2020年5月28日放送の【 連続テレビ小説「エール」】44話のネタバレです。
連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。
現在は(2020年6月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。
あらすじ
音(二階堂ふみ)の記念公演の最終選考まであとわずか。選考に向けて必死に練習する時期に、音がカフェーで働いたり、結婚もしていることをはじめて知って、千鶴子(小南満佑子)は「私のすべてをかけて、プリマドンナを勝ち取って見せる」と宣言する。一方、鉄男(中村蒼)は再会した希穂子(入山法子)をたずねてカフェーにやってくる。ちゃんと話がしたいと話す鉄男に、希穂子は冷たい態度をとる。
44話ネタバレ
エール (44)「東京恋物語」
音楽学校
潔子「音さん 今日も眠そうね。」
和子「また カフェーの仕事で夜更かし?」
音「ううん。 昨日は 主人の友達が泊りに来てて 酔って暴れて 大変だったの。」
和子「えっ 主人?」
潔子「今 主人って言った?」
音「うん。」
和子「まさか 音さん 結婚してるの?」
音「うん。 言ってなかったっけ?」
潔子「聞いてない!」
和子「うそでしょ?」
潔子「えっ? 人妻で 学生で カフェーの女給ってこと?」
音「カフェーは 今日で終わりだけどね。 楽しかったよ。 すごく勉強になった。」
千鶴子「最終選考まで あと少しなのよ。 必死で練習するのが普通じゃないの?」
音「私だって必死だよ。」
千鶴子「そういうの… 必死って言えるのかしら? 私はね 子どもの頃から 音楽のために全てを犠牲にしてきたの。」
千鶴子「なのに あなたは… 音楽も 家庭も 友達も 恋愛も 何でも欲しがって 手を伸ばす。 あなたみたいな強欲な人に 私は負けるわけにはいかないの。」
音「強欲?」
千鶴子「私は… 私の全てを懸けて ヴィオレッタを勝ち取ってみせるから。」
喫茶店 バンブー
恵「は~い どうぞ。」
鉄男「ありがとうございます。」
裕一「あっ トーストを2つ。」
恵「うん。」
鉄男「ホットケーキも つけていいぞ。 ここは 俺が持つ。」
裕一「じゃあ…。」
恵「フフッ。」
恵「顔がいい人は 言うことも かっこいいわね。」
保「顔がいいから かっこよく聞こえるんじゃないか?」
鉄男「昨日は 本当に悪がった。」
裕一「いやいや… みんな いろいろあるよ。」
鉄男「会社は何時からなんだ?」
裕一「ああ… 出勤時間は自由だから。 大御所になると出社しない人もいる。」
鉄男「へえ~ そういうもんなのか。」
裕一「うん。」
鉄男「…で どうなんだ? 仕事の方は。」
裕一「うん…。」
鉄男「『紺碧の空』のおかげで 評価 上がったんじゃねえか?」
裕一「そうでもないよ。 この前ね 地方小唄の話あったんだけど… うまいこといかなかった。」
鉄男「地方小唄?」
裕一「うん…。」
古山家
吟「人妻が カフェーの女給って あんあた 何考えとんの?」
音「お母さんとか梅には言わんでよ めんどくさいから。」
吟「言うに決まっとんじゃん。 こんな面白い話ないわ。」
音「お姉ちゃんは どうなっとんの? 結婚の準備。」
吟「式の日取りが決まったとこ。 最近気付いたんだけど うちの人 何だかんだで亭主関白なんだわ。 裕一さんは いい旦那様よね。 何でも あんたの好きにさせてくれて。」
音「お姉ちゃん…。 私って 強欲?」
吟「やだ… 今頃 気付いたの?」
音「やっぱ そうなんだ。」
吟「それが あんたのいいところじゃんか! 人間 欲がなくなったら おしまいよ。 強欲上等!」
音「強欲上等…。 そっか…。 あっ! ちょっと それ 高かったんだから やめてよ!」
吟「いいじゃん ちょっとくらい…。」
音「ちょっと… 本当駄目…。」
吟「かわいい!」
音「やめりん やめりん!」
カフェー パピヨン 控室
音「ああ… もう こんな減って…。」
希穂子「音江さん。 ゆうべは お騒がせして ごめんなさいね。。」
音「いえいえ… あの…。」
そこへママが入ってくる
ママ「音江ちゃん いよいよ最終日ね。」
音「はい。 1週間 お世話になりました。」
ママ「残念だわ…。 あなた 鍛えれば 1流になれそうなのに。」
音「えっ? 怒られてばかりでしたけど…。」
希穂子「見込みがあるから怒られたんじゃない?」
ママ「さすが希穂子ちゃん そのとおりよ。 それぐらい 言われなくても察しなさい。ここで 何 勉強したのよ。」
音「すいません。」
ママ「フフフフ…。」
ボーイ「困るんですよ。 出てって下さい。」
鉄男「少しでいいですから。」
ボーイ「出てけって言ってんだよ。」
鉄男「お願いします!」
愛子「ママ 大変です! この前に人が…」
鉄男「話すだけですから。」
ホール
鉄男「何でですか!」
ボーイ「出てけよ!」
鉄男「別にいいでしょ 話すくらい!」
ボーイ「出てけって言ってんだよ。」
鉄男「少しですから お願いします!」
ボーイ「無理なんだよ。」
鉄男「希穂子…。」
鉄男「ちゃんと話がしてえ。 少しでいいから時間くれねえか?」
希穂子「お引き取り下さい。」
鉄男「希穂子…。」
希穂子「わからない? 迷惑してるの。 本当のことを言いますね。」
希穂子「福島を離れたのは あなたが重荷になったからです。 勘違いされて困ってたの。 お帰り下さい。」
恋愛の機微を目の当たりにした 音のカフェー勤務最終日でした。
古山家
久志「どうぞ。」
鉄男「よいしょ… はい 出来たよ。」
久志「おっ! おいしそうだ。 鉄男君 頂こうよ。」
裕一「ほら! 大将 ほら… 食べよう ほら!」
久志「まあまあ…。」
裕一「ああ… ありがとうね。 飲もう 飲もう。」
数時間後
鉄男「おっ… そうだ! あの時も おめえが1番に逃げたんだ。」
久志「覚えてないな。」
裕一「いや 久志の逃げ足の速さはね 学校… いやいや 宇宙1だよ!」
久志「危機対応能力にたけていると 言ってほしいね。」
裕一「あの先生 怖かったけどさ 4年の時 藤堂先生になってくれたの うれしかったな~!」
鉄男「ああ… 藤堂先生には頭が上がんねえ。」
裕一「懐かしいね~。」
久志「いいもんだね ふるさとの友達と飲むのは。」
裕一「うん!」
久志「裕一が鉄男君を東京に呼ぼうって 言いだした時は さすがに驚いたけどね。」
裕一「あっ ごめん ごめん。 あの時はね もう本当に舞い上がってました。」
鉄男「いや… うれしかったよ。 ここ最近 詩 書くことなんて忘れてたから。」
裕一「いや… しかたないよ。 仕事だってあるしね。」
鉄男「実は… 書いてみたんだ。」
裕一「えっ? 歌詞書いたの!? えっ? み み… 見せて 見せて! えっ?」
久志「『福島行進曲』。」
鉄男「俺なりの福島を書いてみた。」
裕一「いい… すごくいい。 す… すごくいいよ これ! ねっ?」
久志「ああ いいよ! 恋の歌だな。」
鉄男「ああ。」
裕一「『紺碧の空』書いた時ね 歌詞に共感するって すっごく すっごく 大事なんだって分かったんだよ。 こういう… こういう… 心に グッて グッて来る こういうの ずっと待ってた!」
裕一「僕ね… 福島捨てて ここに来たんだ。 でも… 忘れたことは一度もない! 大将が思い乗せた この歌詞で もう一度… もう一度 ちゃんと福島と向かいあいたい!」
裕一「大将 いや… 鉄男。 僕に… この詩で… この詩に曲をつけさせてくれ!」
鉄男「分がった。 いい曲つけてくれよ!」
裕一「ありがとう! ありがとう…。 久志 歌ってくれるよな?」
久志「僕以外… いるの?」
裕一「クッ フフフ…。」
皆が寝た後仕事場で作曲作りをする裕一
コロンブスレコード
廿日市「『福島行進曲』。」
裕一「はい。 地元で新聞記者やってる 友人が書きまして…。 あっ もともと 作詞家志望で かなり才能のある男なんです。」
廿日市「ふ~ん…。」
裕一「歌い手は 今 東京帝国音楽学校で 声楽の勉強してる 僕の友人 佐藤久志に頼もうかなって…。」
廿日市「ちょっと黙ってて。」
裕一「あっ はい。 す… すいません。」
廿日市「そうねえ…。」
杉山「私は とてもいい曲だと思いますが。」
廿日市「えっ そう?」
杉山「横浜に地方小唄の話は 結局 流れてしまいましたし ほかのレコード会社が まだ目をつけていない 東北方面の地方小唄なら 話題にもなりやすいかと。」
廿日市「あっ そう… じゃあ これで作ってみようか。」
裕一「えっ?」
録音室
こうして 裕一の初めてのレコードが吹き込まれることになりました。
裕一「あっ… 今日は よろしくお願いします。」
杉山・小田「よろしくお願いします。」
杉山「スタジオへ ご案内します。」
ただし 歌うのは久志ではなく 廿日市が連れてきた女性歌手。 無名の学生を いきなり器用するのは さすがに難しかったようです。
小田「いつでも始められるよ。」
裕一「では…。」
川野三津代「♬『胸の火燃ゆる宵闇に 恋し福ビル引き眉毛 サラリと投げたトランプに 心にゃ金の灯愛の影』
上京して2年 ついに裕一はプロの作曲家デビューを果たしたのです。
デビューまで長い道のりでした。裕一さんの下積み時代はとても長いものになりましたね。
音さんと吟さんの絡みは8話のやりとりを思い出しましたw