今回の「ちゅらさん」のテーマは「親子」。一風館の何組かの夫婦に子どもが誕生、沖縄では、恵文が定年退職の日を迎え、そして訪問看護師として成長した恵里と、患者となった母子との交流を通じて「親子」を見つめます。
4話ネタバレ
月曜ドラマシリーズ 「ちゅらさん3」4話ネタバレ
愛子「あんたなんて 仕事で やってるだけじゃん」
美帆子「あの子ね 私が そんなに 長く生きられないの分かってるの」
恵理「なんかね… なんか 分からないんだけどさぁ ほっとけないわけ…」
5人「ええっ!」
ハイサイ! 皆様 1週間ぶりでございますねえ 恵理は 訪問看護先で 知り合った患者さんの娘 愛子ちゃんを連れて 那覇の古波蔵家にやってきたよ
古波蔵家
玄関前
恵理「ただいま!」
はてさて どんな お話が始まるのかねえ… 今週の ちゅらさん3は お待ちかねの 沖縄編ですよ
居間
勝子「はい お待たせ!」
恵文「お皿 はい どうぞ」
恵尚「はいはい ありがとう はいはい はい ちょっと はし お願いね」
恵文「はいはい…」
恵尚「…あるわけ?」
恵理「みんな よろしく お願いします」
恵文「はいよ 分かったさ 恵理の頼みだし それに ウチも 大歓迎さ… ねえ?」
勝子「であるねえ よろしくね 愛子ちゃん」
ハナ「メンソーレ 沖縄さ」
恵尚「イエーエ!」
祥子「よろしく」
恵文「じゃ『ウエルカム 愛子ちゃん』ということで いただきましょうかねぇ」
勝子「うん」
一同「いただきます!」
愛子「いただきます」
恵理「うん」
ハナ「たくさん 食べてよ あのねえ 沖縄の料理はね みんな 体に いいよ それにね 美人になるよ」
勝子「うん であるわけさ だから 沖縄の女の人は みんな きれいさ… ね 見て そう思うでしょ?」
(噴き出す恵文と恵尚)
勝子「なにが おかしいの? 文ちゃん…」
恵文「いや いやいや… なんでも ありません」
勝子「あ… それから 沖縄の男は やめときなさいね 駄目なのばっかりだから 見れば 分かるでしょ?」
祥子「そうか… そうなんだ」
勝子「あい… ごめんね 祥子ちゃん」
祥子「あ いや お母さん そんな謝らないで下さい」
勝子「さ 食べよう 食べようね」
恵文「はい どうぞ」
祥子「はい どうぞ」
恵文「恵理は 明日 帰るわけ?」
恵理「うん 一番で…」
恵文「そうか… 忙しいねえ」
ハナ「暇なのは お前だけさ」
恵文「おばぁ…」
恵尚「で 恵理… 奈々子は 何か言ってなかったかね?」
恵理「あ… 忘れてた 預かってるものがあるよ」
恵尚「ええっ?」
ハナ「離婚届かね?」
恵尚「…えっ?」
恵理「…分からない」
恵尚「『分からない』って?」
恵尚「あぁ~」
奈々子「ふ~っ」
恵文「アキサミヨ!」
恵尚「ちょっと 待って!」
恵理「どうしたの 兄い兄い?」
恵尚「そろそろ 正一が 現れる頃だねぇ」
勝子「家族じゃないんだけど ウチに 御飯を食べに来る人がいるわけさ」
恵尚「庭だよ 庭から現れると 見せて 実は 玄関さ…」
島袋「おいしいねえ」
恵尚「なんでえ?!(倒れる)」
ハナ「ハッハハハ バカだねえ」
島袋「なにやってるか? お前は… あれ… お客さんだねぇ? かわいがさぁ… ほれ… あんたも食べなさい」
恵文「恵理」
恵理「うん… なに?」
恵文「久しぶりに 踊ろうかね?」
恵理「え… 私?」
恵文「そうさあ いっちょ こ~い!」
恵理「え~っ… ちょっと 待って… 久しぶりで 忘れてしまった!」
恵尚「いいよ ノリで踊りなさい はい これ 持って… 恵理が 久しぶりで踊るよ!」
(歓声と拍手)
夜
恵尚「よいしょ…」
恵文「かわいい子さぁ」
恵尚「だから…」
恵文「こんな かわいい子が なんで… そんな つらい思いを しなければ ならんのかねぇ」
恵尚「う~ん …であるねぇ」
恵文「うん…」
台所
恵理「ごめんね わがまま 言って…」
勝子「ううん あぁ さっき 電話きていたさぁ 辻内さん」
恵理「あ 本当?」
勝子「うん 丁寧な… それは それは 丁寧な電話だったよ 何度も 何度も『よろしく お願いします』って 何度 何度もねえ」
恵理「そう…」
勝子「なんか 優しそうな きれいな声だったさぁ」
恵理「うん… きれいな人だよ」
勝子「そう… でも ウチで いいの? 何も 特別な事 できないけど…」
恵理「それで いいわけ 辻内さんは 愛子ちゃんに 普通の暮らしを 味あわせてげたいわけよ 朝ね… 朝起きると 愛子ちゃん まず お母さんの様子を見にくるって 起きて すぐよ」
回想
愛子「お母さん! お母さん!」
美帆子「おはよう」
愛子「おはよう」
回想終了
恵理「『子供は起きて すぐ 母親の事とか 考えたら 駄目』って…『今日は 何をしようとか 自分の事だけで いいのに それが 子供だのに』って…」
勝子「そう… であるねえ お母さんの気持 分かるさ」
恵理「うん だから 普通で いい いつもと同じ 古波蔵家で いいわけ… ね」
勝子「うん…」
祥子「つらいだろうね お母さん…」
居間
何処か行く愛子
恵尚 恵文「うん? あれっ!」
恵尚「愛子ちゃん…」
恵文「愛子ちゃん! 愛子ちゃん!」
恵尚「あれっ… あ…」
恵理「どうしたわけ?!」
恵尚「いや… 寝てると思ったら 突然 逃げていきよったよ 今…」
恵理「私 行ってくる!」
恵尚「うん? 俺も行こうかねえ?」
恵文「恵尚 恵理に任せなさい」
勝子「であるねぇ」
恵尚「そりゃ そうだね」
玄関前
恵理「愛子ちゃん! 愛子ちゃん!」
道中
恵理「愛子ちゃん!」
恵理「愛子ちゃん! 愛子ちゃん… ここは 沖縄だよ 海を渡らないと 帰れないよ お母さんのところには… あのね 愛子ちゃん よく聞いてくれる? あなたが思ってるように お母さんは そんなに長くは 生きられなのかもしれない それは しかたのない 現実なのかもしれない 分かる?」
恵理「分かるよね… だから あなたは 少しでも お母さんと一緒に 居たいと思ったし お母さんが 心配で 心配で たまらないから 独りにしておくのが 怖かった… であるよね? それは 分かるよ… 愛子ちゃん でもね… 重い病気になった人はね 愛子ちゃん… 自分の事は あんまり 考えないわけ」
恵理「自分が病気になって ひょっとして この世界から いなくなってしまうと思うと 一番心配で 一番悲しくて 一番嫌なのはさ その事で 自分の一番大切な人が 不幸になってしまうことなわけ だからね 愛子ちゃん… お母さんは 自分が いなくなってしまった後の あなたの事だけが 心配なんだよ 分かる? うん… お母さんだって あなたと居たいんだよ 寂しくて… それも 分かるよね」
愛子「(うなずく愛子)」
恵理「あなたに 強くなってもらいたいわけ お母さんが見たいのは 愛子ちゃんの 心配する顔ではなくて 元気な愛子ちゃん… それが 本当の親孝行なんだよ」
愛子「元気な私?」
恵理「…そう 元気な愛子ちゃん 愛子ちゃんの… 笑顔さぁ 愛子ちゃん 夏休み 何をした? 何もしてないでしょう? ずっと お母さんのそばに居て 友達とも あまり遊ばない 結局… 学校のキャンプも 行かなかったさぁ それじゃ 駄目だよ 駄目であるわけ…」
恵理「子供には… 必要なんだよ 夏休みは 沖縄で いっぱい 思い出つくって お母さんに 話してあげなさい 喜ぶさ きっと お母さん それを 楽しみに 待ってると思うよ」
次の日 恵理は 東京へ 帰っていきました
古波蔵家
ハナ「いち にい さん し! いち にい…」
恵理 心配 要らないさ 愛子ちゃんは 元気だよ
市場
ハナ「これはねぇ なんにしても おいしいよ」
店員「これは 今日ね 一番ね…」
ハナ「そうそう そう うん とっても おいしいよ お刺身にして おいしいさ 今日は これにしようね うん」
ハナの仲間達と昼食
ハナ「どんどん どん うん」
ハナ「お前たち 遠慮ないからね いつも 食べられるからさ」
勝子の手伝いをする愛子
市場の人「頑張ってるねえ」
恵文と愛子
恵文「乗りなさい 今日は 那覇じゅうを 案内してあげような さあ どっから 行くかねえ」
古波蔵家
辻内家
恵理「大丈夫ですか?」
美帆子「…うん 恵理ちゃん」
恵理「はい」
美帆子「愛子ね 毎日 電話してきたの なんか 一生懸命 元気 出そうとしてるんだけど から元気っていうのかなぁ 無理してる感じで…」
恵理「…ええ」
美帆子「でもね 昨日 電話かかって こなかったんだよ」
恵理「えっ?」
美帆子「で さっき 電話かかってきて『ごめん 忘れてた』って…」
恵理「え?」
美帆子「うん」
恵理「…そうですか」
美帆子「うん… なんか うれしかったなあ」
恵理「はい…」
美帆子「ありがとうね」
恵理「あ いえ とんでもないです 大丈夫なんですかねえ ウチの家族は… なんか 心配なんですけど…」
美帆子「ありがとう」
北栄総合病院
訪問看護科
奈々子「そう…」
恵理「はい いろいろ ご心配おかけしました すみませんでした」
奈々子「ほんとよ…」
恵理「すみません」
奈々子「あなたね 看護部長が 院長に『私が責任持つ』って 言ってくれたの 知ってるの?」
恵理「えっ?」
聡子「いいのよ 一度ね… 一度 言ってみたかったのよ 院長に報告して『何かあったら 私が責任を持ちます』って こう… 胸を張ってさ 言ってみたかったのよ」
奈々子「はぁ?」
恵理「ありがとうございます」
聡子「うん… まあ クビになったらさ また 現場で 一から やっちゃおうかなあ なんて思ってさ… それも いいかなあ なんてね …うん」
秀美「どうも…」
恵理「あ どうも ごぶさたしてます」
聡子「どうしたの?」
秀美「『どうしたの』じゃなくてさ なんか こう… 私の存在を 忘れてるような気がして アピールしにきたわけよ『なにか 忘れてないかな』って いうことをね」
恵理「えっ?」
秀美「例えばさ 何か 事件ないの? ねえ 何かないの?」
聡子「もう 終わったみたい」
秀美「えっ…やっぱり! なんか そんな気がしてたのよ」
聡子「じゃ 私 忙しいから じゃあね」
恵理「どうも ありがとうございました」
聡子「おう」
奈々子「さてと 頑張るかな」
恵理「はい」
秀美「ね… ちょっと 何があったのか 教えなさいよ!」
一風館
グアテマラ
真理亜「う~ん う~ん う~ん う~ん… いけそうな気がする 来てる 来てる…」
中庭
文也「へえ~ すごいじゃん 電話 忘れるなんて」
恵理「うん であるねえ」
文也「そうか… よかったねえ」
恵理「うん… でも つらいねえ 自分に 電話してくるのを 忘れたのが うれしいっていうのも…」
文也「そうだよな… うん でも よかったんだよ」
恵理「うん あ でも 本当に 沖縄に 連れていったら どうかって 私が言いだしたわけじゃないからね」
文也「分かってるよ 何も言ってないじゃん」
恵理「あ でも 聞いた時 そう思ったでしょ?」
文也「そりゃ 思ったよ」
恵理「え 思ったの?」
文也「思ったよ」
恵理「なんで~…?!」
文也「思ったよ…」
真理亜「(せきばらい)もう どうでも いいけど 聞いてて バカバカしく なるんだけど あんたら…」
恵理「すみません」
文也「すみません」
真理亜「で… どうなのよ あの子は? 沖縄へ行って…」
恵理「あぁ それがですね 意外な展開になってるんですよ」
真理亜「ほぉ… なに なに?」
恵理「愛子ちゃん 一風館に来た時は あんまり 元気がなかったじゃないですか でも 沖縄に行って お父さんが タクシーで 那覇を案内してあげたり お母さんが 朝市で ゴーヤーを売る 手伝いをさせたりして だんだん 愛子ちゃん 沖縄の古波蔵家に なじんできた みたいなんですよ」
恵理「で… 愛子ちゃん 毎日 家に電話してたんだけど 家に電話するの 忘れたって で… 辻内さんは 自分に 電話してくるのを 忘れたのを『よかった』って… なんか 悲しい気もするけど それは いい事なんだなあって…」
廊下
容子「よう」
遥「ええ…」
ゆがふ
兼城「あ いらっしゃい」
恵理「あぁ …あっ?」
真理亜「おっ…」
容子「やっぱり 居た」
遥「え?」
容子「なんかさぁ… なんか ほっとけないんだよね 遥ちゃんの事… ごめんね」
遥「そんな~…」
(戸がひらく)
恵理「あぁ… 姉え姉え?」
奈々子「なんか 分からんないけど 間に合った気がする… うん?」
真理亜「は?」
容子「うん セーフだよ」
そして
遥「言われちゃったんです 彼女に『ウソつき』って…」
真理亜「へ~え…」
容子「そうなんだ… それで 落ち込んでたんだ」
遥「でも そうだなあと思っちゃって… 私から見れば 失敗はしてないし ウソなんて ついてない でも 彼女から見れば ウソつきなんだなって…」
遥「だからといって 私には 解決できるわけじゃないんだけど… でも 私 打たれ弱いんですよね 子供の頃から… 恵理ちゃんみたいな人が うらやましいと思うことがある」
恵理「え?」
遥「あ そうなりたいわけじゃ ないんだけど…」
恵理「え? ちょ ちょっと」
真理亜「あぁ 分かる」
遥「ですよね 打たれ強いじゃないですか? …っていうか 打たれても 打たれても 平気で 笑顔で はい上がってくるじゃないですか なんか もう そういうの 信じられないんですよ 何やっても 大丈夫っていうか」
真理亜「あ~ 分かる」
遥「ですよね」
恵理「ちょ ちょっと 待って下さいよ 容子さん 何か言って下さいよ」
容子「ごめん 恵理ちゃん 否定できない 私も…」
恵理「ええっ?」
奈々子「ハッハハハ… ごめん 私も ノーコメント」
恵理「そんな…」
遥「でも… みんな 心配してくれて うれしかったです ありがとう」
兼城「いいもんだねえ やっぱり 人はさ… そういった人がいるって いうのは いいよね」
遥「はい …あ 似ている…」
容子「ええっ?」
奈々子「わ…」
真理亜「マジで?」
遥「似ている… あれは 小学校 6年生の時 私の初恋だった 私は 成績も優秀で 生徒会の会長でもあり 自他ともに認める 優秀な子供だった でも… でも 恋に関しては… おくてだった そんな私が恋をしたのは 自分とは 全く違うタイプの男の子 成績は悪いし 問題児だし どうしようもない…」
遥「でも 格好いい男の子だった 田辺将太君… 私は 混乱した ふだん 冷静沈着で 先生にすら 授業についって アドバイスをしていた 私は どうしていいか 分からなかった… 彼の顔を見るだけで うろたえてしまったものだった そんな ある日の事… ひとりで帰っていた私は 私の後ろを 彼が ついてきていることに 気がついた」
遥「あ… 緊張して 私は まるうで ロボットのようになってしまったのだ 私の後ろを 彼が歩いていると 思うだけで 私の頭には血が上り ろくに前を見ずに歩いていた私は 早足のまま… そのまま 電信柱に顔から激突した うわっ」
真理亜「『どうした? 大丈夫かよ?」
遥「『だだ だだ だ… 大丈夫です なんでもありません』」
真理亜「『大丈夫じゃないじゃん バッカじゃないの ハッハハハ…』」
遥「彼は笑った そして 私を 学校の保健室まで 連れていってくれたのだった 生まれた初めて 人に『バカ』と言われた瞬間だった あの時の… あの時の空気に… 似ている」
容子「ほぉ~」
奈々子「いい話だ…」
恵理「であるよねえ」
遥「失礼しました…」
一風館
サロン
柴田「今… なんか 大切のものを 奪われたような気がした 似ている? 似ている 似ている! あ~ そうだ 似ている! ああ 似ている この感じ!」
みづえ「どうしたの?」
柴田「はい…」
島田「うるさいねえ この 真夜中に… もうちょっと静かに できないかねえ 君 眠いんだから… もう 寝よ 寝よ」
柴田「どうも… すみませんでした」
古波蔵家
ハナ「うん… うんうん こうして…」
恵尚「出来たよ!」
島袋「はい 出来ましたよ! はいはい!」
恵尚「とうとう 出来たよ!」
恵文「どうしたの 恵尚?」
恵尚「みんな こっち… ちょっと ちょっと こっち来て こっち来て! こっち来て 早く 早く! ついに 出来ました!」
勝子「何が? あんまり 聞きたくないさぁ」
恵尚「なに言ってる おふくろさん これは すごい発明だよ 試作品も こうやって 持ってきたさぁ… なあ 正一」
島袋「はい びっくりしますよ!」
恵尚「おふくろさん おやじさん こっち来なさい 我々を真ん中にさせなさい」
島袋「はいはい は~い」
恵文「どんなのかねえ 楽しみだねえ」
勝子「いえ あまり…」
恵尚「…では 早速 お見せいたしましょう」
島袋「うん」
恵尚「ついに『ゴーヤーマン』の ゲーム化に乗り出した 記念すべき 第1弾でございます それは こちら どどどど ど… どん! 『ゴーヤーマン 危機一髪』」
恵尚「ルールを説明しますよ まず こちらの じゃん ハブ剣 これを このかめに 一本一本 刺していき… そして このゴーヤーマンが飛び出したら この人の負け」
恵文「あやっ」
恵尚「はい いくよ スリル満点 さあ いこう いこうね 大丈夫かね… お~ セーフ…」
島袋「どきどきするさ… いくよ」
恵尚「危ないんじゃない?」
島袋「ああ よし よし…!」
恵文「これは すごいねえ よく出来てるさぁ」
恵尚「でしょう これ 絶対 いけるでしょ?」
恵文「いけるさぁ」
愛子「あるじゃん こんなの…」
祥子「だよねえ…」
恵尚「え? ウソ…」
島袋「そう?」
恵尚「正一 いつの間にか アイデア 盗まれてるよ」
島袋「悔しいさ もう…」
(飛び出すゴーヤーマン)
2人「あ~っ!」
愛子「バカじゃないの…」
勝子「であるよねぇ バカだよねぇ」
恵尚「お前のアイデアだから 駄目なんだろう!」
島袋「お前さ!」
カフェテラス
静子「ふ~ん さすが 古波蔵家ねえ」
恵理「そうですかねえ?」
静子「…古波蔵家っていうか 沖縄かなあ なんかあるのよね こう 傷ついた人を癒してくれる力みたいなものが… きっと」
恵理「そうなんですかねえ」
静子「あるんだなあ きっと なにかが…」
古波蔵家
愛子「おじさん」
恵文「はい 何でしょうか?」
愛子「お願いがあるんですけど」
恵文「おじさんに…? 何でも 言ってごらん」
勝子「うん…」
ハナ「恵文に できる事は あんまり ないと思うけど まず 言ってごらん」
恵文「おばぁ…」
勝子「どうしたわけ?」
愛子「踊り… 教えてくれませんか?」
恵文「『踊り』… 沖縄のねぇ?」
愛子「うん お母さんに見せたい」
勝子「そう… それは 上等さ」
祥子「すごい すてき 喜ぶよ きっと…」
ハナ「それなら 恵文にも できるさ」
恵文「そうだねえ それだったら で… でき… おばぁ! よし 練習しようか」
勝子「じゃ 私が 衣装つくってあげようね」
愛子「えっ? あ… あと1つ」
勝子「なに? 言ってごらん」
愛子「この島って 遠いんですか?」
ハナ「小浜ねえ…」
勝子「小浜か…」
恵文「小浜か… 行ってみたいわけ?」
踊りを練習中の愛子
小浜島
辻内家
恵理「はい ありがとうございました」
(呼び鈴)
美帆子「もしもし? …愛子 …うん 元気だよ えっ… 小浜島? …に居るの? …今?」
恵理「え?」
古波蔵家
恵尚「あれ? やっぱり これだけ 刺しても 飛び出ないねえ 壊れたんだなあ これ…」
祥子「あ ここ 開いてるよ」
恵尚「どこ?(飛び出す)あっ! イタ… 祥子ちゃん あんた ここ 刺したら 飛び出すって 知ってたでしょ?」
祥子「知らないよ」
恵尚「ほんとにねえ?」
祥子「あっ…」
恵尚「うん? どうしたの? 出る? 出る?」
祥子「大丈夫よ もう1回やろう」
恵尚「びっくりしたよ よかった 壊れてなかったねえ」
一風館
グアテマラ
真理亜「最後は 小浜かな… やっぱり あ~ 来てる クッ クッ クッ」
和也の木
辻内家
恵理「小浜か…」