ドラマダイジェスト

【 連続テレビ小説「エール」】60話「環のパリの物語」ネタバレ

2020年6月19日放送の【 連続テレビ小説「エール」】60話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2020年7月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

双浦環(柴咲コウ)のパリ時代の話、後編。今村嗣人(金子ノブアキ)はパリでなかなか認められず焦りを感じていた。一方で、環は思い切ってミラノまで受けに行った「蝶々夫人」のオーディションをきっかけに、歌手になるチャンスをつかみかけていた。まわりから環について聞かれることが多くなった嗣人は、素直に喜べず複雑な気持ちを抱えるようになる…。そして、ある日、環の人生を変える大きな知らせが届くのだが…。

60話ネタバレ

エール (60)「環のパリの物語」

嗣人の待ち望んだ個展が開かれました。そして 一夜が明け…。

新聞の内容を見て机をたたく嗣人

ただただ凡庸。すべてがものまね。若き日本人画家への期待は裏切られた。

パリ 秋

秋のある日 イギリスから アダムという男が訪ねてきました。 舞台や展覧会をプロデュースする彼には ある目的がありました。

アダム「イタリアでの2次審査は残念でした しかし彼女に才能を感じました 紹介願えますか ミス双浦に」

嗣人「もちろん」

嗣人「環 こちら アダムさん 君を紹介してほしいそうだ。」

アダム「はい 環 あなたにお話があってきました あちらで詳しくいいですか?」

嗣人「僕がやるから行きな。」

環「ありがとう。」

アダム「ハハッ カム カム。」

利彦「君の奥さん 最近 話題だよ。」

嗣人「妻じゃない。」

利彦「…なら 早く 妻にしといた方がいい。 どうも プッチーニが目をつけてるらしい。」

嗣人「えっ?」

利彦「ほら 例の『蝶々夫人』 自信作だったのに 初演 最悪の評価だったろう。 起死回生に狙ってんのが 日本人の役を 日本人でやるってことみたい。」

利彦「あの外国人も それで来たんじゃないの? あっ 里子ちゃん この前のレストラン いつ行く?」

嗣人のアパート

嗣人「環。」

環「お酒は もう駄目よ。」

嗣人「さっきの… 何てったっけ? あの… アダムっていう外国人 何の話だったの?」

環「ロンドンで オーディション 受けないかって。」

嗣人「うん… 何のオーディション?」

環「『蝶々夫人』。 オペラハウスの公演は キャストを一新してやるんだって。 どう思う?」

嗣人「どう思うって何が?」

環「受けていい?」

嗣人「ああ… 当たり前じゃないか。 大きなチャンスだよ。」

環「まだ先の話だけど 1か月くらい 行かなきゃいけないし 大丈夫かなって。」

嗣人「大丈夫って 僕が? 僕の何が心配なの?」

環「ううん… 許してくれるなら行く。」

嗣人「結婚してるわけじゃないんだ。 許すも へったくれもない。 行きたければ 行けばいいさ。」

環「嗣人。」

嗣人「何?」

環「うれしくないの?」

嗣人「あっ…。 うれしいさ… うれしいに決まってるだろう!」

パリ 冬

利彦「環さんは ロンドン? 環さんって美人だよな~。」

友人A「日本人界わいでは かなり有名人です。」

友人B「みんな 狙ってるよな。 ハハッ冗談 冗談。」

利彦「環さんは嗣人に ほれてるから。」

友人A「お前 いいな~。 あんな彼女がいて。」

友人B「俺も あんな彼女 欲しいわ~。」

嗣人「もう 環の話はいいよ。」

利彦「そもそも 環さんとは どこで知り合ったの?」

嗣人「もういいって!」

利彦「何? どうしたの?」

嗣人「はあ… 悪い。 今日は やめよう。」

ロンドン

環は オペラハウス公演の 最終オーディションに残っていました。

里子「探したよ~。」

環「あった?」

里子「いよいよ 明日だね。 自信は?」

環「ある!」

里子「おっ!」

環「ない。」

里子「えっ?」

環「ある!」

里子「はあ?」

環「ない。」

里子「フフッ どっちよ。」

環「どっちもない。 ただ 楽しみなだけ。」

里子「3人まで残っただけでも すごいけど。」

環「う~ん… でも ここで負けたら一緒だから。」

里子「実はね 私も 昔 バレエで世界 目指してたの。」

環「えっ そうだったの?」

里子「20歳の時 諦めた。 差別と体格差が どうしようもなくて。」

環「里子なら まだ目指せるよ!」

里子「気休め 言わないで。」

環「ご… ごめん。」

里子「正直 悔しいの。 あなたと私は違う。」

里子「ごめん ごめん。 どうでもいいことだ。 今 あなたの前には オペラハウスがあるの。 それをつかみ取る。 それだけに集中して。 ねっ?」

環「里子…。 いろいろ ありがとう。」

里子「世界を ギャフンと言わせて。」

パリ カフェ

フィリップ「座るよ 君は画家なの?」

嗣人「はい」

フィリップ「僕も画家を目指していたんだ もしよかったら このカフェで個展を開かない?」

嗣人「えっ?」

フィリップ「君さえよければ!」

嗣人のアパート

嗣人「お帰り。」

環「ただいま… 今 逆だけど。」

嗣人「どうだった?」

嗣人「またチャンスはあるよ。」

環「違うの…。 合格したの。 私… オペラハウスに立つ。」

嗣人「フフフフフ…。」

環「どうしたの?」

嗣人「アハハ… フフフフ…。」

環「嗣人さん?」

嗣人「傑作だ! 俺が… 街のカフェで個展をやらないか って言われて いい気分になってる時に 君は オペラハウスだ。 バカみたいだ…。」

嗣人「何を喜んでるんだ! 俺と君の何が違うんだ? 俺は…。(絵を床に叩きつける)」

環「やめて! やめて… やめて!」

嗣人「くそ くそ くそ…。」

環「嗣人 しっかりして! あなたには才能がある!」

嗣人「うわべの言葉なんか いらない!」

環「本当に思ってる! 心底思ってる!」

嗣人「どうして分からないんだ…。 その優しさが人を苦しめるのに! どうして… どうして…。」

嗣人「君の… 失敗を願ってる。 どんなに喜ぼうとしても… 心の奥底から嫉妬があふれてくる。」

嗣人「俺は… 君といる俺が嫌いだ。 君といると… 俺は どんどん やなやつになる。 俺は… 君という光の影でいるのは… 耐えられない。」

嗣人「環…。 歌を… 歌を諦めてくれ…。 君を愛してる。 頼む… 頼む…。」

カフェ

フィリップ「おめでとう!」

環「あったかい」

フィリップ「どうするんだい?」

環「私は光でいたい 傲慢ですか?」

フィリップ「自分に嘘をつくことが 最大の罪です それでいい それが君の人生だ」

パリ 春

蝶々夫人が環によってよみがえる オペラハウスに続きニューヨーク公演も成功!

カフェ

ピエール「この絵を譲ってもらえないか?」

フィリップ「批評家のピエールだ」

嗣人「…その絵はだめです」

ピエール「他は凡庸だが この絵だけは素晴らしい」

嗣人「ありがとう でもその絵はだめですだめです」

ピエール「そう残念だ 僕は君のことをこき下ろしたが この絵が描けるなら まだ将来はあると思うが」

嗣人「では無理です もうそんな女性にはめぐり逢えませんから」

ピエール「そう…残念だ」

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