やっぱり のんびりするな~ 時間の流れが 違うみたい 東京と同じ 1日は 24時間なのにね」

恵理「うん そうだねぇ 東京では 忙しいからね」

文也「であるね」

ハナ「おばぁは 安心したさぁ 2人とも 忙しいかもしれんけど 顔は疲れていないし 幸せだねぇ」

恵理「うん 幸せさぁ」

ハナ「あい 忘れていた 勝子さんからよ 伝言があったさぁ」

恵理「お母さんから?」

ハナ「恵文のことだけどね」

恵理「うん? お父さんが どうかした?」

古波蔵家

恵文「でも あれだねぇ いよいよというか… ねっ」

恵尚「(あくび)」

勝子「えっ 何?」

恵文「いや だから 今日は あれだねぇ いよいよさぁ」

勝子「何が?」

恵文「いや だからさぁ 今日はは いよいよ ついにさぁ」

勝子「あっ 恵理たちね! 久しぶりさぁ げんきしてるかねぇ 和也 大きくなってるはずねぇ」

恵文「それも あるんだけれでもさ いや 本当に その… でもさ もう一つ大事なさ…」

恵尚「でもよ なんで 奈々子は 一緒に来ないのかね やぁ 親父さん」

恵文「うん であるねぇ そうじゃなくてさぁ!」

勝子「奈々子ちゃんは偉くなって 休みが なかなか取れないらしいよ それに比べて あんたは 何をやってるわけ?」

恵尚「それは 親父さんさぁ」

恵文「そうじゃなくてさぁ 恵理たちが 帰ってくろという話ではなくて もう一つ大事なさ…」

島袋「おはようございます 島袋です! 朝ご飯を いただきにきました」

恵文「な~んで 今 来るかね まったく!」

島袋「なんね? 間が悪かったですか?」

恵文「悪いさぁ」

恵尚「で~じ最悪さ お前は! お前に 一つ 聞きたいよ お前の辞書には『遠慮』って文字は ないのか?!」

勝子「何 言ってるわけ?! 私が『ご飯は ここに来て たくさん 食べてくださいね』って お願いしてるんだのに」

恵尚「いや 違うよ これはね 迷惑かけられるのが 好きなわけ」

勝子「何 言ってるわけ?」

恵文「だからさぁ! そういうことではなくて!」

恵尚 勝子「だから 何?!」

恵文「う~… う~ん… 何でもありましぇ~ん]

島袋「さあ ガミガミしないで いただきましょう わっち~さびら! おいしいさぁ」

さてさて 東京に一風館では

一風館

祥子ちゃんが 妊娠し 柴田さんと容子さんの娘 栞ちゃんは みんなに愛され すくすくと育っているようです

遥「おはようございます!」

一同「おはよう!」

真理亜「おはよ… あっ そうか あいつら いないんだ」

容子「あら 寂しいの?」

真理亜「は? 何言ってんの? …ったく 冗談じゃないわよ」

容子「でも あんた 恵理ちゃん ここに戻ってきてから 仕事 調子いいよね 売れてるらしいわね 恵理ちゃんが いないと 駄目なのかな? ねえ 栞ちゃん」

真理亜「関係ないわよ それは!」

遥「すみません 余計な人口 多くて…」

真理亜「あんたが謝る必要ないんだけどさ 大体ね ちょっと前まではさ 男と女が くっつきゃいいって もんじゃないと 思ってたけどさ」

容子「えっ?」

真理亜「あえて言わせてもらうわよ 産んで増やせば いいってもんじゃないのよ! まったく あと1人増えるっていうしさ 一体どうなっちゃうのよ ここは?!」

祥子「すみません」

真理亜「いやいや そんな… あんたが 謝る必要は ないんだけど…」

容子「みんな 気にしないであげて 根は 寂しがり屋の 優しい子なのよ にぎやかなのが 大好きなんだよねぇ」

真理亜「何 言ってのよ!」

奈々子「そうですよね~」

真理亜「大体さ 私は どっちかといったら 子供なんて 苦手な方なんだから」

柴田「いいえ そんなこと ありません 真理亜さんは とっても… とっても 子供好きなんですよ 実は 昨日の夜なんですけどね…」

回想

辺りを警戒する真理亜

真理亜「うん?」

真理亜「う~ん… いないいない ばぁ~ ばぁ~!」

携帯の音声「はい チーズ!(シャッター音)」

回想終了

柴田「そして これが その写真です!」

島田「どれ? うわ~ これは すごい!」

みづえ「まあ かわいい」

奈々子「わっ すげえ!」

祥子「本当だ!」

容子「こういう子なのよ 本当は」

真理亜「何がよ ちょっと 見せなさいよ!」

柴田「いや 見ない方がいいと思うけど… まあ どうぞ」

真理亜「あ~! ちょっと! これ どうやって消すのよ?」

柴田「あ 駄目ですよ フフフ… あ! ちなみに 沖縄の恵理さん ゆがふ&ツアー中の恵達君にも 送っておきました」

真理亜「あ~!」

こはぐら壮

4人「おぉ~!」

ツアー中の恵達

恵達「何じゃ こりゃ…」

ゆがふ

兼城「ハハハ… あぎじゃびよ~」

一風館

柴田「そして 静子さんにも…」

真理亜「いやぁ~!」

某所

静子「あれ? これ どうやるんだっけ… 分かんない 誰か 教えて~!」

一風館

容子「柴田パパ」

柴田「はい 容子ママ」

容子「でかした! 特ダネだね~」

柴田「はい ありがとうございます はっ… 似てい…」

真理亜「似ている!」

柴田「えっ?」

真理亜「ふん やらないわよ バカじゃないの?」

柴田「びっくりした~」

遥「見たかった気もするけど」

奈々子「だよね~」

容子「だから こういう子なのよ 本当は 大分 解けてきたんどね~」

サボり中の恵文

恵文「はぁ~ つまらんねぇ…」

女の子「いいですか~?」

恵文「はいはいはい! ウエルカムですよ~ はい 乗って乗って ウエルカム 沖縄です~ 今日はね どこへでも案内しちゃうからね! 今日は やる気マンマンさぁ!」

恵文「あっ こんなもの もう 止めちゃおうね」

女の子たち「やった~!」

恵文「ハハハハハ… イェ~イ!」

古波蔵家
玄関前

恵文「(ため息)」

居間

恵文「ただいま」

勝子「お帰りなさい」

恵理「お帰り お父さん!」

恵文「あっ 恵理 早かったねぇ もっと遅いかと思っていたさ」

恵理「うん まあね」

文也「お疲れさまです」

恵文「どうもです~ 和也 よく来たな~ 大きくなって 大きくなって!」

恵文「うわ~ すごいね 今日は 恵理たち 久しぶりだからねぇ 何が? どうしたの?」

勝子「恵文さん」

恵文「え… あ… ごめんなさい」

勝子「何が? 何か悪いことしたの?」

恵文「えっ? いや あ… 違うの?」

恵理「(ため息)」

ハナ「バカだねぇ 本当に」

恵文「えっ?」

文也「おとうさん」

勝子「恵文さん」

恵文「は… はい」

勝子「長い間 ご苦労さまでした お疲れさまでした」

一同「お疲れさまでした!」

恵文「うん? あっ じゃあ このごちそうは…」

ハナ「ほれ これも!」

恵尚「上等な酒だねぇ」

ハナ「お前のじゃないよ」

恵尚「分かってるよ おばぁ」

恵理「はい これ 私たちから」

恵文「ありがとう ありがとう ありがとうねぇ!」

勝子「本当に お疲れさまでしたね」

(拍手)

恵文「いや~ うれしいさぁ いじわるだねぇ もう~ 全然 忘れてるのかと思ったのに」

恵理「でも お父さんが定年かぁ そんな年なんだねぇ」

恵尚「だっからよねぇ」

恵文「フフフ… 全然 そんなふうには 見えないでしょう」

ハナ「今まで よく クビにならなかったねぇ 社長さんは 偉いさぁ」

恵文「おばぁ!」

恵理「おばぁ いいねいいね」

勝子「まあ 一区切りさぁね まだまだ 頑張ってもらわないとね」

恵文「はい でもさ 今日は さすがに 車を走らせていてさぁ 乗ってる車と お別れするわけよ 今日でね なんか しんみりしてしまってさ… お互い よく頑張って走ったねぇ 車のこと ねぎらいながら 味わうように 一日走ったわけさ」

勝子「そう であるよねぇ 車も頑張ったさぁ」

恵理「へぇ~ なんか いい話だね」

文也「なんか あれですかね 戦国の武将みたいな 関係ですかね」

恵文「そうさぁ いいこと言うね 文也君」

文也「えっ ハハハ… そうですか」

恵文「ま とにかく 食べますか 飲みますかね」

勝子「であるねぇ」

恵尚「飲もうねぇ!」

勝子「乾杯しよう! 文ちゃ~ん はい」

恵文「あい」

勝子「じゃあ!」

一同「乾杯!」

文也「うん?」

恵理「どうしたの?」

文也「いや なんか 恵理が那覇に来ると 必ず現れる男が…」

誠「こんばんは~!」

恵理「あっ」

文也「やっぱり」

誠「ハイサイ 皆さん!」

恵理「誠!」

誠「恵理 やっぱり いたさぁ」

流美子「本当だ この人がさ 街 歩いてたら いきなり『恵理が沖縄にいる 俺には分かる』って… 気味悪いさぁ」

誠「何 言ってる しかたないさぁ 運命の赤い糸ってやつで 結ばれてるからねぇ 俺と恵理は」

恵理「結ばれてないよ」

流美子「ちょっと あんた!」

誠「だから 俺が恵理を好きなのは ライフワークみたいなもんだからさ」

流美子「何が ライフワーク? このバカが!」

誠「恵理 俺は お前が おばぁになっても 大丈夫だからよ」

恵理「はあ? 私が 大丈夫じゃないさ 何 言ってるの」

恵文「まあまあ… ほれ 入って!」

誠「あい おとうさん さっき見ましたよ 国際通り 飛ばしてましたねぇ かわいい女の子 たくさん 乗せてから お金 取らなかったでしょう」

恵文「ま ままま… 誠! 何を言ってるか! へへへ… へへへ… じゃ 改めて 乾…(取り上げる勝子) これ いただこうか(取り上げる勝子) あれま… あれ もぉ~」

恵尚「あきさみよ~ ありゃ… あれ…」

恵理「どうしたの 兄い兄い?」

恵尚「正一 忘れてたねぇ 絶対に 今 どっかに隠れてて タイミング 見計らって 来るよ 正一 あそこかね 正一!」

島袋「こんばんは 晩ご飯 いただきにきました~」

恵尚「なんで? なんで そこから 出てこられるわけ?」

島袋「何 言ってるの あんたは… ねぇ あい 恵理ちゃんさぁ! あい みんなも一緒で… どうも あぎじゃびよ 何ですか これ すごい ごちそうですね くわっち~さびら!」

勝子「あっ それ 文ちゃんの!」

恵文「そうさ 俺の!」

島袋「あい 手 洗ってない」

島袋「何やってるんですか? 仲のいい夫婦ですね ちょっと 手 洗ってきますね」

ハナ「似たもの夫婦だね」

勝子「えっ?」

恵文「うん?」

恵理「なにやってるの~」

恵文「あ! もう~」

恵理「早く 座って座って」

勝子「食べようねぇ」

文也「食べましょう ね」

恵理「食べよう 食べよう」

一風館

容子「いいね こういう時間もね」

祥子「はい」

容子「島田さん これ 何ていう曲?」

島田「覚える気あるのかな? 容子さん」

容子「多分 聞いても 覚えないと思う」

島田「やっぱりな フフ…」

祥子「あっ 動いてる」

容子「いいもんだよね その瞬間がね」

ツアー中の恵達

(着信音)

恵達「もしもし?」

一風館

祥子「もしもし 恵達? 私 今日ね 診察してもらった 順調だったよ」

ツアー中の恵達

恵達「そうか よかった あと少しだな 大丈夫 ちゃんと食べてるよ …うん …ああ じゃあ 仕事 戻るから じゃあな」

一風館

祥子「うん 頑張ってね」

ツアー中の恵達

恵達「うん パパかぁ… よし!」

バンドマン1「そういえばさ 恵達さん 昔 バンドやってたの 知ってた?」

バンドマン2「えっ そうなの? お前 知ってた?」

バンドマン1「『ブラックシュガー』っていうんだよ」

バンドマン2「『ブラックシュガー』? 聞いたことないな」

バンドマン 1「結構 いいところまで いってたらしいけどね その後が なんか うまくいかなかったらしいよ」

訪問看護中の恵理

恵理「こんにちは 上村で~す」

女性1「こんにちは どうも お世話になります」

恵理「いいえ とんでもないです」

寝室

恵理「どうですか 体の方は?」

老人1「お陰さまで 大丈夫です」

恵理「食欲も ありますか?」

老人1「はい」

さてさて 短い里帰りから 戻ると 恵理は 再び 東京で忙しく 仕事を始めたようでございます

恵理「夏バテしてないですか?」

女性1「大丈夫です」

恵理「腰の部分を こうやって つかんでもらって 一緒に ここのイスに 移動しましょうね いきますよ 1 2の3! よっ よいしょ! よいしょ! はい 完成!」

北栄総合病院
訪問看護科

奈々子「暑い… あっつ~ ああ~ 涼し~い! ああ~」

恵理「ただいま 戻りました!」

奈々子「お疲れさま」

恵理「あ~ 暑い」

奈々子「涼しいよ~」

恵理「えっ?」

奈々子「ああ~」

恵理「ああ 涼し~い」

聡子「よう! 元気で やってる?」

恵理「あ 看護部長! どうもです」

奈々子「どうも どうか されました?」

聡子「ううん 別に 私が 顔出すと みんな『どうかしました?』『何か ありました?』とか 言うのよね『問題があったから 何か 言いにきたんじゃないか』ってね」

恵理「はぁ…」

奈々子「なるほど」

聡子「…で どう? 何か失敗してない?」

恵理「してませんよ 大丈夫です これでも もうベテランですし」

聡子「危ないな~ そのころが 危ないのよね もう 仕事に自信もって ちゃっと やれるようなころ 慣れたころが 危ないのよね」

恵理「危ないって どういうことですか?」

聡子「自分で 考えなさい」

待合所

美帆子「お世話になりました ありがとうございました」

遥「お大事に」

美帆子「行こうか」

遥「どうしたの?」

愛子「うそつき! お母さん 治ってないじゃん」

待合所 夜

回想

愛子「うそつき! お母さん 治ってないじゃん」

回想終了

文也「あれ? どうした 浮かない顔して 何か あった?」

遥「ううん 全然 何も」

文也「そう?」

遥「うん 全然 大丈夫」

文也「うん じゃあ 頑張って」

辻内家

恵理「先に 血圧から 測りましょうね はい 失礼します きつくないですか 大丈夫ですか?」

美帆子「大丈夫です」

恵理「ちょっと低めですけど 大丈夫ですよ」

美帆子「はい」

恵理「次は 脈 測りましょうね 食欲は どうですか? ちゃんと とれてますか?」

美帆子「大丈夫です」

恵理「おなかに 痛みは ありませんか?」

美帆子「たまに ちょっと…」

恵理「治療の後なので 体のだるさとか あると思うんですけど よっぽど だるいようでしたら お薬も出ますし 点滴もできるので 言ってくださいね」

美帆子「ありがとうございます」

恵理「はい ありがとうございます」

美帆子「愛子」

愛子「うん?」

美帆子「そんなに見てたら 看護師さん やりにくいよ」

恵理「あ いいですよ 全然 じゃ 今度は おなかを見たいので ソファーに移動しましょうか」

美帆子「愛子… あなたは いいから お友達と遊んでらっしゃい いい?」

某所

そんなある日のことです いよいよ 明日 祥子ちゃんと恵達は 沖縄へ 出産のため 帰ることになりました

恵達「祥子 大丈夫?」

祥子「うん ありがとう」

和也「ねえ アイス食べたい」

文也「そっか そうだよな」

恵理「じゃあ あそこのベンチで 休んでたら? 私と祥子ちゃんで お土産 買いたいしね」

文也「分かった」

祥子「恵達も 休んでて」

恵達「大丈夫?」

祥子「うん 私も お土産 選びたいし」

恵達「そっか」

お土産屋

恵理「かわいいね」

祥子「かわいい~ どっちが 似合うかな~」

恵理「どうかな~」

祥子「見て これ」

恵理「これ かわいいね~ もう少し 大きくなってからだね すぐ大きくなるよ 和也みたいに わあ かわいいね~」

祥子「これ 男の子でも かわいいね」

恵理「祥子ちゃんに似た子が 産まれるといいね」

祥子「恵達は?」

ベンチ

和也「お父さん 風船 見てきていい?」

文也「ああ いいぞ あまり 遠くへ行くなよ」

文也「どうした 恵達?」

恵達「文也君はさ 和也 産まれる時 どんなだった? 怖くなかった?」

文也「う~ん… そりゃ 怖かったよ 何ていうのかな… 俺が父親になっても いいのかなと 思ったりもしたし…」

恵達「そっか… なんか 怖いね… 怖い… うれしいんだけどさ 俺 怖い… いいのかなって 思うよ こんな俺で…」

文也「そんなの みんな 同じだよ」

お土産屋

恵理「祥子ちゃん こういうのも いいよ」

祥子「ああ いいかも」

恵理「祥子ちゃん これ どう?」

祥子「あ いいかも」

一風館

みづえ「今日は ブラジル料理なのよ すごいでしょう」

遥「すごいな~」

奈々子「よかった 仕事じゃなくて」

奈々子 遥「ね~」

勝子「こんにちは~! 祥子ちゃん 迎えにきたよ!」

祥子「ありがとうございます」

勝子「うわ~ すごいねぇ」

文也「あれ? おとうさん 留守番ですか?」

勝子「うん 男は いらないさ こういう時は」

文也「えっ?」

勝子「恵尚も来たがってたけどね 置いてきた」

奈々子「すみません」

古波蔵家

島袋「くわっち~さびら!」

恵尚 恵文「(ため息)

一風館

みづえ「さあ 始めましょう」

一同「いただきま~す!」

勝子「恵達は?」

恵理「あれ? さっきまで いたけど…」

静子「こんにちは あ~ よかった 間に合って 勝子さん これ 那覇の皆さんに」

勝子「ありがとうね 静子さん」

静子「あれ どうしたの?」

文也「恵達…」

静子「恵達君? さっき 大通りの向こう側で 見たけど… どうかしたの?」

祥子「えっ?」

勝子「祥子ちゃん?」

書置きを見つける一同

勝子「あの子…」

恵理「恵達 どういうこと?」

ハナ「出ていったということかね…」

恵理「えっ?」

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