2020年6月22日放送の【 連続テレビ小説「エール」】61話のネタバレです。
連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。
現在は(2020年7月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。
あらすじ
コロンブスレコードと契約して5年が過ぎ、裕一(窪田正孝)はご当地ソングや「大阪タイガース」など球団歌を数多く手がけ、安定した作曲家生活を送っていた。ある日、裕一は廿日市(古田新太)から「コロンブス専属新人歌手募集」のオーディション合格者のデビュー曲の作曲を依頼される。裕一は4年前に音楽学校を卒業以来、いまだオペラ歌手としてデビューできていない久志(山崎育三郎)に応募を勧める。
61話ネタバレ
エール (61)「スター発掘オーディション!」
昭和11年 コロンブスレコード
廿日市「いや~ どうも どうも!」
コロンブスレコードと契約して はや5年が過ぎ…。
廿日市「どうぞお収め下さい。 仙台市民の 皆様もきっと お喜びになりますよ。」
「ありがとうございます。 ほれ 君たちも。」
3人「ありがとうございます!」
「先生 記念に お写真いいだか?」
裕一「あっ はい。」
「私が お隣! 私が お隣さ!」
「じゃあ お写真撮ります。 すいません ちょっと下がって下さい。」
「じゃあ 写真撮りますね。」
「はい。」
「もうちょい寄って。 はい 笑顔で。 はい いきますよ~。 は~い。」
別のクライアント
廿日市「この曲は 必ず ファンの心をつかみます! 巨人に勝てますよ!」
「おおきに おおきに!」
廿日市「ハハハハハ よかった。」
♬「『六甲おろしに』」
廿日市「ほら。」
裕一「ああ…。」
♬「『颯爽と』」
裕一は ご当地ソングや球団歌を 数多く手がけ安定した作曲家生活を送っていました。
裕一「ありがとうございます! アハハハ…。」
喫茶店 バンブー
音「ほらほら 慌てて食べないの。」
華「お代わり!」
保「はい。」
音「もう たくさん食べたでしょ? 終わりです。」
娘の華も4つになり ますます やんちゃ盛りです。
音「こら! 駄目。」
保「はい。 これ サービス。」
華「やった!」
音「いつもすいません。 華 『ありがとう』は?」
華「ありがとう 保!」
保「どういたしまして。」
音「『保さん』でしょ?」
保「いいの いいの。」
恵「華ちゃん しっかりしてきたわね。」
音「まだまだですよ。 おねしょもするしね。 ん~?」
華「保 コーヒー作るの見せて。」
保「あ~ いいよ。」
音「『保さん』でしょ!」
保「いいのいいの。」
音「もう~。」
恵「華ちゃんが生まれてから 音さん いい顔してる。」
音「そうかな?」
恵「うん!」
音「毎日バタバタで大変ですよ。」
古山家 裕一の仕事場
裕一「フフフフ…。」
音「コン コン コン!」
裕一「華ちゃん 華ちゃん な… 何 描いてんの?」
華「チョウチョ!」
裕一「あっ チョウチョ! あ~ かわいい…。」
音「華ちゃん お父さんのお仕事の 邪魔したらいけません。」
裕一「ううん 大丈夫だよ 大丈夫 大丈夫…。 かわいいな~。 あっ!」
音「誰? これ。」
裕一「あっ それね この前 レコード渡した時に 記念に撮ってもらったの。 大阪と仙台の皆さん。」
音「へえ~ 仙台の人は みんな きれいね。」
裕一「あっ! 是非 今年の七夕祭り来て下さいって。」
音「そんな暇ないでしょ。 締め切り いくつも抱えてるんだから。」
裕一「そうだけどさ…。」
華「出来た! お父さん撮って。」
裕一「うん! あ~ 上手だね~!」
華「すごいでしょ フフフ。」
裕一「うん! 上手。」
華「ここが 目なんだよ。」
裕一「あっ これ 目? ハハハ いいね!」
音「ずっと続くといいねえ。」
裕一「うん? 何が?」
音「裕一さんのお仕事が順調に続いて 華も どんどん大きくなって…。」
裕一「そうだね。」
音「はい お片づけして下さい。」
華「はい!」
裕一「はい カエルさんも。」
音「はい どうぞ。 よし お手伝いしてくれるかな?」
華「はい!」
音「よいしょ…。 じゃあ 頑張って。」
裕一「写真…。 (ドアが閉まる)」
コロンブスレコード
廿日市「木枯がテイコク行ってから イケイケドンドンだろう?」
廿日市「こっちも何か新しいことをしないとさ…。 …ったく あの裏切り者が。 金に目がくらみやがって。 だから 今回の募集には 社運がかかってるわけ!」
裕一「社運…。」
廿日市「というわけで 合格者の新曲は 君にお任せするから。 ヒット曲 よろしく。」
裕一「はあ…。」
廿日市「君 ず~っと低め安定だからさ~。 そろそろ 第二の『船頭可愛いや』欲しいよね。 ねえ?」
鉄男のおでん屋
裕一「どうせ 僕は低め安定だよ!」
鉄男「あの野郎 自分で書いてみろっつうんだよね。」
裕一「本当だよ!」
久志「あ~ 気分悪い! こんなのが売れるなんてね 世も末だよ。」
裕一「誰?」
久志「酒 ちょうだい。」
裕一「ねえ 誰? 誰?」
久志「音楽学校の後輩 演技も歌も並以下。」
裕一「帝都劇場! えぅ 後輩君 すごいじゃない!」
久志「ちょっと顔がいいだけで ワーキャー言われてね。 僕みたいな本物はね だまされないんだよ!」
鉄男「だったら おめえもプロになれよ。 後輩に先越されてる場合か?」
裕一「卒業して何年たった?」
4年前
裕一「卒業おめでとう!」
久志「ありがとう!」
鉄男「おめでとう!」
鉄男「これから どうするんだ?」
久志「決まってんだろう。」
裕一「おっ!」
久志「スカウトが来りゃ 即プロデビューさ。」
3年前
久志「今は研鑽を積む時だからね。 飲んで 飲んで。 おごっちゃうから。 飲んで。」
2年前
久志「自分を安売りしちゃいけないと思うんだ。」
裕一「ねえ 見て見て これ。」
鉄男「何だ? そのカメラ。」
裕一「華のこと撮ろうと思って 買ったの。」
1年前
久志「僕だよ…。 ねえ みんなのプリンスの… 僕 佐藤久志だよ!?」
久志「バカ野郎…。 (せきこみ)」」
現在
久志「僕を見つけられないなんて 世の中 間違ってんだよ。」
鉄男「じ~っとしてたって何も変わんねえぞ。 俺なんか毎日 必死でネタ考えてんだから。」
久志「これは『タネ』だ。」
鉄男「実はよ 路面店 出さねえかって話があるんだよ。」
裕一「え~? 作詞は!?」
裕一「あっ 書いた? あっ 見せて 見せて!」
鉄男「仕事の合間に ちょこちょことな。」
裕一「うん? これ 何? 『僕は君の唇に潜り込みたい』。」
久志「『ああ もっと近づいて 深くまで…』。」
鉄男「あっ ちょっと ちょっと…。」
裕一「えっ? せ… 成人小説?」
鉄男「いや あの… ちょっとした小遣い稼ぎだよ。」
久志「こんなくだらない読み物 金になんの? 才能の無駄遣い。 あっ もともと 才能なかったりして。」
鉄男「ああ!? おめえこそ 口ばっかりで 全然 世の中に出ねえじゃねえか!」
久志「はあ!?」
裕一「あっ! そうだ! そうだ 久志… これ これ! 応募してみなよ!」
鉄男「合格したら 即レコードデビュー?」
裕一「そう!」
久志「コロンブス お断り! 『福島行進曲』が売れなかったのは 僕を使わなかったせいだよ。 君たち 分かってんのか?」
鉄男「おめえ そだ昔のこと まだ引きずってんのか?」
久志「デビューっつったって流行歌でしょ? 僕が歌いたいのはね オペラなんだよ。」
裕一「いや 流行歌はね ものすごい数の人が聴いてくれんだよ。 久志の歌声なら 絶対 女性客のウケいいから!」
久志「いや まあ 僕が歌ったら いや ウケはいいと思うんだけどさ。 でも
西洋音楽 裕一も志望だったろう? 未練ないのか?」
裕一「ない! …と言ったら まあ うそになるけど。 でもね 流行歌が いかに大衆の心をつかむか もう 身にしみて よ~く分かったから。」
鉄男「頼もしな。」
裕一「あ~あ 久志にも体験してほしいな~。」
福島三羽ガラスで流し
鉄男「準備いいな? いいな? 行くぞ。」
裕一「よし。」
鉄男「よし!」
裕一「よし!」
「いらっしゃい!」
鉄男「すいません。 お客さん 1曲どうですか?」
裕一「どうですか?」
「いい いい…。」
鉄男「あっ お客さん どうですか?」
「おにいちゃんたち 流し やってるのか?」
裕一「はい!」
「あっ そう。 じゃあ 1曲お願いしようかな~?」
2人「ありがとうございます!」
「いい曲 頼むよ!」
久志「かしこまりました。」
裕一「うん?」
鉄男「おい 何 歌うんだ?」
裕一「何?」
久志「♬~(オペラを歌いだす)」
裕一「ちょちょちょう…。」
「うっせえ! 引っ込んでろ!」
裕一「すいません。」
久志「♬~(オペラ)」
「何 訳の分かんねえ歌 歌ってんだ! 酒がまずくなるだろう!」
鉄男「誰が オペラ歌えっつった!?」
久志「分かるやつには分かるんだ。」
鉄男「金もらってんだぞ。」
久志君… ひとまず オペラは置いときますか。
気を取り直して久志の『船頭可愛いや』
久志「♬『夢もぬれましょ 潮風夜風 船頭可愛いや エー 船頭可愛いや 波まくら』」
「おにいちゃん うまいな!」
久志「ありがとう。」
「男の『船頭可愛いや』もいいわね~!」
「いい歌だった…。 何でだか グッと来た。 おかげで明日も頑張れるよ。」
「おにいちゃん ありがとう! かっこよかった!」
「ほら おにいちゃんに渡すんだろ?」
「うん。 はい。 ありがとう!」
「ありがとう。」
裕一「ありがとうございます。」
鉄男「ありがとうございます。」
古山家
音「流しでオペラ!? ハハハハ…。」
鉄男「笑い事じゃねえよ。 もう 客からブーブー言われてさ…。」
音「じゃあ 全然駄目だったんだ?」」
裕一「いや~ それがさ…。」
音「うん?」
鉄男「フッフッフッフ…。 ほい!」
音「えっ!? こんなに?」
久志「僕が本気出せば そんなもんさ。」
裕一「いい気分だったろ? 拍手喝采浴びて。」
久志「まあ 悪くはないね。」
鉄男「正直に言えよ。 おめえ めちゃくちゃ うれしそうだったぞ。」
久志「笑止千万。 プロとしてお金をもらった以上 それなりの仕事をしたまでさ。」
鉄男「強がんなって。 おめえ あの親子から もらった1銭玉 大事にしまってたくせに。」
久志「たかが1銭 されど1銭だよ。」
音「でも やってよかったじゃない。」
久志「分かった… オーディション受けてあげるよ。」
裕一「えっ!? ほ…本当?」
久志「コロンブスに僕の力を貸そう。 ああ見える… 日本中が 僕の歌のとりこになってる姿が。」
鉄男「俺も聞こえっぞ~。 『あの詞が すてきなのよね~』。」
裕一「『あのメロディー 何回でも聴きたくなるな~』。」
裕一「よし… 久志が受かれば 福島三羽ガラスで売り出すのも 夢じゃない! 是非 協力させてもらうよ。」
久志「ああ! 君にも協力させてあげてもいいぞ。」
鉄男「フン! おめえが途中で逃げ出さなきゃな。」
裕一「よし… 久志。」
久志「おう。」
裕一「鉄男も。」
鉄男「うん!」
裕一「絶対 絶対 合格するぞ!」
3人「オ~!」
とある日の裕一の仕事場
音「コンコ~ン! 新しい依頼?」
裕一「うん… ありがとう。 新人歌手のためのデビュー曲だって。」
音「ってことは…。」
裕一「久志のための曲。」
音「そうなるといいな。」
裕一「ねえ。」
音「そういえば 久志さんって 昔から 歌が好きだったの?」
裕一「うん? さあ?」
音「えっ 知らないの!?」
裕一「えっ? 男同士なんて そんなもんだよ。」
華「お母さ~ん!」
音「うん?」
華「おなかすいた!」
裕一「おなかすいた?」
音「はいはい 分かった 分かった。 じゃあ ごはんにしましょう。 はい。」
裕一「ありがとう。」
音「頑張って。」
裕一「うん!」
音「『頑張って』は? ほら。」
華「頑張って。」
裕一「頑張ります。」
音「待って 待って…。」
裕一「確かに謎だな…。」
そう 久志が歌を好きになった理由。 それは…あっ!
久志「その謎は 明日のお楽しみ。」