連続テレビ小説「なつぞら」第83話「なつよ、十勝さ戻って来い」【第14週】

回想

千遥『どこかで無くしてたと 思っていましたが お母さんが 私の荷物から見つけて 預かってくれていたのです』。

なほ子「それは お前の兄さんからの手紙だろ?」

千遥「はい。 でも お母さん 私は この手紙に どんなことが書いてあったのか よく知らないんですよ。 あのころは 字が あまり読めなかったもので。」

なほ子「その手紙に お前の姉さんが住んでるっていう 北海道の住所が書いてあったんだよ。」

千遥「えっ?」

なほ子「そこは 親戚でもなく 戦死なすった お父さんの 友人のうちだそうだ。」

千遥「私の姉が そこに?」

なほ子「うん… で その北海道に お前のことを 連絡しようかどうか迷ったんだよ。 ただ… お前の姉さんが そこで どんな暮らしをしてるのか お前のこと聞いて どう思うのか どうなるのか… それで 2人とも 幸せになれるのかどうか… いくら考えても 答えが出なくてね そのうちに… お前を手放すのが 惜しくなってしまったのさ。」

なほ子「千遥… すまなかった! その手紙を 今まで隠してて 本当に申し訳なかった! このとおり 謝るよ。」

千遥「お母さん やめて下さい! お母さんが そんな 私に謝ることなんって 一つもないんだから…。」

なほ子「だけどね 千遥… この先 もし あの方と結婚するなら 昔の家族とは 縁を切らなくてはいけないよ。」

回想終了

なつ『昔の家族とは 縁を切らなくては ならないと言われました。 相手は 立派な家柄なので 私が浮浪児だったということを 先方の親に知られたら 破談になってしまうからです』。

回想

千遥「お母さん…。 私には もう 兄や姉の記憶はないんです。 あるのは ここに来てからのことばかりで 幸せな記憶ばかりです。 お母さんが望むことなら 私は 喜んで結婚します。」

なほ子「私の望みは お前が幸せになることだけなんだよ!」

千遥「大丈夫… 私は幸せです。 お母さんの娘になれて 本当に幸せです。」

なほ子「千遥…。」

千遥『私の幸せを願う お母さんのためにも 私は 結婚をしようと思いました』。

千遥『それでも 私は 最後に 北海道に行くことを お母さんに許してもらいました。』

回想終了

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