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連続テレビ小説「ちゅらさん」103話「家族の風(かじ)」ネタバレ

2001年7月30日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】103話のネタバレです。

現在は(2021年2月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

あらすじ

恵里も文也も互いに忙しく、すれ違いの多い新婚生活がスタートしましたが、恵里には後輩ができ、仕事には充実感を感じていました。ある日、島田は縁を切ったはずの息子のために一風館を去ることになりました。部屋には、島田が住人一人ひとりにあてたお礼の手紙が残されていました。一方、メルヘン作家の真理亜が腹痛で入院しますが、盲腸の手術を拒否して脱走します。恵里は真理亜をみつけ、手術で死んだ妹の話を聞きます。

103話ネタバレ

連続テレビ小説「ちゅらさん」103話「家族の風(かじ)」ネタバレ

古波蔵家

恵里「お父さん お有母さん 長い間 お世話になりました。」

恵文「恵里…。 勝子恵里…。」

上村家

静子「同居はやめよう 恵里ちゃん これから 第二の人生が始まる…。」

恵里「『第二の人生』?」

というわけで 恵里と文也君は しばらくの間 一風館で暮らすことになってしまったのでした。 まあ いいさ 一風館は 楽しいからねぇ。 ですが… 一緒に 暮らしているといっても…

一風館

恵里「あ~あ。 今日は 忙しかった… 疲れた。 あ 文也君。」

文也「あ! 恵里 お帰り お疲れ。」

恵里「あ ごめん。 朝ご飯 大丈夫だった?」

文也「全然 大丈夫さ。 柴田さんと 容子さんと 一緒に食べた。 管理人さんのコーヒーも おいしいしさ 言うことないよ。」

恵里「そっか…。」

文也「じゃ いってきます。」

恵里「うん 頑張って。」

文也「じゃ おやすみ。」

恵里「おやすみ。」

文也「なんか 変な会話だよね。」

恵里「ハハハ そうだね。」

文也「じゃ。」

恵里「いってらっしゃ~い。」

文也「あ 間違った。(向かう方向)」

管理人室

恵里「ただいま。」

みづえ「あ お帰りなさい。」

恵里「ただいま。 あ 管理人さん すみません ずっとでは ないので。」

みづえ「何言ってるの 一向にかまいません。 お医者さんと看護婦さんが 一緒にいるんだったら 安心だもの。」

恵里「島田さんも いますしね。」

みづえ「うん。」

恵里「じゃ…。」

2人の生活は こんなでした。 甘い新婚生活では ないねぇ。

大変だねぇ お医者さんと 看護婦さんの夫婦というものは

上村家
玄関

隣人1「あ 上村さん?」

静子「え?」

隣人1「先ほどは 結構な物を頂いて ありがとうございます。」

静子「え?」

隣人1「おいしいわねぇ 沖縄のお菓子。」

静子「え…。」

隣人1「それに かわいい お嫁さんね。 ホホホホホ…。」

静子「ハハハ ありがとうございます。」

リビング

静子「(ため息)どういうこと?」

玄関

恵里「そうなんですか? それは よかったですねぇ。 立派な息子さんで 幸せ者ですね。」

隣人2「そうかしら もう オホホホ。」

恵里「そうですよ~。」

隣人2「まあ。」

恵里「あ おかあさん おかあさん…。」

静子「こんにちは。 …どうも。」

隣人「上村さん これ わざわざ ごていねいに ありがとうございます。 いいわね 元気で明るい お嫁さんで。 ハハハ。」

恵里「ヤダ てれてしまうさ。」

リビング

恵里「どうぞ。」

静子「で… 今日は 何?」

恵里「え? いや 何ってことは ないんですけど…。 あ そうだ! 私 クーブイリチー 作って持ってきました。 おいしいですから 食べて下さい。 チョット 温めますから。」

静子「あ いい いい ありがとうね。」

恵里「あ はい。」

静子「あのね 恵里ちゃん 独り暮らしの老人じゃないから 様子を見にこなくて いいのよ。」

恵里「そんなわけじゃないですよ。 だって 家族でしょう?」

静子「あ まあ… いや でもね。」

恵里「あの やっぱり ダメですか? 家族は 一緒に暮らした方が いいと思うんですけど。」

静子「だから 何度も言うようだけど 一概には 言えないと思うのよ。」

恵里「はあ。」

静子「あなたと文也は 好きになって 結婚したわけだから 元は他人でも 新しい家族だし それをつくっていけばいいと思う。 前にも言ったと思うけど 私は『文也は 文也の人生 私は 私の人生』って考え方だから。 まあ 古波蔵家とは違うかもね…。」

恵里「はあ… 嫌ですか?」

静子「はあ そんな顔されちゃうと 困っちゃうなぁ。」

恵里「あ すみません。」

静子「そうじゃなくて ひとつの家にね 女の人が2人いるってのは そもそも 難しいと思うのよ。『うまくいかなくて普通だ』って 私は 思うわけ。 そりゃ 恵里ちゃんの家は うまくいってると思うけど 皆が皆 勝子さんとおばぁみたいに いかない。 いや むしろ そうじゃない場合のほうが 多いんじゃないかな。」

恵里「そうなんですか?」

静子「そうよ。 世の中の人 ほとんどが そうだと思うわよ。 中にはね 鬼嫁とか 鬼姑

とかが いるくらい。」

恵里「『鬼嫁』? 怖いですね。 何ですか? それ…。」

静子「『鬼嫁』? たとえば 週刊誌に載っていたんだけど。」

恵里「はい!」

静子「あれ? 違う 違う。 それは どうでもいいのよ。 それくらい うまくいかないのが 当たり前って 私は言いたいわけ。」

恵里「はあ そうですかねぇ。」

静子「私は 別に しかたなくて 別居してるわけじゃなく その方がいいのよ。 恵里ちゃんは 1人だから 寂しいと 思ってると思うけど 全然 そんなことないのよ。 それ 分かってくれるかな。」

恵里「はい。」

静子「だから そんなに 気を遣って 来なくてもいいのよ。 あれ? 夜勤あけでしょ その顔。 もう 早く帰って 寝なさい。」

恵里「はい 分かりました。」

静子「あ そう!」

恵里「また 来ますね。」

静子「いえ だから…。」

恵里「戸締りとか 気をつけて下さい。 あ クーブイリチー おいしいですから なるべく早く 食べて下さい。 じゃ 失礼します。」

静子「あ…。」

古波蔵家

勝子「恵里は 大丈夫かな?」

恵文「何が?」

静子「だってさ 別居してる訳でしょ? 静子さんに嫌われてしまったかな。」

恵文「そうかね?」

勝子「1回 行ってきた方が いいかね?」

恵文「なんか 結婚したら 逆になってしまったね。」

勝子「え?」

ハナ「無理に一緒に住むことない。」

勝子「何でです?」

ハナ「静子さんのことを考えるとね。 嫁と一緒に住むということは 大変さぁ。 いろいろ気を遣って 疲れるさ。 しょせん 他人だから。」

勝子「ん? どういう意味ですか おかあさん。」

ハナ「何?」

勝子「おかあさんは 私に気を遣って 疲れてるわけですか?」

ハナ「おばぁは そんなこと言ってない。」

勝子「言ってるでしょ。 そんなら 私も 言わせてもらいますけどね。」

ハナ「何ね?」

恵尚「いやいやいや 2人とも やっぱり…。」

勝子「うるさい!」

恵尚「はい。」

恵文「あらら。」

勝子「私だって どれだけ 自分を殺して 今日まで やってきたか。」

ハナ「そうね?」

勝子「『そうね』って…。」

恵文「いや やめようよ 何で こうなる? 恵里のことを話していたさぁ。」

勝子「分かってます そんなこと。 だいたい 恵文さん。」

恵文「はい。」

勝子「あなたが しっかりしないから 私や おかあさんが 苦労するんでしょ?」

ハナ「そうだよ。 勝子さんの言うとおりさ。」

勝子「そうですよねぇ。」

ハナ「そうさぁ。」

恵文「何か それは!」

恵尚「あれだね オヤジさんが しっかりしないのがさ 嫁姑が うまくいく秘訣かもね。」

勝子「あ? そうかもね。」

ハナ「そうかもしれないねぇ。」

恵尚「うん」

ハナ 勝子「(笑い声)」

恵文「何か それは… ふん。」

3人「(笑い声)」

恵文「おかしくないさ! ちっとも!」

一風館
グアテマラ

容子「恵里ちゃんは 一緒に 暮らしたいわけ? 文也君の お母さんと。」

恵里「はい。 家族ですから 一緒に住むのが 当たり前でしょ?」

容子「ふ~ん。」

真理亜「私は『別居したい』という あの人の気持 分かるけどなぁ。 痛いほど…。」

恵里「何でですか?」

真理亜「疲れるから…。」

恵里「また そんな…。」

容子「でもさ 普通 逆でしょ?」

恵里「『逆』?」

容子「私も よく分からないけどさ 普通さ お姑さんの方が『同居しろ』とか言って お嫁さんが『絶対 別居』とかいうんでしょ?」

恵里「え?」

真理亜「確かに…。」

容子「そうだよ 普通 逆だと思うよ。」

恵里「そうですか?」

真理亜「あんまり 常識とかで考えない方が いいと思うよ この人の場合。」

容子「あ そっか。」

恵里「何ですか 容子さんまで。」

ダイニング

恵達「あ 文也君。」

柴田「あ どうも。」

文也「こんばんは。 どうしたんですか?」

恵達「いや なんか あの部屋に 2人でいると 息が詰まるって…。」

文也「ごめんな 恵達。」

恵達「いいですよ あ 姉え姉えは?」

文也「ゆんたく中。」

恵達「ああ。」

文也「とても入れる雰囲気では ないよね。」

文也「だよね。」

柴田「あ そうだ! 僕たちも やりましょう。」

恵達「は?」

柴田「男ゆんたく 3人で。 今 お菓子とか 持ってきますね。」

申し遅れましたが 古波蔵恵達は 絶好調なのでございます。 デビュー曲も じわじわ 売れてきているのでございます

柴田「お待たせ! ヨイショ…。」

文也「乳製品ばっかりですね。」

柴田「ダメ?」

文也「え? いやいやいや 頂きます。」

柴田「どうぞ どうぞ。」

柴田「何の話をしましょうか。」

文也「え…。 あ そうだ。 柴田さんの会社『ディノールS』って 作ってますよね?」

柴田「あ そうそうそう あれは いいでしょう?」

文也「ええ。」

恵達「あの… それだと 俺が入れないよ。」

文也「あ…。」

柴田「ごめん。」

文也「あ そうだ 恵達。 こないださ 小浜 行った時 宮良のおばぁ 元気だったよ。」

恵達「そうですか。 ああ 懐かしいなあ。」

文也「『恵達に よろしく』って。」

恵達「はい。」

柴田「僕には分からない 話題ですね。」

文也「あ…。」

恵達「そっか。」

なんだか 盛り上がらないねぇ 男ゆんたくは…

グアテマラ

容子「何? これ。」

恵里「ん?」

容子「こんなの 聴くんだ。」

真理亜「違うわよ。 頼まれた仕事しててさ 童謡についての。 ま エッセーだけど。 その参考にね。」

容子「ふ~ん。『ぽっぽっぽ はとぽっぽ 豆が欲しいか そらやるぞ みんなで 仲よく』」

恵里「容子さん…。」

容子「『食べに来い』」

3人「ハッハッハッハ。」

真理亜「うっ!」

恵里「え。 どうしたんですか? 真理亜さん。」

容子「どうしたの?」

真理亜「お願いだから 笑わせないでよ。 お腹 痛いのよ。」

恵里「あの。 もし なんなら 文也君に 診てもらいますか?」

真理亜「冗談じゃないわよ。」

恵里「何でですか? 優秀ですよ 文也君は。」

真理亜「そういう問題じゃないわよ。 私にね あんたのダンナの前で 裸になれって言うの?

容子「ハハハハ。」

恵里「え? いや そんな。 医者は そんなこと 気にしませんよ。 仕事ですから。」

真理亜「私が するのよ。」

恵里「でも 大丈夫ですか?」

真理亜「大丈夫です。」

容子「(くしゃみ)」

真理亜「ハハハハハ。」

大丈夫かね 真理亜さんは…

恵里「本当に 大丈夫ですか?」

真理亜「アハハハ どっちが? なくなってんじゃ~ん。」

大丈夫では ありませんでした

そして 数日後

真理亜「あ~ 痛い!」

回想

回想終了

CDプレイヤー『まいごのまいごの こねこちゃん』

真理亜「うわ。 何で よりによって『犬のおまわりさん』?」

CDプレイヤー『あなたのお家は どこですか お家をきいても わからない」

恵里「真理亜さん…。」

CDプレイヤー『名まえをきいても わからない』

104話

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