ドラマダイジェスト

【行列の女神~らーめん才遊記~】1話ネタバレ

2020年4月20日放送の【行列の女神~らーめん才遊記~】1話のネタバレです。

らーめん才遊記はテレビ東京で放送しているドラマです。

現在は(2020年5月現在)Paraviでも視聴可能です。

テレビまたはParaviが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

ラーメン業界をけん引する日本一の職人にして、フードコンサルタント・芹沢達美(鈴木京香)。ある日、部下の夏川彩(高橋メアリージュン)は、芹沢が手掛けた新作ラーメンを「味がイマイチ」だと評する女性客(黒島結菜)に憤慨する。しかも、その女性が会社の面接にやって来て――。彼女は半年前に初めてラーメンを食べたというド素人にも関わらず、芹沢に向かって「このラーメンをおいしくすることができる」と言い放つ。

1話ネタバレ

「らーめん」それは今や老若男女に愛される不動の国民食である。

ラーメン店は日本全国で約5万件

東京都内だけでも6000以上の店がひしめき日夜その味を競い合っている。

しかし、輝かしい栄光掴む人気店の影には夢半ばで敗れ去る店主や職人達無数に存在しているのだ

その華やかにして過酷なラーメン業界をけん引する一人の女性職人が居た

研鑽を積み数々の伝説を打ち立てやがて日本一のラーメン職人の称号を得た。

その女性の名は芹沢達美

彼女の新たな挑戦、それは、苦境に喘ぐラーメン店を自らの創意工夫で救い出しこの国のラーメン文化を更に飛躍・発展させること

「お待たせしました!特製肉だし清湯麵です!」

女性客「おいしい~このラーメン♪」

男性客「でしょ?なにしろ、あの日本一の女ラーメン職人・芹沢達美の店だからね!」

女性客「日本一って、あんな若い人が?」

男性客「あぁ違う違うwあの人はお弟子さんだよ。支店も多いから芹沢さん本人は滅多に厨房には立たないんだ。」

汐見ゆとり「ん~?」

夏川彩「お客様、何かお気に召さない点でも?」

汐見ゆとり「え?あっ!えぇっと、これは~ラーメンですか?」

夏川彩「ええ、内はラーメン店なので」

汐見ゆとり「あぁ、上手く言えないですけど、ラーメンなのにこう、”フムフム”って感じがして?」

夏川彩「”フムフム”?ごめんなさい、仰っているいる意味がよく分からないのですが」

汐見ゆとり「つまりですね、正直イマイチだと思います。」

夏川彩「はぁ?」

汐見ゆとり「うわっ!ヤッバッ!遅刻!」

汐見ゆとり「残しちゃってすいません」

夏川彩「なによ?今のは?」

場面変わり店の外

汐見ゆとり「あれ?この辺りのハズなんだけどな?どこだろう?あっ!」

汐見ゆとり「すいません」

有栖涼「あっいえ」

汐見ゆとり「あっあの、この辺りに清流企画っていう会社があるハズなんですがご存じありませんか?」

有栖涼「あぁ、清流企画なら、ここ!」

汐見ゆとり「あぁ!」

場面が変わり事務所にて

夏川彩「ありえなくないですか?内のラーメンをイマイチだなんて」

河上堅吾「まぁまぁ、お客様の味の好みは人それぞれなんですから」

夏川彩「でも~」

須田正史「あの清湯麵、滅茶苦茶完成度高いのにな」

夏川彩「でしょー?なのに一口食べてラーメンなのに”フムフム”って感じ!とかよくわかんないこと言いだしてー」

芹沢達美「”フムフム”?」

白坂隼人「どんなお客さんだったんです?」

夏川彩「ラーメンの味なんか全然わかってなさそうな若い女よ。なんかこう、野暮ったいリクルートスーツ着て、痩せてて、一本縛りで」ガチャ

有栖涼「どうもー、いやー」

汐見ゆとり「どうも遅くなってすいません入社希望の面接に来ました汐見です。」

夏川彩「あんた、さっきの!」

汐見ゆとり「あぁ、なんで下のラーメン屋の人が?」

場面変わり面接

河上堅吾「汐見ゆとりさん、去年大学を卒業して1年間の就職浪人をしていた?」

汐見ゆとり「はい、家業に手伝いをしていました。でもこのままではいけないと悩んでいた時にラーメンと出会ったんです!」

芹沢達美「ラーメンと出会った?」

汐見ゆとり「私、半年前に生まれて初めてラーメンを食べたんです!この世の中にこんなに美味しいものがあったのかって感動しました!それで、主にラーメンのフードコンサルティングビジネスを手掛けている御社のことを知って是非入社したいと思いました!」

↓裏で聞いている人達w

須田正史「まるっきり素人かよ」

白坂隼人「でも結構可愛いっスよ」

有栖涼「へぇーあの清湯麵を全否定ねぇ、彼女芹沢さんのことも、この会社のこともよく知らないみたいなんだけど」

夏川彩「マジでありえない、あんな子、絶対不採用です」

芹沢達美「なるほどそんなにラーメンが好きなのね?でもさっき食べた内の月替わりラーメンの味はイマイチだったのよねぇ?」

汐見ゆとり「えっ?」

河上堅吾「この下にあるラーメン清流門のラーメンは全て此方の芹沢社長が考案して提供している物なんですよ」

汐見ゆとり「あっ、いや、あのさっきお店で言ったのは、あの」

芹沢達美「いいのよー、お客様の立場なら感想は自由だから。でもフードコンサルティングの現場では、イマイチの一言で片づけるわけにはいかないの。問題を抱えて困っているお店にどの辺りがイマイチだったかちゃんと説明して改善策を示さないといけない。あなたにできるかしら?」

汐見ゆとり「いや、説明はちょっと・・・あっでも、あのラーメン美味しくすることなら今すぐにでも」

芹沢達美「へぇー、ならやってもらおうかしら?」

場面変わり調理室にて

河上堅吾「社長いくらなんでも入社面接でこれは」

芹沢達美「わかってる、大人げなかったわよ」

夏川彩「いいんじゃないですか別に、あの子なんか、イラッときますもん。」

有栖涼「でも彼女口だけじゃないみたいですよ。なかなかいい手つきしています。」

夏川彩「あれくらい少し料理かじっていれば普通ですよ。大体ベーコンと玉ねぎってお母さんがインスタントラーメンに入れる冷蔵庫の残り物って感じ」

夏川彩「はい、麺、具、スープは店と同じ物を用意したから」

汐見ゆとり「ありがとうございます。加水率38%茹で時間は1分45秒」

芹沢達美「ズバリ当てたわね!生麺を一口味わっただけで。」

芹沢達美「夏川、あのスープ?」

夏川彩「なにか問題でも?」

芹沢達美「性格悪いわよ」

汐見ゆとり「この清湯スープ、アク取りは終わってますけど、浮いた油を取り除くの忘れてませんか?」

夏川彩「えー?あっ、本当だー!間違えちゃったのねきっと!スープは私がやっとくから、あなたは調理を進めて!」

汐見ゆとり「じゃあ宜しくお願い致します。」

汐見ゆとり「完成です!ベーコンと玉ねぎを麺とよく絡めてお召し上がりください!」

河上堅吾「では、いただいてみますか」

有栖涼「んーこれは美味いー。シンプルで研ぎ澄まされた味わいだった特製肉だし清湯麵にこの具を加えたことで食感の変化と賑やかで勢いが加わってる!」

汐見ゆとり「そうそう、そうなんです!あの月替わりラーメンって、なんかこう、大人しくて”フムフム”って感じでしたから。」

河上堅吾「これ、分量配分は絶妙ですよ!こんなに味の強い炒め物加えたのに繊細なスープの味を生かす最適の料理だ!君ーさっき目分量で入れていたようですが」

汐見ゆとり「そういうのなんとなくわかるんです!」

夏川彩「でもこれはもう特製肉だし清湯麵とは全く別のラーメンですよ!」

汐見ゆとり「でも私の作ったラーメンの方が”ワクワク”しませんか?私にとってラーメンって、美味しくて”ワクワク”する食べ物なので!それにラーメンとしては絶対にこっちの方が美味しいです!」

夏川彩「ちょっ!社長!社長もなんとか言ってくださいよ!」

芹沢達美「とりあえず、料理の腕だけは認めざるを得ないようね」

汐見ゆとり「ありがとうございます。」

面接終わって外に出るゆとり

汐見ゆとり「よし!採用確実!」

有栖涼「特製肉だし清湯麵は”フムフム”でラーメンは”ワクワク”か。いやーあの言葉は確かに本質的指摘だよー。特製肉だし清湯麵は確かに完成度も高いし”フムフム”と感心も出来るけど、まるで芸術作品みたいなよそよそしさがあったんだよなー。つまり足りなかったのは人をを引き付ける熱というか?熱く激しいワクワク感だったわけだww」

河上堅吾「有栖さん、今日はもうお引き取り下さい。」

場面変わり廊下?

白坂隼人「空気が重過ぎて部屋に居られませんよ。」
須田正史「激辛麻婆麺辛さMAXを超えるピリピリ感だな」

夏川彩「本当だよ。あの女、芹沢社長に自分のラーメンの方が美味しいとか平然と言っちゃうんだから」

白坂隼人「絶対不採用ですよ」

須田正史「当たり前だ!あんな爆弾娘が採用されて問題発言連発されたら僕らの寿命がもたないだろ」

電話が鳴り事務所内へ

河上堅吾「はい、清流企画。汐見さん?いや、そう言われてもですね。」

芹沢達美「何?」

河上堅吾「社長に代わってほしいと」

芹沢達美「はい、芹沢です。」

汐見ゆとり「芹沢社長!困っているラーメン屋さん見つけました。問題を抱えて困っているラーメン屋さんです!すぐに何とかしてあげないとつぶれちゃいそうなお店で、これはもう私達、清流企画の力で助けてあげましょう!」

河上堅吾「私達?」

汐見ゆとり「あれ?社長?聞こえてますか?もしもーし?」

汐見ゆとり「聞こえてます!てかあなたさっきから何勝手なこといってるの?」

場面変わり問題のラーメン屋にて

汐見ゆとり「要するにこういうことなんです。面接が終わって、私がここを通りかかったらですね。」

店の前で相談している二人を見かけたとのこと

汐見ゆとり「私、試しにお店のラーメンを食べてみたんです。そしたら驚きました。」

ラーメンが”トボトボ”していて不味いとのことw

汐見ゆとり「そういうわけで、これはもう内で何とかしてあげないといけないと思いまして」

河上堅吾「内でって、汐見さん。わが社はまだあなたを採用すると決めたわけじゃないんですから」

一応料金の説明をして引き上げようとした時、芹沢から河上に着信が入り。

依頼を引き受けても良いが電話を汐見に代わるように促す。

芹沢達美「そのお店のコンサルティング。あなたに任せるわ。それがあなたの入社試験だから!その京来軒っていう店をあなたの力で建て直せれば、晴れて清流企画に採用、失敗すれば不採用。自信あるんでしょう?」

汐見ゆとり「はい!もちろんです!」

場面代わり店の店主・郷田正一から現状の説明をうけるゆとり

去年まではそこそこ客足があり、近くにあった工場の従業員が常連だったが

工場の閉鎖で、客足が遠のいてしまったとのこと。

汐見ゆとり「任せてください、”トボトボ”もすぐに”ワクワク”になりますよ」

そう言って、清流企画に移動するゆとり

調理室を借りる許可をとり調理室にて、調理を開始するゆとり、そこにやってきた、白坂隼人、夏川彩、須田正史にラーメン業界に関する質問をぶつける

汐見ゆとり「あの、私、いろんなラーメンを食べ歩くためにネットで情報収集をしていたんです。で、その時に気づいたんです。どうしてラーメン屋の店主の皆さんって、怖い顔して腕組みした写真が多いんですか?」

それを聞いている3人w

夏川彩「アホくさ。聞いて損した」

と呆れて調理室を後にする3人だったw

河上堅吾「白坂くん。内のホームページの更新は?」

白坂隼人「あっ済んでます。」

確認する3人だったのだが・・・そこには怖い顔して腕組みした芹沢社長の姿がw

場面変わり、京来軒にて

芹沢達美「で、新しいメニューが出来たって聞いたけど?」

汐見ゆとり「はい、まずはいつも此方で出しているラーメンを食べてみてください。」

一口食べて一言

芹沢達美「それで?」

郷田正一「ちょっと待ってよ社長さん。一言ぐらい感想言ってよ。」

芹沢達美「いいんですか?申し上げても?着手金3万のクライアントに遠慮する気はないけれど、それでも本当に?」

郷田正一「いや、いいです、はい。」

芹沢達美「汐見!この不味いラーメンはほっといて、話を先に進めて。」

郷田正一「なんでぇ、結局言うんじゃねぇか!」

汐見ゆとり「はい!では私の考案したラーメンを食べてみてください。」

芹沢達美「鶏ガラをしっかり煮込んだ鳥白湯スープに生姜を鶏油で揚げた作った香味油を浮かべたのねコクがあってキレがある輪郭のくっきりした味わい」

と、ゆとりの考案したラーメンを評価するが残念ながら、この店の店主にゆとりのラーメンを作ることができないので無理と説明する。

郷田正一「結局畳むしかねぇか」

芹沢達美「誰がそんなこと言いました?私は汐見が立てた戦略ではこの店が救えないと言ったのです。この店が救えないとは言ってません。」

汐見ゆとり「それって?」

芹沢達美「教えてあげるわ。フードコンサルティングというものをどういうものなのか。」

そこから芹沢は正一に店にある料理を全て作るように指示をする。

芹沢達美「汐見、この中で一番マシだと思うメニューを一つだけ挙げてみて」

汐見ゆとり「このもやし麺でしょうか?”ワクワク”とまではいきませんけど、まぁ”ワサワサ”というか”フレフレ”というか?」

芹沢達美「その表現いちいちイラッとくるわねぇ。でも、まあいいわ、方向性は決まったから」

そして正一に打ち合わせのために明日会社に来るよう伝え、汐見に店を隅から隅まで掃除をするように指示を出すのだった。

翌日清流企画に調理室にて

芹沢達美「合格。これで勝負しましょう。」

郷田正一「そうかい、あんたの言葉信じるよ。いやー良かった。あっ、あのゆとりって子さあ?いつまで内の店、掃除させとくんだい?」

芹沢達美「ああ、そういえばお店は綺麗になりました?」

郷田正一「それはなぁ、昨日から今日まで寝ないで掃除してんだからなぁ」

場面変わり京来軒にて

芹沢達美「徹夜して掃除しろとまでは言ってないけど」

汐見ゆとり「社長が徹底的にやれって言ったんじゃないですか?」

そしてまた店のことをボロクソに言う二人でしたww

そして、ゆとりに三日後に店にくるように伝える

そして三日後

芹沢の指示通りに3日後に店にやってきたゆとりは有栖涼と遭遇し来店するのだった。

繁盛している店に驚くゆとり、店の前の様子を見て

汐見ゆとり「なんだか”ピクピクします”」

早速店内で新しくなったもやし麺をいただくことに。

もやしめん

有栖涼「美味いー、ラードに浮かべられたもやしと野菜、豚ひき肉のうま味があっさりしょうゆのスープにコクを与えてメリハリの効いた味に仕上がっている。ガッツリ系ラーメンとしてのインパクトも十分だ!」

汐見ゆとり「このラーメン凄く”ワクワク”します。でもこれって?」

芹沢達美「そう!あなたの気づいた通り」

汐見ゆとり「芹沢社長!」

芹沢達美「言ったでしょう?3日で成果がでるって?この店は時代に取り残されたダメなラーメン屋の典型だったのよ。店の中も外も薄汚れていてメニューも平凡、今時わざわざこんな店に来て食事しよう思うのは、よっぽどの物好きね。」

郷田正一「へへっ、むかつくが何一ついい返せねえ」

芹沢達美「本来なら店を大幅に改装した上でメニューを刷新すべきするところをその予算もない。だから改装の代わりにあなたに掃除をさせたのよ。」

有栖涼「古い店は磨き抜きさえすれば新しい店にはない魅力を引き出せますからねー。落ち着いた懐かしい雰囲気。所謂レトロって奴だ。」

汐見ゆとり「あぁ、なるほど!」

芹沢達美「次にメニューをしまった。表にある大書きさせた、もやし麺の文字、あれ見てあなたどう思った?」

汐見ゆとり「どう思ったって、迷わずもやし麺を食べてみようかなって思いました。」

有栖涼「それはつまりお店の自信が伝わってくるって言うことでしょう?ここのもやし麺は美味いんだぞ!っていうね。」

汐見ゆとり「そっか!お店の前で”ピクピク”って来たのはちゃんと理由があったんですね。それに実際の味も・・・」

郷田正一「へい!お待ち!」

芹沢達美「あなたも気づいた通りそのもやし麺自体の作り方は一切変えてない味付けも全く同じ」

汐見ゆとり「そうなんですよ!これ前と同じなのに同じじゃないんです。」

芹沢達美「そう、上に乗せたもやし炒めの量を増やしただけ、でもその効果はてきめんだってでしょう~」

有栖涼「なるほど。ラードや調味料の味が増えたことで結果的にあっさりしょうゆスープにコクと深みを生んだのか」

汐見ゆとり「それに量を増やしたことで火の通りすぎが解消され、もやし炒めもシャッキシャキです!」

芹沢達美「汐見が最初に作った鳥白湯ラーメンのようにややこしい調理。ここのご主人に無理だもの。誰にでも出来る簡単な改良ってこういうことを言うのよ!」

有栖涼「それにメニューを絞れば食材の無駄がでなくなりますしね。」

郷田正一「社長さん。あんた内の店を救ってくれた。だららその、謝礼が3万では申し訳ねえな。」

芹沢達美「いーえ、持ってきた暖簾もお品書きのボードも内の倉庫に置いてあった物なので元手はタダです。なにより新入社員の教育に手ごろな案件だったので」

汐見ゆとり「えっ?」

芹沢達美「協力してもらったお礼にコンサルティング料に3万を相殺ということで手を打ちましょう。」

郷田正一「そっ相殺って!タダってことかい?」

芹沢達美「そういうことです。じゃあ仕事は終わったから会社に戻るわよ汐見?」

汐見ゆとり「えっ?えっ?それってつまり?」

芹沢達美「入るんでしょ?内の会社に

汐見ゆとり「はい!」

場面代わって帰りの道中で

芹沢達美「汐見。あの京来軒の夫婦みたいなのをこの業界でなんて言うのかをなんていうかを教えてあげましょうか?・・・能無しの怠け者っていうのよ」

汐見ゆとり「そんな酷い言い方」

芹沢達美「あの老夫婦、長年何もせず、常連客の存在に甘えて店が潰れそうになって初めて危機感を抱いたフードコンサルティングに頼ってくる客の中には、ああいう自立心の無い連中が沢山居るわー親身になっても無駄足になることが多いから気を付けるのよ?」

汐見ゆとり「ならどうしてタダにしてあげたんですか?」

芹沢達美「3万ポッチのはした金を受け取るより人助けしたって形の方が売り込みやすいから」

汐見ゆとり「売り込み?」

芹沢達美「今度テレビ局の取材を受けることが決まってるの、最初あの店に入った時ピンってきたのよねー。人情話しにあの夫婦を出演させたら私の評判がますます上がるだろうなって。」

汐見ゆとり「なんですかそれ、だったら最初から郷田さん達を利用するつもりで?」

芹沢達美「当たり前じゃない。じゃなかったら、あんなしみったれた店、相手になんかしないわよ?」

汐見ゆとり「ひどい!お客さんとはもっと”ポカポカ”したあったかい関係で居ましょうよ」

芹沢達美「寝言は寝て言え!」

場面変わり京来軒にて

郷田正一「あの社長さんはさあ、態度はデカいが根は人情深いんだねー。」

有栖涼「芹沢社長なんか言ってましたか?」

郷田秋江「メニューを絞った一番の理由はお客様が増えた時、私達の負担が減るだろうからって」

郷田正一「もう年なんだし体を大事にして商売を続けなさいだと、いやーあの人は俺達にとっちゃ、女神様だー」

場面変わり清流企画にて

河上堅吾「というわけで今日から汐見ゆとりさんが我が清流企画の社員となります」

汐見ゆとり「よろしくお願いします。」

河上堅吾「ええっと、じゃあまず汐見さんには書類の整理から」

汐見ゆとり「あっあの私、京来軒さんからホームページ作るお手伝いを頼まれているので行ってきてもいいですか?」

河上堅吾「またそういう勝手なことをー」

芹沢達美「構わないわよ。チェックはさせてもらうから。」

汐見ゆとり「では早速行ってきます。」

河上堅吾「社長、どうして彼女を採用することに?」

芹沢達美「わたしもわからないのよ。もうどういうわけか見てるとイラッとするし清湯麵の欠点ズバリと言い当てられてもう本当に頭にきてるハズなのに」

河上堅吾「なんとなく理解できました。」

芹沢達美「何?」

河上堅吾「ああ、いえいえ」

芹沢達美「新作の試作してるから、なにかあったら調理室に来て」

河上堅吾「わかりました。」

芹沢がそう言い残してその場を後にし

河上堅吾「似ているからですよ若い頃の社長に」

場面変わり京来軒にてホームページの写真を撮影中のゆとり

場面変わり清流企画の調理室にて

昔の自分を思い出して昔のように湯切りをしようとした時にタイミング悪く河上が来て湯切りを辞める。

河上堅吾「京来軒のホームページ用の写真が送られてきたんですが、これ、いいんでしょうか?従来のイメージを覆したいと汐見さんがアイディアを出したんですが。」

芹沢達美「いいんじゃない?別に」

河上堅吾「社長がそうおっしゃるなら」

そういってその場を後にする河上

芹沢はパソコンで清流企画のホームページを見ながらポーズを取る

またタイミング悪く河上が来てその様子を目撃されてしまうのだった。

河上堅吾「失礼しましたー」

と今度こそ去る河上www

芹沢達美「しおみーーー!」

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