連続テレビ小説「なつぞら」第83話「なつよ、十勝さ戻って来い」【第14週】

なつ『もし お姉ちゃんが 今 不幸でいたなら 私は 今の幸せを投げ出してでも 助けなければないと そう思いました。 だけど もし幸せでいてくれたら 私は お姉ちゃんと 永遠に… 別れなくてはいけないと そう決意しました』。

回想

富士子「あなたが千遥ちゃん? よく来た… よく来てくれたわ…。」

泰樹「ここはな なつのうちだ。 ということは 妹のあんたのうちでもあるんだ。 好きにしてればいい。」

泰樹「よし。 明日は早起きして 一緒に働くべ。」

剛男「何が よしですか?」

千遥「はい! 私にも教えて下さい。」

回想終了

千遥『その家で お姉ちゃんが どんなふうに暮らしていたか それを知るのに 時間はかかりませんでした。 それから お姉ちゃんとお兄ちゃんと 電話で話した時に 突然 昔のことを思い出したのです』。

回想

千遥『空襲のあと おばあさんに 芋を恵んでもらって お姉ちゃんと食べたこと。』

千遥『アメリカ軍人の靴磨きをして チョコレートをもらったこと。』

千遥『お兄ちゃんが 大勢の人を前に かっこよく踊っていたこと。」

千遥『信さんも一緒に みんな家族のように 池のほとりで たき火をして ザリガニを焼いたこと』。

千遥「お母さんに会いたい!」

なつ「大丈夫だってば!」

千遥『石蹴りをして転んで 泣きわめく私を お姉ちゃんが 力いっぱい抱きしめてくれたこと。』

千遥『私は 柴田牧場で お姉ちゃんの服を着て働いた時 何だか お姉ちゃんに 抱き締められて いるような気がしました。 ここで 私まで幸せを感じて そして お兄ちゃん お姉ちゃんに 会ってしまったら 別れられなくなると 怖くなったのです』。

千遥『だから 私は逃げ出したのです』。

回想終了

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