優「優ちゃんもやりたい!」
坂場「ついでに 僕もやりたい。」
なつ「あっ いや イッキュウさんは やめた方がいいと思う。」
坂場「えっ…。」
なつ「触るよ~って… こうやって 上から 数 数えるようにやって。 そう そう そう そう… おっ 上手!」
居間
剛男「そうかい 搾乳できたのかい?」
千夏「はい。 ソラみたいにできました。」
優「優ちゃんもできた!」
剛男「優ちゃんもかい。」
拓男「僕もできるよ。」
砂良「あんたは張り合わなくていいの。」
(笑い声)
なつ「じいちゃん イッキュウさんと私のテレビ 見てくれた?」
泰樹「うん…。」
坂場「どうでしたか?」
泰樹「うん…。」
剛男「熱心に見てたさ。 毎週 欠かさず見てた。 ね お義父さん。」
泰樹「うん…。 ちょっと… ちょっと疲れた。 先に休む。」
富士子「はい。」
なつ「じいちゃん 大丈夫?」
富士子「うん? 大丈夫さ いつものことだから。 今日は 動いた方でないかい。」
照男「じいちゃんは もう のんびりさしてやればいいべ。」
富士子「年だもね 自然現象。」
寝室
なつ「本当に… 昔の私と千遥みたいだね。」
千遥「あのころは… こんな布団で 眠った記憶はないけど。」
なつ「そうだね… 覚えてんの? よく生きたね。」
千遥「育ててくれて ありがとう。」
なつ「何言ってんの…。 千遥がいてくれたから あのころは生きられたんだよ。 結局 つらい思いばかりさせたけど…。」
千遥「でも 私 浮浪児でよかったって 今は思ってるよ。」
なつ「千遥…。」
千遥「今まで 出会えた人がいるから…。 元気でいてくれて ありがとう お姉ちゃん…。」
なつ「こちらこそ…。 生きててくれて ありがとう… 千遥。」