2020年5月12日放送の【 連続テレビ小説「エール」】32話のネタバレです。
連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。
現在は(2020年6月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。
あらすじ
契約から半年。裕一(窪田正孝)の曲は、作っても作っても採用されず、「契約金は印税の前払い金で、曲が売れないと全額返さなければならない」という話を同期の木枯(野田洋次郎)から聞いた裕一は浮かない顔。一方、音楽学校で学生生活をスタートさせた音(二階堂ふみ)は、夢に向かってはりきっていた。ある日、オペラ実習の授業中、教室の後方から上級生のプリンス(山崎育三郎)が声をかけてくる…。
32話ネタバレ
エール (32)「夢の新婚生活」
裕一「ま~た駄目だった… 21曲 連続不採用。」
木枯「こっちも 19曲連続。 これ まずいわ。」
裕一「まずいね~。 まあ… 契約金は いっぱい残ってっから 当面は。」
木枯「はあ? あの契約金 印税の前払い金だぞ。 レコード売れるのが前提の前払い金。 まあ つまり 自分の金じゃないってこと。 まあ 借金みたいなもんだ。」
裕一「しゃ… しゃ しゃ… 借金!?」
東京帝国音楽学校
音「あの… ここ いいですか?」
潔子「どうぞ。」
音「ありがとう。」
潔子「初めまして。 私 筒井潔子です。 こちらは 今村和子さん」
和子「初めまして。」
音「初めまして。 古山 音です。 フフフ… 皆さんも 声楽専攻?」
和子「そう。 私は アルトなの。」
潔子「私は ソプラノ。 よろしく。」
音「よろしくお願いします。」
和子「よろしくお願いします。」
和子「あれ 夏目さんじゃない?」
潔子「そうだわ 夏目さんよ。」
音「夏目さんって?」
古山家
音「でね 同じ組に すごい人がいて 夏目千鶴子さんっていうんだけど 帝国コンクールで最年少で 金賞取ったですって。」
裕一「へえ~ そう。 へえ…。」
音「裕一さん?」
裕一「うん?」
音「どうしたの? 具合悪い?」
裕一「ごめん… な… 何が? そ… そんなことないよ。 ううん 全然。」
音「何かあった?」
裕一「えっ?」
音「ちゃんと話して。」
訳を話した裕一
音「契約金は借金?」
裕一「でも あの… い… いざとなったら なんとかするから…。」
音「大丈夫! レコード売れればいいんでしょう?」
裕一「いや でも… もし採用される前に 金 返せって言われたら どうしよう…。」
音「あった。契約書。 うん?」
裕一「ほら 前払い金って書いてある!」
音「けど 返済しろとは どこにも書いとらんよ。」
裕一「いや でも… 前払い金ってことは…。」
音「お金返す約束なんて しとらんってことよ。 大丈夫! あ~ びっくりした。 ふう… よいしょ。 はい 裕一さん お茶。」
裕一「うん。」
コロンブスレコード
木枯「へえ~ いい嫁さんだな。」
裕一「ほっとした… 彼女 本当にしっかりしてんだ。」
木枯「確か 学生って言ってたよな?」
裕一「うん! 歌手になんのがね 夢なの。」
木枯「ふ~ん…。 何か できすぎてんな。 話 作ってない?」
裕一「作ってないよ!」
木枯「じゃあ 妄想か。」
裕一「実在してるし。」
木枯「本当かね?」
裕一「本当だってば! な… 何で信じないの?」
木枯「分かった 分かった。」
裕一「こ… 今度 会いに来て。」
木枯「あっ 大丈夫。」
裕一「何で?」
東京帝国音楽学校
教師「『ドン・ジョヴァンニ』はモーツァルトの歌劇中 最大の作品であると認められています。」
教師「 この作品で描かれているのは 希代の女たらしである ドン・ジョヴァンニの 恋の遍歴と悲劇的な末路。 そして…。」
久志「そして 人々を翻弄する 愛という名の魔物。」
生徒達「キャ~!」
潔子「えっ…プリンス?]
音「プリンス?」
潔子「音さん 知らないの?」
音「誰?」
和子「うちの学校のスターよ。 今 3年生。」
潔子「頭脳明晰 眉目秀麗 神が与えし美しい声!」
久志「それは ちょっと褒め過ぎじゃないかな?」
潔子「あっ…。」
久志「でも ありがとう。 うれしいよ。」
教師「勝手に入ってきちゃ駄目でしょ。」
久志「先生 せっかくなので 僕が特別授業をしてもいいですか?」
教師「えっ?」
久志「じゃあ どなたか 相手役 お願いできますか?」
教師「そうね。 誰か 一緒に歌いたい人いませんか?」
和子「音さん 立候補したら?」
音「私?」
潔子「こんな機会 めったにないわよ!」
音「急に言われても…。」
久志「う~ん…。 では僕の方から指名させて頂きます。 相手 お願いできますか? 夏目千鶴子さん。 おうわさは伺っています。」
千鶴子「私でよければ 喜んで。」
潔子「まあ そうなるわよね。」
和子「うん。」
久志と千鶴子の特別授業が始まる
音「すごい…。」
潔子「記念公演のプリマドンナは千鶴子さんで決まりね。」
音「記念公演?」
和子「鷹ノ塚記念公演。 創立記念日に開かれてる音楽会。 特別に優秀な人だけが舞台に上がれるの。」
潔子「レコード会社のスカウトも大勢来るし デビューへの1番の近道って言われてる。」
音「そうなんだ…。」
和子「次は『椿姫』やるのよね。主役は きっと あの2人でしょうね。」
古山家
音「千鶴子さん すごかったな~。」
裕一「ただいま!」
音「お帰りなさい! はい はい はい… うん?」
木枯「どうも。」
裕一「あっ 同期の木枯君。」
音「あっ…。」
木枯「お邪魔します。」
音「どうぞ。」
裕一「上がって 上がって。」
夕食
音「やっぱり! あの時 廿日市さんと一緒に いらっしゃいましたよね? どこかでお見かけした気がしたんです。」
回想
廿日市「期待の新人。」
回想終了
木枯「へえ~ 奥さんが 古山を売り込んだんだ。」
裕一「そう。 全部 彼女のおかげ。」
木枯「ふ~ん。」
音「彼の才能を埋もれさせるわけには いかないと思って。」
裕一「まあ まだ結果は出せてないんだけどね。」
音「裕一さんなら絶対大丈夫!」
裕一「頑張る!」
音「うん。」
裕一「ありがとう。」
音「木枯さんも頑張って下さいね。」
木枯「はい。」
夕食後
木枯「本当に実在するんだな できた嫁さん。」
裕一「ねっ? 言ったでしょ。」
木枯「会えてよかったよ。 へえ~。 これ 西洋音楽?」
裕一「うん。 福島の実家にね 蓄音機あって 親父が よくレコード買ってくれた。」
木枯「へえ~。」
裕一「五線紙も買ってくれて それで作曲の勉強始めた。」
木枯「俺 西洋音楽なんか 聴いたこともなかったよ。」
裕一「えっ そうなの?」
木枯「貧乏だったしな。 音楽っていったら 母ちゃんが 鼻歌で歌ってくれてた民謡ぐらいだよ。」
裕一「田舎 どこだっけ?」
木枯「福岡。 まあ 家 捨てて 飛び出してきちゃったから もう田舎とは 言えないのかもしれないけど。」
裕一「僕も おんなじ。 家族捨てて ここに来た。」
木枯「そっか。」
裕一「頑張んないとね。」
木枯「ああ。」
裕一「うん。」
喫茶バンブー
恵「へえ~ 作曲家仲間か。」
音「裕一さんとは正反対だけど 気が合うみたい。」
保「よき友人で よきライバルってとこか。 いいもんだね。」
恵「はっ! ライバルか…。 今頃 どうしてるかしら? 幼なじみのあの子?。 同じ男を好きになっては 取ったり取られたり。」
恵「最初の旦那も あの子に取られたから 別れたのよね。」
保「えっ 最初?]
恵「でも 彼女に負けたくないって気持ちが 今の私を作ってくれたの。 ライバルがいる人生って悪くないわよね。」
音「ライバルがいる人生…。」
東京帝国音楽学校
音「何 入ってる?」
潔子「今日? 今日は 卵と…。」
和子「あっ 卵。」
潔子「入ってる?」
和子「うん 入ってる。」
潔子「おっきくない?」
和子「お握り 3つ入ってる。」
千鶴子を見つける音
音「千鶴子さん よかったら みんなで お昼食べない?」
千鶴子「結構よ、 友達ごっこは性に合わないの。」
音「友達ごっこ?」
千鶴子「ここにいる人たちは みんな ライバルでしょ?」
音「意外。 千鶴子さんみたいに ぬきんでてる人でも そんなふうに思うんだ。 オペラ実習の時の千鶴子さん 本当にすてきで羨ましかった。」
音「私にも 千鶴子さんぐらいの才能が あったらなって。」
千鶴子「才能って言葉 私は大っ嫌い。 努力もしないで 誰かを羨むだけの人って 私には理解ができない。 じゃあ。」
コロンブスレコード
裕一「よし… 出来た。」
裕一「自分で言うのも何ですけど かなりいい曲が書けたと思うんです。」
杉山「確か 先月も そう おっしゃってらっしゃいましたが。」
裕一「今回は間違いありません。 よろしくお願いします。」
杉山「確かに お預かりしました。」
裕一「あっ… 廿日市さんは?」
杉山「本日は 木枯さんの録音に立ち会っています。」
裕一「えっ?」
杉山「木枯さんの曲が レコードになるんです。」